狒狒王蛇尾丸
ひひおうざびまる
「超えさせてもらうぜ 朽木隊長」
阿散井恋次の使用する卍解。作中で2番目に登場した卍解でもある。
涅マユリの金色疋殺地蔵の次に披露された卍解でまさか副隊長の阿散井が、と当時の読者を驚かせた。
基本的な戦法としては、蛇腹剣である蛇尾丸の応用・発展形だが、その運用方法は大きく違う。最大の違いはその外見。
最早、刀とは言い難く、大蛇の骨格のようなデザインが特徴。
更に恋次が着ている死覇装も一部変化し、狒狒の毛皮と牙で出来たマントを纏い、肩には骨のような装甲が追加される等、斬魄刀を含めると動物や恐竜の化石を彷彿させる衣装となる(原作とアニメで若干カラーリングが異なる)。
複数のパーツによって構成されているため、多少破壊されても問題なく扱える。
最終章・千年血戦篇にて、「狒狒王蛇尾丸」という名前は本当の名前ではないという事が発覚し、真の名前(ネタバレ注意)を知ったことで、恋次は今までの蛇腹剣の応用で戦っていた戦闘スタイルから、大きく戦法を変えることになった。
その形状からもわかる通り、基本攻撃が、『斬る』から『叩き潰す』ものへと変化しており、恋次らしい豪快な戦闘スタイルとなる。
始解状態での蛇尾丸は蛇腹剣という構造上、ムチのように扱えてる一方、ムチとしての攻撃回数には限界があったことから、中・遠距離攻撃主体の戦闘の場合、隙を見せることがあるという欠点があった。
しかし、卍解時には巨大化したことと、形状が蛇の骨格のような姿で固定化されたことで、中・遠距離の攻撃に特化した代わりに、隙を見せることが少なくなった。骨同士を離したとしても骨と骨の間は恋次の霊圧で繋がっており、攻撃しても連結を断つことは出来ず、さらには分離や再結合も自由自在であるため、1部のパーツを使って奇襲する戦法も可能。
また、威力に関しても見た目通りに格段に向上しており、自分を中心にとぐろを巻かせることで防御を行うこともできる為、全範囲防御も可能になったという、戦闘においてかなりの応用性を持った卍解でもある。
この他にも先端部の蛇の頭骨で敵を噛み砕いたり、「狒骨大砲」という破壊光線を口内から吐く。
いわば、巨大な大砲を自由自在に操る形で攻撃を行うという、物理攻撃系としては高火力だがかなりトリッキーな戦法を基本とする。
蛇に騎乗して移動手段になったりと応用性が高く、その見た目に反して主に戦闘の補助で役に立つ卍解である。