概要
1958年開局。会社設立当初の社名は「大関西テレビ放送」だったが、開局前に「関西テレビ放送」に改称した。フジテレビ系列だが、フジサンケイグループに属しておらず、フジサンケイグループの上部組織に当たるフジ・メディア・ホールディングスの放送グループ及び阪急阪神東宝グループの一員である。在阪広域4社の中で唯一キー局とリモコンキーID、アナログ親局チャンネルが一致する。
局のマスコットはハチエモン(画像参照)、2015年4月期からは対外的な愛称として「カンテレ」を制定しているが「どこぞのチューリップハットの人が弾いてる同名の楽器と混同してしまう」ためか、敢えて旧来からの「KTV」あるいは「カンテーレ」と呼ぶ人も少なくない。
放送局概略
ニュース系列 | FNN |
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番組供給系列 | FNS |
略称 | KTV |
愛称 | カンテレ |
コールサイン | JODX-DTV |
呼出名称 | かんさいテレビデジタルテレビジョン |
リモコンキーID | 8 |
親局 | 大阪17ch(生駒山) |
送信所・中継局
生駒山送信所
出力3kw、最大実効輻射電力29kw。
UHFアンテナはデジタル放送開始からアナログ放送終了まで、スーパーターンスタイルアンテナの邪魔にならないよう、鉄塔から張り出す形で設置されていた。これをスキュー配置と呼び、他に同じようなアンテナは仙台放送大年寺山デジタル送信所、放送大学アナログ東京送信所、四国放送眉山デジタル送信所などでも見られたが、2012年に従来アナログのSTアンテナがあった場所にデジタルアンテナを設置し、事実上移設された。スキューアンテナは撤去されず予備アンテナとして使われている模様。
中継局
関西2府4県全域に100局以上の中継局を設置し、カバー率はほぼ100%。ただし大津比叡平中継局は2010年にデジタル化したものの比叡山京都中継局開局によってカバーされる見通しとなったため2011年に廃止された。
番組制作
全国ネットの番組を多く手がけ、ドラマでは「仮面の忍者 赤影」、「GTO」や「チームバチスタの栄光」「結婚できない男」「僕の生きる道」などのヒット作を生み出した。在阪局の中で唯一東京に自社系列のスタジオを持っており、古くから東京一極集中に対応するなど、全国ネット向け番組の制作に強い一面を持っている。ただ、2015年には製作ドラマの「戦う!書店ガール」と「HEAT」が2作連続で大転倒、特に後者はあまりにもの成績のひどさゆえ、予定していた続編映画の企画をポシャらせるハメになってしまった(これがのちに「有吉弘行のダレトク?!」を異動させるきっかけにもなった)。2016年10月からはドラマ枠を火曜10時から火曜9時、バラエティを火曜9時から火曜10時に移動の上、「有吉弘行のダレトク?!」は火曜10時からの1時間番組となり、火曜11時に「#nakedEve」がスタートした。火曜11時には2017年4月から「セブンルール」を放送中。
その一方で、アニメ制作には消極的で他の在阪民放各局が多く放送するなかで、自社制作のアニメは数少ないが、その中のひとつ「ギルガメッシュ」は、実はフジテレビ系列の深夜アニメで唯一、すべての系列局で放送された、と言う実績を持つ。また、2014年10月期から放送された「四月は君の嘘」から2017年6月まで放送された「冴えない彼女の育てかた♭」まで、ノイタミナ作品の製作に関与した。さらに2017年に入ってからごく一部の独立局アニメの制作に首と片足を突っ込んでいる(例・覆面系ノイズ、スロウスタート)。
主な制作番組
※既に終了済みの番組も含め代表的なものを一部記すが、詳細は公式サイトを参照されたい。
報道・情報番組
- みんなのニュース 報道ランナー
※キー局の番組名も一部入ってはいるが、番組ロゴ自体は独自のもので「報道ランナー」の部分が大きい。
- カンテレNEWS
※2015年3月までは「KTVニュース」名義。ただし21時前のニュースに関しては2015年4月以降はキー局の番組名とほぼ同じになっている(「カンテレ THE NEWS α Pick」など)。
- Mr.サンデー(フジテレビとの共同制作)
※宮根誠司効果で、喧嘩を売った格好の「サンデーステーション」(誰かさん除くテレビ朝日系列)を「里帰り」させた程度の人気を誇る。
- ごきげんライフスタイル よ〜いドン!
※キー局では「ノンストップ!」が放送される時間帯(カンテレ以外では福岡県や石川県なども未放送ではある)で放送されるため「バナナマン設楽が朝の帯番組をやっている」という話は関西圏では(テレビに詳しい人などは別としても)基本的には通用しない。
他
バラエティ番組
- 世界の村のどエライさん
※かつてのSMAP×SMAP(フジテレビとの共同制作)の枠で放送中だが、その(スマスマの後釜としての)前番組が不調で打ち切られた事もあり(スマスマがあまりにも息が長すぎた事もあるだろうが)、いつまで持つのやら…
- おかべろ
※一応「さんまのまんま」の後継番組でもある。
- にじいろジーン
※(いろんな意味で話題を残した)ベッキーや清水富美加(現在この2人の後釜が2代目キョウリュウバイオレットでもある弥生ウルシェードこと飯豊まりえである)などを輩出した土曜朝の番組。
- 胸いっぱいサミット!
※かつてはやしきたかじんの冠番組であった「たかじん胸いっぱい」だったが、たかじん氏の逝去後このタイトルになった。
- 有吉弘行のダレトク?!
※有吉弘行と高橋真麻を司会進行に据え、ナレーターの人選に若本規夫や中井和哉といった曲者も据えたためか、全国各地のおかしなモノや料理(特にラーメン)、(使う機会があるのか微妙な)生活の知恵、オネエ関係など「誰得」な情報を取り上げていたり、有吉が真麻にしばしば(普通なら有吉が桃太郎侍でもあるお父ちゃんに成敗されてもおかしくない)ちょっかいを出している様な番組内容の割に「不調だった自前のドラマ枠」と枠交換のうえ枠拡大させて異動させても番組のテイスト(この場合は内容云々というよりは雰囲気的な方のニュアンス)をほぼ残したまま存続しているという稀有な番組でもある。
他
ドラマ
- 仮面の忍者赤影
- どてらい男(やつ)
※1973年から1977年にかけて放送。ジェネリック家電などを扱う商社・山善創業者の波乱の生涯を元にしたもの。しかも件の人物は放送期間中存命(しかも現役バリバリ)だったと言うから恐れ入る。出演は西郷輝彦ほか。元々は花登筺という人が週刊アサヒ芸能(徳間書店)に連載していたもの。また、横山まさみちによるコミカライズが週刊漫画TIMES(芳文社)に掲載されていた事がある。
- 裸の大将
- GTO
- がんばっていきまっしょい
- いいひと
- チーム・バチスタの栄光
- チームバチスタ3アリアドネの弾丸
- 鬼嫁日記
- 僕の生きる道
- 僕と彼女と彼女の生きる道
- 僕の歩く道
- 37歳で医者になった僕
- 幽かな彼女
- 素敵な選TAXI
- 銭の戦争
- 嘘の戦争
他
アニメ
- ワンサくん
1973年4月から同年9月まで放送された。三和銀行(後に東海銀行と対等合併しUFJ銀行となるも三菱東京銀行に吸収合併されて消滅)のマスコットキャラクターを主人公に据えた。関西テレビが初めて制作ホストを務めたアニメ作品である。声の出演は小原乃梨子ほか。
- ゼロテスターシリーズ
1973年10月から1974年12月まで放送された。宇宙に進出した地球人と機械化された宇宙人との戦いを描いたもの。フジテレビ系列局ばかりか日本テレビ系列局のごく一部でも放送されたが、なかにはフジテレビの系列局がありながらなぜか日本テレビの系列局で垂れ流された例もあった。声の出演は神谷明、川久保潔ほか。
発掘!あるある大事典Ⅱ捏造放送事件
概要
2007年1月7日放送の発掘!あるある大事典Ⅱの中で、納豆を取り上げ「納豆にダイエット効果がある」と紹介したところ、放送翌日から納豆が飛ぶように売れ、全国のスーパーで納豆が品薄状態になりメディアも大きく報じた。ところが、一部週刊誌が放送に疑問を呈する記事を書いたことから、社内調査を行ったところ捏造が発覚した。主な捏造内容は、
- 実際行っていない血液検査をやったように見せかけ、虚偽のデータを公表した。
- 海外の大学教授のインタビューで実際とは異なる日本語訳を流した。
- ダイエット前後の実験写真の捏造。
が、挙げられている。
これを受け、関西テレビ側は同年1月20日に捏造があったと記者発表し、翌日の放送を中止し謝罪放送を行い、23日には打ち切りを決定した。
影響
打ち切り決定後、局内に調査委員会が設置され外部識者で調査を行ったところ、過去7回の放送で捏造があったことが発覚。また、製作を行った会社が過去にも他局の番組で捏造を行っていた事が判明。関西テレビを管轄する総務省近畿総合通信局は同局を放送法違反で調査することになり、法的責任を問われることになった。その後、同年3月27日に民放連(日本民間放送連盟)から除名処分を、同年3月30日には総務大臣から最も重い「警告」の処分を受けた。この時、当時の菅総務大臣は「今後違反がさらに見つかれば、電波停止もあり得る」と示唆した。また、30年近くに渡って花王一社提供で続けてきた日曜21時枠を、花王の降板に伴いフジテレビに返上することになった。
また、影響があったのはテレビ局側だけではなく、関西テレビから外注で制作を請け負い、捏造に加担していた日本テレワーク(フジテレビの子会社に当たる番組制作プロダクション)が法人解散へと追い込まれる引き金にもなった(但し引責辞任したのは主に役員で、大半のスタッフは受け皿会社として設立されたNEXTEPへ移籍している)。
民放連除名の意味
民放連を除名されるということは、民放連が関わる行事に一切参加できないということであり、特にオリンピックとFIFAワールドカップが放送できない(放送権がない)という致命傷がある。上記の中継はNHKと民放連加盟局が枠組みを超え共同制作する「ジャパンコンソーシアム」が行っており、民放連に未加盟だったり除名処分を受けている場合は一切放送できないことになっている。関西テレビは除名処分を受けていたために、フジテレビの北京オリンピック中継が近畿地方で見られないという危機的事態が懸念されていたが、民放連は2008年4月17日に関西テレビを条件付きで民放連に復帰させた為、最悪の事態は回避できた。なお、完全復帰できたのは同年10月27日である。
関連項目
山本浩之(かつての同局アナウンサーの一人。番組内でカツラを使っている事を告白し、話題になった「ハゲハゲビーム」の使い手)