CV:向井修
「……そうか。どうやらガンコジジイにゃならなかったようだな」
概要
二代目水影・鬼灯幻月とは犬猿の仲であり、相打ちとなって息絶えている。
全身を包帯でぐるぐる巻きにして、背中には二本の剣を背負っているという異様な風体だが、理由は不明ながら生前からこうだった模様。
五国が対立していた時代の影であるためか非常にシビアな価値観の持ち主で、穢土転生で甦る想定外の出来事にも冷静に対応して周囲に説明しながらも幻月とはいがみ合い、その一方でオオノキ相手に戦争終結後の利益配分についてのアドバイスをする強かさを併せ持つ。
しかし石頭というわけでもなく現状を素直に認める柔軟性も備えており、オオノキが戦後処理の提案を一蹴した際には冒頭の台詞で一定の理解を認めている。
戦闘力
生前は「無人」と言わしめた隠密・感知タイプの忍者で、水の性質変化を用いた「無塵迷塞」により姿とチャクラを隠蔽、気づかれることなく行動する。
また「血継淘汰」と呼ばれる風遁、土遁、火遁の性質変化を同時に起こす塵遁忍術の開発者であり、オオノキにもこれを伝授している。
さらに奥の手として、自身の存在そのものを二つに分ける「分裂の術」という固有術を持つ。
土影共通の術として飛行術も使用する上、劇中未使用であるものの雷遁の性質変化も備えており、全体的に忍術の使い手としては極めて高いレベルにある。
また作中ではさらっと描写されているが感知タイプとしても並大抵どころかトップクラスの能力の持ち主。
実際に我愛羅の砂による接触感知を見破り、はるか遠くにいた連合軍第一部隊のチャクラを個人単位で正確に識別した上で、羅砂のチャクラと砂による感知網を張っていた忍のチャクラが似ていることまで看破している。
このため、宿敵・幻月にとっては蜃気楼による幻術の攪乱を見破られかねない+要である大蛤を塵遁で消し飛ばされかねないという天敵と化しているが、一方で無の方も幻月の奥の手「蒸危暴威」に対する有効打がなかったらしく、大いに手古摺らされていた模様。
使用術
- 塵遁・現界剥離の術
風・土・火の三つの性質変化を複合させたオリジナル忍術で、弟子のオオノキにもこれを伝授している。
球体を収めたキューブ状のチャクラ塊を作り出し、これを形態変化させて放つ。命中した物体を原子レベルまで分解する凶悪な術であり、生身で直撃すれば確実に死ぬことになる。
- 無塵迷彩
水遁を応用した幻術の一種で、姿を隠すとともにチャクラ反応をも隠蔽する。
この状態の無は物理的方法以外では一切感知できなくなり、生前の彼が「無人」と恐れられるゆえんとなっていた。
- 分裂の術
無の奥の手というべき固有忍術。自身の存在そのものを二つに分ける。
分身とは異なり肉体・チャクラ・精神・魂と言った自身の構成要素を文字通り半分ずつに分けるものであり、いわば自身と完全に同期するクローンを即席で生成するようなもの。
生前は恐らくこれと「無塵迷彩」を用い、「一人で二人の見えない忍」として敵の目を欺きつつ、極悪な感知能力で一方的に相手の動きを読み取るという戦術を得意としていたと考えられる。
弱点として分裂状態では塵遁が使用不能になるというリスクがある。のだが……。
- 塵遁・分裂現界剥離の術
ナルティメットストームシリーズにおける奥義。分裂状態で塵遁を放ち、挟み撃ちにして消滅させる。
分裂したら使用不能ではなかったのか……?
作中にて
最初の五影会議時には初代土影・イシカワの護衛を務める形で出席。
後にイシカワの孫であるオオノキを伴って木ノ葉隠れに同盟締結の交渉に向かった際にうちはマダラの襲撃に遭い、撃退されている。
その後、霧隠れとの争いの中で幻月と相打ちになる形で戦死したが、第四次忍界対戦にて薬師カブトにより穢土転生され、戦線に投入される。
我愛羅率いる第一部隊との接敵に向けて動かされる中、接触感知の圏内に入った時点で三代目エー、幻月、羅砂を口寄せさせられ四人での行動になる。
接敵後は塵遁を使う自分を唯一止められる弟子・オオノキと激突。塵遁同士のぶつかり合いの末、うずまきナルトの影分身の加勢が入ったことで螺旋丸の直撃を受け敗北。加重岩の術で動きを止められたところを封印されるが、螺旋丸の攻撃に合わせて分裂の術を発動していたため半身のみで難を逃れた。
その後は幻月、羅砂、三代目エーが全員封印されたことで、カブトの操り人形として完全に意識を乗っ取られ、穢土転生のうちはマダラを口寄せさせられた。
最終的にはマダラが現五影と戦っている間に連合の忍に追い詰められ、意識が戻った直後に穢土転生が解除されたことで昇天した(アニメ版ではオオノキに連合軍の行く末を見届けて報告するよう命じている)。
関連イラスト
主に幻月と一緒に描かれていることが多い。ファンからの愛称は水と土で泥。