ウタウタの実
うたうたのみ
※この記事にはONE PIECE FILM REDのネタバレ情報を含みます。 |
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概要
劇場版『ONE PIECE FILM RED』に登場するオリジナルの悪魔の実。超人系へ分類され、ウタウタの能力者が歌うことで様々な異能が発揮される。
数ある実の中でも別次元に最強で最凶の影響力を有している。
能力
「ウタウタの実」を食した者 (以下、能力者やウタウタの能力者と表記)の歌声を基に、多彩な実現力が発揮できる。 後述する異能の数々を催事へ用いるならば、エンターテイナーやアーティストなど表現者にとっては夢のような超能力。
それらは「歌から連想される心象風景」「歌に聴き入る≒心を奪われる」といった心理現象を強く実現化させたような特殊能力である。
発動条件
『能力者の歌を生で直接聴いてもらう』という簡易な発動条件。これは映像を介した生歌も有効である。
聴き手は人間や魚人といった亜人の他に動物も効果対象で、劇中では電伝虫も能力の影響を受けていた。
なお録音した歌は条件外であると推測される。
仮想世界〝ウタワールド〟へ導く
能力者の生歌を聴いた者を強制的に眠らせ、聴き手の精神 (心)を仮想世界「ウタウタの世界〝ウタワールド〟」に引き込むことが出来る。
この時、能力の影響を受けた聴き手に〝ウタウタの世界〟へ召喚された自覚はなく、仮想世界〝ウタワールド〟を現実世界と錯覚する。つまり一種の催眠状態にかかっており、劇中では「同じ夢をみている状態」と表現された。
ウタウタの世界
仮想世界「ウタウタの世界〝ウタワールド〟」とは、ウタウタの能力者が創造主になった新世界。この世界では、能力発動者が思い浮かぶ事を何でも思い通りに実現できる。つまり、実質無敵も等しい状態になれる。
戦闘への活用
想像する事を何でも実現できるウタウタの世界〝ウタワールド〟の支配者ともいえるウタウタの能力者が、その世界で闘う姿は実に〝自由で幻想的な戦い〟をみせてくれる。前述の歌を披露するが技の発動として、歌って舞う戦闘曲(パフォーマンス)は―
劇中で言っていた「(悪者は)歌になってもらった」の言葉通り、ウタウタの能力者にとっての邪魔者は楽曲の強弱(アクセント)にして倒してしまう、まさに最強の実力を発揮できる(さらに例えるなら、映画にある音楽シーンで、背景音楽に合わせて敵味方が踊るように騒ぎ出すような一曲へされてしまう感じ)。
これに加え、無尽蔵に手下の召喚、治癒能力の行使、他者の体を状態変化させ弱体化といった数々の関連能力も実行できる。
ウタウタの戦闘力は絶大で、他の能力者や剣術・体術などを有した実力者でさえ、(術中で現実世界と錯覚している)ウタウタの世界〝ウタワールド〟において能力・技能を発揮できるとはいえ、ウタウタの能力者と対峙した戦闘は困難を喫する。どんなに強力な技で迎え撃っても、音属性の攻撃を防ぐのが精一杯な戦況へ陥り、やがては押し負けて拘束されてしまう。
現実世界では
ウタウタの世界〝ウタワールド〟で夢をみているような時間、現実世界ではウタウタの能力者による歌唱へ聴き入った者たちが眠っている異様な光景。
但し、ウタウタの能力者は例外で仮想世界と現実世界の双方へ実体化している。つまり、聴き手は眠って倒れている中で一人の歌手がポツンと立っている異常な風景となる
数ある悪魔の実において特質な影響力をもつ「ウタウタの実」。
これを事前に知り音対策で発動条件『能力者の生歌を聴く』を攻略し、能力者本人へ迫る状況でも、もう一つの能力が立ちはだかる。
ウタウタの能力者は、自分の歌を聴いて眠った者を自在に操作できる
聴き手の身体能力だけでなく、もし悪魔の実の能力者ならば悪魔の力を使用した能力戦闘も可能であり、現実世界で音楽祭 (ライブ) の邪魔者を排除できる。なお眠ったままの人間-まるで歌に聴き入り心を奪われてしまったような者-が立ちはだかる様は、夢遊病者を相手にする異例の戦場となる。
また描写は無かったが、敵対者を眠らせている間、現実世界にいるウタウタの能力者が物理的に相手を拘束して容易に無力化も可能であると思われる。
ウタウタの世界〝ウタワールド〟の性質
無限の実現力を発揮できる夢のようなウタウタの世界〝ウタワールド〟で、能力が解除されるまで、閉じ込められた者の意識はこの世界を彷徨うことになる。だが、実はウタウタの能力者にとって全知全能の世界ではない。
前述で触れた他の能力者や剣術・体術などは現実と同様に発揮できる事から、空間を展開して移動する能力や属性・実効を変化したバリアーを張る能力といった技で逃避を許してしまう。この際にウタウタの能力者が逃亡者を見失っている描写から、おそらく許容量・境界はない〝ウタワールド〟の全容を把握する感知能力はない欠点がある。この為、戦線離脱した邪魔者へ作戦会議・戦闘準備をする猶予を与えてしまい、予想外の反撃を受けることも有り得る。
また現実と同様にある理(ルール)で「死の概念」も同じく存在する。しかしウタウタの能力者自身が命を落とす場合、その状況により危険であると判明している。
仮想世界「ウタウタの世界〝ウタワールド〟」を展開中、現実世界にいるウタウタの能力者が落命すると、召喚された聴き手は〝ウタワールド〟へ永久に閉じ込められる
解除法・欠点
非常に特質な能力を有する「ウタウタの実」だが、世界そのものを創る程の大きな力・数々の異能を発揮中は体力の消耗が激しく、体力の限界へ陥ると能力者は疲労で眠ってしまう。即ち『能力発動者が眠ること』のみが能力解除へ至る唯一の手段とされている。
なお能力者自身の睡眠対策として、不眠効果のあるキノコなどを摂取することで能力維持も可能である。
そして前述でも触れたように、歌(音)へ由来する能力から音波の遮断も有効打になってしまう。現実世界では、配信映像の消音や耳栓が対策となる(但し後者は、ウタウタの影響下にある聴き手を操作して耳栓を外す対抗が可能)。仮想世界では、音波を遮断する技へ嵌った際に大きく戦闘力を欠いていた。
この他一
補足・余談
モデル〝ウタウタの実〟
映画本編では登場していないものの、ONE PIECE magazine Vol.15やCake.jp ORIGINALとのコラボ商品で、悪魔の実「ウタウタの実」を再現したケーキが販売された。
また映画『FILM RED』入場者特典の「ONE PIECE コミックス 巻四十億」にある設定資料集やONE PIECE magazine Vol.15に、悪魔の実「ウタウタの実」自体の形状が掲載されている(なお巻四十億はラフ画で小さく描かれているので留意)。
睡眠事項
原作「ONEPIECE」では、異常な体質から『人生で一度も寝たことがない』という海賊がおり、もしウタウタの歌を聴いたら睡眠効果があるのだろうか。 また睡眠によって人格変化する剣士もおり、ウタウタの歌を聴いて眠っても別人格が現れるのか。
色々と気になる組み合わせである。
補足・ウタウタの力
留意点
悪魔の実によっては、食べることで能力の副作用を受ける事がある。例として、肌がスベスベになると共に絶世の美形へ変化する・子どもへ関連した世界規模の影響力をもつ能力特性でか、実を食した時より不老になる。
これらの特徴と比べ「ウタウタの実」の描写から、歌へ〝異能が宿る力〟であり、歌が〝上達する力〟はないと窺える。
現行の能力者・ウタが日々歌唱力を磨いてきたからこそ、劇中では多大な実現力を発揮できた。
また空想の世界でもある〝ウタワールド〟で具現化・変化能力を発揮する想像力も必要となるだろう。因みにウタは幼少期から空想する事が多かったため、 自然と創造する力が養われていた。
発動の型
歌唱の際、歌への異能が〝強制〟なのか〝任意〟なのかは、劇中だと曖昧で明言もされていない。特に能力考察をする方たちで解釈が分岐しやすい所だろう。
考察要素例としては―
- ウタが幼少期に音楽の島〝エレジア〟で歌を支障なく披露していたと思われる様子。そして〝国家の要注意事項〟への配慮が無かったこと。
- 映像配信の一般視聴者たちは、ウタが能力者と知らなかった。
- 劇中の重要事項であるライブ前後で録音した歌を聴いてもウタウタの力が及んでいない。
などの事柄を基に〝任意発動型〟と仮定して整合すれば一
幼少期
身心は未熟ながら〝任意〟で赤髪海賊団へ歌を披露する際は能力を発揮して心から音楽を堪能してもらっていた。だが聴き手が眠ってしまう特性から、音楽の島〝エレジア〟を訪れた際は不要な面倒事を避けるため、能力を発揮せずの歌唱ながら大絶賛を受ける。そしてエレジア滞在最終日も未能力で歌い続けたが、能力者の存在を察知され〝国家の超注意事項〟へ触れる事態に発展してしまった。 |
若年期
音楽の専門家から教示を受け歌唱力を磨き、不世出の歌い手へ成長したウタ。 そして自己の音楽性を存分に披露するため、(音楽配信中に「疲れて眠っちゃう」の発言から)能力を用いて全力の歌唱 (パフォーマンス)を行っていたと察せれる。他への影響に関しては録画した映像配信ならばウタウタの条件外として、視聴者側は(形容の意味で)心奪われる歌手の姿が映っていたことだろう(きっと、その女性歌手が歌い疲れて眠ってしまう終わりが名残惜しいほどに)。このような経過であったと仮定するならば、一般の視聴者が注目する歌手が能力者であると心にも思わず、一方で急激な求心力をみせる人物を政府が隠密調査する一幕によって、件の人物が能力者であると密かに確認されたと推測される。 |
政府の調査
多大な求心力は予期しない扇動の危険性を孕む〝反乱の芽〟から、映像配信で注目を集める女性歌手へ-諜報機関(サイファーポール)が幕間にて-秘密裏に政府の調査が行われた。ウタの隠密調査をした際、直に能力を用いた歌を聴いてしまった調査員は、現実世界での睡眠状態、仮想世界での催眠状態へ陥ったと予想される。この症状から、確認されている悪魔の実と照合され、彼女が「ウタウタの実」の能力者である事、配信を行っている土地には〝古代兵器へ匹敵する遺物〟がある調査結果になったと推測される。 |
以上、こういった経過になるだろうか。
現実世界での歌唱力
設定資料では、劇中で不鮮明に描写された現実世界の影響力で「能力は歌声にのっていた≒心へ届く歌」がある。まるで受聴者のホルモンへ作用しているような、聴取者が歌曲から連想される心象(イメージ)を増幅させる能力があると示唆されている。敢えていうと、ウタウタの世界(仮想世界)で発揮される想像力の一端を現実世界で発揮し、受聴者は歌を聴いている間の「夢見心地=多幸感」が増幅されているといった感じか。
さらに劇中で現実世界の動向から「能力者の発声力を増幅させる力」もあると推察される。
物語終盤で音楽設備などが滅茶苦茶になった会場の中、ウタは著しく衰弱した状態ながら、エレジアのライブ会場全体を越えて海の彼方まで響く-客席の1人1人へ届く-歌声が広がっていった。
注意事項
上記のように彼女の歌声を聴いた人はウタワールドに引き摺り込まれると同時に現実世界から遮断され、身体自身も彼女の思うがままに操られてしまう等、恐ろしい特性を持っているが、あくまでもこれはONE PIECEの世界における特性であり、我々の住む現代においては何の弊害も無く、TV番組やYouTubeで配信されている彼女の歌を聴いても、我々は彼等の様にウタワールドに引き摺り込まれたり、身体を操られたり、可愛い物に変えられることは一切ないのでご安心を。(当たり前だが...)また、2022年の年末は紅白歌合戦を含め、ウタ自身が出演する歌番組が多い為、一部のメディアではウタによる何らかの宣戦布告だとイメージしている者もいるみたいだが、現代世界とONE PIECE世界は全くの無関係である事をお忘れなき様に。
関連タグ
ネムネムの実
:効果や発動条件が同じ超人系悪魔の実。
:言葉に宿る霊的・超自然的な力で、創作では発した言葉を現実化する異能が多い。「ウタウタの実」の大要『歌声に宿る特殊能力』と近似する。
:歌を得意とする種族の代表的なモンスター。不思議で心地よい歌は、聴いた者を眠らせる力がある。なお歌声の良し悪しは個体差があり、生まれた時から上手に歌えるという訳でなく、経験値を積む努力しだいで歌唱力が進化する。
:「眠り鬼」と称されるように、能力の大要が『相手を眠らせる』『殆どは心地よい夢を見せる能力使用』『術に囚われた相手は(任意で)現実世界の身体を動かせない』など「ウタウタの実」と類似項が多い。
:原理は違うが、寝ている者の精神を自身が作り出した夢の空間に引きずり込むという似たような能力。
ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᚲ ᚷᚨᚺ ᛉᚨᚾ ᛏᚨᛏ ᛏᚨᛏ ᛒᚱᚨᚲ
古代の遺物
歌による畢竟の実現力を発揮する〝ウタウタの実〟
古代には、これを応用し〝闇の魔物〟が創られた。
創造・誕生経緯は不明。
とある学者が定説した〝(古代当時の)敵〟へ対抗してか。
闇の感情を結集した概念的存在である〝歌の魔物〟は、世界政府の上層部にまで多大な脅威として危険視されている。
しかし、要となるウタウタの能力者が揃わなければ古びた楽譜-骸骨の枠組も描かれて禍々しくも芸術的な趣向がある遺物-だけの物体であるも危険物に変わりない。それでも音楽を愛するがゆえの性-たとえば、善悪は関係なく優れた存在を残したい願望とか-でか、古代兵器に匹敵する〝王の名を冠する魔物〟は現代まで遺った・・・・・・。