「僕はキュウレンジャーである前にシェフ。目の前に腹ペコの人がいる限り、そこは僕の厨房になるんだ。誰もシェフに逆らうことは許さない」
「僕らは宇宙解放のために戦ってるんだ!目の前にお腹を空かせている人がいる。泣いている人がいる。敵がいる! 放っておけるわけがない!!」
(いずれもSpace.8より)
演:榊原徹士
概要
物語開始時点でメンバー入りしていた1人。
年齢は地球人換算で28歳。5月9日生まれ、血液型はA型。
宇宙一の料理人を目指しているオリオン号のシェフ兼戦士。
頼れる父親的存在だが、何事も料理に例えて話すのが玉にキズ。
口調にイタリア語が混じる事もあるが、戦闘員を撃破して「Buon' appetito!(=召し上がれ)」と言ったり「ポイントをためてプレゼントをゲットだ、Grazie!(=ありがとう)」と言ったりするので、意味通りに使うというより口癖に近い物と思われる。
一見陽気だが仲間を思う気持ちは強く、Space.4前半時点で非戦闘員だったラプター283が前線に出て戦いに巻き込まれそうになった時は語彙を強めて叱っている。
彼の住んでいたカジキ座系の星もジャークマターの支配を受けて食料難になっており、その頃から腹を空かせた弟や妹の為に料理を作っていた事がシェフになった切っ掛けであるとSpace.8で明かしている。
実際同話でダイカーン・メシウバインダベーの指示を受けたインダベーに食料を奪われている人々を目にすると、ショウ・ロンポー司令の指示を無視してスターダスト作戦を離脱。
インダベーが奪ったパンを取り返して子供に返す、ウオキュータマの力を使って食材を生成し炊き出しを行う等、食の自由が虐げられる状況はシェフとして見過ごせない様だ。
Space.22~24の間は、ショウ司令に専属シェフという名目(実際は監視も兼ねていたと思われる)でラプターと共に鳳ツルギの元へ派遣された。
料理の腕前はそのツルギをして「伝説になる」と言わしめる程(「伝説」はツルギの口癖の様な物なのであまり過大評価は出来ないが)。
基本的に器用で殆どの事は平均以上にこなせるのだが、Space.40で野球等の球技全般が苦手と言う弱点が発覚。
それを知ったカロー・グローブンには舐められ散々罵倒されるが、それでも彼は諦めて逃げだしたりせず、ラッキーの協力を借りながらも自分にしか出来ないやり方でこれを克服。グローブンの仕掛けた魔球を破り、キュウレンジャーに逆転勝利を齎した。
ここからわかる様に彼の本質は諦めの悪い努力家で、その根底には他の仲間にも負けない熱い心が流れている。
そんな自分の事は同話ラストのモノローグで「どんな腕の良いシェフだって、最初から料理が出来るわけじゃなかった。何度失敗しても、成功するまで諦めなかったからそうなれた。それは料理以外でも同じことなんだ」と語っている。
作中家族について触れられた彼だが、ドラマCD「泣かせろ!タマキュウ一座大一番!」では彼の妹や家族構成、果てはキュウレンジャーになった経緯まで語られる模様(過去販売された本作のサウンドトラックにもドラマパートは存在したが、パラレル要素の強かったそちらと異なりスピンオフに近い体であることが明かされている)。
ちなみに寝る時は帽子がナイトキャップになっていたりする(Space.6より)。
夏場では帽子が青を基調とした物になり、ズボンも八分丈になっている。
料理に関する語録
space.1
- 「料理は手際が肝心だよ」
- 「放っておこう。料理中に鍋の蓋は開けられない」
- 「さあ、メインディッシュだね」
- 「下ごしらえはお任せあれ」
- 「フルコースを作るには、料理人が足らないというわけだ」
space.2
- 「いずれ馴染むよ。そう、カレーも二日目のほうがおいしい」
space.3
- 「おいしいスープ入り餃子みたいなものかな」
司令の名前を聞いて真っ先に小籠包が思い浮かび、小籠包を知らないラッキーに簡単な説明をした際の発言。この後司令から「小籠包じゃなくて、ショウ・ロンポーね」と注意されている。
- 「早速お出ましか。みんな腹ペコみたいだよ」
space.4
- 「スティンガーは?食材の収穫時期を逃すと大変だよ」
- 「いいね。三枚下ろしにしてあげよう」
space.5
- 「まずは前菜を片付けよう」
- 「素晴らしい食材との出会いに、ワクワクするね」
space.6
- 「辺境の星だから、やりたい放題。ラムネ…プラネジュームも飲み放題ってわけだ!」
ラムネ…はラッキーが「プラネジューム」を「ラムネジュース」と間違えたのがうつった事から。
space.8
- 「厨房では誰もシェフに逆らえない。言っていいのは『Oui,Chef(=はい、シェフ)』という言葉だけ」
実際その後変身する時、一緒にいたラッキーとハミィは『Oui,Chef』と返事した。
- 「一流のシェフは場所も食材も選ばない」
space.9
- 「レストランは満員、シェフは二人、だったら二人で調理した方が早い!」
space.10
- 「厨房に入るにはまだ早い、ということだ」
space.11
- 「素敵なレストランを見つけるより大変だね?」
space.13
- 「アルゴ船復活のレシピは、このトモキュータマ。それにホキュータマ、リュウコツキュータマの3つ」
- 語録ではないが、実在の料理人であるヌスレット・ギョクチェの塩フリポーズをしていた(中の人のアドリブ?)。
space.14
- 「コイツら、鍋のお湯みたいに沸いてあふれるね!」
モライマーズから放り出された際にインダベーと戦闘になった際の発言。
Space.15
- 「いくら美味しい魚だって、独り占めするだなんて最低だ」
- 「さあ、メインディッシュにご登場願おう」
Space.20
- 「注文通りに料理を作らないとわかってて、お金を払うお客はいない!」
Space.22
- 「一流のシェフはお客を選ぶ」
ショウ司令の命でラプターと共にツルギに付いて行った際、当たり前の様な態度で料理を要求したツルギに対する返し。
Space.25
- 「Mamma mia……これじゃタコのフルコースだよ…!」
惑星トキの時空が歪み、自身の記憶の中にあるマーダッコが敵として現れた(しかも初めに出会ったドSキャラから、倒す度に順を追って異なる人格で復活する)事から。
Space.27
- 「ピスタチオみたいだ……」
頭のマスクが取れて正体であるインダの顔を見せたインダベーに対して。
- 「調理器具は使いようだ。これはキュータマ。便利でしょ?」
アンドロメダキュータマでインダベーを捕縛し、キュータマの説明を切り出した。
- 「どれも強力だから敵は味見をしている暇もない」
攻撃用のスキルキュータマを説明した時の喩え。
- 「これだけのスパイスを使えば伝説の料理が出来ちゃうね!」
俺様発言ながらキュウレンジャーの一員として戦う事を改めて言葉にしたツルギへ対して。
Space.29
- 「お昼の休憩(=ランチ)は終わり!」
手傷を負いながらも過去のフクショーグン達に立ち向かった時の鼓舞。
Space.30
Space.42
- 「フクショーグンの三種盛りもまた来るだろうしね……」
フクショーグンの3人が合体したアキャチューガが再び襲いかかって来る可能性を警戒した際の発言。
Space.43
- 「知ってるかい?僕は99個のタコ料理ができるんだ。タコ焼き、タコ飯、タコス」
メカマーダッコとの対峙時の発言。この後スティンガーに「スパーダ。タコスはタコ料理じゃない」と指摘され「Mamma Mia…」と呟いていた。
Space.45
- 「いや…まだデザートが残ってるみたいだ」
巨大化しようとするアントンゼロを見ての一言。
ハイスクールウォーズ
- 「コックはコック帽、学生は学生帽。形から入るのは大事だね」
学生服に着替えた時の一言。
- 「料理はオリジナリティが大事だから、後悔してないよ」
お絵描き勝負でフルーツの盛り合わせがお題の中、フルーツパフェを描いた際のコメント。
- 「秘密のレシピを明かすなんてナンセンス、シェフ失格だね!」
うっかりヒントを口走ってしまったキョウトウインダベーに対して。
- 「ようやく、メインディッシュのお出ましってわけだね」
Episode of スティンガー
- 「いや、まずは奴らから平らげなければなさそうだ」
暴走したチャンプを追おうとするスティンガーと合流して。
作中屈指の紳士
他の男性陣と比べると、バカンスする気満々だったハミィとラプターの大量の荷物を持ってあげたり(Space.15)、チキュウ人に石を投げられる中ハミィの顔に当たらない様腕で庇う(Space.20)など、女性メンバーへの紳士的な対応が多い。
Space.19でも面食いなエリスに真っ先に気にいられる等、周囲も認めるイケメンの模様(その後の戦闘で色々あった為エリスはラッキーに惚れ直したが、まんざらでもなかったのか少しいじけていた)。
ラプターとの関係
Space.4にてラプターの妄想癖を知っていた事から、同じ初期メンバーのハミィやチャンプより先にリベリオンに加わった可能性が高く、最もラプターとの付き合いが長いと思われる(これを裏づけるかのように、Space.32の回想では彼とラプターのみがオリオン号に搭乗している描写がある)。
当のラプターからもほのかな好意を抱かれているようで、スペシャルムービー第4話は色んな意味であられもないラプターの妄想が大半を占めていたり、Space.25の惑星トキでのミッションでは実体化した幻のスパーダ(他にラッキー、ツルギ、司令も)がラプターにプロポーズしていた。
スパーダかラプターのどちらかが主役を担当する回では、基本的にもう一方も目立ちやすい傾向にある(Space.4、32、40等)。
Space.22ではラプターがツルギに壁に追い詰められ、キスっぽく顔を近づけている(実際はラプターの不調を駆動音で聞き取るためだった)のを見た瞬間、今まで見せた事がない形相で「ラプターアアアアァァッ!!?!?」と声を荒げながら2人の間に割って入った。
その後うろたえつつも「断っておくけど、僕はラプターの保護者として……」と言い訳しており、スパーダ自身もラプターの事を意識している可能性が高い。
余談
『宇宙戦隊キュウレンジャー変身講座スペシャルエピソード』にて、ラッキーと小太郎から
「(夕食は)シーフードカレーじゃねえか?」
「また魚?」
「あいつウオキュータマばっか使うからなあ」
と言われていた事から、どんな料理もこなす彼が最も得意なのは魚介類を使った料理と思われる。
「『戦隊イエロー』と言えば『カレー』」は近年間違った認識であることが広まりつつある(太っていてカレーが好物のキャラクターはキレンジャーのみ)が、今作では『作る側』として「イエロー=カレー」の図式が復活しているとも言える。
関連タグ
ゴウキ 香坂連 ジョー・ギブケン ドン・ドッゴイヤー 伊狩鎧……料理が得意な先輩ヒーロー
黄山純……料理が得意な先輩イエローな上、作品内で料理初披露時に自慢から入る等共通点が多い
天道総司……スーパー戦隊ではないが、料理に関する数々の名台詞を言っている料理人のヒーロー
翼麻衣 ボーイ ヒカル……ナイフ使いの戦隊メンバーつながりで、特に後二者は戦隊イエローつながりでもある。但し、いずれも「考えるより先に手が動く」タイプであり、基本的に落ち着いた性格のスパーダとは趣が異なる。
バルカ……口調にイタリア語が混じるつながり