演:杉本有美/吉田愛里(少女時代)
概要
GP-16ラストより登場。
「兄」ではなく「アニ」と呼び慕っている大翔同様、生まれながらに常人を卓越した第六感を持つ須塔財閥の御曹子にしてウイング族に属する炎神達の伝説的な英雄ジャン・ボエール直属の軍事訓練を受けたプロの戦士でもある。格闘術の中でも合気道が得意(『BANDAI TOY CATALOG 2008 SUMMER』P07より)。
相棒の炎神であるジェットラスとはお互いを対等な存在として認識し信頼し合う高度なバディ関係を築いている。
OPでの異名は「LOVELY SENSATION」。ラブリーには「愛らしい」、センセーションは「気持ち/感覚」の意味。
人物
初登場の時点で当時のゴーオンジャー5人をまとめて上回るほどの高い戦闘能力を持ち、元々兄からの受け売りではあるが、なに不自由ない暮らしをしてきたセレブである自分達だからこそ見えてくる独自の考えによる、幸せと平和の守り方にも絶対的な自信を持っている。
その為当初はクールビューティーかつ高飛車な雰囲気を漂わせていたが、すぐに訪れた性格掘り下げ回のGP-18からは、好奇心旺盛かつ親しみを持った相手には(少しずれてはいるもの)の気さくな対応を見せる素の部分が描かれるようになった。
また、大翔曰く「野良犬などをみると放っておけない悪い癖」があるらしく、実際に出会った頃のゴーオンジャーや学校潜入時に遭遇した学生などに興味が湧いている。「なぜダメなのか」を確かめないと気が済まない性分らしい。後述のように走輔に気があるのもこういった性格が大きいと思われる(実際ほかのゴーオンジャーのメンバーにもそれを言われている)。
そして兄が大好きすぎる重度のブラコンであることが判明。
しかも、その兄も妹大好きな重度のシスコンのため仲の良さは歴代の兄妹(兄弟)戦隊や家族戦隊中トップクラスであり、このタイプの戦隊には必ずと言っていいほどあった兄妹ゲンカ回も存在しないほどだった。
しかしあまりに仲が良すぎるため、敵の攻撃で大翔が戦闘不能になったり何かしらの要因で彼が関係する不安に駈られると、途端に普段の堂々とした態度がまるで嘘のように取り乱し、ネガティブな発言と判断ミスを連発してしまう。
兄の方も妹に何かあると冷静さを失いひたすら狂暴で攻撃的になるなど、片方がダメになると連動してもう片方もダメになる致命的すぎる弱点を持つ。
加えて、幼少時代の出来事が原因で兄妹揃ってお化けが苦手で、実際に遭遇した時は二人揃ってキャラ崩壊して全力疾走で逃げ出したこともあった。
魅力的なものをキラキラと表現することがあり、「キラキラ世界」という名乗りフレーズにもそれが表れている。
趣味はフラワーアレンジメント。
容姿
テレビシリーズでは、茶髪で前髪の左右が長く、後ろで束ねたポニーテールにのみウェーブが掛かっている。
服装は基本的に銀…ではなくグレーのフライトジャケットに加えて、この時期の戦隊ヒロインとしては珍しいホットパンツを着用。
他にも囮捜査でセーラー服を着たり、早輝や幾度か戦った害水大臣ケガレシアと共にG3プリンセスとして活動するときは昭和のアイドルのようなピンクのドレス、劇場版では忍者装束やサンタ服、セレブの社交活動時にはパーティードレスなど、作中の登場人物の中では別の服装をしている場面が特に多かった。
活躍
基本的に兄を尊敬しており、ライバル意識を向けつつも、自分達と異なる行動をとるゴーオンジャーに「何であんなにだめなんだろう」というだいぶ失礼な理由で興味を持ったことから自ら近づいていき、(服で釣った)早輝とは早い段階で親しくなって度々一緒に事件を解決したり連にはその分析能力と発想力に大きな信頼を寄せると共に、映像としては殆ど描かれなかったものの、共通する得意分野が料理であったことが両者の関係に影響を与えていたなど、次第にゴーオンジャーの持つ自分達とは異なる正義にも理解を示すようになる。
その後は大翔にも彼らの持つ自分達には無い物をやんわり伝える場面が時折あったものの聞き流されていたが、彼がそれに気付く日はある日突然訪れた。
一方走輔に関してはバキュームバンキの起こした事件を切っ掛けに以後度々意識し、美羽自身にも大きな心の変化を与えていたが、相手が相手なため思いの行方がどうなったかは最後まで不明となった。
ちなみに兄共々家庭教師に勉学を習っていたため学校に通った経験が無い。
そのため学生生活への憧れがあるらしく、事件の捜査で変装の必要があった際にセーラー服を選んだことが3回もあり、尚且つ全て違うデザインだった。
特に3度目のセーラー服を着用したGP-42で高校に潜入した際は、セーラー服姿かつ生まれて初めての学校という環境に好奇心が押さえきれなくなった結果、「地味で目立たない女生徒」を演じるはずが自己紹介の時にどっかで聞いた台詞を言い放ったことに始まり、ことあるごとに頓珍漢な行動と隠しきれない身体能力の高さを発揮してしまい部活の勧誘に追い回される羽目になってしまう。
しかも蛮機獣との戦いでは、大翔にもしもの時に与えられていたどっかで見たヨーヨーを着けてどっかで見た格好と台詞を言っていた(なお美羽自身はヨーヨーを見た瞬間に「これで何しろと!?」と盛大に突っ込んでいたが上記の通り本人も大概である)。
本編外での活躍
セレブとして幼い頃からあらゆる習い事をしていたが、その一環で兄妹揃ってゴリー・イェンから激獣拳を習っていたことがあるという驚きの過去が判明。
強力なヌンチャクバンキに苦戦し1度は破れるが、その際に既に命を落とし魂だけの存在になっていたリオとメレの思念を大翔と共に感じ取り、更にやはり過去に面識があり同じく思念を感じてやって来たマスター・シャーフーも加えた3人でリオとメレ自らの提案による文字通り2人の魂を掛けた一時的な復活に協力。
これにより炎神戦隊と獣拳戦隊の揃い踏みを実現させた。
テレビシリーズ最終話でその存在が発覚した害統領バッチードに破れた後、大翔と共にクリスマスワールドに飛ばされていた。
同じく飛ばされてきた茉子と源太に出会い、仲間達に合流するためにヒューマンワールド行きのサンタ用列車に乗ろうとするが…
「G3プリンセス」として楼山早輝、ケガレシアと共に登場。
ゴレンジャーハリケーンの効果として登場し、野球仮面から三振を奪った。
最終話に登場。地球を去っていくゴーカイジャー達からゴーオンシルバーのレンジャーキーを受け取った。
なお、髪型がボブショートになっている。
テレビシリーズの10年後を描く本作では、この10年間の間に大翔が平和維持のために地球を他のブレーンワールドから断絶しようとする野泉大臣を狙った自爆テロを引き起こし爆死していたという衝撃の事実が発覚。
そのせいで守ってきた筈の人々から迫害を受けるようになり、尚且つ裏切った早輝が自分達を弾圧する側に就いたことからそれまでのセレブ生活を捨て、指名手配された炎神戦隊の隠れ蓑となる「須塔探偵事務所」を設立しその所長に就任、両戦隊の事実上のリーダーとなってた。
大翔がいない状況でも冷静な判断ができるようになっており、断絶によって炎神達の協力を受けられず早輝も敵に回ってしまったゴーオンジャーの男性メンバーが、かつて自分の考えを改めさせた熱さを失っていることや唯一それを保ち続けている走輔がまるで状況の深刻さを理解していないかのような発言を繰り返すことに苛立ちを覚えながらも、仲間達を引っ張り続けたり、後に大翔の生存が判明した際には再会を喜ぶ彼にいきなり強烈なビンタを加えて気絶させ、エンディングで筋トレをする彼に「カッコつけてないで手伝って」と言うなど、かつての活発さは残しつつ、本編からの登場人物達の中で最も精神的な成長を遂げたキャラクターとなっている。
ちなみに『ゴーカイジャー』で登場した時とは違い、本作では関連イベントも含めて『シンケンジャーVS』以来となる前髪から伸びてる左右のアレ(杉本氏曰く触角みたいな部分)が復活している。
放送当時の美羽の髪型にするには前髪も含めて髪をだいぶ伸ばさないといけないことや、中の人にとっても久しぶりのロングヘアーだったため再現には時間がかかったらしい。
余談
・唯一の女性追加戦士?
フリント・ゴールドツイカー/ツーカイフリント……一応シリーズ2人目の女性シルバー及び女性追加戦士。
戦隊ヒーローショーの聖地シアターGロッソの演者本人が出演する公演に登場したが、あくまでもショー限定のため完全な公式設定なのかは未だに曖昧な状態。
変身アイテムもセットの中の一種として限定で発売こそしたものの、現状でも公式の女性シルバー並びに女性の追加戦士は美羽だけのままとなっている。
(その後の映像作品で彼女が変身した際も、兄のゾックスから借りたアイテムで一時的に女性スーツのツーカイザーになるにとどまっていた)
関連タグ
炎神戦隊ゴーオンジャー ゴーオンシルバー ゴーオンウイングス 戦隊ヒロイン