「無理するな。お前も強くてかっこいい怪獣が好きなんだろ?町を破壊し、大暴れする怪獣たちが大好きだ……でもそんなこと言ったら笑われるもんな、いい年して怪獣なんか、幼稚な、ダサい、くだらない。くだらなくて悪かったな!今こそ見せてやる、怪獣の本当の凄さを、その恐ろしさを!! 全て壊してやる! こんな世界全てぶち壊すんだ!! 暴れろ、俺の最恐怪獣・キングオブモ――ンス!!!」
概要
別名: | 最強合体獣 |
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身長: | 83メートル |
体重: | 8万2千トン |
出身地: | 鹿島田浩のブレインワールド |
いじめっ子の鹿島田浩が、何でも願いを叶えてくれる赤い球に願って出現させた怪獣。
元々は浩が粘土で作った王道な二足歩行型の怪獣人形であり、それに子分である中原耕平、小杉亘が作った怪獣人形の「作品コンセプト(by浩)」を取り入れることによって完成した。本来の粘土人形は緑色だが、怪獣化した際の体色はなぜか青を基調としている。
眼は三つ存在するが、額にある中央の眼は自らを生み出した赤い球に限りなく似ており、さながら赤い球自身が怪獣に姿を変えたともいうべき姿である。
口からは破壊光線「クレメイトビーム」を発射し、腹部の「シャークファング」で敵を捕獲する。背中の翼「ボーンウイング」は空を飛ぶだけでなく、フォトンエッジをもはね返す強力なバリア「ボーンシールド」を発生させる器官でもある。大怪獣バトルでは強化版として「ファイナルクレメイトビーム」が登場。
単純な戦闘能力はガイアV2と互角なくらいで格闘戦では押される場面が多かったが最大の特徴として「無限の増殖」を発生させることにより分身となるバジリスとスキューラを誕生させることができる。
ただしバジリスは翼、スキューラは腹と存在が連動しており、それぞれが倒されると対応するパーツが破損し使用できなくなり、急激に弱体化する(バリアも使えなくなる為)。
因みに、浩曰くバジリスとスキューラの「作品コンセプト」は自分自身で作り上げた怪獣をより強力にするための強化パーツとしての意味合いがあるようで、万が一2体が倒されても弱体化しなかった場合、事態はもっと恐ろしい局面、即ち「ウルトラマンが敗北する決定的瞬間」が実現することだろう。
浩が、まるでウルトラマンに変身するかのように赤い球を掲げると同時に怪獣化。浩の鬱屈と同調し、手当たり次第に町を破壊するも、時空移動メカ・アドベンチャーに乗って再び戻ってきた高山我夢と激突。クレメイトビームと尻尾での殴打でアドベンチャーを大破させた後、我夢が脱出・変身したウルトラマンガイアとの戦闘に移る。
新星勉が浩を攻撃し、赤い球のコントロールが浩から平間優に渡ったことで、自分を束縛する“この世界”の破滅と再編を願う優のマイナスエネルギーを吸収してパワーアップ。バジリスとスキューラを生み出し、3体がかりでガイアを苦しめるが、ウルトラマンティガとウルトラマンダイナが参戦し、分断される。
それでもエネルギーが残り少ない状態にあるガイアを追い詰め、スプリームヴァージョンにヴァージョンアップしたガイアに飛行しながらの止めの特攻を仕掛けるが、ティガとダイナにバジリスとスキューラを倒されたことでボーンウイングとシャークファングが破壊され墜落。最後はフォトンストリームによって倒された。
ちなみに、ティガとダイナが戦った場所は地味にそれぞれの最終回での戦いの舞台となっており、これは後にガイアも踏襲した。
その後の登場
大怪獣バトル
レイオニクス抹殺を企むババルウ星人が使役する怪獣としてバジリスと共に登場。
ババルウ星人がアラドスを使って『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』時点の惑星ボリスにタイムスリップし、覚醒したばかりのレイモンを殺害しようとしたが、主人公達の活躍で計画は破綻した。
大怪獣バトルウルトラコロシアム
最初に出会う個体はバトルコロシアムの4つの試練の内の一つとして主人公の前に出現する。
二度目に出会う個体は怪獣が絶滅したはずの地球にバジリス、スキューラを引き連れて出現し、休暇に来ていた主人公が撃破した。
主人公によれば昔、赤い球の力で三体が暴れ回ったと語っているが、そもそもこの作品は大怪獣バトルシリーズの未来を描いた作品(M78スペースの話)なので、何故主人公がそんなパラレルワールドの事を知っているのかは謎である。(そもそもな話、赤い球の影響を受けた人間を除いて記録が一切残ってはいない。)
今回もまた赤い球の力が使われたらしい事が示唆されているが…?
大怪獣バトルウルトラアドベンチャー
なぜがガッツ星人が実験場にしていた惑星の鍾乳洞で眠っており、レッドキングとナースの戦闘によって復活。スキューラとバジリスを生み出してレッドキングを追い詰めるが巨大化して加勢に入ったカネゴンによってほかの二体と分断されてしまい、二体が倒されたのちにレッドキングのアースクラッシャーで倒された。
ウルトラマンオーブ
ジャグラスジャグラーの所持する怪獣カードの1枚として登場。カードの属性は闇。
超時空のアドベンチャー
「俺達にはまだ、とっておきの切り札がある。その力で、この街を守るんだ!戦え!俺達の最強怪獣!キングオブモーーーンス!」
『超時空の大決戦』の20年後の世界を描いた続編小説『超時空のアドベンチャー』では回想シーンでたびたび登場したほか、街を襲うカイザーギラレス13世の暴虐を止める為に浩、耕平、亘の三人が赤い球に願って出現させた(本来はウルトラマンを呼ぶつもりだったが、赤い球の持ち主である久地俊介が赤い球に願ってウルトラマンを呼べなくしたためキングオブモンスを呼び出した)。
しかしクレメイトビームをシールドで塞がれた上に剣と鉄球の攻撃で次々とダメージを受け、浩たちの声援もむなしくカイザーギラレス13世のビームを受け断末魔の悲鳴を上げ爆散した。
ほとんどいいところなしで倒されてしまったことに関しては俊介いわく「小学生の頃から変わらない怪獣愛の浩たちに対し、大人としての怪獣愛を注いだカイザーギラレス13世が負けるはずはない」
しかしカイザーギラレス13世はこの世界で最初に誕生したウルトラマンガイアのV1の形態に圧倒されたあげく、V2のガイアに瞬殺されてしまった。
余談
裏モチーフは「△」。
初期の名称は「キンググロノス」。
鳴き声はその後、本作のモキアン、『ウルトラマンコスモス』のバデータ、『のび太と奇跡の島』のサーベルタイガーの鳴き声などに流用された。