概要
アサルトリリィのスマホアプリ『アサルトリリィ Last Bullet』のコラボイベント第3弾であり、『アサルトリリィ』と『デート・ア・ライブⅣ』のコラボイベントである。
『ラスバレ』のコラボイベントは、以前も2回(1回目は『魔法少女リリカルなのはDetonation』、2回目は『戦姫絶唱シンフォギアXD』とのコラボ)開催されていたが、いずれも大好評の意見が多かった(特に『シンフォギア』のコラボは、『XD』でアンサーイベントとして『My_Guardian_Angel』が開催されている)。そのため、次のコラボイベントを期待していた人も多かったが、3回目のコラボイベントは数多くのユーザーで大きな衝撃を受ける出来事になった。
下記で説明するが、Twitterでも大きな騒動が起きたこともあり、一部の人からは賛否両論になっているコラボイベントの一つである。
騒動
3回目のコラボイベントで、『アサルトリリィ』とコラボする作品が『デート・ア・ライブⅣ』になったのだが、コラボが決定した時から、Twitterにてアサリリファンから不安の声が広がり、運営に意見が殺到した。
元々『デート・ア・ライブ』は、男キャラである五河士道が主人公であるという理由もあるが(今まで開催された『なのは』『シンフォギア』、そして後述するが、2022年10月に開催されるコラボイベントでコラボの対象先になった『ガールズ&パンツァー』は女キャラが主人公である)、それに加えて、同作はハーレム要素があったということが起因しているからだと思われる。一応、アサルトリリィも、アニメ版に登場した高松理事長代理のように、決して男性キャラが登場していないことはないし、舞台でも男性の声が使われないことはない。ミニアニメでも、違和感が多くて賛否両論になったが、ブシロードのミニアニメとしては『少女☆寸劇オールスタァライト』第5話以来となる男性プロレスラーが登場した話がある(※)(ちなみに、蛇足だが、『オールスタァライト』の原作となった『スタリラ』でも、『Steins;Gate』とのコラボイベントで男性キャラである岡部倫太郎が登場した事例がある)。また、設定上では、男性のリリィ(媒体によってはCHARM使い)もいる。そのため、この騒動は百合厨の暴走が原因で広がってしまった可能性があると推測される。
……とはいえ、『アサルトリリィ』に男性キャラが登場するということもあり、多くのユーザーから不安な声が多くあった。
後日の情報で、士道の参戦は『精霊しか通れない結界(=ケイブ』により、元の世界で留守番するという設定(立ち絵もボイスも無い)で登場しないということが判明された。これにより、一部のファンからは安堵の声が聞かれた。
……だったのだが、やはりミスマッチなコラボだったということもあり、ユーザーの心に大きな影を残したのは事実である。加えて、士道を登場させなかったことについては「流石にやり過ぎ」と苦言を呈するユーザーもいた。イベント終了後も、メイン画像の様に、『アサルトリリィ』と『デート・ア・ライブ』をコラボしたイラストを描く人がいる一方で、逆に「どうしてコラボしたのか」と思っている人もいる。
また、コラボが決定した時から、現時点で『ラスバレ』に暗雲が立ち込めているのではと思っていた人が多かったが、その予想は見事に、しかもこの問題だけなら…いやこれだけの方がまだマシだとも言えるレベルにまで悪い方向へと的中することになる……(詳しくは『ラスバレ』の『二年目からの異変』を参照)。
※:但し、『少女☆寸劇オールスタァライト』の男性プロレスラー登場回が賛否両論になったのは、その前の話である第4話『トップバッターは誰だ!?』の出来が非常に悪く(特にリュウ・メイファンと夢大路栞のキャラ改悪は目に余るほど酷い出来になっている)、炎上問題が起きてしまい、その後の第5話でも、第4話のフォローになっていなかったため、不評な意見が存在していたということは追記しておく。
評価点
……とはいえ、このイベントでも評価できる点がある。その中の一つとして、このコラボイベントでは、グラン・エプレがメインとなるイベントになっている。この点はポイントで、今までのコラボイベントは一柳隊がメインになっていたのだが、今回はグラン・エプレがメインになっているため、この点としてはかなり貴重である。この点は『BanG_Dream!』のソシャゲである『ガールズバンドパーティ』や、『D4DJ』のソシャゲである『グルミク』(但し、『グルミク』は、コラボイベントの時は、(事実上)Merm4idとトロピカルージュ!プリキュアとのコラボイベントである『Viva!トロピカル~ジュGroove!』のような例外を除いて、様々なユニットのメンバーが混じって登場することが多い)と同様に、アサルトリリィのメインとなる一柳隊以外のレギオンをメインにしている点は評価点になることが多い。
参考に、同じブシロード作品の『スタリラ』でもコラボイベントが開催されているのだが、コラボイベントのメインは、殆どのコラボイベントで聖翔音楽学園の舞台少女がメインになることが多く、それ以外、つまり、スタリラで登場した他の学校の舞台少女が登場するコラボイベントは、前述の『BanG Dream!』と『earth music&ecology Japan Label』の二つしかなく、それが理由で、「何故聖翔優遇なのか」という、コラボイベントに対する不満が高まることが多い。そのため、一柳隊以外のレギオンがメインになっているのは非常に珍しい(そもそも、前にラスバレで配信された『アサルトリリィふるーつ』は、全13話中9話が一柳隊の話であり、ヘルヴォル&グラン・エプレの話が2話ずつということもあって、一柳隊が完全に優遇されているという不満もあったこともあって、コラボイベントも、大抵は『スタリラ』と同じように、アニメ版でも活躍していた一柳隊がメインになると思われた可能性もあったと推測していた人もいる)。
賛否がかなり多かった『デート・ア・リリィ』で、初の一柳隊以外のレギオンと他作品とのコラボイベントである点は、代表的な評価点になることが多いだろう。
もちろん、ストーリーとしても面白く、『デート・ア・ライブ』の精霊に出会ったグラン・エプレとの話が見れるので、いつものコラボイベントとして考えるなら問題なく楽しめる話である。ラスバレにとって、(コラボイベントを含めた)イベントストーリーは、様々なキャラの面白い特徴が見れるという利点があり、このイベントも例外ではない。
多くの人にとって、ストーリーはよく気にする人が多く、例えば、
- 第4話『トップバッターは誰だ!?』を始めとした、まるでキャラに対する愛が無いキャラ崩壊が多く、ギャグ描写も面白くない『少女☆寸劇オールスタァライト』
- 作画こそ良かったのだが、ストーリーの盛り上がりがなく、キャラ設定とキャラデザインが合っていないこともあって爆死状態になった『社長、バトルの時間です!』
- あまりにも唐突なストーリー展開に加え、メンバー同士の対立などのような問題も起きたことによって炎上した『スクフェスALL_STARS』(スクスタストーリー第20章(2ndシーズンストーリー)炎上問題)
- キャラデザイン・BGM・世界観などは悪くないのに、キャラクターの詳細や旅の目的、さらには敵の個別名が本編に明かされないという説明不足が目立ち、さらに理不尽な判定&「バランスAI」が原因で評価が落ちて、ついには2021年度クソゲーオブザイヤー大賞を受賞してしまった『バランワンダーワールド』
- 劇場が公開された当初、衝撃的なラストシーンが大きな賛否両論になった『復活のコアメダル』
- 上記の問題が生かされず、結局杜撰なシナリオ&不自然な心理描写が原因で炎上問題になったアニメ版『ラブライブ!スーパースター!!(第2期)』(ラブライブ!スーパースター!!アニメストーリー炎上問題)
- 陰鬱な社会派ドラマや政治描写で多くのファンから賛否両論の作品になった『仮面ライダーBLACKSUN』
……と、数多くのアニメ・ゲーム・特撮作品で、ストーリーに関連した批判が起きる展開が多い現状ではあるが、このイベントの場合は、ストーリーに至っては、前述したように、普通のコラボイベントとして考えるなら、リリィと精霊の出会いや合流が丁寧に描かれている関係もあり、批判的な意見は少ない。
しかし、上述の騒動が発生したことや、前述したが、これだけの方がまだマシだとも言えるレベルの問題が後に発生したこともあり、後述するメインストーリーのフルボイスの消滅を含めて、ラスバレの評価を下げるきっかけの引き金を引いてしまったといっても過言ではない可能性もある(現在は様々な工夫が施されたことにより、少しずつだが評価は上がっている状態である)。
さらに、他のコラボイベントと比較しても、
- 第一弾『約束の魔法』は初のコラボイベントであるという特徴を持ち、
- 第二弾『戦場に咲く花』はブシロード&ポケラボのゲーム繋がりを持っている他、復刻開催の際には衣装がさらに追加、おまけに梨璃と夢結にリディアン音楽院制服の衣装が追加されている特徴を持ち、
- 後述する第四弾『リリィズ&パンツァー』では、『ラスバレ』の『二年目からの異変』で詳しく説明しているが、ブシロードが運営体制から撤退してから初となるコラボイベントという特徴があり、さらにはバトル時には本当に『ガールズ&パンツァー』のキャラが戦車に乗ってヒュージと戦っているという特徴も併せ持つ。
……と、多種多様な特徴で高い評価を持っている関係もあり、上記の騒動を起こした上に、強引に男性キャラを登場させないという展開にも賛否が起きた『デート・ア・リリィ』の評価は真っ二つに分かれているのも事実である……。
そのため、この賛否両論が分かれてしまった『デート・ア・リリィ』が理由で、ある意味グラン・エプレ(とイベントに出演できなかった士道)が可哀想と思う人もいる。
余談
何故グラン・エプレと『デート・ア・ライブⅣ』がコラボすることになったのかというと、同作品のOP曲『OveR』の歌手を、グラン・エプレの定盛姫歌を演じている声優が担当しているためだと思われる。
また、『デート・ア・ライブ』に至っては、2022年10月28日に『精霊クライシス』の日本語版が配信されることが決定されたため、それに対する宣伝も兼ねて今回のイベントが開催された可能性もある。
その結果が、前述のような騒動に繋がったのだが……。しかも、『精霊クライシス』に至っても、『デート・ア・リリィ』では扱いが非常に悪かった士道の立ち絵がないという……(一応『デート・ア・リリィ』とは異なり、CVは含まれているのだが)。士道は原作のアプリゲームでも不憫であった……(一応CVが付いている点で少しマシではあるのだが)。
余談であるが、『ラスバレ』の『二年目からの異変』でも詳しく説明しているが、『デート・ア・リリィ』の一ヶ月前に開催された、同じくグラン・エプレ(と御台場女学校)がメインとなったメインストーリーのイベントである『双璧の戦乙女』でも、メインストーリーのイベントなのに、ボイスが消滅したということで騒動になったことがある。何故グラン・エプレのイベントは上記のような出来事が起きてしまうことが多いのだろうか……。
さらに蛇足だが、グラン・エプレのリーダーである今叶星の声優は、同じブシロード作品であり、『デート・ア・リリィ』の開催から1年5ヶ月前にTwitterなどで騒動になったスクスタストーリー第20章炎上問題を起こした経験を持つスクスタで桜坂しずくを演じている声優でもある。流石にあちらよりは炎上のレベルが若干酷くなかったが、やはりTwitterで騒動になっていたこともあり、あちら(……というよりも、スクスタのメインストーリーの2ndシーズン(第20章~第30章)全体)と同様に賛否が分かれている。
また、上記のような騒動が起きた『デート・ア・リリィ』&『双璧の戦乙女』の影響もあるのか(またはグラン・エプレの声優が有名な声優が多く、収録がなかなか出来なかったという理由もある)、『デート・ア・リリィ』の開催後は、2022年9月に『すれ違いのティーガーデン』が開催されるまで、グラン・エプレのイベントが一度も開催されていないという事態になってしまった。
(一応その前に、グラン・エプレのリリィが活躍する『フェス!フェス!アイドルリリィ』も開催されていたのだが、あちらは水着イベントであり、他のレギオンのリリィも登場しているため、グラン・エプレがメインとなるイベントとして数えられない(=一柳隊&ヘルヴォル&グラン・エプレのイベント扱いになる)場合もある)
今後のコラボイベントの動向
このイベントを最後に、上記の騒動の影響もあるのか、『ラスバレ』の最新のコラボイベントの開催が一度もない状況が続いていた(ちなみに、『デート・ア・リリィ』の開催までは、コラボイベントについては4ヶ月毎に1回開催されていた)。
……が、2022年10月31日、『ラスバレ』と『ガールズ&パンツァー』のコラボイベントが開催されることが決定!!
『デート・ア・リリィ』から7ヶ月ぶりとなるコラボイベントであり、そして、長らくコラボイベントがなかったヘルヴォルとのコラボイベントになった。
(ちなみに、このコラボイベントの前に開催されたイベントは、ヘルヴォルのハロウィンイベントである『トリック・オア・スイーツ』だったので、2回連続してヘルヴォルのイベントが開催されることになった。それを考慮しているのかどうかは不明だが、ヘルヴォルがメインのコラボイベントであるのだが、少しだけ一柳隊のリリィ(ミリアムなど)が登場している場面がある)
『ガールズ&パンツァー』とのコラボイベントが決定された時、前回の『デート・ア・リリィ』とは異なり、かなり好評な意見が多かったため、ようやく元通りのコラボイベントの雰囲気に戻っただろう(戦車を題材にしている作品であるため、戦車がどのようにしてヒュージに立ち向かうのかということで気になる人や、後述する誤植が気になっていた人もいたが。ちなみに、前者は本当に戦車に乗ってヒュージと戦っている)。
……しかし、これにより、グラン・エプレと他作品のキャラとのコラボイベントである『デート・ア・リリィ』が、唯一百合を扱っていない作品とのコラボイベントになってしまった。
上記のイベントでもそうだが、何気にグラン・エプレの扱いが悲しいことになってしまっている……。
また、『ガールズ&パンツァー』とのコラボ予告ムービーでは、何故かコラボ第3弾と誤植されていた。単純にスタッフのミスだと思われるが、恐らく上記のような騒動になってしまい、『ラスバレ』の評価を分けるきっかけを作ってしまった『デート・ア・リリィ』をコラボイベントとして数えたくなかったというスタッフの気持ちがあったのだろうか……。
なお、上のコラボイベントの開催前に、2022年5月に『魔法少女リリカルなのはDetonation』とのコラボイベントが復刻、2022年10月には『戦姫絶唱シンフォギアXD』のコラボイベントの復刻(これは2022年9月にシンフォギアのキャラクターソングが各音楽配信サービスにて配信決定されたことが理由かもしれない)が実施された。
ちなみに、2022年10月のラスバレのイベントでは、意外にもコラボイベントが2回も開催されていることになった(1回目はシンフォギアとのコラボイベント(復刻)、2回目はガルパンとのコラボイベント)。
最後に
前述したように、このイベントのストーリーは面白い内容になっているが、上記の騒動が関係して賛否両論になっていることや、現在も「どうしてデート・ア・ライブとコラボしたのか」と思っている人がいるかもしれないので、このコラボイベントの内容や面白さを話す場合は、場の空気を読んで会話をする方が良いかもしれないだろう。また、前述したように、ラスバレのコラボイベントが、最近復刻されていることもあり、今後、このイベントも復刻で開催される可能性が高い(=つまり、2022年4月以降にラスバレを始めた人が、『デート・ア・ライブ』とのコラボイベントがあることを知り、それによって上記のような騒動が再び起こる可能性がある)ということは頭の中に入れておくことも必要になるだろう。
関連タグ
少女☆寸劇オールスタァライト:第5話で男性プロレスラーが登場し、賛否両論になった(もちろん、その前が問題作になった第4話『トップバッターは誰だ!?』の次の話であり、問題作の次に男性プロレスラーの話を入れるということで火に油を注ぐような感じになってしまい、それで賛否両論になったなど、それ以外の理由はあるのだが……)。
りばあす:こちらも男性プロレスラーが登場する話がある(第50話&第51話)だが、あちらはカードゲーム作品且つ『新日本プロレス』が原作である『Reバース』の参戦作品になっている関係で批判的な意見は少ない。
ウルトラ怪獣モンスターファーム:2022年に発売されたゲーム作品であり、こちらは『ウルトラ怪獣』と『モンスターファーム』のコラボ作品。『デート・ア・リリィ』とは対照的に、判明された時に話題になり、発売後も好評な意見が多い。
スタリラ BanG_Dream!(ガールズバンドパーティ):『デート・ア・リリィ』とは真逆に、前者は『Steins;Gate』のコラボイベントで岡部倫太郎だけ、後者は『ゾンビランドサガ』のコラボイベントで巽幸太郎だけ、つまり、コラボ対象の作品で登場したキャラが男性キャラしか登場しないコラボイベントが存在している。