未来なんてわからなくたって、生きるのだ。
About
2021年度後期の連続テレビ小説。
タイトルはかつてNHKラジオで放送されていた語学番組『英語会話』の主題歌として使われていた童謡「証城寺の狸囃子」の替え歌「Come, Come, Everybody」を由来としている。
主演は上白石萌音・深津絵里・川栄李奈の3人で、それぞれの道を歩む親子3世代の物語を描く。
時代と共に舞台も岡山・大阪・京都と移り変わり、主軸となるテーマも英語・ジャズ・時代劇と切り替わっていく。
週ごとのタイトルが「1925-1939」などのように西暦になっており、1週間の放送で最低でも1年程度経過するため物語の進行がとても速い。
オープニングに原始時代を含んでいるエール(朝ドラ)を除けば、連続テレビ小説で最も物語の経過年数が長い作品と言える。
Characters
登場人物の名前は職業や性格などにちなんでいるものが多い。
安子編
橘家
和菓子屋を営んでいる。
- 橘安子→雉真安子(上白石萌音)
最初のヒロイン。雉真稔と出会ったことでラジオで英語を習い始める。戦後は大阪に出るがすぐに岡山に戻る。戦後は数々の不運に見舞われる。
- 橘杵太郎(大和田伸也)
安子の祖父。
- 橘ひさ(鷲尾真知子)
安子の祖母。
- 橘金太(甲本雅裕)
安子の父。まさかのナレ死だった。
- 橘小しず(西田尚美)
安子の母。
- 橘算太(濱田岳)
安子の兄。初回でラジオを盗むという悪事をしでかす。その後はダンサーになりたいと言って家を出た。
数年後、家に戻ったときにダンサーとして活躍していたことを話すが、その内容はどうにも嘘っぽい。
戦後、金太の前に幻覚として現れる。終戦後かなり経ってから戻ってくるが、安子のお金を持って姿をくらましてしまう。
そして30年後、振付師となって再登場。親子3世代を跨ぐ人物となった。
雉真家
繊維業を営んでいる。繊維だけに雉と生地をかけている可能性もある。戦争では家屋自体には全く被害がなかった。
- 雉真稔(松村北斗)
安子が英語を学ぶきっかけとなった人物。後に安子の夫となるが……。
- 雉真千吉(段田安則)
父。
- 雉真美都里(YOU)
母。彼女もナレ死だった。
- 雉真勇(村上虹郎)
稔の弟。
- 村野タミ(西川かの子)
雉真家の女中。
- 雪衣→雉真雪衣(岡田結実)
雉真家の女中。名字は不明。なにか思わせぶりな態度をとるため、その正体についてあさイチなどで議論が白熱した。劇中で明示されることなく勇と結婚した。
- 雉真るい(古川凛)
安子と稔の娘。事故で額に傷を負い、大人になっても傷跡が残っている。
水田屋とうふ
- 水田卯平(浅越ゴエ)
父。
- 水田花子(小牧芽美)
母。
- 水田きぬ(小野花梨)
安子の幼馴染。
- 水田力(小林よしひさ)
きぬの夫。
荒物屋あかにし
赤螺は「あかにし」と読み貝の一種。ケチという意味もある。
- 赤螺吉兵衛(堀部圭亮)
父。「ケチ兵衛」と呼ばれている。街で一番早くラジオを手に入れた。
- 赤螺清子(宮嶋麻衣)
母。
- 赤螺吉右衛門(中川聖一郎)
息子。子供とは思えないくらい冷静で、ネチネチと小言を言う吉兵衛に対して正論を呟いて黙らせてしまう。
喫茶店Dippermouth Blues
Dippermouth Bluesは実在するジャズの曲名。戦時中は店名を出っ歯口の憂鬱に改名させられる。
- 柳沢定一(世良公則)
店主。当然ながら歌がうまい。
- 柳沢健一(前野朋哉)
息子。戦争で消息不明になる。
その他
- 桃山剣之介(尾上菊之助)
映画俳優。
- 平川唯一(さだまさし)
実在の人物でラジオ番組「カムカム英語」のパーソナリティ。出演は声のみ。
- こわもての田中(徳井優)
借金取り。
- 神田猛(武井壮)
海軍の中佐。雉真繊維に軍服を発注した。
- 小川澄子(紺野まひる)
大阪に住んでいる主婦。「カムカム英語」を聴いていたところ、たまたま家の横を通りかかった安子の耳にとまった。
- 小椋くま(若井みどり)
大阪にある雉真稔の下宿先の大家。女性がやって来るたびに「鈴木くんの女が来た」と早とちりする。ちなみに鈴木くんは作中に一切登場しない。
- ロバート・ローズウッド(村雨辰剛)
進駐軍の将校で安子が初めて英語で会話した相手。
るい編
竹村クリーニング店
- 雉真るい→大月るい(深津絵里)
安子と稔の娘で二番目のヒロイン。
幼少期、交通事故で額に深い傷ができ、それがコンプレックスに。
竹村クリーニング店の店主と妻。るいを住み込みで雇っている。
クリーニング店の常連客
- 大月錠一郎(オダギリジョー)
ジャズ喫茶「Night and Day」のトランぺッターで、愛称は「ジョー」と演者と同じ。初登場時のテロップは「宇宙人」(るいが命名)。何やら岡山の事情を知っているようだが…。
- 片桐春彦(風間俊介)
クリーニング店の常連客で自称「弁護士の卵」。るいが強面の男に絡まれているところを助け、以後るいと懇意になる。
ひなた編
回転焼き屋大月
条映太秦映画村
Digression
安子編は戦時中が舞台ということあり、主要キャストの戦死が多い。
安子の家族も3人が戦死し、一家丸ごと全滅してしまったところもある。
その一方で雉真家は戦死者が1人だけで、その1人というのが物語に最も深く関わる人物だった。
物語上結構重要な情報もさらっと少し触れるだけで終わることや、(雪衣の結婚などのように)直接触れず暗喩で済ませることが多い。
深津絵里が演じる成長後の雉眞るいは登場時点で18歳であり、実年齢より30歳近く下の役を演じている。
時代を経過を表現する演出として、様々な楽曲や番組などが登場している。
歴代の連続テレビ小説が時代に合わせて放送され、音声のみではあるが8時だョ!全員集合やサザエさんも登場。
作中の漫画雑誌は架空のものではあるが、ガラスの仮面が連載中であることが示唆されている。
また、旗本退屈男が作中の時代劇として登場。「天下御免の向こう傷」がストーリーに絡む要素となっている。
Related Articles
Other Works
- 機動戦士ガンダムAGE…およそ100年(1世紀)の歴史で主役交代という展開が類似する。そのため、ファンの一部から本作が「朝ドラ版ガンダムAGE」と評されている。
- 仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズ…ほぼ同時期に公開の映画作品。こちらも3つの時代で100年(1世紀)の歴史を駆け巡る展開が類似する。
- Vivy-FluoriteEye'sSong-…同年に放送された100年をかけた展開が類似するアニメ作品。但し舞台はAIが普及している遥か未来。また主人公は自立型AIで、AIが人類を殲滅する100年後の未来からやって来た相棒のAIと共に歴史改変に奔走する。