曖昧さ回避
- 『ドラゴンクエストⅤ』のキャラクター。本項で解説。
- 『デ・ジ・キャラット』のキャラクター。→ゲマ(デ・ジ・キャラット)
概要
CV:鈴置洋孝(ドラマCD版)/吉田鋼太郎(アニメ映画「ユア・ストーリー」)/中尾隆聖(ドラゴンクエストライバルズエース)
「ほっほっほっほっ。子を想う親の気持ちはいつ見てもいいものですね。」
『DQ5』で非常に印象が強い敵キャラ。大神殿のボス、イブールを崇拝している。
幹部クラスの身分に相応しい実力者。メラ系の呪文や激しい炎といった、火炎系の術を得意としており、戦闘でもそれらを多用している。
幼少時代終盤に登場し、ヘンリーを攫わせ、救出に来た主人公を脱出直前に出口付近で待ち伏せ叩きのめす。
後方の魔物を足止めをしていたために遅れてやってきたパパスに対し、ジャミとゴンズを差し向ける。
そして、2人が返り討ちにされるや否や主人公を人質にしてパパスを無抵抗にさせ、そのままジャミとゴンズに嬲らせた。
そして満身創痍のパパスをメラゾーマで焼き殺し、主人公とヘンリーを大神殿に連れ去った。
また、この時に主人公が持っていた天空城の力の源の一つである『ゴールドオーブ』を破壊している。
数年後にボブルの塔で再会し、ここで主人公たちに倒された。
PS2版およびDS版
リメイク版ではイブールを崇拝していたのは実は表向きで、黒幕であるミルドラースを崇拝しているという設定になった。
出番も増えており、息絶えたジャミに代わって主人公と妻(ビアンカ、フローラ、デボラのいずれか)を石化させる役目を担っている。また、彼はボブルの塔での戦いでは死なずに逃亡し、その後大神殿で姿を現す。そして、主人公たちに敗北し魔界の入口を開けようとしたイブールに止めを刺すのが彼となっている。この時に彼は、殺害直前にイブールへ真相を明かしている。
後にエビルマウンテンで再会した主人公の前に再び現れ、マーサに攻撃を行ったものの、彼女だけはゲマの攻撃から生き延びた。これが原因で、敗北後に彼女が放った聖なる光を全身に浴び身体を焼かれるという、まさに因果応報と言える最期を迎えた。
この時の彼の断末魔は「げぐぁ~っ!!」。その前の「ぎょえー!!」とどっこいどっこいである。
印象が更に強くなった反面、プレイヤーからは「出過ぎではないか」という意見も少なからず見られる。
ボスキャラクターとして
概要の項目で述べた通り、主に火炎系の呪文や特技を駆使する。
幼少期終盤で対峙した際は、ただ様子を見たり笑っているだけで何もしない事が多い。
使う呪文や特技もメラミや火炎の息など、後に登場した際の戦闘と見比べても明らかに手加減している。
ただ、時折痛恨の一撃を繰り出すため、この時点では致命的。最初からマホカンタが掛かっており、バラモスの十八番である自動回復まで備えているため、倒すのは非常に困難。イベント戦闘のため、勝敗に関わらずにストーリーは進行する。
そして、本格的に戦うボブルの塔において。
マホカンタとメラゾーマ、激しい炎を使用。
SFC版とリメイク版では行動パターンが異なり、前者ではこれらに加え麻痺効果のある焼けつく息を使う。
余談だが、PS2版の通常攻撃のアクションにて、過去に主人公を人質にした際に使っていた死神の鎌を振り回す事がある。
そしてリメイク版でのみの戦闘である、エビルマウンテンでの最終決戦。
マホカンタを使わなくなった代わりに、ようやく本気を出したのか、上記の攻撃手段に加え新たに焼けつく息と輝く息を使ってくる。凍てつく波動を使ってこない分ダメージを抑えやすいが、この戦いでのゲマは補助呪文が一切効かないため、やや攻め難い。
また、二回連続行動も相俟って焼けつく息を多用するため、全員に麻痺治療の手段を持たせていないと極めて危険である。
派生作品への登場
モンスターバトルロードシリーズ
この作品ではいつの間にか、魔王ポジションに収まっていた。
まあ実際のところ、ミルドラースの部下の中では最強(リメイク版)なので頷けるが。
ちなみに彼の上司であるイブールはバトルロードに参戦できていない。何故だ。
ドラゴンクエストモンスターズシリーズ
ジョーカー2プロより登場。
ジャミとゴンズとの配合で誕生する。
常にマホカンタの特性にかしこさが1000とゾーマとは非常に似通った能力を持つ。というかゾーマの立ち位置を完全に食ってしまっていた。
本作では弱体化のあおりを受けたゾーマのHPはわずか620しかなく、それに対しゲマはHPが800あった為、HPアップSPで1000を上回り、カンストダメージ999を一度耐える事が出来た。
平然とカンストダメージを叩き出す強力な2枠モンスターが猛威を振るっていたため、1000を超えるHPは極めて大きな優位点であった。
テリー3Dでも続投、シュプリンガーとイデアラゴンの配合で誕生。
HPが引き上げられたが、大きな変更点はない。ただしその引き上げられたHPも、+値が25を超えると「常にマホカンタ」が解放されて上限値が下がってしまう。
DQMJ3ではリストラされてしまうものの、プロ版では復帰。その際にはハーゴンやバラモスに合わせたのか???系に変更された。
原作での立場に反してミルドラースの素材になったことは一度もない。
アニメ映画「ユア・ストーリー」
原作以上に禍々しいキャラクターデザインとなって登場。(おそらく尺の都合で)イブールの「魔界の入り口を開け、ミルドラースを復活させる」役も彼に回されている。
余談
その慇懃無礼な口調や笑い方、二人の側近を従えているなどの要素が、当時のドラゴンボールの敵キャラクターであるフリーザに似ており、かなり影響を受けたと見受けられる。特に、PS2版のパパス殺害シーンはまさにソレ。何気に後述の詰めの甘さも共通していたりする。他にもドラゴンクエストⅨに登場したゲルニック将軍も性格や口調等、ゲマに酷似している。
なおCDシアター版で彼を演じたのは鈴置洋孝氏であり、同じくDBキャラクターの一人であるあの人を演じており、更にドラゴンクエストライバルズエースにて彼を演じる中尾隆聖はフリーザ役且つSwitch版ドラゴンクエストⅪで同じ敬語口調のボスキャラクター・フールフールを演じていた。
数多のプレイヤーに衝撃を与えた残酷かつ最凶の悪役で、DQシリーズでは珍しく主人公と「因縁」の要素が強いネームドボス。
……が、その一方で詰めの甘さが目立っていたりもしている。
上記のように主人公やマーサに関しては肝心な所で止めを刺し損なったり、死ぬ間際に余計な真似をしようとしたイブールを殺害しながらも、主人公たちが魔界へ行き来する手段を封じずにいた(※1)。
それ以外にも、誘拐の対象である大金持ちでなおかつ障害となる天空人の血を引いているフローラ(DS版ではデボラも)を誘拐しなかったり(※2)、発覚後も彼女らの関係している地域を調査するといった事もせずにいた(※3)。
おまけにボブルの塔で重要アイテムである竜の目を奪っておきながら、それを破壊せずにいたりなどの致命的なミスを犯している(※4)。
追い討ちを掛けるように、ゲマが崇拝していたミルドラースに至っては、彼の働きを「どうでもいい事だ」と一蹴している始末。
アニメ映画「ユア・ストーリー」にてゲマを演じた吉田鋼太郎氏とヘンリーを演じた坂口健太郎氏は、「ファイナルファンタジー14 光のお父さん」にて親子のダブル主人公として共演していた。
※1…あえて放置した可能性もある。ここは性格上の問題だろうか。
※2…フローラは修道院で花嫁修業をしていたため、見落とした可能性があるので無理もないが、そもそもこういう点についてはゲマ本人というより光の教団の体制に問題がある。
※3…石化させた際も、リメイク前の死に際に石化を掛けたジャミはともかく、ゲマの場合は石化した主人公達を破壊し殺害する事も可能であったはずだが、そのまま放置してしまった事もミスに繋がっている。
事実ビアンカの像が大神殿にあったのはイブールが別ルートで入手したからであり、イブールにミスの尻拭いをしてもらっている事がわかる。
※4…破壊出来なかったという見解もある。ただ、その場合は片方だけでも持ち逃げする方法もあったはずであり、仮に破壊も持ち逃げも出来なくとも信者なり何なりを入れてしまえば事が片付くのは目に見えており、そもそも奴隷時代と石像時代を合わせると最低でも15年は経過しているため何故こんな重要な場所を15年弱も放置していたのかという指摘もある。
関連モンスター
ネクロマンサー
死者を操る呪術師とされるモンスター。ゲマと同じ容姿をしている(SFC版ではカラーリングもゲマと全く同じであった)。
主に海の神殿や天空の塔などに出現する。
マホカンタやマホトーンの補助呪文や、ザオラルで死んだモンスターを生き返らせてくる。
マイナーなモンスターだが、その後DQMJ3P、DQMSLで再登場を果たした。
ケンタラウス系、グレンデル系
ゲマの側近2体の近縁種。
ムンライト
星のドラゴンクエストに登場するボス。容姿はゲマと似ているが帽子の形が異なる。
執行補佐魔術師
星のドラゴンクエストに登場するボス。その名の通り宇宙政府の執行補佐の魔術師とされるモンスター。上記のムンライトの色違いである。
関連イラスト
関連タグ
ドラゴンクエスト DQ5 主人公(DQ5) パパス ジャミ ゴンズ イブール ミルドラース フリーザ ゲルニック将軍フールフール