「オレニメイレイスルナ!オレハダレノチカラモカリネェ!」
データ
概要
ヒラメキメデスを喪った傷心からの一人旅を終え、ヘルガイユ宮殿に戻って来たヨゴシュタインが「ハンマー」をモデルに害地目の総力を注ぎ込んで破壊の為に製作した害地目蛮機獣。
全身があらゆるハンマーで構成された姿を持ち、口癖はド直球に「ハカイ」。
頭部と右腕のハンマーは全身のそれの中でも一際頑丈で、特に右腕のハンマーは地面を打ち据える事で周囲一帯に凄まじい振動を起こし、周囲を一瞬で砂漠に変える程の恐るべき威力を誇る。また、左腕の鉄球にはチェーンが付いており、自在に伸展させて攻撃を加える事も可能。
上記の経緯から破壊衝動至上主義の設計思想である為、オーバーヒート寸前まで破壊活動を継続し、果てはヨゴシュタインの命令にすら耳を貸さなくなる等、危険極まりない蛮機獣である。
しかも相手が戦意喪失しても一切破壊を止めず、従来の蛮機獣の様に「やる気ハンマーン!」等といったセコいギャグ等もまるで口にせず、ただ胸部の電光板を無機質に点滅させるだけ。おまけに過去の個体が「かしこまり~」と愛嬌の有る返事をするのに対し、こちらは淡々とした口調で「リョウカイ…」と返すだけで余計な事を喋らず、声にボイスエフェクトが掛けられている等、シリアス寄りの蛮機獣といっても過言では無い。
その姿はまるでヒラメキメデスを喪って自暴自棄になり、何もかも壊れてしまえば良いと言うヨゴシュタインの荒んだ心を鏡の様に映しているかの様だ。
ただし、それでも従来の蛮機獣の流れを完全に脱し切れていないのか、最後の断末魔はやはりギャグ寄りである。
活躍
ヒラメキメデスを喪った悲しみと自暴自棄から旅に出たヨゴシュタイン。ヘルガイユ宮殿に帰還した彼がいの一番に作製したのがこのハンマーバンキである。
「他人の助けや協力を必要とせず、自身の力だけを信じる」と言う彼が害地目の全てを注ぎ込んで生み出されたハンマーバンキは、破壊活動の為にヨゴシュタインと共に出撃する。
右腕のハンマーで地面を叩き付けると発生する振動で周囲を砂漠に変えると、駆け付けたゴーオンジャーの前にヨゴシュタインと共に出現し、交戦。
ハンマーを振るうと同時に放つ衝撃波で5人を圧倒すると、遅れて参戦したゴーオンウイングスも左腕からの鉄球で攻撃し、ゴールドを庇ったシルバーに重傷を負わせる。そのまま彼女を容赦なく痛め付けるが、止めを刺そうとした所を5人に阻止され、自身もオーバーヒートを起こした事でヨゴシュタインと共に撤退する。
エネルギーの補給後、ヨゴシュタインと共に再度街を破壊しようと出撃。
其処へ妹の美羽を傷付けられた怒りに燃える大翔が登場し、未完成のゴローダーGTを嗾ける。その突撃で吹き飛ばされるハンマーバンキだったが、その際の衝撃によってヨゴシュタインの制御を離れて暴走してしまう。
そしてビックリウムエナジーによって産業革命を起こして巨大化すると、ブルーとシルバー以外の5人に襲い掛かる。
だが、駆け付けたバスオンに阻止された挙句、アクションモードに変形したゴローダーGTの身のこなしとスピードによる戦法に翻弄され、最期はエンジンオーG9とゴローダーGTの合体必殺技「ゴローダーストライク」を喰らい、「とんかんちん…イヤ、とんちんかんナコトヤッチマッタゼー!」と断末魔を上げて爆散した。
その後、ヘルガイユ宮殿に戻ったヨゴシュタインは深く反省したようで、キタネイダスとケガレシアに謝罪。2人共彼を許し、嬉し泣きするのであった。
余談
モチーフである「ハンマー」は釘を打ったり、物体を叩いて壊したりする為の道具である。
彼が登場したGP-29はゴローダーGTの初登場回であり、同時に声を演じた北沢氏も今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となった。
なお、彼が産業革命で巨大化した際、ヨゴシュタインは「一人で無理はやめるナリ!」と言っていたことから、その時点で完全に非情になりきれず、仲間意識も捨てきれていなかったことが分かる。