概要
「憂鬱くんとサキュバスさん」などを手掛けるさかめがね氏がtwitter上で連載しているWEBコミックの登場人物、およびそのシリーズ。
シリーズを指す公式名称としては「VTuber草村しげみ」名義が用いられることもある。
バーチャルYouTuberを主題とした一話完結型コメディ作品。
特定のリスナー個人に重すぎる感情を向ける架空のバーチャルYouTuber「草村しげみ」と、彼女に激重感情を向けられ困惑している一般人リスナー「ナナシノ」、そしてその光景をヤジ混じりに見守り楽しんでいるリスナー達の反応が主軸となっている。
現状では商業誌に依らず個人が自由に発表している作品であり、商業化・単行本の刊行の予定は今のところ発表されていない。また、Xの既発表エピソードをニコニコ静画に順次転載する試みが行われている。
バーチャルYouTuberを取り扱っている作品ではあるが、本作には同ジャンルの作品で頻繁にみられるアバターとリアルのギャップを強調する展開はない。草村しげみの中の人にはタッチせず、作中で描かれているのは草村の配信内容とナナシノを含むリスナー側の反応に留まるため、草村の実像については完全に読者の想像に任されている。
次にくるマンガ大賞2024のWebマンガ部門では3位にランクイン。トップ10のうち、商業Web漫画サイトに連載されていない唯一の入賞作となった(ベスト20まで含めると他にも該当する作品は存在する)。
創作が焦げ付いた際に「好きなものを好きなだけ吐き出す」過程で生まれたシリーズで、氏にとって自分の描きたいものを見つめ直すきっかけになったとか。
ファンアート投稿タグとして、全年齢作品には #くさむらあーと が、R-18作品には #くさむらむらあーと が公式で設定されている。
人物
登録者130万人を超える、今をときめくバーチャルYouTuber。鳴かず飛ばずの長い個人勢時代を経て今は大手事務所の「からライブ」所属の企業勢として活動しているが、個人勢時代のフォロワー第一号である「ナナシノさん」に今なお過積載気味の愛を向けており、周囲にもそれを隠しきれていない。
配信内容はゲーム実況を中心に、雑談、料理、企業案件、歌ってみた、その他企画物と幅広い。リスナーを大事にすることに定評があり、配信中にコメントを拾うことが頻繁にある。
ちなみに初めて投稿した歌みた動画はSOUL'D OUTの「VOODOO KINGDOM」。
外見
明るい緑色のショートボブをした、へらっとした笑顔が特徴的な女性アバター。前髪に装着されたバラン型の髪留めがチャームポイント。
出るところの出た非常にメリハリのある体つきで、白衣のようなアウターを羽織る。白衣の周囲にはゆるく蔦が這い、ハート型の葉っぱが随所に茂っている。
基本アバター以外にロングヘアー型も実装された他、配信終了画面ではアフロ姿で踊るデフォルメキャラが登場する。
もちろん上記はすべてアバターの話であり、中の人の容姿についてはほとんど情報が明かされていない。ただしリアルで直に対面している友人の発言により、巨乳の女性であることだけは判明している。
キャラクター
基本的に明るく朗らかな雰囲気でトークを回すが、ナナシノ絡みになると一瞬で重い女と化す。一般人の日常ツイートを数万人が見ている配信で晒して意見を募る、その場でASMRの制作を独断で即決する、NTRを匂わせた友人を○す等、いとも簡単に暴走する。
恋愛対象として見ているわけではないと一応弁明しているものの、もはや色恋を越えて依存・崇拝に近い執着を示しているため「ガチ恋の方がマシ」とまで言われている。
なお、ナナシノに対して特別に重すぎるだけで、他のリスナーを軽く扱っているわけではない。
リスナー
通称「草リス」。リアクションからボケ・ツッコミ・解説まで幅広くこなす、本作の陰の主役。
異様な統率感でスクラムを組み、草村とナナシノの仲を温かく、時に激しく見守っている。民度が極めて高い一方で悪ノリには妥協しないため、草村(とナナシノ)を困惑させることもしばしば。
ナナシノとぬきた以外は画面を流れるコメントという形でしか描写されない。入室時のあいさつは「こんむら」。
ナナシノ
無名時代の草村しげみチャンネルを最初に登録した草リス第一号。リーゼント頭にスクエア眼鏡をかけた会社員の独身男性。
リスナーが自分ひとりしかいなかった最初期からずっと草村を推し続けているため、草村から異様に重たい情念を向けられている。
今も健全に草村の配信を追いかけているものの、未だに昔の距離感で自分個人に話しかけてきたり、自分のツイートを配信で晒す草村の暴走にツッコミを入れるのに忙しい。
特別視されているからといって調子に乗ることもなく、コメントも普通で、あくまでいちリスナーとして分を弁えた良識的な振る舞いに努めているため、他の草リスからも好意的に受け入れられている。
切り抜きを経由して草リス以外にもその名が知れ渡っているらしく、泥猫シフとのコラボ配信ではよそのリスナーに「あのナナシノさん」という扱いを受けていた。
なお、草村と特別な関係になろうという欲求は皆無だが、クリスマス配信に合わせて気合の入った祭壇を作成したり、草村AMSRのために15万円の高級ヘッドホンを購入したり、抱き枕を神棚に供えて拝んだりする等、一般リスナーとしてはかなり愛が重い。
作中の配信画面では彼のコメントだけ枠で囲まれているため判別が可能。
ぬきた
強火のナナ草派(ナナシノと草村くっつけ派)のリスナー。
その正体はナナシノの職場の後輩の常木(つねき)さん。「職場の優しい先輩と仲良くなるコツ」を草村にスパチャで相談し、その甲斐あってナナシノと草リス仲間として意気投合することに成功した。ただし当の先輩がナナシノ本人だとは知らないため、自分が草村のライバルポジションに納まってしまったことには気が付かず、今日もナナ草を熱心に推している。
きつねを彷彿とさせる髪の色と髪型が特徴のつり目の女性で、葉っぱ型の髪留めを愛用している。オタク気質でややコミュ障気味。
KRSK(推定)
ナナシノガチ勢の謎のリスナー。ナリニキとも。某ロボットのごとく語尾に「ナリ」がつく。ナナシノに何らかの感情を向けたコメントを毎回必ず発しているため、草リスの中でもかなり異色を放つ。
抱き枕ニキ(仮)
ユーザー名不明。目立った発言をしない一般リスナーとして長く潜伏していたが、草村が抱き枕の販売を発表した途端に本性を発露。画面を埋め尽くす長文連投で抱き枕への愛を語り、突如として大きな存在感を示した。以降は事あるごとに抱き枕に絡めた長文をコメントしている。
コバココ、巨餅、西田
泥猫シフとのコラボ回でコメントしていた草リス。スマブラ対決の敗北ペナルティにより泥リス風に語尾をチェンジし、ナナシノやKRSKと共に草村の脳を灼いた。
その他の配信者
泥猫シフ
草村と同じ「からライブ」に所属している企業勢VTuber。泥棒猫をモチーフにしたキャラクターで、他所のリスナーを寝取ることが何よりも大好きな異常性癖者。草村とはよき友人関係を築いているが、草村のリスナーもNTR癖の対象となっているため、隙あらばNTRを仕掛けてくる。
NTR癖が絡まない部分では気遣いができハイスペックな努力家。趣味は安全確認が大事そうな資格の取得。