日本人差別
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にほんじんさべつ
日本人差別とは、日本人に対する差別のこと。
海外における日系人や、外国人・在日外国人の日本人に全体に対して行われた見下し・蔑みといったものによる差別を指す。
基本的に日本人は信用されており、日本のパスポートは世界最強と謳われるなど、決して日本人の評価は低くはないのだが、後述の理由から一定数ではあるが日本人を快く思わない者もいる。
第二次世界大戦後までは、(現在も皆無ではないが)アメリカに移民として出向いた日系人や、外国人・在日外国人の日本人に全体に対して行われた見下し・蔑みといったものによる人種的な差別意識。
日系人はアメリカへの移民としては後発の部類に入り、当初は偏見の目で見られることも多かった。日系人が現地のコミュニティに馴染んでいくと次第に偏見は解消されていったが、太平洋戦争で日本がアメリカと敵対すると、再び日本人への差別が激化した。
元々、日本は欧米にとっては、他のアジア・アフリカ諸国と同じく条約を結ぶ相手でしかなかったが、明治維新以降目まぐるしい近代化を通して強大な国力を付けるようになったことから、日本の台頭で欧米を圧倒する可能性、そして日本人移民を雇用することで人材費を浮かせようとして逆に欧米での人材が減っていくことに対する不安などから日本に対する差別が台頭し始めるようになる。
諸国との関係が大幅に改善された現在も日本との経済摩擦などに起因して、日本人に対する蔑視が芽生えることがある。(ジャパンバッシングも参照)
中国では日清・日中戦争の遺恨や政治的対立により現在でも日本人に対する差別意識が根強く残っている。終戦直後の混乱期に中国に取り残された日本人は1972年の日中国交正常化まで帰国すらままならず、激しい差別に耐えなければならなかった。