概要
てんとう虫コミックス32巻及び、藤子・F・不二雄大全集11巻に収録「本はおいしくよもう」に登場。
どんなにつまらない本でもこれを本に振りかけてから読めば面白く読める。
ストーリー
のび太はパパから去年に買ってやった本を読んだかどうか聞かれ、とっさに読んでハラハラドキドキしたと嘘をついたが、その本はシュバイツァーの伝記だったため、それを聞いたパパは「シュバイツァーの伝記がハラハラドキドキなんてするか!」と嘘を見抜き、「もういい読むな!」と怒ってしまった。そしてドラえもんもそういう本は読むべきだと主張するが、のび太は本を手にしただけで頭痛が起こり、ページを開いただけで熱が出てめまいと吐き気を催し、2〜3ページで意識不明になるほど字ばかりの本を読むのが苦手だった。ドラえもんはのび太にそこで待っているよう言い残し22世紀に道具を買いに行った。
だがのび太は余計なお世話だと外出してしまい、一方パパは飾ってあった額の絵をママが変えようとしたので、へそくりを守るため慌てて自分がやるからと言い、最終的にへそくりを先ほどのシュバイツァーの伝記の中に隠した。するとそこにドラえもんが22世紀から帰ってきて、パパから外出したことを聞かされると、どうせしずかの家にいるだろうと予想し彼女の家に向かった。
予想通りのび太はそこにいたため、ドラえもんはこの道具を国語大辞典に振りかけ、「へそくり」を調べさせると、のび太はその内容の面白さに大笑いを始めた。続いてしずかも電話帳に振りかけ、「果たして次の番号はどうなるのだろう」とのび太とハラハラドキドキしながらこれを読み始めた。
その後ドラえもんとのび太は帰宅し、ドラえもんがこの道具をシュバイツァーの伝記に振りかけると、のび太は感動しながら読み出すが中にお札が挟んであったのを見つけた。そしてママに内緒にしておいてくれと、やって来たパパからのび太はへそくりの1割をもらって「本を読むとためになるってホントだね」と大喜びしたが、ドラえもんは「ちょっと意味が違うんだけどな」と首をかしげるのだった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1983年11月18日に、水田版は2022年10月8日にそれぞれ放送している。
1983年版
- 「味の素」という商品名が商標権上の問題に抵触する為かサブタイトルが「本の味の友」に変更
- 冒頭でのび太とドラえもんは漫画を読んでいた。またこの時やってきたパパは和服を着ていた。
- 「頭がズキンとして」はクラクラしてに変更され、のび太の頭が木槌で殴られる演出がなされた。またドラえもんが22世紀に行ったのは、いい道具が品切れだったから。
- パパはタバコは吸っておらず、へそくりを絵と壁の間に隠していた。
- のび太は国語大辞典で「へそくり」を調べる前に「銀貨」を調べて感動している。また電話帳にこの道具を振りかけたのはドラえもんになっている。
- のび太は電話帳をもっと見ると言って聞かなかったため、ドラえもんが無理やり連れだした。そして帰り道でジャイアンとスネ夫に会い、2人も道具の効果で電話帳を持って行っていまった。
- のび太はシュバイツァーの伝記を読み上げながら感動しており、本の中から出てきたへそくりの1万円札2枚を見て、シュバイツァーは聖徳太子と友達だったと思い込んだ。これによりラストのオチはのび太がへそくりを渡さないと言い張り、パパが返してくれと懇願するというものになっている。
2022年版
- のび太は伝記に5点の算数の答案を隠していて、ドラえもんに見つかってしまった。
- ドラえもんは普通にポケットからこの道具を出したため、22世紀に行く描写は描かれていない。そして試しに算数の教科書にこれをふりかけ、のび太はこれをゲラゲラ笑って読み出し、しずかに見せに行った。
- パパがへそくりを隠していた絵には船が描かれていて、へそくりはズボンのポケットに隠したが、感づいたママにズボンがほつれてるから脱いでと言われたので、慌てて逃げ出した。ちなみに今回もパパはタバコは吸っていなかった。
- ドラえもん達が来た時しずかはチョコレートケーキを作っている最中で、のび太は作り方の本に道具を振りかけたところ怖い本に変わり、恐れながらも夢中で読み出した。このため、しずかの部屋にあった国語辞典や電話帳を読む下りは描かれていない。
- のび太はその後、青年が持っていたバイト募集のパンフレットにもこれを振りかけ、青年は感動してコンビニ店員のバイトへと走って行き、更にこの後もスネ夫が持っていたラジコンカーの説明書にもこれを振りかけて面白くし、中身を奪って遊んでいたジャイアンもこに興味を示し、ラジコンカーを置いてこちらを持って行ってしまった。
- ママはパパの行動に気付いてのび太の部屋も調べていて、この時先ほど面白くした算数の教科書を読んで爆笑していて、次にシュヴァイツァーの伝記を手に取ったところやって来たパパと取り合いになり、更に帰ってきたのび太とも取り合いになったが、のび太の言葉を利用してパパがこれはのび太の伝記だと言ったことで渋々諦めた。
関連タグ
味のもとのもと…同じく味の素の名を持つひみつ道具。あちらもアニメで名前が変更されている。