炭疽(たんそ)は、炭疽菌という細菌によって引き起こされる、非常に危険な感染症。
炭疽にかかった動物や炭疽で死亡した動物に接触することで感染する。炭疽で死亡した動物の肉や皮を触ったり食べたりすることでも感染する。ちなみに、人から人への伝染はない。
羊や山羊などの動物に接触することが多い職業の人(獣医など)が発症することが多い。南アジア・中東・アフリカ・東欧・ロシア・中南米で流行しており、日本などの先進国での発生は極めて稀。
症状
感染した部位によって症状が異なる。ほとんどの場合、皮膚炭疽として発症する。いずれの場合も致死率が非常に高く、危険な病気といえる。
皮膚炭疽
主な症状は高熱と発疹。発疹はやがてかさぶたに変わる。進行すると菌が血液中に侵入し、敗血症を起こす。致死率20%
肺炭疽
高熱、激しい咳、喀血、嘔吐。治療を受けなかった場合の致死率は100%に近い。
胃腸炭疽
高熱、のどの痛み、激しい腹痛、吐血、酷い下痢(血便)。治療を受けなかった場合の致死率は50%を超える。
予防方法
- 流行地域では動物に近づかない。
- 原因不明の病気にかかった動物の肉は絶対に食べない。