激獣拳ビーストアーツ
げきじゅうけんびーすとあーつ
概要
『獣拳戦隊ゲキレンジャー』における流派の1つ。
獣拳の力を世界平和の為に役立てる正義の流派である。
嘗て獣拳の始祖ブルーサ・イーの下で修行した10人の弟子の内、3人が世界征服の野心に取り憑かれてブルーサを殺害し、残った7人と袂を分かつ。そして邪悪な獣拳である「臨獣拳アクガタ」を創設した彼等は、後に三拳魔と呼ばれるに至った。
これに対して残った7人は亡きブルーサの教えを守り、「激獣拳ビーストアーツ」を立ち上げて後に七拳聖と呼ばれる様になり、双方は後に「激臨の大乱」と呼ばれる熾烈な戦いを繰り広げる。激しい戦いの末、結果は禁忌の技「獣獣全身変」を使用した激獣拳側の勝利に終わった。
三拳魔の肉体と魂を分割し、厳重に封印した後に7人は「獣拳不闘の誓い」を立て、後の若い世代の獣拳使い達を見守る様になり、現在へと至る。
現在、激獣拳はスポーツメーカー「スクラッチ社」を組織し、最新のスポーツ科学を使い、その技を進化させていた。7拳聖のリーダー格・マスター・シャーフーはその重鎮の地位に収まっており、現在ゲキレンジャーを名乗る漢堂ジャン、宇崎ラン、深見レツの3人は直接の弟子である。尚、シャーフー以外の七拳聖の中にも、それぞれの形でスクラッチ社の経営に携わる者が数名居る。
一方、同じくシャーフーの弟子で、彼等の兄弟子に当たる存在だった理央は臨獣拳へと走り、自ら当主となってアクガタを再興させた為、再び激獣拳と臨獣拳の戦いが幕を開ける事となる。
拠点
スクラッチ社
表向きはスポーツメーカーの企業だが、その実態は激獣拳を科学的見地からより進化させる為に創設された激獣拳ビーストアーツの活動拠点。ゲキレンジャーのアイテムはその特別開発室にて作られている。キャッチフレーズは「スポーツを科学とハートでサポートする」。
ゲキレンジャーの修行
「体」は強いが「心」が幼く未熟なジャン、「心」は強いが「技」が未熟なラン、「技」は強いが「体」が弱いレツの3人が互いを補い、互いに学び合う形で互いの心技体を磨いて行くスタイルが3人の基本である。この為、ゲキレンジャーには結成から暫くは決まったリーダーはいなかった。
最初はシャーフーの指導の下にスクラッチの道場で修行を重ねていたが、やがて其処から心技体それぞれの得意とする属性に秀でたマスターであるエレハン・キンポー、バット・リー、シャッキー・チェンにそれぞれ弟子入りして自身の長所を伸ばす段階に移行。
中盤に差し掛かってからはゴリー・イェン、ミシェル・ペング、ピョン・ピョウと言う更に上位のマスターであるマスター・トライアングルからの指導の下、各々が不得意とする属性を学び克服する段階に差し掛かる。
こうした二段構成の修行を行う事で、自身の強さに磨きを掛けると同時に弱さを乗り越え、究極の激気である過激気の習得に至り、3人はスーパーゲキレンジャーへの変身を可能とした。
関連する人物
獣拳戦隊ゲキレンジャー
漢堂ジャン/ゲキレッド
演:鈴木裕樹
「身体に漲る無限の力! “アンブレイカブル・ボディ” ゲキレッド!!」
ゲキレッドに変身する、本作の主人公。激獣タイガー拳の使い手。
幼少期から虎に育てられた野生児。その為、身元は不明。
宇崎ラン/ゲキイエロー
演:福井未菜
「日々是精進、心を磨く! “オネスト・ハート” ゲキイエロー!!」
ゲキイエローに変身する。激獣チーター拳の使い手。元は陸上選手であり、スピードを生かした戦法を得意とする。
曲がったことを嫌う真面目でストレートかつ勝気で男勝りな性格でたびたびレツとは口論になる事も。「根性!!」が口癖。
過激気習得後、ゲキレンジャーのキャプテンに任命された。
深見レツ/ゲキブルー
演:高木万平
「技が彩る大輪の花! “ファンタスティック・テクニック” ゲキブルー!!」
ゲキブルーに変身する激獣ジャガー拳の使い手。華麗な技の数々で敵を翻弄することを得意としている。
かつては若き天才画家として嘱望されていたこともあり、芸術家気質な一面があり、性格はやや理屈っぽく合理主義的。
「激臨の大乱」と呼ばれる戦いで10人の獣拳使いの内、獣拳の元に残った7人の獣拳使い達の総称。若き拳士達から「マスター」と呼ばれ、自らが認めた弟子を指導する。
シャッキー・チェン
CV:石丸博也
「シャッキーン! の中に修行あり、とにかく頑張るシャーク拳」
激獣シャーク拳の使い手。七拳聖の中で一番の若輩であり、涙もろくうっかり者な性格もあって先輩たちから厳しめの評価を受けていた。
その他の人物
統一される獣拳
作中終盤、敵対組織の臨獣殿は理央とメレを残し壊滅。その二人も真の巨悪との戦いで命を落とした。
しかし理央が死の間際にリンギ全臨伝授により臨獣拳アクガタの全てをゲキレンジャーに託したことで、臨獣拳アクガタの技術は激獣拳ビーストアーツとひとつとなり、ただの獣拳として昇華された。そこから生まれたひとつの奥義が、物語を締めくくることになった。