各シリーズの概要
「αシリーズ」のイング
初登場作品。スーパーロボットマガジンで連載されていた漫画「第2次スーパーロボット大戦αロストチルドレン」(作:環望)の主人公。
マシンナリー・チルドレンの一人だが過去の記憶を失っており、自身の出自も覚えていなかった。
「第2次α」の後日談という事もあり戦線から離れたシーブックとセシリー、宇都宮比瑪といったαナンバーズの一部メンバーとの交流も見られた。
シーブック夫妻のもとで保護された後、自分の過去を知る手がかりとなるアースクレイドルへ向かうことになるも連載開始2話で雑誌そのものが廃刊してしてしまったという経緯もあり情報が非常に少ない。また、「封印戦争後にシーブック夫妻の所で世話になった」という設定は「第3次α」のアラドで使われてしまい存在が無かったことにされたりとOGシリーズに参戦するまでほぼ幻のキャラクターとなってしまっていた。
「OGシリーズ」でのイング
CV:岡本寛志(OGシリーズ)
第2次スーパーロボット大戦OGで初登場。封鎖されたアイドネウス島から脱走して来た少年。だが、脱走時による戦闘で機体が大破。脱出ポットを残し海上を彷徨っていたがラウル達に発見され、本格的な治療のためハガネに送られるもそのままラ・ギアスに跳ばされてしまう。
その後、意識を取り戻すも「イング」という自身の名前以外の記憶を失っていたが治療の一環としてシュミレーターを実施した結果、起動兵器の操縦や戦闘で非凡な才能を持っている事が判明し劣勢状況を打破するためヴィレッタの提案により戦場に出ることになる。
地上世界に帰還後、脱走時に遭遇したドゥバンから自身がアリエイル・オーグと同じくガイアセイバーズの脱走兵であることが判明。その直後、突如やってきたガリルナガンに死の寸前まで追い詰められた際、「念動力者」に覚醒。T-LINKシステムを搭載したアッシュを掌握し搭乗。以降、アッシュを専用機にして戦うことになる。
その後、大統領暗殺の罪を着せられた鋼龍戦隊と共に戦っていたが中盤、アルファセイバーのエグレッタ・ウーノとの邂逅により自身がマシンナリー・チルドレンの22番目の個体「イーグレット・イング」であることを知る。出自を知り苦悩するも今まで支えてくれていたリョウトやリオの励ましを受け自分の真実を知るべく戦うことを決意する。
性格は物静かで口数が少なく、会話する際は基本的に敬語を使う。近年では珍しい素直で礼儀正しい人物である。
また、イチゴジャム入りおにぎり(クリス作)を美味しく食べたりとかなりの甘党である(下の画像の2人と同レベル)
一方で、激苦のクスハ汁(マイルドver)を「美味」と言ったりと異常な味覚の持ち主である(こっちは恐らく基になった大食漢のおかげ)
念動力について
イングの念動力は周囲の面々も驚愕するほどの強念であるがただ強いだけで無く微細なコントロール能力も兼ね備えておりアッシュを外部から起動し呼び寄せたり、細かいパーツや装甲を全て引き寄せ装着しエグゼクスバインへ新生させたりと「非常識」な展開を見せた。
一方、感受性の強い人物達からは「異質性」を感じるらしく、覚醒前に遭遇したヴォルクルス教団のルオゾールやバラルのイルイや孫光龍からも他の念動力者がいる中でイングにのみ反応を示していた。
搭乗機
ロストチルドレン1話にて搭乗。αシリーズなので通常のヒュッケバインMk-Ⅱと同じ外見。
- 量産型ベルゲルミル
ロストチルドレン2話にて搭乗。
「第2次OG」の序章にて搭乗。アイドネウス島からの脱走時に使用するもアレス・ガイストの捕縛から逃れるため自爆し大破。
「第2次OG」における初期の搭乗機。
ハガネと共にラ・ギアスへ召還された際、ハガネに搭載されていたものを使用した。
「第2次OG」においての専用機。上記の通り、イングがガリルナガンとの戦闘で危機に陥った際に念動力を用いて搭乗。その際にT-LINKシステムが過剰反応を起こし、彼以外に乗れない機体となった。(なお、封印戦争後にT-LINKシステムが再調整され、彼でなくても乗れるようにはなった。)
第2次OGで明かされた出生と真実
その正体はアルテウル・シュタインベックことユーゼス・ゴッツォがマシンナリー・チルドレンを素体としてバルシェムの技術を加え作り上げたガンエデン奪取の為の人造マシアフである。ちなみに強大な念動力が宿ったことはユーゼスにとっても予想外の事であったらしくユーゼス本人も「嬉しい誤算だった」と発言している。
余談ではあるが記憶を失っている点や機動兵器のコアとしてユーゼスに生み出された点などスーパーヒーロー作戦での主人公の境遇に酷似しており、クォヴレー・ゴードンとはまた違ったアプローチでイングラム・プリスケンをリスペクトしたキャラクターと見受けられる。
第2次OGのハードルート最終話にてアダマトロンに変貌したガンエデンを制御するためエグゼクスバインごと取り込まれるもエア・クリスマスの特攻とイルイ・ガンエデンの干渉により脱出に成功。鋼龍戦隊と力を合わせユーゼスを打倒した。
決戦後はイルムからの提案でリョウト、リオと共に新チームを結成することになる。
また、第2次OGの原作元である『第2次α』と照らし合わせると
・名前以外の記憶を失っている
・白目をむいた立ち絵がある
・搭乗機の最強武装に全裸カットインがある
・ガンエデンを制御できる
等から正規のマシアフであるイルイと共通点が多い。更に
・最終話でガンエデンからの脱出に成功する
・「内気で優しい」と「真面目で正義感がある」のα主人公が保護者
・保護者の男性キャラはヒュッケバインMk-Ⅲに搭乗経験がある
等から第2次αの「クスハルート」と「アラドルート」におけるイルイの立ち位置を担っていたと考えられる。
スーパーロボット大戦OGムーン・デュエラーズ
封印戦争が終結した後は自身の名前を「イング・ウィッシュ」と変えて新生PTXチームに所属。他の念動力者が乗れるようにマイルドチューンされたエグゼクスバイン共々宇宙ルートの1話から登場している。
本作では休憩時にリアナやトーヤ達と共に釣りに初挑戦したりと同年代と楽しんでいる場面があった。
また、前作で自身の出自に関する苦悩を乗り越えたことで精神的成長が見られ、自分の存在に悩むトーヤを同じく克服したリアナと共に励ますシーンがあった。
中盤、自身の基になったもう片方の人造人間であるバルシェムの部隊と遭遇。ヴィレッタと共に彼らに狙われるようになる。そして終盤に再度遭遇したした際、虚空の使者の前身との交戦時に「謎の感覚」を感じ取った。これが何を意味するのかは不明だが、イングはユーゼスが造った存在である為、「因果の鎖」が深く関わっている可能性がある。
余談
イングの名前の由来は他のマシンナリー・チルドレンと同様ルーン文字を基にしており22番目の文字「ingwaz」から取られている。一方、改名した方の「ウィッシュ」は「願い、希望」等の意味を持つ。
服装に関しては「ロスト・チルドレン」ではパイロットスーツにマントを羽織った姿だったが、「OG」では短パン・Tシャツの上に黒い貫頭衣と装飾付きの外套を羽織った姿となっており(これとこれに近い)原作の雰囲気を残しつつもガラリと印象が変わっている。また、クォヴレーと同様胸元にクリスタルの装飾がある。
タグとしては「イング」が多いが、「イング」でPixivで検索すると上記のイングラム・プリスケンやイングリッドが引っ掛かるため、完全一致で検索するか「イーグレット・イング」で検索するのが確実である。