※この項目は、アニメ視聴・単行本購読のみの方にとってネタバレを含む場合があります。 |
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概要
『呪術廻戦』の世界は生得術式以外に術師の素質があれば努力次第で誰もが使用可能な汎用呪術として式神術、結界術、符術、封印術等が存在するのだが、作中これらに焦点が当てられる事が無く分かっていることも少なかった。
しかし、天元登場以降結界術に焦点を当てられ始め、それについての情報が増えたので、ここでは結界術について分かっている事をまとめる。
1級呪術師の実力者であっても、得手不得手から結界術を扱えない者も存在し、汎用性が高くても使えない術師は多い。
結界の精度
結界の精度によって名称があることが判明した。
優れた結界を浄界(じょうかい)、更に優れた浄界を梵界(ぼんかい)という。
日本各地にある天元の結界は浄界であり、死滅回游の結界は天元の浄界をベースに羂索によって作られた梵界。
結界術一覧
帳
恐らく最も一般的な結界術。
非術師の為の目眩しと呪霊を炙り出すという効果がある。また、条件を足し引きすることによって効果の拡張や限定を行う事もできる。
発動の際は「闇より出でて闇より黒く その穢れを禊ぎ祓え」と詠唱する。
領域展開
読者(視聴者)にとって結界術といえばコレ。
呪術戦における奥義であり呪術の極地。術式を付与した生得領域を呪力を構築する。
後記から呪術戦における奥義であれど、結界術においてはそうでは無い模様。
詳細は該当記事へ。
簡易領域
作中に一番登場するのは、蘆屋貞綱が考案したシン・陰流の簡易領域である。
自身の術式を付与した生得領域を展開する領域展開と異なり、自身の周囲数メートルの範囲に自身を包む文字通り「簡易的な領域」を展開する技。「彌虚葛籠(いやこつづら)」と呼ばれる技が原型とされている。
ものによって異なるがあくまで術式ではなく結界術の一種である為、簡素なものなら術式を持たない術師であっても習得は可能。
作中では専ら領域から身を守る術として使われる事が多く、領域の結界を中和する事で結界に付与された必中術式効果から身を守る。
また、簡易ではあっても領域は領域であるため、発動中は範囲内にて使用者の呪力出力は上がり相手の術は多少弱まる。劇中では日下部篤也が簡易領域で宿儺の斬撃の威力を弱め防御するといった使い方を見せた。
領域展開を持たざる者にとっては数少ない領域展開への対抗手段であり、「弱者の領域」とも称される。ただし、上記した通りあくまで結界術の為領域の押し合いというものが存在し、そうなってくると心象を具現化している領域には出力で劣ってしまい、いつかは押し負けてしまう事となる。これに関しては発動後も掌印を結び続けることで補うことができるが、両腕を塞いで戦闘をするという行為は腕が2本以上生えている者でもない限り大きな隙となる。
仮想怨霊「口裂け女(仮称)」が使用する「質問に答えるまで互いに不可侵を強制する」という効果の結界や、三代六十四が使う「同意した相手を土俵の空間に引き込んで相撲を行う」という結界も、伏黒甚爾や禪院真希から「簡易領域か」と言及されており、こちらは明らかに術式が付与されているので領域により近い簡易領域だと言えるが、明確な差異や定義はあまりはっきりと明言されてはいない。
(領域展開に満たない領域を全て簡易領域というカテゴライズにしており、その中でも必中と押し合いをするのはシン・陰流 簡易領域や彌虚葛籠なのでは?という説も存在する)
後に日下部が領域内に侵入したものを全自動反射で迎撃するプログラムを組み込む描写があったため、上述の2つも術式ではなくこのようなプログラムを組み込んだものなのかもしれない。
ちなみに縛りとしてシン・陰流門外不出の技法とされ、門下生以外のものに教える事は禁じられているとされているが、あくまで禁じられているのは「門下生以外に教える=指導する」こととされるようで、勝手に模倣する分には縛りに引っかからない。虎杖は魂の入れ替えで日下部の身体を借りてコツを掴む事で習得している。(脹相、猪野も同じように入れ替えでの習得)
落花の情
呪術界御三家直伝の領域対策。自身の周囲に呪力を漂わせ、必中術式が命中する瞬間に呪力を放出して身を守るカウンター技。「触れたものを自動で呪力で弾く呪力プログラム」とも形容される。
結界術ではないが、簡易領域のように必中術式への対策が可能である。
しかし、その原理は領域の中和ではなく、術式による攻撃そのものを迎撃するという仕組みの為、直接的な攻撃以外には無力。
逆に必中効果が直接的な攻撃である領域が相手の場合、結界術ではないことで、領域の中でも剥がされることが無いという利点もある。
領域展延
領域展開のさらなる派生技。内部を閉じる結界術(例えるなら「箱」や「檻」である)とは異なり、自身の体表を包む「水」のように領域を展開する。
領域の持つ「術式の中和効果」のみを利用するもので、五条のように自身を術式由来の防御を持つ者に対し自身の攻撃を届かせたり、術式に基いた攻撃を防いだりといった事が可能。
術式を付与できる程の大きな容量を持つ領域にあえて術式を付与しない事で空きを作り、そこに触れた相手の術式を流し込ませて中和する。この「空きを作る為にあえて術式を付与しない」という仕様故に展延中は生得術式を使用できないというデメリットがある。ちなみに領域が未完成な伏黒が使用できるのかは不明。
また、術式の中和効果にはキャパシティのようなものがあるようで出力の強い術式効果は中和しきれない。
例として五条悟のニュートラルな無下限は中和できるが、蒼や赫は中和しきれず傷を負った。
前述の簡易領域と違って、こちらは領域展開をさらに推し進めた高等技術と言える。
空性結界
詳細は不明だが現段階で分かっている事は、「結界術に秀でた者であれば内部の構造をある程度自由に設定することが可能な結界」というもの。
術者は当然として、結界術に秀でた者であれば術者では無い第三者であっても結界の構造に干渉できる模様。
その「結界内の構造への干渉」とは何処までを指すのか不明だが、
- 領域の解析及び解体
- 領域展開と同じく結界内部の環境の可変
の2つが分かっている。
結界内部の環境の可変は本当に自由に書き換えられるらしく、羂索はシアタールームを設定し自身の計画を映写してみせ、天元も日本家屋の炬燵とドラム缶式テレビ付きの居間やバー等を設定した。この時、天元はバーテン姿でカクテルを振舞っており、九十九由基や脹相はドレスアップ(ヘアセット込)していた。本当に…本当に自由度が高い。
天元の結界
詳細は未だ未知数だが、天元が日本全域に展開している浄界。
天元の展開する結界は「呪術界の要」とも云われており、判明している限りで、
- 呪術高等専門学校の防護(セキュリティ)
- 日本の補助監督役の結界術の精度の底上げ
- 呪霊発生の抑制
これら三つの役割がある。
特に重要な浄界は、
- 皇居を中心とした浄界
- 京都の山国御陵(やまくにのみささぎ)浄界
- 高専地下にある薨星宮(こうせいぐう)の浄界
- 日本を東西に分断する飛騨霊山(ひだれいざん)浄界
の四つ。
これらの浄界が無ければ脈々と続いた呪霊との戦いや結界術のノウハウが千年前からやり直すことになるという。