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PzH2000

ぴーつぇっとはーつばぁいとあうずんと

PzH2000とは、ドイツの自走榴弾砲である。
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概要編集

PzH2000とは冷戦崩壊に前後して、SP-70自走砲独英伊共同開発に失敗したドイツが開発した155mm自走榴弾砲ドイツ連邦軍で使用されていたM109Gの後継として導入されている。

ヴェクマン社を中心とする企業群により開発、生産。2000年より配備開始

ドイツに限らず、イタリアオランダギリシャリトアニアなどが導入しているので、成功作といってよい。


なお、PzHというのは"Panzerhaubitze"(パンツァーハウビッツェ)の略。"Panzer"は「装甲」、"Haubitze"は「榴弾砲」を意味する。


性能編集

性能面では特に連続射撃に優れ、自動装填機構、複数ラウンド同時衝撃(MRSI)、弾種選択の自動管理装置、GPS利用照準システム、自動射撃管制装置を搭載している。この結果、ドイツ連邦軍で使用されていたM109Gに比べ発射速度が向上し、最速で1分間に8発の射撃を可能としている。

徹底した自動化により、射撃開始地点に侵入してから射撃開始までの準備時間は約30秒を記録する。続けて1分間の連続射撃を行い、撤収するまで僅か120秒で完了する。M109Gであればこれも690秒は要しており、展開力が大きく向上している。

主砲はラインメタル社独自開発の52口径155mm榴弾砲。射程は標準砲弾で36km、ロケット補助発射体を用いれば最大67kmまで可能と同世代自走砲でも上位をキープする。砲身寿命も4千発を越え、これも同世代では高水準にあたる。

装甲は榴弾の破片に耐える程度で特に上部は薄いとされる。しかし走行は、V型8気筒ディーゼルエンジン、レオパルト1を転用した履帯やサスペンションを備えて路上最大で60km/hを実現、機動的運用を可能とする。


実戦編集

初実戦使用は2006年のアフガニスタン。オランダ陸軍が運用して対タリバン戦で用いられた。実戦使用により、アフガニスタンのような砂粉塵の多い戦場での運用整備、保管を日陰で行う必要がある点、悪路走行での損傷などの課題も指摘されている。2022年の6月以降、ロシアによるウクライナ侵攻に対処すべくウクライナ軍に提供されて、その連続射撃能力が限界まで必要とされる戦場での運用が続いている。


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