補強増設とは、オンラインSLG『艦隊これくしょん』のシステムの一種である。
概説
実装は2016年8月10日実施の期間限定イベント海域『反撃!第二次SN作戦』から。
艦娘の装備スロットに補助装備専用のスロットを増設できる新システム。
アイテム「補強増設」を所持した状態で、『改装』画面の艦娘のグラフィックにマウスのカーソルを合せることで選択肢が出現する。
増設することで、艦娘のグラフィック表示の右下に、これまで表示されていなかった新たなスロットが出現する。
ただし増設スロットの追加には、Lv30以上の練度が要求される。
提督諸氏からはそのまま「増設」、または装備枠の丸い穴型から「増設穴」、増設スロットを施すことを「穴をあける」とも呼称される。
公式4コマでは、「制服に新たにポケットを付ける」という表現がなされた。
補強増設は任務やイベント海域の突破報酬として少数だが獲得可能なほか、明石の酒保(アイテムショップ)で500DMMポイントで販売されている。
搭載可能な装備
実装当初は――
……の四つが装備可能。
それまで装備枠を圧迫していたダメコンに専用枠が付いたという意味では非常に有用だった一方、ダメコン上等のガチ提督勢ではないプレイヤーからすると恩恵はそこまで大きいものではなかった。
もっといえば同時実装された「洋上補給」・「戦闘糧食」システムのために設けられたという意図も強く出たため、「お気に入りの艦娘の補強」として利用するのが関の山であった。
しかし、度重なるアップデートに伴い、その使い勝手は大きく向上してゆくこととなる。
2016年12月22日のアップデート
- 機銃系・増設バルジ系の搭載が解禁。
- 機銃系は一見するとそこまで旨味が無いように見えるが、五十鈴改二や摩耶改二を筆頭に、特殊対空カットインに機銃がキー装備となっている艦娘にとっては装備スロットが1つ増えたも同義であり、本体装備スロットの自由度が大きく向上した。
- また専用システムを持たない艦娘でも、艦隊全体の対空防御を底上げするという意味で装備させることで、開幕時の航空戦や空襲マスでの被害を抑える効果が期待できるほか、期間限定イベント海域にて頻繁に出没するPT小鬼群への対策としても有効。
- 特に駆逐艦に乗せた場合、雷撃の威力と命中に補正が入るため、昼間戦闘での雷撃の精度が上がる副次効果も期待できる。
- また専用システムを持たない艦娘でも、艦隊全体の対空防御を底上げするという意味で装備させることで、開幕時の航空戦や空襲マスでの被害を抑える効果が期待できるほか、期間限定イベント海域にて頻繁に出没するPT小鬼群への対策としても有効。
- 増設バルジもほぼ唯一装甲を上げる装備であるものの、装備枠を圧迫するものとして若干忌避されていたが、この改修で若干の回避性能を対価に耐久力を底上げが容易になった。
- 「改良型本艦式タービン」の搭載が解禁。
- タービンは艦娘の回避能力を若干底上げする程度の装備だったが、同日に「速力の強化」システムが実装され、「強化型艦本式缶」もしくは「新型高温高圧缶」を装備することで、速力を向上させることが可能となった。
- これにより高速艦しか活躍できなかった海域に低速艦を出撃させることが可能になった一方、海域によっては「その艦娘元来の速力」を羅針盤判定に採用するパターンもあるため、一概に便利になったとは言えない面もある。
- 同時に速力の向上は艦娘ごとに限界値が存在し、タービンと新型缶のみで最速に達する艦娘もいれば、どれだけ缶(ボイラー)を積んでも「高速」が限界の艦娘もいる。
- Samuel B Robertsと夕張改二特は、タービン一つで低速から高速に切り替わる。この2隻にとっては、増設はおおよそタービン用の装備スロットと言い得る。また武蔵改二と伊勢型改二は、5スロットというアドバンテージを活かし、通常の戦艦娘の定番装備(主砲/主砲/偵察機/徹甲弾・電探・三式弾)を崩さず高速化可能。
- 「8cm高角砲(副砲)」系/「10cm連装高角砲(砲架)」系の搭載が、それぞれ解禁。
- 遂に砲そのものが搭載可能となった。
2020年3月27日
- 高射装置系、および熟練見張員の搭載が解禁。
- 同日に、実装から5年4ヶ月の空隙を経て「91式高射装置」の開発も可能になった。
- 高射装置系の装備はそれまで「10cm連装高角砲+高射装置」(通称「秋月砲」)の改修元か、各種上位小型連装砲の改修任務で廃棄されるかという、不遇な立ち位置の装備でしかなかった。
- しかし装備時に火力に補正が働くという謎仕様が以前より判明しており、元来は対空用の補助装備とあって防空戦術に幅を持たせる意味でも、今後の研究結果が注目される。
- 一方で、実装時から存在する【高角砲+高角砲+高射装置】による汎用対空カットインの存在がネックとなっており、実性能の芳しくないこのパターンが他の高性能の対空カットインに割り込むリスクも計算する必要がある。
- 戦艦娘には【主砲+三式弾+高射装置】のパターンが存在し、高射装置の増設解禁で、連撃を維持しつつ対地と対空を一挙にこなすという挙動も可能となった。
- 見張員は水雷系(駆逐/軽巡)への恩恵が大きく、機銃同様にPT小鬼群対策と夜戦カットインの発動率に一役買ってくれる。
- 上位小型主砲に装備補正を持つ一部の改二駆逐艦にとっては、ただでさえ電探補正で鬼火力となるところに、より高い命中&発動補正と火力の下駄履きが生じるため、連撃だろうと海域ボスの装甲に風穴を開け得る爆発力をもたらしてくれる。
- またさり気なく駆逐艦娘に【+2】の対潜値補正が入るのだが、これが「先制対潜爆雷攻撃」のボーダーラインを超える後押しになる場合もあり、高性能対潜装備ガン積みでも僅かに足りない時に重宝する。
- そして艦これ名物「秋の秋刀魚祭り」でも、更なる漁獲量の向上が見込めること間違いなしである。
2020年6月27日
- 梅雨イベント開始と同時に潜水艦用電探の搭載が解禁。
- 実装当時より夜戦カットインの発動率上昇を期待されながら肝心の威力を上げられないことがネックとなっていた同装備であるが、これにより立ち位置が大幅に改善され、「通常スロットを埋めることなく雷装値や命中の底上げをしつつカットイン発動率を上げられる」という潜水艦にとって重要度が非常に高い装備となった。
- 補強増設それ自体も、潜水艦においては搭載可能な装備が少ないゆえに使用する意義がイマイチ薄いものであったが、これによって実戦での有用性が大きく上がったうえ、一部遠征への対応の幅も広がっている。
2021年2月26日
- 新装備として「装甲艇(AB艇)」が実装され、同時に神州丸に限り増設スロットへの同装備の搭載が可能となった(ただし当初は戦果報酬での先行実装)。
- 同装備は「機銃を内蔵した大発動艇」と言って良い特徴を持っており、輸送作戦や陸上型の敵にはもちろんPT小鬼群対策にも有用。
- これにより、艦戦を装備できるあきつ丸に後れを取りがちだった神州丸の立ち位置は「5つのスロットに満載した対地装備を以てPT小鬼群や陸上型を粉砕しつつ輸送作戦を行える唯一無二の存在」へと大きく改善されることとなった。
- 同装備は「機銃を内蔵した大発動艇」と言って良い特徴を持っており、輸送作戦や陸上型の敵にはもちろんPT小鬼群対策にも有用。
2021年5月8日
- 春イベント開始に合わせ、新装備として「水雷戦隊 熟練見張員」「精鋭水雷戦隊 司令部」が実装された。
- 「水雷戦隊 熟練見張員」はその名の通り熟練見張員の派生型であり、軽巡洋艦娘や駆逐艦娘に装備することで高い効果を発揮する。
- 司令部施設は出撃時に道中で大破した艦娘を疲労度や補給と引き換えに退避させる装備であり、旗艦に搭載してこの機能を用いることで轟沈を防ぐことができる。連合艦隊や遊撃部隊(7隻編成)に対応したものはすでに存在していたが、新たに登場した「精鋭水雷戦隊 司令部」は、通常艦隊においてこの機能を使える特性を持つ。