「八百万ベリーが俺の首にかかっている 第一級のおたずね者ってわけだ」
「56人殺したのさ てめェのような生意気なやつをな」
プロフィール
本名 | ヒグマ |
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年齢 | 46歳(12年前) |
身長 | 190cm |
懸賞金 | 800万ベリー |
所属 | ヒグマ山賊団 棟梁 |
出身地 | 東の海 |
誕生日 | 11月18日(熊の日) |
星座 | さそり座 |
血液型 | X型 |
好物 | 酒、山菜、熊肉 |
初登場 | 単行本1巻 第1話『ROMANCE DAWN-冒険の夜明け-』 |
CV | 岸野幸正 |
概要
ヒグマ山賊団の棟梁。
懸賞金の平均値が300万ベリーの東の海にて56人を殺害して800万ベリーの懸賞金を掛けられている凶悪犯で、記念すべき『ONEPIECE』第一話に登場した敵キャラクターである。
人物
性格
気に食わないことがあればすぐに暴れる粗暴な性格。
また自分に逆らう者は子供であろうと平然と殺そうとする冷酷な人物である。
その一方で脅しつけるだけで不要な争いは避けたり、山賊団の酒などの食料はお金を払って買おうとする描写がある。
自分の危険性を見せつけるためか、常に自らの手配書を持ち歩いており名刺代わりに使っている。
海賊を嘲笑っているが、これまで一度も海賊を見たことがないのだという。
山賊団の棟梁なだけあり多数の部下を従えており、作中では最低でも10人以上確認されている。
容姿
容姿は後ろに結った黒髪と、額の右側にある大きな十字の傷が特徴的。体型は「クマ」という名前に反して細身で長身。
服装は名前の通り、赤いロングコート(アニメでは赤茶)を着用し、白いシャツに黒のズボンと丸みを帯びた黒靴が標準衣装。
酒癖
酒や宴会が大好きで、一度に購入する酒樽は10個。
ビン一本では寝酒にすらならない程の酒豪で、酒がないと分かると別の町まで買い求めに行く程である。
戦闘能力
腰には刀を差しており、これを武器として戦う。
ちなみに右利きだが何故か刀を右腰に差している。
作中ではマキノの酒場のカウンターを切り伏せシャンクスを見下したシーンが印象的であり、この時の傷は現在もまだカウンターの上に残っている。
逃走の際は煙玉を使用し煙幕でその場から一瞬にして姿を消す。
活躍
フーシャ村にあるマキノの酒場へ手下達を引き連れ酒の買出しに向かうも、シャンクス率いる赤髪海賊団が店中の酒を全部飲み尽くしてしまった事で反感を買い、シャンクスが差し出した未開栓のボトルも受け取るどころか、素手で殴り割った挙句に彼を「腑抜け」と罵りその場を後にする。
ちなみにその時のシャンクスはヒグマ達を応戦して殴る価値もない相手と見なして敢えて抵抗しなかった。
数日後、手下達と共に再び酒場を訪れシャンクス達の悪口をこぼしていた所を、突っかかってきた幼少期の主人公ルフィを痛めつけた挙句、殺そうとしたが、それが友人への攻撃とみなされ赤髪海賊団と戦闘となった。
結果はベン・ベックマン1人に部下全員が敗れ、悪あがきでルフィを連れて海に逃亡する。既に悪魔の実の一つであるゴムゴムの実を食べてカナヅチになっていた彼を海に落としたが、その直後に現れた「近海の主」と呼ばれる海王類に襲われ乗っていた船ごと食べられて死亡した。
なお、ルフィは駆けつけたシャンクスにより救出され難を逃れたが、代償としてシャンクスは左腕を失い、ルフィの心に大きな禍根を残すこととなる。
その後ルフィは祖父モンキー・D・ガープにより女山賊のカーリー・ダダンの下へ預けられるが、その際にヒグマ一味の顔を思い浮かべながら「おれ 山賊は大嫌いだ!」と抵抗している。因みにその10年後、ルフィがフーシャ村を出る際には「おれ 山賊は嫌いだけど お前らは大好きだ~!!!」と発言しダダンを泣かせている。
疑問点
ここまでの内容では、第一話で主人公やその憧れの人物を引き立てる為のただの噛ませ犬的なキャラクターだが、そんな彼にはONE PIECEが長期連載になった事で生まれた数々の疑問点が存在する。
以下はその一例である。
- そもそも懸賞金が東の海の平均額より高い。その平均額というのも高々300万ベリーなので、800万ベリーもかかっていれば十分な強キャラであり、これはダダンの懸賞金780万ベリーも上回っている。後述するが、ヒグマはフーシャ村への土地勘がないので土着といえる存在でもない。彼は一体どこでこのような懸賞金をかけられたのだろうか?
- ルフィがゴム人間になった後にただの打撃で前歯をへし折っている。後の描写的に、本来ゴムに普通の打撃は効かない筈である。彼は一体どうやってルフィにただの打撃でダメージを与えたのだろうか?同じ話でルフィに打撃が効かない事が明言されているため、ルフィの歯が折れたのは初期設定故のガバガバさ、とは考えにくい(武装色の覇気で色が変わる設定は覇気そのものの設定よりも後に登場したため、仮に覇気を使っていたとしてもその点では矛盾はない)。
- ヒグマが持ち歩いている自らの手配書だが、良く見るとデザインが後に出てくる海軍発行のものと異なる。デザインが当時から変わっているか、ゴア王国独自に発行された手配書なのだとしたら、やはり辺境の小国が出す金額としては高額すぎるように思える。さらに手配書にお馴染みの賞金がもらえる要件『DEAD OR ALIVE(生死問わず)』や『ONLY ALIVE(生捕りのみ)』の表記が一切ない。このことからこの種族のように、目撃しただけで懸賞金がもらえる説もある。
- ヒグマはマキノの酒場に初めて来た反応を見せたり、「別の町に酒を探しに行く」等の話をしていたが、後に判明したゴア王国は小さな島国であり、フーシャ村が辺境でそれ以外には王都とグレイターミナルしかない。海を越える事も一応考えられるが、ヒグマは山賊。後述の理由もあり海に出る事も考えづらい。彼は一体どこに行こうとしていたのだろうか?
- ゴール・D・ロジャーが処刑され大海賊時代に突入して10年以上経っているにも関わらずヒグマは海賊を一度も見たことがないと言っている。ずっと山に篭っていた可能性も考えられるが、上記の通りゴア王国は狭く、ヒグマ自身、自分の縄張りへの土地勘がなく成立は難しい。またすぐ近くのグレイターミナルはブルージャム海賊団が根城にしており、本当に海賊を見る機会がなかったのかは謎である。そもそも山賊なのに縄張りへの土地勘がないと言うのもおかしな話である。もし最近この辺りにヒグマが来たとしたらヒグマは元々どこにいたのだろうか?大海賊である金獅子のシキは「今のミーハー共は海賊とはとても言えねえ」と言っているが...そう言う事なのだろうか?
- ヒグマが拠点にするゴア王国はあのロックス海賊団を止めた海軍の英雄モンキー・D・ガープの故郷であり、しかも不定期に帰ってきているようなので手を出す悪人は殆どいない。懸賞金の近いダダンはガープに尻尾を振る事で活動を見逃してもらっており、ブルージャム海賊団はゴア王国の貴族に賄賂を渡したり彼等の裏仕事を引き受ける事を条件に活動している。ヒグマはこの様な新世界の海賊ですら尻尾を巻いて逃げ出すような地でどの様に悪事を行っていたのか?
- 当時、既にミホークとライバルであり、後の四皇となるシャンクスや、フーズ・フーらCP9からゴムゴムの実を強奪した赤髪海賊団幹部達の目の前から何故ヒグマはただの煙玉1つで逃げ切れたのか?そもそも四皇並みとなれば移動速度などの基礎体力もずば抜けているはず。何故追いつかれなかったのか?また、シャンクスもそれだけの力を持ちながら何故ヒグマへ先制攻撃などを行わなかったのだろうか?
- シャンクスが近海の主を追い払った力は後に「覇王色の覇気」と判明したが、そのシャンクスと対峙したヒグマやその部下達は何故気絶しなかったのか?仮にシャンクスが覇気を使っていなかったとしたら何故使わなかったのか?覇王色の衝突も確認できないためどちらかが使っていないとも思われるが、そもそも相手は四皇並みの怪物。ヒグマも覇気が使えるならわざわざ使わない状況では無いはずでは?
- シャンクスの当時の懸賞金額は10億4000万である。いくら山賊とはいえそんな四皇最高幹部級の大物海賊の顔と名前がわからないなんて有り得るだろうか?おなじ山賊のダダンは世界経済新聞を読む程度には情報に通じているが...
- ヒグマはルフィを殺そうとした際、何故わざわざ海にルフィを投げ込んだのか?ルフィを殺す手段は刀で首を斬るなりゴムゴムの力を知らないにしてもそのまま殴り続けるなど他にもあり、もしルフィが泳げたらそのまま逃げられてしまう可能性もある。ヒグマは悪魔の実を食べた者がカナヅチになる事を知っていたのだろうか。
- ヒグマはシャンクスに酒をぶっかけているが何もされずに終わった。しかしシャンクスは縄張りに近付いただけのキッドの腕を切り落としたり、旗を燃やしたバルトロメオの事を理由にルフィに会う事をやめる程度にはプライド高く決して優しくも甘くもない。酒をぶっかけられて一切報復を受けないのは疑問が残る。
- 山賊ならば店を襲って酒を奪えばいいものを、律儀に金を払って樽で買おうとしている。また、売り切れであっても店主であるマキノに当たらず、店を荒らすのもあくまでもシャンクスに対しての嫌がらせ程度に留めている。再度訪れた際も客として振る舞い、ルフィ以外には怪我をさせている描写が一切ない。止めに入ったであろうマキノも怪我ひとつしていないし、土下座した村長の要求も断るだけで殴ったりしていない。ルフィ以外の一般人を明確に傷付けた描写が一切ないのだ。56人も殺した山賊にしては礼儀正しすぎ、大人しすぎないだろうか?
- ヒグマのビブルカード(公式のキャラクターブック)には享年が描かれていない。その為「実は死亡していないのではないか?」と言う考察もある。誤表記の可能性も捨てきれないがビブルカードの内容に誤りがあった際には公式サイトで細かく修正点が記載されており、今現在ヒグマの享年について書かれたものはない。
この様に話が進み新たな事実が明かされる度に、ヒグマ本人は1話にしか登場していないにも関わらず、自動的に謎が深まるキャラクターとなってしまった。
そして普段、単行本のSBSというコーナーで作中の疑問点や矛盾点に付いての質問に答えている尾田栄一郎先生だが、ヒグマ関連に付いては殆ど答えていないのである。(答えたのはヒグマが破壊した筈なのに後のページでは直っていた扉などあまりヒグマ本人に関係ない質問である。)
同様にスピンオフ作品恋するワンピースでも、ヒグマに関する話題は露骨なほどに触れられていない。
これらの要素からネット上では「実は強キャラだった説」が一部で唱えられ…
- シャンクスに向けて言った「56人殺した」と言う発言を拡大解釈してシャンクス並=四皇レベルを56人殺し、東の海の主力海賊を全滅させ最弱の海に仕立て上げた「六十皇を四皇にした五十六皇殺し」説。
- シャンクスの見聞色の覇気を無効化するほどの覇王色の覇気使い説。
- ヒグマを漢字表記にすると「緋熊」。これは後に出てきた「色+動物の名前」が定石の海軍本部大将たちの異名にも当てはまる。また山賊なのに「ウチと一戦やりたきゃ軍艦でも引っ張ってくるんだな」とベン・ベックマンに煽られた事から実は「元海軍大将の緋熊」説。またこれまでに熊を異名に持つ海軍大将もいない(挙げるなら犬、雉、猿、虎、牛。他には大将ではないが兎や豚や馬もいる)。後述のSWORD隊長説と併せて秘熊説もある。
- シャンクスが腕を失ったのは近海の主の口の中に潜んでいたヒグマに切り落とされたから説。初期ルフィが倒せるレベルの生物がシャンクスの腕を食えるとは考えづらいため生まれた説。
- 「56人殺し=ゴムゴム」「懸賞金800万ベリー=嘘八百、800年前のジョイボーイの罪」という数字の語呂合わせから跳躍させたシャンクスと暗号によるやり取りの上でゴムゴムの実を回収しに来た「政府の関係者」説。
- 「シャンクス=SUN X・ヒグマ=日熊」でシャンクスとヒグマは「太陽の神"ニカ"に関係する一族」説。
- ロードポーネグリフ最後の一つの在処を知ると思われる火ノ傷の男=顔に傷があるヒグマのこと説。実際ヒグマは火を恐れないから火熊とも表記される。
以上の様な少し近そうな説からとんでもない怪物だったのではないかというぶっ飛んだ考察まで行われるようになったのである。
これらの考察が当たる日は来るのか?今後の展開に期待したい。