概要
人誅編に登場する、信州の大根農家のおっさん。その正体は相楽左之助の実父である。
1838年(天保9年)生まれの41歳。左之助の他にも長女の右喜、二男の央太(左之助が家を飛び出した後に生まれた)を養っているが、妻・菜々芽には2年前に先立たれている。
頑固者で情に厚く腕っぷしも強い、左之助がそのまんま老けたような男であり、飛んできた弓矢を素手で掴み取る程身体能力が高い。いつも煙管をふかしている愛煙家で、喧嘩の際には飛ばして攻撃することもできる(後に作者の弟子が描いた某海賊漫画でも同じ技を使う奴が出る)。
明治維新後に村に宿場町が出来て、村の特産の蚕の糸が売れるようになり、村は活気づき、生活水準が向上した。
しかし、そこに目をつけ宿場町の利益の独占のため台頭してきたヤクザの不動沢一家と揉め(不動沢一家が宿場町の利権を得たら、村民は恩恵を受けられずに生活水準は低下する)るも、時代の変化で騒動を起こせば警察が動いて、宿場町の利権どころではなくなり、硬直状態に陥っていた。しかし、そのせいで嫌がらせに畑を潰され、現在は編笠職人を営む。腕は玄人はだしなのだが、不動沢の妨害により卸売りを禁止されていた。
しかし、村の仲間からは慕われており、村長や村民も金銭の代わりに食物による物々交換と、共に戦う決意をしている。
放浪の旅に出ていた左之助に対しても冷淡な態度を取るが、不動沢一家との戦いを経て一人の男として左之助を認めた。
なお、次男・央太はこの事件の後に左之助から惡一文字を受け取り、数年後に神谷道場の門を叩くこととなる。