「世界を不幸の元へ！愛、勇気、優しさ、幸せ・・・すべては幻よ！」
CV：國府田マリ子
概要
幻影帝国を率いる悪の女王。
一見すればファンシーな魔法少女のような容姿だが、「愛」「勇気」「優しさ」「幸せ」などのポジティブな概念を忌み嫌い、全人類が平等に不幸となる最悪な世界を作り出すことを何より望んでいる狂気の支配者。その狂気は徹底しており、自身が幸福になることさえ望んでいない。
幻影帝国はこのクイーンの思想を叶えるために作られた組織なので、帝国の侵略行為は何かを得ることが目的でなく、ただただ世界に絶望をバラまくことだけが目的となっている。
薄い金髪と頬にある涙の模様に、頭部に黒いリボンを付け、背中に羽のようなものが生えている。また、ステッキを携帯している。
プリキュアになったばかりのキュアラブリーの「愛」のエナジーを不愉快に思い、即座に討伐指令を下している事からもその冷徹振りが伺える。さらに23話ではキュアラブリーこと愛乃めぐみがブルーに大きな愛を与えている存在として不快感を表している描写がある。
そのほか、第11話 にて歌で心をいやすプリキュアであるキュアハニーの報告をディープミラーから聞いた際、「私の心は歌ぐらいでは癒せない…」と悲しげな表情を見せながら呟いていたことから、相当に深い心の傷があることをうかがわせる。
部下や配下を「臣民」と呼ぶ他、2人の執事や世話役の女を従者としている。世界中を侵攻しているため、部下の数は多いがその中でもファントムというイケメンの幹部を特に重用している。
しかし第23話では、幻影帝国という国家、組織の総帥としての意外な一面を見せており、独断でぴかりが丘に侵攻して戦っている最中のファントムを呼び戻し叱責した。
彼の行動は、幾ら使えない部下であっても、ぴかりが丘を任せている彼らの面子を潰す行為であり、例えファントムが最も信頼出来る部下であっても、そういうスタンドプレーは組織の為にならない事を弁えており、それに対する処分がビンタ（の音）だけで済まされているあたり、部下に対してある程度の温情は持ち合わせている模様。
プリキュアシリーズではYes!プリキュア5に登場したナイトメアの首領デスパライア以来2人目の女性首領になる。
元々人間だったキングジコチュー（ドキドキ!プリキュア）を除けば、スイートプリキュアのメフィスト以来の等身大の首領（表向きは。実際には更なる黒幕がいたが…）である。
戦闘能力
まだ直接戦うシーンはないが、プリキュアの天敵として強さを見せつけてきたファントムを軽く倒してしまったキュアフォーチュンでさえ、鏡越しの対峙なのにその迫力の前に動けずにいた。
また、23話では怒りをにじませただけで部屋が半壊するほどのオーラを放っていた。
このことから、幻影帝国の長にふさわしい強大な力を有していると推測される。
ブルーとの関係
オープニング映像において、黒髪の女性が涙をこぼしつつクイーン・ミラージュへと変化し、その横でブルーが悲しげな表情を見せるカットがある。
この事から、ブルーと何らかの関係があり、かつ複雑な事情を抱えた人物である事が伺える。
13話ではクイーンが過去の記憶を夢で見ているのだが、その内容からするとかつては黒色の髪をした巫女姿をしており、仕える神であったブルーに恋をして永遠に結ばれたいと思っていた様子。描写から察するにぴかりが丘に伝わる千年前の伝説で語られる女性(黒髪の巫女さん)その人の可能性が高いが詳細は不明である。
現時点でのクイーンの愛に絶望している様子と、オープニング映像の思わせぶりな表現と合わせて考えると、神と巫女との恋愛関係がこじれて心に深い悲しみを抱えている模様(上記の冷酷な性格もそこから来ている可能性が高い)。
また何らかの原因で彼女が冷酷な悪の女王へ変貌し、ファントムがブルーを憎むようになってしまったのか詳細は不明。
また、23話にてめぐみたちとの初めて会合した際、ブルーの新たな心の支え(力を与えている)がめぐみだと悟った際には、激しい増悪からか、彼女が立っている場所がクレーターと化す程の、強大な黒いエネルギー弾(マイナスエネルギーのエネルギー弾?)を撃ち込むなど、その怒りと悲しみ、そして憎しみは凄まじいものがあり、そんな彼女が何時か憎しみに取り込まれて身を滅ぼさないかと(内心では)ブルーは心配している。
そのほか同話にて「愛、勇気、優しさ、幸せ・・・すべては幻という事を教えてくれたのはあなた(ブルー)よ‼」という発言から、彼女の狂気的な思想の根底にはブルーが関与しているようだが…?
そして第25話にて遂にブルー本人の口から過去に自分がミラージュを傷つけてしまったことが語られ、更に（後姿ではあるが）巫女がクイーン・ミラージュへ姿を変えるカットが挿入されたため、やはりミラージュはかつて神に恋をした巫女であり、何らかの理由で二人の関係が壊れたことが原因でクイーン・ミラージュへと変貌したことが確定的となった。
なお、13話ではブルーがファントムにやられからけたキュアラブリーとキュアフォーチュンを助けるために、「二人に手を出すならば私が刺し違えてでも守る。しかしそれは君の主が求めるものではないだろう？」と説得してファントムを引かせた。ファントムはこのときに「必ずお前を跪かせる」と宣言していることから、クイーンはブルーを排除したいのではなく、屈服させて支配したいようである。
隠された謎
今作の敵組織名が「帝国」でありながら肩書きが「女王」、というのも気になるが…。
その他、ぴかりが丘に伝わる千年前の伝説に神様と恋に落ちた女性の物語があり、その伝説との関連性も疑われるが…？
もっとも、前々作の敵組織とラスボスがちょうど真逆の関係（「王国」と「皇帝」）だったので、あまり深く考えてはいけないのかも知れない。
しかし「意表の突き方には定評のある『プリキュア』」なので油断は禁物。気の早いファンからは早速「二度ある事は三度ある」と言われているようで…。
外の人について
カラーリングと髪型のせいか、黄瀬やよい…と言うより黒瀬やよいとの類似性が指摘されている。
全体フォルム的には蝶の羽のような意匠もある事から、『スマプリ』劇中でちょうちょデコルを使えなかったやよいの無念が具現化した存在なのかも知れない…?
中の人について
担当声優の國府田マリ子は前々作『スマイルプリキュア!』で主人公星空みゆきの母星空育代を演じて以来の出演。
で、早速ネタにされてるし…→クイーン・育代
『クイーン・ミラージュ』のタグが最初に付いた投稿作。ハピプリ第1話放送前。
ちなみにこの娘、ミラージュが嫌悪している「幸せ」を最も大事にするプリキュアである。何たる皮肉。
プリキュアの家族役の声優が後に敵方の首領として出演した例としては、他に美墨岳（美墨なぎさの父）→フュージョン(DX1)を演じた子安武人（ハピプリではオレスキーを演じている）、花咲薫子（花咲つぼみの祖母）→「影」(NS2)を演じた坂本千夏、日野大悟（日野あかねの父）→「魔王」(スマイル劇場版)を演じたてらそままさき等がいるが、「母親」及び「TVシリーズの敵首領」を演じた事例としては初となる。※
ちなみに逆の例としては、先述のデスパライア→坂東いすず（相田マナの祖母）を演じた杉山佳寿子、総統メビウス→青木曾太郎（青木れいかの祖父）を演じた西村知道がいる。
※「NS3」において雪城さなえ（雪城ほのかの祖母）を演じた野沢雅子が悪夢の怪物「悪夢獣」の声を担当しているが、ラスボスとなった合体形態は別の人が担当している。
「プリキュア×自動車」
これまで日産自動車、トヨタ自動車、ダイハツ工業&本田技研工業…と、自動車とのコラボネタがいくつか存在しているが、遂に満を持して三菱自動車も参戦と相成った。
まだイラストは見当たらないので、腕に覚えのある絵師の方は一番乗りを目指してみては。
↑別な意味で乗り物にはなっていたりする。
関連タグ
表記ゆれ - クイーンミラージュ
クイン・ベリル - プリキュアシリーズのルーツとも言える作品の敵キャラ。こちらはプリキュアでいうところのパートナー妖精にあたるキャラと、同じ作品で同キャスト。さらにその娘が今作のキュアプリンセスを演じる…というなんとも複雑な由縁。
地獄の君主→見た目は天国、実際は地獄の支配者繋がり。
