概要
世界的な人気を誇るFPS『Call of Duty』(CoD)シリーズの一つ。
正式には『Call of Duty: Ghosts』。
販売はActivision、メイン開発はInfinity Ward(※)
日本ではスクウェア・エニックスから発売。
(※)但し、マルチプレイパートはRaven Software、ExtinctionパートはNaversoftといった(アクティビジョン傘下のデベロッパーとの)分業体制で開発をしており、『~BlackOps』シリーズのTreyarchも本作ではWii U版の開発として参加している。
対応ハードはXbox360、XboxOne、PS3、PS4、Wii U、Windows PC。
国内版は字幕版と吹替え版の二種類がある。
字幕版では一部が元々海外版では字幕が表示されていない事もあってか翻訳されていない部分も見られる。
ストーリーを進める「キャンペーン」、「マルチプレイ」、MW3等でのサバイバルモードに相当する「スクワット」、エイリアンと交戦する「Extinction」のモードがある。
操作関係では壁近くで構えた際に壁に寄りかかることで露出を抑えるリーン、ダッシュからのスライディング、ジャンプせずに障害物を乗り越えるマントルが追加されている。
キャンペーンの脚本はスティーヴン・ギャガン。(代表作:シリアナ)
今作のキャンペーンでは宇宙空間や海中での戦闘、攻撃ヘリやM1A2エイブラムスの操縦も可能となっている。
IW製作のCODだが、南北アメリカを舞台としている為かプライス大尉は登場しない。
マルチプレイマップではダイナミックマップを採用しており、戦闘による破壊や時間経過、ケアパッケージによりマップの状況は変化をしていく。
マップの状況は地形の変化だけでなく雨による視界の悪化、スイッチ操作などによる設置物の移動のような変化もある。
地形の変化だけでなく積まれた機材や格子などを落とすことで相手を倒す、コンテナを開けてケアパッケージを入手する、といった事もマップによっては可能。
フィールドオーダーも登場しており、特定の相手を倒すことで落とされる青いブリーフケースを拾うことでケアパッケージを入手できるオーダーを得ることが出来る。
装備内容に応じたオーダーが出され、「倒した相手の上で屈伸運動」、「近接攻撃で1人倒す」など様々なものがある。
特定のマップではそのマップ独自のケアパッケージを得る事も可能で、マップ構造の変化や視界の悪化といった変化を与える事が出来る。
プレイヤーキャラクターのカスタマイズ、人数補充用のAI操作のボットも採用されている。
登場人物
ゴースト
アメリカ軍の極秘部隊。
タスクフォース・ストーカーとも呼ばれている。
かつて500人の敵から市民病院の患者を守るべく派遣された精鋭60人は3日後には15人となったが、民間人を連れて脱出した1人を除いた14人で敵を1人残して壊滅させたという伝説を持つ。
- ローガン・ウォーカー
プレイヤーが操作するキャラクターの一人。
壁外偵察部隊に所属していたが、ヘッシュと共にゴースト部隊へと転属する。
- ヘッシュ・ウォーカー
本名「ディヴィッド・ウォーカー」。
ローガンの兄。
日本語音声:杉田智和
- ライリー
元々ウォーカー家で飼われていた犬だが、訓練を受けて軍用犬となった、ジャーマンシェパード種の軍用犬。
装備につけているパッチからアメリカ陸軍総軍第3歩兵師団に所属していると思われる。
ウォーカー兄弟がゴースト部隊へと入った際には共に移籍する。
名前の由来はCoD:MW2に登場したゴーストの本名「サイモン・ライリー」。
NAVY SEALsから退役した本物の軍用犬「コリン」が参加してフルモーションキャプチャーが行われた。
後のIW製のCoD作品であるCoD:MWにてとどめの一撃に彼が敵を襲うフィニッシャーが追加された。
- イライアス・T・ウォーカー
ヘッシュとローガンの父親。
元アメリカ陸軍所属のゴーストの創始者であり指揮官でもある。
コールサイン「スケアクロウ」。
息子二人へと語ったゴーストの伝説であるサンドバイパー作戦で生き残った15人のうちの一人。
イライアスのマスクはローガンへと受け継がれる。
プレイヤーキャラクターの一人。
日本語音声:管生隆之
- トーマス・A・メリック
ゴーストの隊長。
元アメリカ海軍所属で、史上最年少の17歳でSEALsの訓練を終えている。
ゴーストの伝説である15人のうちの一人。
家族は三代に渡って米軍に従軍している。
日本語音声:三宅健太
- キーガン・P・ラス
無口な狙撃手。
日本語音声:土田大
- キック
本名不明。
車両やヘリなど様々なものを運転することが出来る。
- エイジャックス
本名「アレックス・V・ジョンソン」
元アメリカ海兵隊所属のゴーストの隊員。
日本語音声:宮林康
- トーチ
本名「クリス・グリーン 」
ゴーストの隊員で、ノーマンズランドで死亡、もしくは行方不明となっている。
- グリム
本名「リディアン・ポー」
ゴーストの隊員で、ノーマンズランドで死亡、もしくは行方不明となっている。
アメリカ軍
ODINによる衛星からの攻撃と連邦軍の奇襲により、敗北を喫してしまった。
現在は国境を隔てる壁を境に侵攻を抑えている。
- ベーカー
ODINのクルーの一人で宇宙飛行士。
連邦に奪取されたODINを落とす為に同僚と共に行動を開始する。
プレイヤーキャラクターの一人。
- キーラ・モースリ
日本語音声:小林ゆう
ODINのクルーの一人で宇宙飛行士。
連邦に奪取されたODINを落とす為に同僚と共に行動を開始する。
- パイレート5-0
デッドボルト作戦においてロークを捕獲する為にゴースト部隊と共に連邦の施設へと襲撃を仕掛ける。
本名不明。
AH-64の操縦手。
プレイヤーキャラクターの一人。
- バジャー2
連邦の衛星との通信を遮断すべく衛星通信アレイ(SATFARM)へと攻撃を仕掛けるアメリカ軍残存勢力の一人。
本名不明。
アメリカ陸軍バジャー中隊第2戦車中隊所属のM1A2エイブラムスの車長。
プレイヤーキャラクターの一人。
- テイラー
M1A2エイブラムスの射撃手。
- ウィルソン
M1A2エイブラムスの操縦士。
- トンプソン
連邦の衛星のコントロールを奪うべく、宇宙ステーションへと奇襲をかける宇宙飛行士の一人。
コールサイン「イカルス1-2」
プレイヤーキャラクターの一人。
連邦国
南米諸国により構成された反米勢力。
中東のエネルギー資源の供給体制の破綻による先進国の弱体化の裏で独占した勢力内の豊富な資源を武器に勢力を伸ばす。
米国技術のリバースエンジニアリングにより、アメリカの技術力を凌駕している。
- ガブリエル・T・ローク
ゴーストの伝説である15人のうちの一人。
元ゴースト部隊のリーダーだが、ある任務中に落ちるところをイライアスに腕をつかまれ助けられるが、ともに落ちることを避けるために自ら手を離させて落下し、濁流に飲まれて行方不明となる。
連邦軍の拷問と洗脳により記憶と人格を変えられてしまい、自身を見捨てたゴーストに対する復讐を望む。
日本語音声:山路和弘
- ディエゴ・アルマグロ
連邦国の指導者。
自身を狙ってきたアメリカ軍に被害を与えるために街をダムを破壊して水没させる手段をとる。
過去の作戦においてゴースト部隊に殺害されている。
- ヴィクター・ラモス
連邦国科学省の高官。
ODINに使われた運動エネルギー弾に関する技術を飛躍的に向上させている。
ODIN
アメリカ軍が開発した宇宙兵器。
O.D.I.N.は軌道防衛構想(Orbital Defense INitiative)の略となっている。
6.1x0.3mサイズのタングステン製のキネティック・ロッド(神の杖)を投下する。
連邦により奪取されてアメリカの軍事施設や主要都市への攻撃に使用されるが、宇宙飛行士達の犠牲により軌道はそれ、カリフォルニア州南のノーマンズランドに落下する。
マルチプレイではSupportカテゴリーに属するポイントストリークとして登場。
60秒間、ケアパッケージの投下、AI操作のジャガーノートリーコンの投下及び目標の指示、スモークの散布、敵チームプレイヤーのマーキング及びミニマップの妨害が可能。
LOKI
ODINを解析して作られた連邦の衛星兵器(FEDSAT)。
キネティック・ロッドを搭載した衛星と制御を行うステーション、衛生へ目標の情報を送信する地上施設(衛星通信アレイ)で構成されている。
複数の衛星に大小さまざまなキネティック・ロッドを搭載しており、必要に応じたロッドを使用することで被害範囲をコントロールし、友軍近くへの攻撃が可能となっている。
また、単独の衛星ではない為に攻撃可能範囲が広くなっている。
マルチプレイではAssaultカテゴリーに属するポイントストリークとして登場。
60秒間、ケアパッケージの投下、AI操作アサルトジャガーノートの投下及び目標の指示、大小二種のロッド攻撃が可能。
余談
本作はぶっちゃけるとCoDシリーズでもかなり評価が悪い作品であり、「ファンが選ぶ最悪のCoD」等で最上位になりがちな作品でもある。
理由としてはBO2より画質が悪い、スピーディーなゲーム性がウリのCoDにしてはマップが中途半端に広く接敵しにくい、画面が妙に薄暗い、あまりにも溶けるのが早い、等の点が挙げられる上でXbox360、PS3とXboxone、PS4の次世代への移行の間に挟まってしまったこと、しかもXboxone版は画質が720Pしか出ない点も致命的であった。
しかし、今作で登場しなければ日の目を浴びることはなかったであろう銃器、Honey-BadgerやChain SAWを登場させた点はかなり大きく、後の作品でこれらを復刻したような銃器を出したりと、登場した銃器に関してはかなり人気が高い。