概要
『ジョジョの奇妙な冒険』第6部「ストーンオーシャン」で、第6部のラスボスであるエンリコ・プッチが掲げた思想。
天国へ行く方法を成し遂げたことで進化したプッチのスタンド「メイド・イン・ヘブン」の時を加速する能力で、宇宙は一巡寸前にまで到達した。一巡しきっていないとはいえ、生物は皆一度時の旅で自分の未来を知り、避け得られない未来をわずかに知ることができるようになった。
自分が転ぶ未来を少し前に知ることができ、「転ぶ」結果は変わらないが、「転ぶ」ことに覚悟ができる世界。
プッチは、そこにかのDIOの求めた天国があるという。
未来の最悪の事態を前もって知っておけばそれに対し、心構えをできた状態となり、突然として絶望や痛みを喰らうこともないのだから、絶望や痛みを覚悟で軽減できる状態になるという理論。
これはぺルラの唐突な死に直面し、「このことを前もって知れてたなら」と思った現れなのか。
エンポリオに逃げられてしまう運命が確実に決定してしまう前に始末するため、プッチは時の加速を一巡寸前で止め、逃げまわるエンポリオにこのセリフを語った。覚悟を決めて大人しく殺されろ……と。だが、エンポリオはアナスイに、エルメェスに、ウェザーに、F・Fに、承太郎に、徐倫に「希望」を託されていた。プッチは「覚悟」を決めたエンポリオの策に嵌り、形勢は逆転する。止めを刺されると悟ったプッチは、見苦しくも命乞いをし始める。
「覚悟」ができていなかったのはプッチ自身であった。未来を知らずとも「覚悟」を持っていたエンポリオや仲間たちの前に、ちっぽけな少年の手で、エンリコ・プッチは引導を渡された。