六平千鉱
ろくひらちひろ
「俺は奴らを 斬らなきゃならない」
CV:石毛翔弥(ボイコミ)
『カグラバチ』の主人公。
日本で最も有名な刀匠・六平国重を父に持つ青年。
18歳、8月11日生まれ。
刀作りの日々に励んでいたある日、突然三人の妖術師に襲われ、父の命と彼が作った六本の妖刀を奪われてしまう。
国重が命に代えても遺した七本目の妖刀「淵天」を使い、「毘灼」と呼ばれる妖術師の組織を追う。
奪われた妖刀を全て取り戻し、父を殺した者に復讐するために。
短い黒髪に、黒のロングコートが特徴的。室内外問わずこの格好だが、少年期は黒のトレーナーを着用していた。
左側頭部の大きな傷跡は3年前の襲撃の際できたもので、治す事もできるが「毎朝新鮮な憎しみをもって一日を始める」ためそのままにしている。
基本的に無愛想で、ヒナオに「今日もクールだ」と評されるほど無表情。
しかし根は善良なため、困っている人がいればたとえ見ず知らずの相手でも見過ごせない。初対面の相手と話す際は一人称を「僕」にしたり(普段は「俺」)、料理を運んできた店員に「ありがとうございます」と礼を言ったりと礼儀正しい一面もある。
父親の国重曰く、母親似。しかし周囲からはよく父親似だと言われている。
父が唐突に買ってきた金魚の餌やりや水換えをしたり、成り行きで保護したシャルの面倒を見たりと、面倒見がよく人や生き物の世話が得意。父との二人暮らしにおいて、家事全般や家計管理はチヒロが担っていた模様。
良く作っていた料理は卵焼き(AFAインタビューにて)。
大好きなものは父親(主人公説明で記載されている程)。
苦手なものはお父さん以外のテンションのおかしい大人とのコミュニケーション(ジャパンエキスポ・フランスのインタビューにて)。
恐らく15歳まで外界から隔絶した生活をしていたためと思われる。
いつからかは不明だが、薊含めた神奈備の六平擁護派により、7本目の妖刀淵天と共に存在を秘匿にされていた。その秘匿性は神奈備上層部や一部を除いた妖刀契約者もチヒロのことどころか六平国重に子供がいたことすら知らなかった程である。
外出の際も柴登吾と共にであり、1人で研師のところに行っていた国重とは異なり単独での外出は出来ていなかった様。
また学校には通っておらず、勉学は本等や父から学んでいた。
呼称について、作中では近しい間柄の人物の台詞では専らカタカナで「チヒロ」と呼ばれ、フルネームや敵対者などの発言であれば「千鉱」と漢字表記になる傾向がある。
本来は刀匠を志していたので、戦闘経験は皆無だった。
父の死後、復讐の為に鍛え、妖刀を使い熟した立ち回りを視た柴が「およそ三年でここまでよく練り上げた」と感心する程の戦闘力を持つ。
精神面は常に冷静沈着で敵の手や行動を予測して利用する洞察力があり、場合によっては右腕を犠牲にして致命傷を避ける等の大胆且つ冷徹な判断力を兼ね備えている。
ただ、父や妖刀、毘灼に関わる重大な何かを目の前にすると激情のあまり本来の目的を見失いそうになる事もある。その強い復讐心が敵の妖術による精神攻撃を跳ね除けることもあり、武器と弱点の要素を抱える諸刃の剣状態。
また、六平として積み上げた鍛錬の日々から妖刀への思い入れも強く、それが妖刀への理解力を深め、新しい力の運用法を発見する手助けになっている。
妖刀「淵天(えんてん)」
父・六平国重が最後に作り出した七本目の妖刀。
三つの能力を状況に合わせて引き出す事ができ、その際は水墨画のような大きな金魚がそれぞれ現れる。
- 「涅(くろ)」
現れる金魚は、黒い出目金。
能力は遠撃。
斬撃波を飛ばす遠距離用の能力で、かなりの威力と射程距離・攻撃範囲を誇る。牽制、迎撃、さらに多人数戦と色んな局面で使いやすい力のためよく使用される。
- 「涅・千(くろ・ちぎり)」
「涅」の派生技。小さな涅(簡易斬撃)の群れを作る。
一つ一つの威力は通常の涅より劣るものの、その分コンパクトな振りで素早い出力を引き出せる。それらを纏めて一気に浴びせれば、鉄すら切断する破壊力と化す。
玄力の消費は激しいが肉体の負担は少なく、怪我などで万全ではない状態の時にも扱いやすい。
- 「猩(あか)」
現れる金魚は、赤い琉金。
能力は吸収。
主に防御用として扱われる。一度吸収した妖術をそのまま放出する事も可能。
- 「猩・“炎骨”(あか・えんこつ)」
緋雪戦で吸収した“炎骨”の炎を解放した状態。
淵天を起点に腕まで炎に包まれ、漣京羅が持ち出した真打「勾罪」の攻撃に耐える他、「涅」に炎を纏わせ強化可能。
- 「錦(にしき)」
能力は纏(まとい)。
一挙手一投足に高密度の玄力を上乗せする事で、常人離れした身体能力を発揮する。膂力も速度も段違いなものになるが、同時に肉体への負荷が凄まじく、長期戦には向かない。
後に玄力を上乗せではなく動きの補助に回す事で、肉体の負荷を和らげる運用法を身につけるが、それでも激痛は必至。
妖刀「淵天」の他に脇差も携えており、敵陣への先制攻撃や、淵天による斬撃に見せ掛けたフェイントとして敵へ投擲する等サブウェポンとして活用している。
実父。「手のかかる父親」と呆れつつ、刀匠としての六平国重に強い憧れを抱いている。
チヒロが刀を握ったのは、彼を殺害した妖術師たちに復讐するため。及び、父の妖刀を奪い去っていった者に父の信念を"分からせる"ためである。
自己解釈・国重を語る双城を食い気味で否定したりと、父親の尊厳が踏みにじられることに強い忌避感を示している。
よく懐いてくる少女。砕けた口調や、距離感の近さも相まって疑似兄妹のような関係性。
図太さにツッコむこともあるが、彼女が"小分け"にされた際は激しい義憤に駆られり、攫われたシャルを重傷を押して救出に向かう(もちろん父の刀で殺戮を繰り返す双城への怒りもあったが)他に予めヒナオ達とシャルの危険に際して緊急時の合図を決めておく等の対応からも大切に思っていることがうかがえる。
父の古い友人。国重の仇「毘灼」を討つべく、1話から行動を共にしており、シャルの回収を任せるなど強い信頼関係で結ばれていることがうかがえる。
漫才のような息の合った(?)掛け合いも特徴。
親友の息子であるのもあって、柴本人は復讐心に駆られるチヒロのことを案じている。
裏社会で絶大な影響力を持つ漣家の人間。
ある理由から勘当され、妖刀『真打』が出品される「楽座市」を完全に潰す為に協力。
チヒロの行動から縁ができた仲間であり、伯理はチヒロの在り方に憧れ、チヒロも家族と戦う覚悟を決めた伯理の想いに応える等、相棒の様な対等の関係にある。
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