概要
全高3.6m、重量500kgと、ロボットアニメの中では最小クラスの機体。地球を訪れた古代ラドリオ星人が、連れ去った「忍者」の姿と能力を模して建造した忍者ロボットである。
ジョウ達が乗るロボット「黒獅子」「鳳雷鷹」「爆竜」と合体することで、各々「獣魔」「空魔」「海魔」と呼ばれる形態に変化する。合体せずとも、単機で敵を十分殲滅できる戦闘力を持っている。
当初はジョウたちのピンチにどこからともなく現れ自律行動していたが、物語中盤で零影に打ち負かされたのを機にジョウのナイフに宿り、随時呼び出されて彼と共に戦う事になる。
飛影のサイズから察する通り、ジョウは「乗り込む」のではなく、融合や一体化といった感じで飛影と同化することとなる。
…だがそれ以外のことに関しては番組が打ち切りになったこともあって(現在のラドリオ星人自身にも)ほとんどわかっていない。わかっているのはジョウから呼び出された時にエルシャンクから高速で発進する動体反応が検出されたことから普段はエルシャンク内にいるらしいこと、そしてエルシャンク内部には飛影と関係が深いと思われる「開かずの間」(内部には阿修羅像を思わせる謎の機械が置かれている)があることくらいだ。
主力武器・必殺技
ハンドガン
バトルショットブレード
サンダーアローガン
マキビシランチャー
手裏剣
スーパーロボット大戦シリーズでの扱い
プレイヤー
「飛影、俺だー! 資金と経験値を返してくれーっ!!」
ゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズでは、ワンダースワンで発売された『スーパーロボット大戦COMPACT2』三部作とそのPS2リメイク版『スーパーロボット大戦IMPACT』に参戦。
この時の飛影は、序盤は所謂味方NPCとして登場しプレイヤー部隊を助けてくれるはず……なのだが。
SLG経験者ならご存知だろうが、味方NPCというのは資金や経験値を横取りしてしまい、育成や戦略上の計画を台無しにしてしまう厄介な存在である。
能力が低いだけならまだマシだが、勝手に敵に突っ込んでいって被弾するタイプは敗北条件に加えられた護衛対象だと保護しなきゃいけない。…スパロボだと全滅プレイの資金稼ぎのお供と言う線もあるが。
逆に少ない行動で敵ユニットを撃破するほど強いと敵ユニットから得られる筈だった経験値や資金やフラグがパア。自軍ユニットの育成の邪魔をする害悪でしかない。
『IMPACT』はスパロボの中では難易度が高い作品なため、隠し要素などを重視しない初心者プレイヤーからはありがたい存在だが、熟練者からすれば面倒臭すぎるユニットなのである。
「デーレーデーレーデッデデデッ」
この口ずさみしたくなるBGMが流れたら最後。
間違いない。やつだ、やつが来たんだ…!
驚異的な攻撃力・移動力・運動性に加え、当時既に廃止されて久しかった「2回行動」(文字通りの1ターンに2回行動出来る特殊技能)まで専用技能で再現してやってのける。しかも移動力も高いので、たとえ離れた場所にいても瞬く間に戦場に乱入しては大暴れ。厄介を通り越して忘れられない存在となったのがスパロボの飛影なのである。
チートクラスの強さを誇り、あらゆる敵を無慈悲なまでの強さで叩き潰し、プレイヤーが得るはずの資金や経験値を根こそぎ奪っていくことは日常茶飯事。プレイヤーがHP減少で撤退するボスを撃墜して、資金や経験値を稼ごうと苦心しているところに現れたときなどはもう目も当てられない惨状になる。…これもジョウ達の活躍の場面を奪って行った原作再現の一端なのが笑える。
相手が東方不敗だろうがデビルガンダムだろうがアインストだろうがお構いなし。
ただし、師匠に関しては返り討ちに遭うこともある。というのも、師匠は特殊技能「底力LV9」(HPが減少の割合によって命中率、回避率、装甲、クリティカル率がレベルによって上昇する技能の最大レベル)があるため、それによる命中率上昇により、低確率ながら命中する事がある。
さらに東方不敗とマスターガンダムの攻撃力は尋常ではない程高いので、当たれば飛影といえども即死する。
というより、スパロボで飛影を負かす可能性がある存在は現状東方不敗だけ。流石は師匠である。
運動性があまりにも高く、MAP兵器でわざと巻き込むのも難しい。
よって、多くのファンから経験値(資金)泥棒の汚名を着せられる結果に……。
飛影を止める方法
一応、黒獅子・鳳雷鷹・爆竜のいずれかを出撃させて気力が一定以上なら、飛影は強制的に合体してプレイヤーユニットとして扱えるようになる。
こうすることによって、経験値や資金を盗まれることはなくなる。
だが、合体後は飛影単体より弱いので総合的な戦力は下がる。(後々のことを考えれば遥かにマシである)
終盤付近では…
飛影は原作同様ジョウが操縦することになり、ようやくこちらでコントロール可能になり、合体も任意で可能になる。
しかし2回行動が出来なくなるなど、プレイヤーユニットになった途端に弱体化するというこの手のゲームシステムにありがちなお約束もそのままである。
但し『IMPACT』ではプレイヤーが操作できるようになった時はフル改造済み。
うれしい特典が付くので、任意で選択できるフル改造ボーナスで地形適正を「宇宙S」にしてやれば最後まで第一線で活躍してくれる。(我々から奪った資金と経験値で改造したんだろうか……)また、足りなかった火力も必殺技の追加で補完されているので、単独の火力も申し分ない。
ちなみに『IMPACT』では合体の仕様上、
飛影を行動させた後に合体メカを行動させるなんてことも可能。
飛影で行動
↓
未行動の黒獅子or鳳雷鷹or爆竜で合体コマンドを使用
↓
飛影がどこにいようがすっ飛んできて合体
↓
合体メカで行動
……という流れ。
合体相手は高い機動力、空・宇S、MAP兵器持ちの空魔になれる鳳雷鷹がオススメ。
また飛影自体もMAP兵器を持っているため、これを応用すればいきなり敵軍の前に現れてMAP兵器を撃つなんてことも可能。
シナリオ面でも、バイストン・ウェルやオモイカネの電脳世界にまで時空を超えて登場したり、デビルガンダムのコアごと吹き飛ばされて死亡するシュバルツ・ブルーダーを救出したりと見せ場が多い。
悪夢再び…
『スーパーロボット大戦UX』にて、実に11年ぶりのスパロボ参戦を果たす。
登場アニメーションが追加され3DSの機能を生かしてぬるぬる動きかつ3D映像で迫ってくる光景は悪夢を体験したプレイヤーのトラウマ度を更に上げていく。
今作では、エルシャンクか黒獅子・爆竜・鳳雷鷹のHPが50%以下になると乱入し、
黒獅子・爆竜・鳳雷鷹のどれかが30%以下になると強制合体する仕様になっている。
もちろん、3体が戦闘に出ないと飛影は問答無用で暴れまくることになる。
これらの法則はゲームならでは…と思いきや、この法則がゲーム中で明言される場面は実は原作でダミアンが分析した内容とほぼ同じで、原作再現のシーンだったりする。
エルシャンクにあった三機体の下に表示されていた徐々に減少する数値がパイロットの体力であったことが判明する場面で、「推測が正しければ今回は鳳雷鷹に力を貸してくれるはずだ」とメタ発言っぽい事を言い出したり、きっちり半分になった瞬間、本当に鳳雷鷹を襲っていた敵ロボットが真っ二つになるという驚きの早業を見せ、その後敵軍を散々素のまま蹂躙した後に合体し皆殺しにしている。(その際主人公のジョウをライバルのイルボラが足止めしていたのに、飛影が現れた瞬間今度はジョウがイルボラの足止めをし始めるという何かおかしい事態が起きている)
出現して欲しくなければHPに注意しながら戦い、
出現したらMAP攻撃の巻き込みで3体のロボットのHPを減らし強制合体させるとよい。
また『UX』の仕様で合体したら解除は出来ないが、飛影と合体したメカに他の合体候補を隣接させれば合体メカの組み合わせを変更できる。
MAP攻撃は無くなり殲滅力こそ落ちたものの、
ジョウが乗り込む前は当然の権利のように2回行動を行うため経験値&資金泥棒は健在。
(よく誤解されるが、敵撃破時に追加行動を行う「連続行動」は習得していない)
今作では新たに「人質を抱えた敵を人質もろとも撃墜してゲームオーバー」という大問題児っぷりも披露した。
(余談だが問題のMAPには飛影の他にもNPCユニットとして登場し、同様の問題を引き起こす人質の兄がいる。)
最近の流行に合わせて、発売前から早々に「経験値スレイヤー」と呼ばれ、上記の問題が発覚してからは「ランカ殺すべし、慈悲は無い」がファンの合言葉になっているらしい……ドーモ、トビカゲ=サン。
また、シナリオ中でも(相手が慢心、油断してたとはいえ)マスターテリオンや呂布トールギスといった正真正銘の化け物連中を強襲してボコボコに叩きのめすなど、相変わらず凄まじい存在感を発揮している。
なお、『IMPACT』と異なりジョウが乗り込んでもかなり強くなる。と言うのも、『IMPACT』と異なりパイロットの育成手段が身近にされており色々な技能を付けやすくなっている(『IMPACT』では規定ターン以内クリアのご褒美やフラグ達成でしか技能の追加は出来ない、技能枠も少ない)。パイロットの能力もスキルパーツを消費してとことんまで上げられるからジョウが飛影を超えるバケモノになる事も…。
そして合体するとジョウ+レニー・ダミアン・マイクの精神コマンドを使えるのはもちろん、『UX』での仕様として「パラメータが両者のいいとこ取りに変化する」と言う非常に便利な仕組みとなっている点である。これでどっちかが偏って強くなっていても問題なく運用が可能。
関連イラスト
関連タグ
- 忍者戦士飛影
- ニンジャ!?ニンジャナンデ!?コワイ!
- みんなのトラウマ
- ランカスレイヤー
- 経験値泥棒
- シェリル・ノーム:『スーパーロボット大戦UX』では彼女の大ファン。
- 飛影:おもちゃ屋が不良在庫をはくために、腐女子を騙して釣った逸話も残っている。
- マークネモ:『ナイトメア・オブ・ナナリー』に登場する怪物級KMF。一騎当千の戦闘能力を持ち、原作漫画では喧嘩両成敗のスタンスを貫いた。将来『スーパーロボット大戦』に参戦した場合、飛影を後継する処か、第3軍の両軍両成敗で登場した場合、経験値&資金&修理費泥棒になる可能性がある。まあ最近のスパロボは修理費不要なことが殆どなのだが。