概要
性質や気品などが優れてる馬。また名高い馬。「神馬」として神社に奉納されることもある。
伊達政宗の父・輝宗が織田信長に名馬を贈ったことからもわかるように、財産としても、軍用馬としても"馬"は価値があり、各地の武将は優秀な馬を育成するための牧場(まきば)、馬場(ばば)をもつことも権力の象徴となった。
名馬一覧
日本
- 阿久利黒・アテルイまたは坂上田村麻呂の馬。
- 望月・平清盛の愛馬。
- いけずき(池月または生喰)・源頼朝が所有していた白馬。のちに部下の佐々木高綱に譲られ、宇治川の戦いにて梶原景季の騎乗する「磨墨」と先陣争いを演じた。 一説には人を生きたまま喰うほど荒々しい馬だから「生喰」と名付けられたと言われる。
- するすみ(磨墨または摺墨)・源頼朝が所有していた黒馬。のちに家臣の梶原景季に譲られ、宇治川の戦いにおいて佐々木高綱の騎乗する「池月」と先陣争いを繰り広げた。
- 鬼葦毛・源義仲の愛馬。
- 三日月または秩父鹿毛・畠山重忠の愛馬。鵯越の逆落としの際、飼い主である畠山重忠に背負われて崖を降りたと言われている。
- 井上黒または河越黒・平知盛の愛馬。一の谷の戦いで平家が海上に逃れる際、敵の手に渡らぬよう射殺されそうになったが、知盛の願いにより生き延びる。 その後は岸に泳ぎ着き、源氏にとらえられたのち後白河法皇に献上された。