『ロックマン7』のボスキャラとして初登場。
有賀ヒトシ『ロックマンギガミックス』においては、ワイリーナンバーズきっての知略家、かつDr.ワイリーの思想に心酔し、彼に忠誠を誓うロボットとして描かれている。
ロックマンエグゼに登場するシェードマンも述べる。
後述するが、他作品とのコラボとも縁が深いボスでもある。
概要
DWN:055
遊園地に使われていたお化け屋敷のアトラクション用ロボットをDr.ワイリーが戦闘用に改造したものである。洗脳音波発生装置を付けて人間の心を操れるようにしたかったらしいが、配線ミスによって破壊音波「クラッシュノイズ」になった。その他にも吸血攻撃や石化光線を仕掛けてくる。天井にぶら下がる事と暗い場所、そしてトマトジュースが好き。しかし、お化け屋敷のアトラクション用ロボットなのにお化けが嫌い。また、ドラキュラらしくニンニクも苦手である。歌は下手だが、ミュージシャンになる夢を持っており、現在はその猛特訓に励んでいる。なお、有賀版では逃走を拒絶するワイリーに催眠音波をかけているシーンがあるがこれは上記の設定を無視している。しかし、有賀版ではよくあることだから気にしない(上記石化光線のアレンジかもしれない)。また、同じ影と言う存在からなのか、シャドーマンと一緒にいる機会が多かった。
ちなみに一人称は我輩で、好物はトマトジュースという設定である。
有賀版では「7」の筆頭格として扱われているものの、ゲーム内の8ボスの中でも特に強い訳ではなく、本家、後述の「ロックマン・ザ・パワーバトル」では攻撃パターンが完全ローテーションとなっている。
また続編の「パワーファイターズ」では完全ローテーションではなくなったものの、クラッシュノイズでの攻撃中はスーパーアーマー状態となり、ここに弱点武器や高火力武器、必殺技などを連打するとゴリゴリ体力を削れる。
使用技
飛行→強襲&吸血
飛行中はボスラッシュ時のみ天井が低いため、飛行中のシェードマンにジャンプチャージショットが当たる。
ロックマンに狙いを定めて強襲→捕まえられると体力を吸われる。
一瞬動きが止まるのでスライディングで距離を取って回避、反撃も入る。
パワーバトルでは捕まらず、単なる体当たり攻撃になっているが、一時停止モーションが無いのでより機敏な反応が求められる。
逆にパワーファイターズでは遅くなっている。
石化光線→クラッシュノイズ
数回強襲を繰り出した後画面端に降りてきて、石化光線×2→高さを変えつつ通常クラッシュノイズ×2→チャージクラッシュノイズ×2を放ってくる。
体が光ってチャージしている時は無敵。
当然通常版は壁で跳ね返るので往復で回避が必要。
2発目の石化光線と1発目のクラッシュノイズをまとめてスライディングでかわすか、壁側に陣取って1発目のクラッシュノイズの跳ね返り際を垂直ジャンプでかわすとノーダメージで切り抜けやすい。
基本的に全てスライディングで抜けられるが、パワーファイターズ等ではロックマン以外のキャラはスライディングではなくダッシュやタックルだったりで抜けられない。その分本家より部屋が広くジャンプでも回避しやすくなっているので、三角跳びも駆使すれば何とかなるはず。チャージ中の無敵時間も本家と違って存在せず、終始スーパーアーマー状態。
また、FC版ロックマン7ではグラフィックの都合上低いチャージクラッシュノイズはスライディングで抜けられない。
この他、パワーファイターズでは「行け、下僕(しもべ)達!」と言いながらバットンを4体召喚する技がある。
入手できる特殊武器
クラッシュノイズ
破壊力のある超音波を発射。壁に当たると反射し、その反射波にロックマンが当たることで共鳴しチャージが可能。ちなみに、ロール曰くライト博士の歌声はその特殊武器と同様にひどいらしい。
ターボマン、ガッツマンG、フォルテ、ハンニャNED2の弱点。
ターボマンは攻撃パターンが単純化する他、チャージ版で大ダメージを与えられるのであっという間に倒せる。
ガッツマンGはチャージ版でスラッシュクロー同様岩を跳ね返して大ダメージを与えられる。
壁に反射させなくても、実はショット→スライディングの順でほぼ同時押し(ずらし押しのイメージ)するとロックマンがクラッシュノイズに追い付いて壁を使わなくてもチャージが可能。ハンニャNED2との戦いで特に重宝する。
更にチャージ版は通常のチャージショットと同じくボスに2ダメージを与えるため、武器エネルギーの許す限り「瞬時に撃てるチャージショット」として機能する。
通常弾自体も連射可能だったりと汎用性は高い。
敵に弾かれても跳弾が画面内に残らないので、連射の妨げにならない点も優秀。
また裏技的なテクニックとして、後半に登場する高身長ボスであるターボマンとスプリングマンは、ボス部屋のシャッターを潜ると同時に画面内(ロックマン自身に跳ね返ってこない、かつ彼らに当たる高さ)にクラッシュノイズを残せると、なんとライフエネルギーが上昇する前にフライングで一撃必殺出来てしまう。
パワーファイターズではストーンマンの弱点。
弱点武器
ワイルドコイルが弱点。
通常版を当てると怯んで石化光線やクラッシュノイズを中断させられる。
チャージ版は怯みこそないもののダメージが大きく、ダメージ回転率が非常にいい。
パワーバトルではスラッシュクロー、パワーファイターズではローリングカッターが弱点。
余談
実は彼のステージには裏ステージが存在!中ボスの倒し方でルートが二通りに分かれ、一方は通常のルートで、片方は条件を満たしているとブルースと戦える部屋が存在するルート。
ステージセレクトでシェードマンを倒していない状態でシェードマンにカーソルを合わせて隠しコマンドを入力するとBGMが『あの鬼ゲーのSFC版』のアレンジ版に変更される。ちなみにボス決定BGMからしてアレである。なお、このコマンドはロックマン2のステージセレクトで入力するコマンドとほぼ同一である。
シェードマンのステージ自体が、そもそもその辺りをCAPCOMがセルフパロとして応用しているため、雰囲気も秀逸である。なお、アーケード版の「ロックマンパワーバトル」「ロックマン2パワーファイターズ」では隠し曲がデフォルトになっている。
家庭版で発売されたPS2の「パワーバトルファイターズ」では、本来のシェードマンの曲がアレンジされたものがデフォルトとなっており、「2・パワーファイターズ」版の方がよりアレンジ色が強くなっていて、原曲よりやや軽快な曲調になっている。
<ブルースとのバトル付き動画>
ロックマンエグゼのシェードマン
CV:中村秀利
「4」と「5」に登場。一人称は「私」。また、「続・ボクらの太陽」にもボス敵として友情出演している。
ネット犯罪組織・「ネビュラ」の自律型ナビもといダークロイド。本家とは違い、背中に翼は生えておらず腕が翼に変形する。ナビのエネルギーを吸い上げ自分のものとする吸血鬼のような能力を持ち、多くのナビを襲ってエネルギーを吸い取る事件を連続して引き起こしていた。
敵を追尾するコウモリ「レッドウイング」、放射状に広がる超音波攻撃「クラッシュノイズ」、地面から手を生やして攻撃する「シェードハンド」が必殺技。
作中での活躍
ロックマンエグゼ4
電気街にて一度戦うものの、ロックマンはシェードマンに全くダメージを与えられなかった。しかし、ブルースが乱入したため止めを刺さずに逃亡した。
この時にダークチップのマスターデータを落とし、それをロックマンに拾われ取り返そうと部下に襲わせるが失敗。その部下をオペレーターとナビ共々制裁を加えている。
シェロ・カスティロにおける2度目の戦闘ではダークチップのマスターデータを返すようにロックマンに迫るが、データを投げ渡すふりをして破壊されたため襲いかかるも、ダークチップを使われてデリートされる。(ちなみに、この戦いではダークチップを使わないと絶対に勝てないが、ダークチップによる影響はないので安心して使おう)
この時のデリートのされ方は爆発したあと黒い塵の様になりながら消えていくという極めて不気味なものだった。
その後亡霊として登場する時は普通にダメージが通る。ただし一度攻撃を受けると複数のコウモリに分裂し、その中にいる本体を攻撃しなければダメージを与えられない。
隠しイベントとしてウラインターネットで復活、その後ジャンゴとロックマンの協力で倒される。
ロックマンエグゼ5
ロックマンに復讐をすべく闇の力で再度復活しオラン島エリアを占拠。ロックマンの後ろに回りこんで吸血攻撃する技「シェードドレイン」と爪による斬り裂き攻撃「ブラッククロー」が追加された。
リベレートミッションでは、ダークパネルの横に立ったままターンを終了するとワープして攻撃してくる。このミッションで仲間になる防御ナビの能力をうまく使ってダメージを押さえたいところ。
その後も、物語終版で科学省襲撃にて復活して再登場。ネビュラの本拠地でチームを迎え撃つが敗北を喫する。さらにココロサーバーの電脳にもまたまた復活して登場し、サーチマンとメディ/ナンバーマンとトードマンに倒される。
ゲームクリア後にもしつこく復活。ネビュラホールエリア1を占拠する。
エグゼ4から通算すると計5回も復活している。吸血鬼やコウモリをモチーフにしているという理由もあるだろうが、復活し過ぎではないだろうか(もっとも、それが彼の魅力の一つでもある)。
他作品でも(続・ボクらの太陽)
コラボ先であるボクらの太陽にも登場。
実体を持たないネットナビであるが、暗黒物質ダークマターの力で実体化し、隠しボスとしてジャンゴに襲い掛かってくる。ダークチップを使わないと倒せなかったエグゼ同様、ダーク属性で一度闇の力を引き剥がしてからでないと、通常の攻撃でダメージを与えることが出来ない。ちなみに、闇の力を纏っている時のシェードマンは通常のシェードマンの青、纏っていない時は4のシェードマンSPに近い紫のカラーリングになる。
もちろん他のイモータル達と同様、倒した後は棺桶に入れられ、パイルドライバーによって浄化される…。
と思いきや、
ぐぬぉぉぉぉぉぉっ!! 私をこの程度の攻撃で倒せると思ったら・・・ 大間違いだ!
何と、浄化が完了した後にもさらに抵抗してくる。
ダーインやラタトスクといった、名だたるイモータルですら断末魔の叫びをあげて浄化されるのに、である。
他所の世界でもしつこい。というか本家本元のイモータルより強いだろお前。彼はあくまでダークマターの力を得た闇のネットナビであり、純粋なイモータルでないがゆえか。
その後ロックマンとの夢のコラボ攻撃により、シェードマンは浄化され、電脳世界に戻っていった。…戻っていった。大事なことなので2回言いました。
つまりイモータル達と違って完全には消滅せず、元居た世界へと逃げ延びているのである。一体何なんだコイツは。
ちなみに単なるコラボレーションでは終わらず、物語に密接に絡んでくるのも特徴で、シェードマンを利用してある人物が復活を遂げる計画だった事が明らかになる。
ロックマンエグゼ(アニメ)
第二期で初登場。原作と異なってネビュラに所属はしておらず、ダークロイドの首領を務める。
自分達ダークロイドこそが至上の存在と考え、自分達よりも劣っていると見なしている人間や彼等と絆を結んでいるネットナビ達を、総じて忌み嫌い見下している傲慢な選民思想の持ち主。
原作同様にリーガルとの繋がりこそあるものの、それも人間を滅ぼすという目的の為に一時的な協定を結んでいるに過ぎない。
あくまでも目的は人類抹殺の為、隙あらば協定を結んでいたリーガルを出し抜くつもりでいたのだが、その本心はリーガルやゆりこからは最初から見抜かれていた。人間を「淘汰される運命の存在」と見下し、決して実力を認めようとしない器量の狭さが足枷となる事も多く、あっさり裏をかかれてしまったり、油断して手酷い返り討ちに遭う傾向も目立っており、リーガルのネットナビであるレーザーマンからは、自身も含めてダークロイド全体が「低能な存在」と完全に見下されている。
人間や通常のネットナビに対しては冷酷そのものであるが、上に立つものとしてのプライドから、時には部下のダークロイド達に対しても容赦の無い面を見せる。ダークチップ中毒に陥った上に科学省に捕縛されたデザートマンをフラッシュマンに始末させたり、後に同じくダークチップ中毒で錯乱し醜態を見せたフラッシュマンも、腕の一刺しでデリートしている。
そんな彼だが、バブルマンにはある程度の関心を示しており、「自分もユニゾンしてロックマンを倒す」と公言していたバブルマンが失敗して帰還した際に「―――ソウルユニゾンの方はどうだ?」とさりげなく、頼りなげでも部下に対する期待と信頼のこもった台詞を言ったり、自らの手でフラッシュマンを始末する前も、敗戦して帰還したフラッシュマンを見た時には困惑の表情で玉座から立ち上がり「酷くやられたな」と声をかけるなど、ただ冷酷なだけの男ではないようである。
ただし、「現実世界に進出して人類を抹殺しダークロイドの支配する世界を築く」という野望を掲げているものの、何だかんだでリーガルの生み出したダークチップやディメンショナルエリアをあてにしていたり、WWWや科学省の施設を利用する形でディメンショナルコンバーターやシンクロチップの開発を行っている等、そのやり方は他人の力や技術を利用しているセコい傾向が目立つ。
また、シェードマンがダークロイドの首領でいられたのは、あくまでもその圧倒的な実力で束ねていたからであるのだが、次第に失態が目立って行った事で、バブルマンを除く部下のダークロイド達からも、どこか軽んじられる様になってしまう事になっている。
ある時期を境にリーガルを出し抜く事を画策。科学省にダークチップの工場の情報をリークする事で、ネットセイバー達がそこへ向かうよう仕向け、戦闘に乗じてダークチップの殆どを奪い去る計画を立てるが、それに気付いていたリーガルとゆり子にはダークチップの殆ど予め持ち出される形で防がれてしまい、「お駄賃」と称してたった一枚のダークチップを残される形で扱き下ろされる。
第二期中盤にて、リーガルの拠点であるタンカーを舞台に、熱斗と炎山の二人と交戦。その力はロックマンとブルースを2体同時に相手をして圧倒する程であったが、二重のプログラムアドバンスによる攻撃は完全に防ぎきれず、左腕を吹き飛ばされてしまっている。その後、リーガルと入れ替わっていたレーザーマンには殆ど相手にされず、更にダークチップの影響を受けたブルースに敵わず、敗北。
威厳を失い、負傷して逃げ帰ってきたシェードマンを主として認めるダークロイド達は最早おらず、ダークチップを餌に「ネビュラ」に寝返えられてしまい、ダークロイド化したブルースとレーザーマンによって追放に追い込まれ、全てを失った。
それ以降しばらく出番が無かったが、バブルマンやフォルテにエネルギーを与えられ最終決戦にて復活。
かつての復讐のためにラッシュを誘拐・利用し実体化して暴れ回りながらリーガルの元へ向かうも、ダークシンクロチップの力でリーガルとクロスフュージョンしたレーザーマンには手も足も出ず、最後は両腕を引きちぎられた挙句、「クロスレーザー」によって全身を貫かれる様に焼き尽くされ、断末魔をあげながらデリートされるという凄惨な最期を迎えた。
…かのように思われたが、デリートされる瞬間に時空を超えて第三期にて復活。
両腕は再生しておらず、失った腕をアステロイドのビーストマンとフラッシュマンの腕を奪い去って代用し、ダークロイドの生き残りであるバブルマンと共にパストトンネルを超え、20年前の電脳世界に行き一度は歴史を書き換えてダークロイドの支配する世界を作ることに成功する。
しかし、現代から来たロックマンと20年前にいたカーネルによって計画を阻止されてしまい、再びデリートに追い込まれるが、デリートされる直前にてダークロイド因子の詰まった胸のナビマークを引きちぎり、ロケット兵器に搭載。だが、命を懸けたロックマンにロケットを破壊され、彼の存在は完全に抹消された。
…実は、これでもまだ終わっておらず、ロックマンの首筋に噛み付いたときの傷跡にダークロイド因子が注ぎ込まれておりロックマンがパストトンネルを通って現代に帰る際、その傷跡からデータが分離。そのデータが後にダークロックマンとして暗躍し、熱斗やロックマン達を苦しめることになる。
ゲーム版同様、しつこさはエグゼシリーズでもトップクラスである。
漫画版
鷹岬諒氏の漫画版に登場。
ダークロックマンと共に熱斗とロックマンを襲撃した。闇のノイズでフルシンクロを強制的に解除して熱斗の精神データを連れ去っていたぶるが、それに激昂したロックマンにより、素手で身体を引き裂かれてデリートされるという悲惨な末路を迎えている。
関連イラスト
本家
エグゼ版
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ロックマン ロックマン7 ロックマンエグゼ 超音波 吸血鬼 ドラキュラ 影 陰
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