ライバッサー
らいばっさー
データ
別名 | 稲妻怪鳥 |
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身長 | 55m |
体重 | 2万 |
スーツアクター | 石川真之介 |
概要
『ウルトラマンデッカー』第11話「機神出撃」に登場。
その姿は過去のシリーズに登場したマガバッサー及びその元と思われるグエバッサーに酷似しており、それらの亜種と思われるが、現時点では2体との関連性は不明。
全身はこれまでのバッサー系怪獣とはまた大きく異なる金色のカラーリングの羽で覆われているが、一部羽が紫色に変色してたりと少々毒々しい色合いとなっている(むしろ自然界に生息することを考えれば、グエバッサーの目立つ紅白色が異質とも言えるが)。
また、頭部にはマガバッサーやグエバッサーとは異なる4つの湾曲した巨大な角が生えているのも相違点(どことなくモンスター・ゼロに近いデザインである)。
どうやら小型台風の中で生息していたらしいが、GUTS-SELECTの新戦力ことテラフェイザーを狙ってデッカー達と交戦する。
能力と生態
元の原種(亜種?)であるマガバッサーやグエバッサー同様、両翼をはためかせた突風や、翼そのものを活かした刺突攻撃が武器だが、本種の最大の特徴は「稲妻怪鳥」の異名通りの電撃。全身には常に電気が通っているのか、地上に現れただけで現場のGUTS-SELECTの通信系を完全にマヒさせてしまう程の電磁波を持つ。
腹部から放つ雷撃光線も威力も強力で、たった一撃でテラフェイザーの中枢を焼き切るという恐るべき破壊力を誇る。
他のバッサー系怪獣譲りな飛行能力も驚異的で、テラフェイザーの追尾式ビーム砲を(結局当てられたとは言え)三回ほど急旋回して回避しており、ホーミング機能や余程正確な狙いを付けられないことには飛行中のライバッサーに攻撃を当てることは難しい。
防御力も中々高いようで、テラフェイザーのビーム砲を2発モロに食らっても多少怯むだけでそのまま飛行を続行したりとそれなりにタフ。
出現時には雷雲を伴った小型台風を発生させているが、流石にマガバッサーやグエバッサーのような竜巻を攻撃手段として操る能力は持っていない模様。
しかし、バッサー怪獣の身体能力はそのままに電撃という独自の強みを持った厄介な怪獣とも言え、アサカゲ博士もライバッサーに関してはガゾートよりも随分強力と評価している。
また、幼体の段階ではヒナバッサーという名称で、ほぼ成体と見た目は同じながらも体長は2m程で人間でも十分対処可能な強さだが、複数の群れで襲いかかる彼らには警戒が必要不可欠。
ちなみに、劇中では十数匹もの個体が出現していたが、公式サイトによれば成体のライバッサーにまで成長できるヒナはごくごく僅かしかいないことも明かされている。
なお、本エピソードで登場したガゾートとの関係は一切不明(劇中では、テレフェイザーに追い払われたガゾートがライバッサーの発生させた台風の近くを通り過ぎる描写があったのみ)。電離層に生息するクリッターとライバッサーは生息環境が少々ダブること、そしてガゾートのあの生態を踏まえると、あまり仲良く暮らせているとは思えないが。
子沢山なヒナバッサーが結局少数しか生き延びることができないのも、餌や生息環境を巡った縄張り争いが非常に過酷であるという証明でもある。そんな中同族(ないしクリッターやガゾートなど?)との戦いを生き残った数少ない個体が「ライバッサー」に成長できるのだと思われる。
活躍
ガゾートの出現というトラブルに見舞われたテラフェイザー起動実験。
どうにか再開しようとしたところに、不自然な極小台風が発生する。
その正体はライバッサーが引き起こしたものであり、雲の中から出現しテラフェイザーを襲撃、起動実験代わりに迎え撃たれるも、AIの実戦経験不足もあり圧勝。自身の電撃攻撃でAIを破壊するのに成功し、上空で事態を監視しつつヒナバッサーを差し向けテラフェイサー修理を妨害する。
しかしGUTS-SELECTとアサカゲ博士は、ハネジローに操縦させることでAIの実戦不足を補えることに気付き、ヒナバッサーの包囲を潜り抜けテラフェイザーを再起動させるべく行動を開始する。
途中、カナタがヒナバッサーに連れ拐われたものの、デッカー(※人間大)に変身して窮地を脱出、ミラクルタイプの力で博士とハネジローをテラフェイザー内部へとワープさせ、再起動に成功する。
復活したテラフェイザーを迎え撃つべくライバッサーは再び地上に降り立ち、激突。
豊富な武装とライバッサーの機動力でも避け切れないビーム砲の曲げ撃ちで圧倒するが、トドメを刺す直前にしてテラフェイザーはオーバーヒート、一気にピンチへと陥ってしまう。
だが、この危機にデッカーは巨大化、ウルトラデュアルソードでライバッサーを撃破し、空を覆っていた雲も綺麗に消え去るのだった。
何故テラフェイザーを襲撃したのかについては、宇宙浮遊物体スフィアを警戒して暴れたデスドラゴやゴモラのように、「地球に生じた異物な存在であると本能で認識し、テラフェイザーを脅威と捉え排除しようとしたのではないか」とムラホシ隊長は推測している。
デッカーとの戦闘はごく僅かで、最終的に負けはしたものの、一度はテラフェイザーに圧勝し、二度目の戦闘でもテラフェイザーがオーバーヒートするまで数々の攻撃を耐え抜いて戦闘を続行していた辺り、ライバッサーも他の魔王獣の派生種達に負けず劣らずの実力者だったと言っても過言ではないかもしれない。
余談
着ぐるみはグエバッサーの改造と思われる。
鳥系怪獣であることから、シルエットは『デッカー』のリブート元である『ダイナ』に登場し、全体的にバッサー系怪獣と似ているデキサドルを意識した怪獣だと思われる。
一方で、同じく電撃能力を持ちガゾートとの関連性が想起される姑獲鳥や、小型の同族が現れるギアクーダを彷彿させる要素も垣間みえる。
これまでマガバッサーとグエバッサーの登場回を担当したのは田口清隆監督だったが、田口監督ではない作品での登場はこれが初めてである。
テラフェイザーとの雨の特撮シーンは、前作『ウルトラマントリガー』第1話のカルミラとゴルバー戦に続き2作連続であるが、あちらは火星での戦いだったため、地球での雨の特撮は『ウルトラマンジード』最終回のウルトラマンベリアル アトロシアス戦以来5年ぶりである。