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私は新時代を創る女、ウタ
歌でみんなを幸せにするの!!

ねぇルフィ 海賊やめなよ

出た! 負けおしみィ!
何言ってんの! 私が183連勝中だってのに!

※この記事は『ONE PIECE FILM RED』のネタバレ情報を含みます。

概要

映画『ONE PIECE FILM RED』に登場するヒロインで、主人公モンキー・D・ルフィの幼馴染。
ロビンには「今世界で1番愛されている人」と称されるほど莫大な人気を博したアーティスト/歌手であり、世界の歌姫として名を馳せている。
歓喜のあまり嬉し涙を流すチョッパーのように、僅か2年足らずの活動で老若男女や様々な種族からも支持されており、エンターテイナーとして確立している。
その歌声はソウルキングとして一世を風靡したブルックからも“別次元”と称される程の実力者である。

ライブのオープニングを終えた直後にルフィと再会したことで、四皇の一角を担う“赤髪のシャンクスの娘であることが発覚し、物語が進むに連れて彼女の人物像や経歴が明かされていった。

プロフィール

本名ウタ
異名世界の歌姫
年齢21歳
身長169cm
所属赤髪海賊団音楽家
所属船元レッド・フォース号
悪魔の実ウタウタの実超人系
出身地不明
誕生日10月1日(国際音楽の日)
星座てんびん座
血液型XF型(現実におけるAB型)
好きな食べ物ホイップましましのパンケーキ
好きなものカワイイもの
嫌いなもの海賊(本心は···)
趣味歌うこと、Tシャツ収集
一人称
座右の銘楽しんだもの勝ち
朝起きてすることストレッチ
旅行に行くならどこ?クリミナルの本店
最近ハマってることメッセージ映像の発信
好きな人のタイプ普段は子どもっぽいけど いざというとき頼りになる人
自分の歌で世界中のみんなに幸せになってもらうこと
CV名塚佳織
Vo吹き替えAdo

人物

容姿

UTA‼︎
みんな、やっと会えたね。ウタだよ!


美脚が目を引く、バイオレット色の瞳をした美少女。
髪色は右側が鮮やかなポピーレッド、左側は淡いピンクホワイトのツートンカラー。染色ではなく、地毛である。
髪型は、ツインテールを上部でうさみみ型のリングにまとめヘッドセットのバンド部分で留め、更に肩から胸にかけて下ろした髪の先を2つずつシズク型のリング状に結んでいる。前髪は左側が長く目が隠れているが、動きにより見える時もある。
このうさみみのような髪は感情に連動して動く。テンションが上がると立ち上がったり、悲しくなると垂れたり、興奮すると台詞に合わせて揺れたりする。
ライブ等ではネオンライトブルーのラインの入ったゴールドのヘッドセットを付けている。彼女の個性的な髪型を可能としているのはこのヘッドセットが髪留めとしての役割も果たしているからである。
右手首にはヘッドセットのアクセントカラーと同じ色のブレスレットを2連、左腕は同色の濃淡グラデーションのアームカバーを着ており、甲の部分にはあるマークが入っている。衣服はモノトーンカラーのミニワンピースと、音符をイメージした独特なデザインのハイカットスニーカーを履いている。
他にもライブのオープニングでは自身がデザインした色々なマークがあしらわれたカラフルなスタジャンを着用する他、後述の能力で特定の場面では衣装を自在に変化させることができ、劇中では途中から背中に、彼女の髪色をイメージした淡いカラーの翼が現れた。
なお、私服も何着か所有しているようで、作中では回想シーンにて、ライトグレーや黒い無地のTシャツなどのトップスに、7分丈パンツ、モノトーンカラーのスリッポンというシンプルなファッションであった。
ちなみにファンの間では私服がダサいと言われがちだが公式からも言われてしまったようだ。参照

性格

無邪気で心優しく、純粋な性格。想像力が豊かで、幼い時から空想する事が好き。だがルフィに似て負けず嫌いなところがあり、幼い頃は幾度となく色んな勝負に挑んでいた。中にはチキンレース(骨付き肉の早食い勝負)まであるので、見かけに反し中々にアグレッシブなところもある。

映画公開に向けて配信されているウタ日記にて映像を撮影する様は、完全にYouTube配信者そのものであり、初配信ではピンボケしてしまい、次の配信ではその点を反省して今度は映像電伝虫から離れ過ぎてしまったりと、初々しい様子が見られる。
そのウタ日記にて、海賊が嫌いであることが明らかになり、ウタに多くのファンがいるのはこの思想であることも1つの理由である。再会したルフィをはじめ、彼の仲間である麦わらの一味に対して当初は友好的な姿勢を見せたが、一味が海賊であることを知ると態度を変える。だが、エレジア王国の真実を知った今自分に海賊を嫌う資格はないと考えており、自分を支持してくれるファンの人々との間で板挟みになって苦しんでいる。

一方で、12年間エレジア王国でたった2人で生活していた為世間知らずな一面も持ち、王下七武海に名を連ねていたドンキホーテ・ドフラミンゴや長年新世界に君臨しているビッグ・マム海賊団の存在、ロッキーポート事件とその事件で英雄と称されるまでの活躍を見せたコビーについてなど、世界の大半が知っていることに対してほとんど知らない。麦わらの一味についてもルフィが海賊をやっていると公言するまで知らなかった。
天竜人の存在は本を読んだ事で知っており、書物などから知識や情報を得ているようである。

“死ぬ”って何?! 大切なのは身体より“心”じゃないの?!
“新時代”は、みんな一緒に“心”で生き続けるものなんだよ!

そしてウタの人物像で特筆すべき点は、肉体の消滅を死と認識していないことである。

“ここ”はみんなが望んでいたとこだよ! 大海賊時代はもうおしまい! 平和で自由な時代がくるんだよ!
食べ物や遊びはいっぱいある! そして、酷い事する人や 病気や苦しみはないんだよ!

みんなー! 平和で自由な新時代で、ず~っと一緒に楽しく暮らそうねー!!

ウタは「幸せに肉体は必要ない」という考えを持ち、本編で起きた世界中を巻き込む騒動はこの常軌を逸した死生観が根幹にある。
彼女のイマジネーション溢れる思考と、ウタウタの実の能力が一致して辿り着いた思想かもしれない。

人間関係

シャンクスとウタ


現在四皇の一角に名を連ねる大海賊“赤髪のシャンクス”とは義理の親子の関係。
ウタは2歳の頃、故郷を海賊に襲撃されて両親を失い、自身も海賊に拐われることになるも、その後に遭遇した赤髪海賊団がウタを拐った海賊を撃破し、財宝を奪ったことで宝箱に隠れていたウタはシャンクスに助けられることになる。
自身の過去の経験から縁を感じとったシャンクスが、ウタを娘として育てることを決めたことで、2人の間に親子の関係が生まれた。ウタにとっては憧れの人物でもある。

シャンクス なぁウタ この世に 平和や平等なんてものは存在しない」
だけど お前の歌声だけは 世界中の全ての人達を 幸せにする事ができる

以降、7年間シャンクスの娘として、赤髪海賊団の音楽家として育ったウタだったが、12年前のエレジア王国でウタが「Tot Musica」を歌ってしまったことでエレジア王国が滅亡する大事件が発生。ウタの将来を案じたシャンクスはウタの罪をすべて被ってウタと別れることを決断し、ウタが眠っている間に出航。自らの船の音楽家の大事な門出を祝うため全員涙を堪えながらも敢えて笑いながら船上で酒を酌み交わした。
シャンクスからすべてを託されたゴードンは、彼の頼み通り “赤髪海賊団がエレジア王国を滅ぼした”と偽る。初めは信じず港へ走ったウタだったが、目の前でエレジア王国に目もくれずに笑いながら去っていく赤髪海賊団を目撃したウタはゴードンの話を完全に信じてしまい、以降11年間シャンクスのことを憎むようになった。
しかし、1年前にウタは事件の真相を知り…。

シャンクス離れていても お前は一生 俺の娘だ

喧嘩するならジャンケンで


幼馴染であり、良きライバル。共に「“新時代”をつくろう」と約束した幼少期から久しぶりの再会を果たす。赤髪海賊団がフーシャ村を拠点にしていた時期と、ウタが赤髪海賊団に所属していた時期はしばらく重なっていたため、当時フーシャ村で暮らしていたルフィとも交流がある。
ルフィとは幼少期から色んな勝負を重ねてきた善きライバル兼幼馴染と言った関係だが、前述のチキンレースでは途中で自身の持っているジュースをルフィに渡し、それを快く受け取って飲んでる隙に食べ終えるというなかなかに策士な勝ち方をしている。
そして、エレジア王国でルフィと再会した時にも同じ勝負を挑むことにしたのだが、ルフィは全く同じ手にハマってものの見事に敗北している。ねぇルフィ、学習しなよ……。
こう言ったこともあってかルフィから卑怯だとクレームを付けられているが、その度に「出た!負け惜しみィ♪」と声高らかに笑うのがお約束になっている。なお、このセリフについては、後に意外な形で聴くことにもなる……
幼少期は、年齢や赤髪海賊団としての経験からウタの方がしっかりしたお姉さん気質であったが、12年後再会した時は、様々な人間関係や苦難を乗り越えたルフィの方が精神的に大人になっている描写がある。

ウタとゴードン


かつて音楽の国として栄えたエレジア王国の元国王であるゴードンは、ウタにとってシャンクスと離れてから12年間傍に居続けたもう一人の育ての親のような存在である。
エレジア王国での一件以降笑顔を見せなくなったウタもゴードンの前では気丈に振る舞っていた。
そして、2年前にウタが電伝虫を介して外の世界に触れて笑顔を取り戻してからは安堵し、1人見守り続けていたが…。

「ルフィの友達」という認識で、ライブ中も気にかけて友好的に会話を交わす。だが彼らが海賊と知った途端、摂取した食物の作用も影響し、ある行動を起こす。
ウソップからは「プリンセス ウタ」と呼ばれる。

  • 海賊たち
海賊嫌いを公言しているが、勿論本心は誰にも伝える事が出来ない。配信時は拾った手配書の写真を見て勝手にファッションチェックを行うなど、ユニークな企画も行っている。
殺気立つ海賊たちを見てじゃあみんなで海賊やめちゃおう今までしてきた悪いことは全部私が許してあげる!と歩み寄る姿勢もみせる。しかし海賊という行為⦅悪事⦆は非道で残酷な為、嫌いな模様。
また、麦わらの一味バルトロメオベポなど、純粋に彼女を愛している海賊も大勢いる。
ちなみにバルトロメオは敬愛の強さからか、彼女を「ウタ様」と呼ぶ。

  • 同業者
尊敬するミュージシャンとしてカリーナと、魚人島の歌姫マリア・ナポレを挙げている。

能力

悪魔の実

私の歌があればみんなが平和で幸せになれる!!!

ウタの歌

uta



名称ウタウタの実
分類超人系
能力
  • 歌を聴いた人間・動物・船など意思の宿った無機物達の意識を自身が創った世界「ウタウタの世界」(以下:ウタワールド)に招く
  • 【ウタワールド】自身の思い通りの現象を起こす
  • 【現実世界】ウタワールドに意識を取り込まれ眠っているもの達を、身体能力や技も含めて自由自在に操れる
  • 【双方の世界】“歌の魔王”召喚(詳しくはこちらを参照)
  • ※能力のON/OFFは任意の為、歌唱で必ず発動する訳ではない
注意点
  • 作中では強大な能力となっているために、一見すると「覚醒しているのでは?」と思うかもしれないが、彼女の能力の扱い方には、能力に強く影響する物理的な外的要因(ネズキノコ・電伝虫等)も多く絡んでおり、覚醒者であれば、わざわざ外的要因を利用しなくても、自らの力で強大な能力として発揮することができるため、覚醒している可能性は限りなく低い(下記の『補足』を参照)

「歌」を用いて能力を発現させる悪魔の実の能力者。歌を聞いた人間の意識を自分自身が創った世界「ウタウタの世界」へと招き、自分自身の心象風景や、想像したものなどを相手に伝えることができる。ウタワールドに招かれた者はウタの空想上の世界を仮想的に体験することができる。
ウタワールドは本人の意思で歌うまで解除されないが、維持するためには体力の急激な消耗が伴うため、本人が眠ることでも解除される。
つまりは、短い間だけ歌を聴いた人間たちと夢を共有する能力だと言える。
本来は、そこまで害をもたらすような悪魔の実ではないと思われた。

しかし、ウタは能力を研究し入念な下準備をしたことで、数ある悪魔の実の中でも自然系や、超人系最強と言われるグラグラの実等とはある意味比にならない最恐にして最凶の能力へと変貌させている。

まずウタワールドへ招かれる真のメカニズムは、ウタの歌が耳に入った瞬間自覚もなく眠りに落ち、魂が分離してウタワールドに送られるというもの。この手の能力の持ち主にありがちな「自身の地声にしか能力は適用されない」という制約もなく映像越しに聞いた歌も有効であり、スクラッチメン・アプーオトオトの実のように、視線を合わせる必要も無く、自分が直接認識してない相手でも、ウタワールドに招くことができる。
劇中ではエレジア王国に来ていた観客だけでなく、映像電伝虫を介してライブを視聴した世界中の人々が催眠状態に陥り、最終的には世界総人口の7割がウタの手中に落ちると言われた(仮に作中世界の総人口を現実世界の半分と仮定した場合、実に約20億人が巻き込まれたかもしれないという計算になる)。
そして現実世界のテレビやラジオと違い電伝虫は生物である事、及び起点となる電伝虫が不特定多数の電伝虫に念波を送れる新型だったことも重なり、まるでコンピュータウイルスが広がるかのように、たとえウタのファンでなくとも電伝虫を持っているだけでウタワールドに招かれる危険がある。ウタの純粋に音楽を極めた故の美声と、それで得た名声と知名度により実質的な“無限射程”の能力として、他の悪魔の実の能力とは一線を画すレベルの絶大な効果範囲を有しており、とりわけ対人性能においては随一の危険度を誇る能力となっている(これまでの劇場版のボス達は最大でも精々諸島を空に浮かべるのが限界であり、能力の特性込みとはいえ圧倒的な効果範囲である)。

そしてウタワールド内では全てがウタの思うがままであり、食べ物も飲み物もなんでも揃うし、致命傷を負っても手で押さえるだけですぐに治療可能、銃で武装した者どころか四皇幹部等、腕に覚えのある者も簡単に倒せてしまう。また本来なら海水を少量浴びる程度では弱体化しないはずの悪魔の実の能力者がバケツ1杯の海水をかけられただけで弱体化するといった事象も引き起こせる(もっともアニメにおいては悪魔の実の弱点が海水であることが強調される傾向にあることは留意して欲しい)。
極め付きには、これまで破壊はおろか傷ひとつつかなかったバルトロメオのバリアを精神世界、トットムジカの起動という特殊な状況下とはいえ真正面から打ち破っている(バルトロメオの前任曰くバリアとは概念であり、作中でもトップクラスの実力を持った光月おでんの攻撃を以ってしても破壊することは不可能だった)。ウタが望まないことは起こらないからだ。
実質的には仮想世界の神になれる能力に等しい。

そして能力者自身の優位性に留まらず、一度ウタワールドに精神を引き込まれてしまった者はたとえどんなに強力な覇気や能力を持っていようと自力で脱出することは絶対にできない。
一応先述の条件に加え、能力者が歌の魔王を召喚した場合はそれを撃破することで能力者の意思に関係なくウタワールドを消失させることができるが、そもそもウタワールド内において絶対的な強者である能力者に召喚を強いること自体が極めて困難であり、よしんば召喚できたとしても魔王の性質上撃破するには現実側からの介入が必須になるため、結局ウタワールド内にいる人物だけでは使えない手段である。
後述の能力も併せると、実質的に歌声を聞いた者達は意思や感情といった精神面以外の全てをウタに支配されると言っても過言ではない。

なお、引き込まれた人間や生物がウタワールド内で死亡した場合どうなるのかは不明。
しかし、作中でチャルロス聖の護衛が彼に撃たれた際に激しく動揺し急いで傷を治していたことや、ウタワールドから脱出する方法として「自殺」という選択が挙げられていないことから、少なくとも無事では済まない可能性が高い。推測ではあるが、ウタワールド内で死ぬということは魂の消滅を意味するため肉体は生きているが魂や精神は死んでいる状態になると思われる。

またもう1つの能力として、眠っている者の体を夢遊病者のように操ることができる。
操られた者は意識がないにもかかわらず起きている時と遜色ない実力を維持しており、悪魔の実の能力も問題なく使える。作中では操られたブルーノドアドアの実の能力を用いて藤虎に奇襲攻撃を仕掛ける描写も見られた。
そして前述のとおり作中世界の記録媒体である電伝虫も生物であるためこれに該当し、ノンストップで自身のライブ映像を世界中に流し続けることも可能。
1匹の電伝虫がウタワールド内に閉じ込められたら、コンピュータウイルスの如く他の電伝虫にも無差別に情報伝達し加速度的に拡散していく。

この能力の本当に恐ろしいところは覇気や個人の強さが全く意味をなさない点。
現に強い覇気を持つはずのルフィやゾロといった面子も自覚なくウタワールドに取り込まれ、大将2人も耳栓必須で戦う必要があった。どんな強者でも歌を聞いてしまった瞬間に終わりという非常に凶悪な能力である。ウタウタの実の能力を知らない若しくは余程用心しなければどれだけ格上の相手であっても勝ててしまうこの上ない初見殺し。
おまけに犠牲者が増えれば増えるほど現実世界における自身の手足となる戦力も増えていくため、とりわけ集団戦においては更に脅威となりうる。特に人命救助を重視する海軍とは最悪の相性であり、作中でも30隻の軍艦と大将2人を出動させたにもかかわらず、一般人を盾にされたことも相まって本来戦闘力が皆無であるはずのウタを最後まで捕縛することができなかった。

弱点

前述したように体力の消耗が激しく、ウタが現実世界で眠りについた場合、能力に囚われた人間は全員解放されることである。ただし、ウタが能力を発動し、起きたまま死亡した場合は現実世界とウタワールドの繋がりが失われ、ウタワールドは永久に続く牢獄と化す。また、能力の解除方法及びウタワールドからの脱出手段は能力者が眠る、または解除する意思を持って歌うことだけであり、内側からの干渉は基本的に不可能になっている。また、解放された人間も現実世界ですぐに目覚める訳では無く、しばらく無防備の状態になる。
劇中ではその弱点を補う為に食べた者を不眠状態にするネズキノコという毒キノコを服用している。
このキノコを食べると副作用で人格が凶暴化するだけでなく、体力の消耗により衰弱し死んでしまうというとんでもない代物。一応投薬による解毒は可能。

また、歌声を聞かなければ能力にかかることはない。ただし耳栓の類のものはウタワールドに取り込まれた者達に外される危険がある。
他にも現実世界ではあくまで眠っている犠牲者たちとは異なり、ウタ本人の意識は二つの世界にまたがって存在しているため、二つの世界で同時に何かが起こるとマルチタスクが発生してしまうことがあげられ、ネズキノコの作用で感情が不安定になっている彼女にとっては特に致命的といえる。ただしこれはある意味ではウタワールドの絶対性を支える性質の一つでもあり、ウタワールド内からの催眠術や覇王色の覇気によって能力者の意識が奪われることを妨げている可能性が高い。
あと弱点と言えるほどでもないが、ウタワールド内はウタが全てを把握しているわけではなく、瞬間移動などで逃げれば普通に逃げられるし位置を常に把握されると言う事はない。悪魔の実の能力も普通に使える。
肉体は操れても、精神まで束縛することはできないということだろう。

また音声が関係する能力である以上、ドンキホーテ・ロシナンテナギナギの実のような能力者は天敵となりうる。
そして、2つの意味でシーザー・クラウンが最大の天敵となる。ガスガスの実の能力で酸素を抜かれてしまえばそもそも歌う事が出来なくなる上に、彼の人格的に操られた市民を虐殺する事も容易いからである。

また「一度も寝た事がない」と作中で明言されているマーシャル・D・ティーチや、寝ることでハクバの人格が目覚めるキャベンディッシュなどにも能力が効くかどうかは不明。
※あくまで能力の本質が「精神をウタワールドに引き込む」ことにあり、眠りにつくのは副次的効果であると考えれば効く可能性もあるが、両者ともに体質自体の詳細が不明瞭なためどちらとも断言することはできない。

そして眠ってしまえば効果がなくなるため、ジャンゴボビンのような催眠能力も天敵となりうる。ただし現実ならともかくウタワールド内のウタにそのような催眠が効くかどうかは不明。

なお、上述した通りウタウタの実の能力はもちろん実力も条件になるが、主に「歌を聞いてもらう事」が発動の大前提にある為、ウタの卓越した歌唱力があって成り立っている。仮に実を食べた者が音痴だったとしたら、当然歌を聞いてもらう事など出来ず宝の持ち腐れで終わる能力である。クロコダイル「悪魔の実の能力は、使い方と訓練次第」という発言にもある様に、元々の才能に加えて音楽の練習をし続けてきたウタだからこそ実の力を最大限に引き出せているのだろう。

補足

また、ウタウタの実の能力の「覚醒」については、最近判明した悪魔の実の能力の覚醒条件や描写などを考慮すると、

  1. 彼女のウタウタの実の能力の扱い方は、物理的な外的要因による影響が多く絡んでおり、強大な能力になっている理由も物理的な外部の影響力が大きな要因である
  2. 彼女の実力では、物理的な外的要因全てを取り除いて能力を発揮した場合、劇中のように強大に発揮されるとは到底考えにくく、むしろ能力が大き過ぎて、すぐに限界が来てしまうのがオチである
  3. 今までの覚醒者を見てみても、彼女の心身の強さでは疑問が残ってしまい、覚醒に相応しい強さに達しているとは到底考えられない(「心身が能力に追いつく」という点については、あまり意味をよく理解できていない読者も多くいるため、自然とバイアス思考になってしまっている読者も多い)
  4. 超人系の覚醒の特徴である「周囲に影響を及ぼす」について、ドフラミンゴやカタクリ等の覚醒者の場合は、周囲の中でもある特定のものだけではなく、周囲全体に影響を及ぼしているのに対して、彼女の場合は、周囲への影響とはいえ、電伝虫などのある特定のものに限定されており、覚醒者と比較すると決定的な違いが出ているため、覚醒能力としてしまうと、あまりにも不自然である
  5. 「覚醒」という設定が明らかになって以降、今までの歴代映画キャラの覚醒者は、劇中や資料などの公式情報では必ずと言っていいほど「“覚醒”している」という情報が出ている傾向があるため、仮に彼女のウタウタの実が「“覚醒”している」という設定であれば、「ウタウタの実は“覚醒”している」という情報が出ていても不思議ではないし、映画に登場するキャラでは、わざわざ設定情報を出し惜しみにする必要がない

等の理由から、彼女が持つウタウタの実の能力に関しては「覚醒」している可能性は非常に低いと言える。周囲に影響を及ぼしている点についても、単純にあくまでも外的要因が多く絡んでいるためであり、覚醒しているように錯覚しているだけである可能性が高い(彼女のウタウタの実の能力の扱い方では性質上、「周囲に影響を及ぼしている」だけで覚醒していると判断することはできない)。
そもそも、基本的に覚醒者は強者であり、能力に強く影響する物理的な外的要因を一切利用せずとも、自らの力で能力を強大に発揮できるため、彼女の場合はこのことからも条件に反している。

劇中での使用例

上記したように自身が創造主を務める新しい世界「ウタワールド」を生み出した。
その世界の中では何でもウタの思い通りに出来るため、以下のような現象を起こしている。

  • 擬人化
ウタワールドに招いた動物や船を擬人化させる。
劇中に登場したアニマルバンドやサニーくんはこの能力によって変化したものであった。

  • 音符をいろいろなものに変化させる
食べ物やぬいぐるみ等、かわいいものが中心で、ファンサービスで客に配る。ゾロなど、成人には酒も出てくる模様。数には限りがない。やろうと思えば生命体すらも生み出せる。
また、音符自体にも質量があり、蟲のように物体を包んで運んだり、バリアのように身を守ったりもできる。四方八方から質量をもった音符を生み出し、攻撃に転ずることも可能。
自分よりも大きいサイズの音符に乗り、自在に飛び回れる。
そのほか、海に沈む能力者を音符で包み、陸に上げ救うことも出来る。

ウタワールド内にいる者たちも音符として扱えるのか、劇中ではベポとブルーノを2等身のマスコットのように縮め、チャルロス聖や観客はぬいぐるみなどに変えていた。

  • 拘束
手から五線譜を出して空中に浮かべ、相手を磔にする。ゴキブリホイホイのように粘着性があるが、頭の位置にある音を歌うとはらりと剥がれる。逆に言えばそれ以外で五線譜の拘束を解くことはできない。
他にも指先からレーザーライトを出し、実体化させることでロープのように縛る技も披露した。

  • 武装
服がレオタード調になり、義手義足のような金色のアーマー、背中には赤い毛皮とブースター、頭には背の高い王冠に、槍と盾を持つ。空を飛べるようになる。
それでも彼女にとってはこれも衣装のひとつという扱いのようで、自分の周囲で起こるドンパチはむしろ上記の音符を使って割り込み、止めようとする。

  • 音符の戦士を召喚する
「音符を変化させる」能力の応用。槍で武装し、空を飛ぶ、彼女の命令に忠実に従う戦闘員を呼び出し、操ることができる。個々の戦闘力はそこまで高くはないが、無尽蔵に生み出すことができ、圧倒的な物量で相手を追い詰めることができる
劇中では赤紫色で八分音符のマークが描かれた衣服を着込んだ軽装備の「スリム」と、藍色で二連八分音符のマークが描かれた衣服を着込んだ重装備の「ファット」の2タイプが確認されている。

  • 衝撃波
ウタが激昂した時や『私は最強』の歌唱中に発動している。
特に後者の場面では、舞台一面を覆いつくす衝撃波でクラゲ海賊団の面々やオーブンたちを吹き飛ばしていた。

  • 衣装変更
対象の服装を自在に変更出来る。
映画本編の麦わらの一味及びその協力者の戦闘服は、ウタの能力で海賊(悪人)の印として着せられたものであった。

基礎戦闘力

ウタワールドでは無類の強さを誇るウタだが、現実世界での身体能力は平均的。
しかし、4歳の時には既に能力者であった熟練度に加え、ウタワールドと現実世界双方で状況判断、その処理ができる器用さは侮れないものになっている。
また、覚悟を決めていたとは言えライブ開始から数時間、ウタワールドを展開して耐え抜く体力もある。ホンゴウが解毒薬を用意した段階で助かる見込みがあったとすれば、高いバイタリティを持っていたことになる。

キャラソンアルバム『ウタの歌』の項目に纏められているため、参照。

経歴


※以下の内容は映画本編及び入場特典である40億巻の内容を含みます。

出生〜シャンクスとの出会い

21年前、とある島で生まれるも2歳になったときに故郷を海賊に襲撃され、両親を失ったウタは海賊に拐われてしまう。
しかし、その海賊は海で遭遇した赤髪海賊団に撃破され、宝箱に隠れていたウタは赤髪海賊団に拾われることになった。ウタを発見した海賊団のメンバーは困惑したが、自身がロジャー海賊団に拾われた経緯が頭によぎったシャンクスこれも何かの縁かと感じ、ウタは赤髪海賊団の音楽家、そしてシャンクスの娘として育つことになった。
なお、赤髪海賊団に拾われた頃には既にウタウタの実の能力者だったようで、ウタが歌えばシャンクスたちは眠り、海賊団が戦闘中の際には船で留守番しつつ、妄想する夢の世界で過ごすなどしていた。

ルフィとの出会い

13年前、赤髪海賊団の音楽家として東の海のフーシャ村に辿り着いたウタは、自由に生きることを目指す少年モンキー・D・ルフィと出会う。年齢が近かった2人は意気投合し、身長対決や可愛さ対決、腕相撲やチキンレース勝負といった真剣勝負を183回も繰り返す程の関係になった。
それぞれが思い描く「新時代」はまったく噛み合わなかったが、ルフィからシャンクスの麦わら帽子の絵(とても帽子には見えないもの)を新時代の誓いとして渡された。

エレジア上陸〜赤髪海賊団との離別

フーシャ村を拠点としていた期間の中で、ウタは音楽の島エレジアへの航海にも同行し、上陸すると国王ゴードンから大歓迎を受ける。ゴードンからは国に残り歌手になるための英才教育を受けることを提案され、シャンクスにも残っていいのではないかとか尋ねられるが、赤髪海賊団の音楽家として海に出たいウタはその提案を断っていた。
しかしその夜、一曲でも多く歌って島を出航しようとしていたウタは、いつの間にか傍に落ちていたTot Musicaの楽譜を拾って歌ってしまい、エレジアに歌の魔王「トットムジカ」が出現。ウタがまだ幼く能力を長い時間保てなかったのが救いであったが、赤髪海賊団の奮戦も虚しくエレジアはたった一夜で壊滅し、ゴードン以外の国民も死滅してしまった。

この事実を知らせるのは酷だと思い、またウタの才能を潰したくないと考えたシャンクスはウタの罪を被ることを決め、ゴードンにウタを託して出航。シャンクスはゴードンの下で立派な歌姫に育ってほしいと考えていたが…… 赤髪海賊団がエレジアを滅ぼしたと聞かされたウタは激情し、7年間共に過ごした父シャンクスに捨てられたことでウタは笑わなくなってしまった。ゴードンと2人で崩壊したエレジアで暮らすことになり、外の世界へ出る機会も減ってゆくのである。

なおシャンクス及び赤髪海賊団の面々はウタとの別れに関して相当身に堪えた模様で、フーシャ村に帰還して出迎えたルフィの呼びかけにクルーは終始無言で、唯一答えたシャンクスも「ウタは歌手になるために船を降りた」と語るのみだった。その後ルフィがウタについてシャンクスに突っかかった際には、飲んだくれた状態で辛ェのはおれだクソガキ!と当たったことで互いに一時期口を利かなくなったことが裏設定として描かれている。
アニメの連動エピソードではウタの事情を一切話なさいシャンクスに対し、ルフィが「絶交だ!」と言って離れた距離を、ベン・ベックマンが取り持っている様が描写された。

民衆の代弁者“世界の歌姫”へ


2年前、外の世界を何も知らないまま育ったウタはエレジアの海岸でベガパンクを筆頭とする海軍特殊科学班SSGが試作品として作った不特定多数に念波を発信できる新種の電伝虫を拾ったことで自身の歌声を世界に発信することができるようになる。また、歌声を聞いた民衆がウタに感謝のメッセージを送ったことでウタは外の世界について知ることができるようになり、メッセージを聞いたウタは笑顔を取り戻した。
メッセージを受け続けるうちにウタは民衆が大海賊時代に苦しんでいることを知り、その苦しみを癒したいと考えるようになる。そんな中誕生した歌新時代は世界中で大ヒットし、海賊たちへの怒りがこもった逆光も大喝采を受ける。いつしかウタは世代・種族を超える止まらない人気を受けるようになり、シャンクスに捨てられた悲しみも徐々に癒えていった。

突如明らかになった真実


1年前、エレジアの事件の一部始終を記録した映像電伝虫(40億巻の設定ではトーンダイアル)を偶然見つけたウタは、そこで自身がトットムジカを召喚してしまったことを思い出し、それによりエレジアの人々が虐殺され国が滅んだこと、そして恨んでいたシャンクスが自分のためにその罪を被っていたことを知る。エレジアを滅ぼし、人殺しだったのはシャンクスではなく自分自身だった。その上、10年以上恨み続けた相手は自分の濡れ衣を着た大恩人であると知り、自己嫌悪感が込み上げてきた。
シャンクスとの思い出、そして海賊が大好きだった自分を思い出したウタだったが、世間に根付いた海賊嫌いのイメージを拭うことはできず、ファンからの歓声も止まらない状況に悩み苦しむことになり、逃げたい、救われたいと考えるようになった(普通なら「死にたい」とも考えるのではないかと思われるが、40億巻によれば尾田先生ははっきりと「こうじゃない!」と記載している)。
世間の期待と、自己嫌悪、再び思い出した赤髪海賊団との思い出の日々に苦しむ中から、ウタに二面性が生まれる過程が40億巻に記載されている。

巨大ライブ『NEW GENESIS』計画立案


ある日、ウタは昔に本で存在を知った食べると眠れなくなり、数時間後には死ぬネズキノコと、自身のウタウタの実の能力の相性に気づく。
眠らずに死ぬことで仮想世界「ウタワールド」は閉じないと考えたウタは、大勢の自身のファンと自身を辛い現実世界から救い出すという表の目的、そして最期にシャンクスに会って感謝と謝罪の言葉を伝えたいという裏の目的を達成すべくネズキノコを食し、映像電伝虫と自身の能力を総動員して世界規模のライブを開催することにした。

ライブ直前にはウタ日記と題して、歌唱予定の曲に関するエピソードなどを発信している。
(#1#2#3#4#5#6)

本編


世界の7割もの人口が注目するライブのオープニングに代表曲新時代を歌い、観客全員をウタワールドに迎え入れたウタはライブ会場に訪れていたルフィと12年ぶりの再会。涙を浮かべてハグをしている。
この際、ルフィがウタがシャンクスの娘であることを包み隠さず明らかにしたことで元々身柄を狙っていたクラゲ海賊団、そしてシャンクスへの最大の弱点になると考えたビッグ・マム海賊団オーブンブリュレに狙われるも、ネズキノコの感情が暴走する作用が生じ始めたウタは動揺することなく私は最強を歌い、海賊たちを全員五線譜に拘束した(なおウタ日記でも、エレジアの輸送船を襲った海賊を返り討ちにしている)。

その後、ライブの休憩時間にルフィと懐かしいチキンレース勝負をするなど交流を深めたが、ルフィが海賊をやっていると知ると一瞬狼狽える様な表情を見せるも、ルフィに海賊を辞めるよう促す。しかしルフィが海賊を辞める気が一切無いと知ると、表情を一変させて麦わらの一味も敵とすることに決め、逆光を歌ってルフィ以外の一味のメンバーを五線譜に拘束。ルフィ自身も追い詰めるが突如バルトロメオトラファルガー・ローが介入したことで逃げられてしまった。
観客たちにゲーム形式でルフィを探させ、一度はルフィを発見するも再び逃げられてしまう。この際、自身の計画に反対していたゴードンを五線譜に拘束した。

その後、現実世界のエレジアで大将藤虎、中将モモンガを筆頭とする海軍部隊を相手にすることとなる。彼らはウタウタの実の能力を知っており、耳栓をしたうえで自身の身柄を拘束しに来たが、観客の身体を操って海兵たちの耳栓を外させ、自身はウタカタララバイを歌うことで彼らを操り応戦。同じ頃にウタワールドでは傲慢な態度で自身に接近し、部下すら容赦なく負傷させる天竜人のチャルロス聖を容赦なく叩きのめし、天竜人に手を出したことで動揺する観客に向かって「ここでは天竜人であってもみんな平等」と宣言した。
しかし、その直後にロッキーポート事件の英雄として民衆に名が知れ渡っていたコビーが観客にウタウタの実の能力によるカラクリを告げたことで会場に混乱が起き、観客はウタワールドに残りたいと考える者と現実世界に帰りたい者に分裂。板挟みとなったウタは「もっと楽しいことがいっぱいあれば良い」とライブ会場を水没させ、飲み込まれた観客全員をぬいぐるみなどに変化させてしまった。

その後、自身の計画をゴードンから聞いたルフィが再び現れる。ウタのために、シャンクスとの確執を何度も問うルフィに激情し、ウタワールドでは麦わら帽子を千切りはじめる。しかし、昔を覚えているルフィの必死な問いについに屈っしシャンクスに棄てられた悲しみを暴露する。信じられないルフィに対し、「じゃあ私の12年間は何だ!?」と問い詰めるも、シャンクスを信じ続けるルフィ。ウタはルフィの命を奪うことを決め、現実世界ではルフィの顔を優しく撫でたあと、ナイフを手にしシャンクスの麦わら帽子もろとも心臓を貫いて、心中しようとする(自分と同様に死を与えようとしたことや、「バイバイ」というセリフからルフィだけは特別な扱いだったことが窺える)。
現実世界でナイフがルフィに届く間一髪の瞬間にシャンクス赤髪海賊団を率いて現れ、ルフィ殺害を阻止される。ウタは、それまでの経緯、葛藤、確執、愛憎もあり一気に感情があふれた結果、ネズキノコの作用で感情が暴走して観客を操りシャンクスに襲い掛かる。同時に海軍側から大将黄猿が戦線に加わったことで観客に被害が出始め、ウタワールドでは脱出を目指す海賊たちに総出で囲まれ、バルトロメオたちの奮闘により、能力を封じられる。現実世界では、凶弾に倒れた自分のファンを回復させようとするも、ウタワールドではないために、回復することは無かった(治療にあたったホンゴウの表情と、後の描写からウタが救おうとしたファンは死亡した可能性はあるが詳細は不明。少なくとも二つある小説版のうちみらい文庫版の方では死亡したという表現がされている)。それによって感情のコントロールが破綻して追い詰められたウタの感情は暴走し、ウタワールド内の海賊たちに「悪い印」として海賊服をつけさせ、Tot Musicaを歌い、バルトロメオのバリアを打ち破った。12年前にエレジアを滅ぼした魔王「トットムジカ」を召喚、エレジア崩壊のきっかけであることを既に知っており、それでもなお止まない感性と海賊嫌いのイメージに圧され、引き返せない自分に嫌悪しながら、涙を流しながら宛ての無い感情をぶつけ始める。

ウタワールドと現実世界で同じ箇所を同時に攻撃しなければならないトットムジカを相手に、海賊たちは窮地に陥るも、ウタワールドにいるウソップと現実世界にいるヤソップが見聞色の覇気で視界を共有させたことで状況が打開され、ギア5を発動させたルフィとシャンクスの同時攻撃を最後にトットムジカは消滅した。
しかし、大量に服用し続けたネズキノコの副作用により、凶暴化していた性格が収まった頃のウタの体力は著しく消耗し衰弱していた。立ち上がるどころか歌う気力すら残されていなかった。その為、シャンクスはホンゴウから託された解毒剤を飲む様に勧めるもウタはこれを拒み吐血。解毒剤を自ら捨て、暴走の影響でウタワールドに残された者たちを現実世界に解放するべく、自分の命を省みず最期の力を振り絞って世界のつづきを歌い、敵対した者、ライブの観客たち全員の意識を現実世界に引き戻す。そして少しの時間だけルフィと最後の会話を交わし、新時代を託した。

──これ 返すよ 私にとっても大事な帽子だから
いつかきっと これがもっと似合う男になるんだぞ!

その後、黄猿と藤虎率いる海軍が改めて身柄を拘束しようとしたが、シャンクスが海軍中将の一部をも気絶させる覇王色の覇気で威圧した事によりそれを免れる。

そして、赤髪海賊団が見守る中、かつて彼らの前で歌っていた風のゆくえを最期に歌い、歌い終わった頃には夕日の落日と共に彼女はそのまま静かに眠りついた。その歌はトーンダイヤルといった媒体を介して世界中に広まった。
その後、動かなくなった彼女はシャンクス達の手によりレッド・フォース号に乗せられ、シャンクスと共にエレジアを後にした。その姿を見たルフィは全てを悟ったのか声をかけず、静かに彼女を見送り、自身もエレジアを後にしている。

『 青い風になれ 新しい風になれ 』


-どこまでも あなたへ 届くように 歌うわ-
-大海原を駆ける 新しい風になれ-

客演

楽曲誕生の経緯
厳密には含まれるかどうか不明ではあるものの、尾田栄一郎先生書き下ろしの短編が公開前後のジャンプに3号連続で掲載されている。触れられた楽曲は「新時代」、「世界のつづき」、「風のゆくえ」の3曲である。

ワノ国
終盤、ワノ国の近海に現れたシャンクスが思い浮かべたシルエットの中に幼いルフィ、モモ日和と並び彼女と思われる人物が登場している。劇場版のオリジナルキャラクターが原作本編で登場するのは、元々登場させる予定だったシキのみであり、彼女の待遇は正に異例
それらのシーンを経て放たれたシャンクスの台詞が

そんなに恐いか?新時代が!!!

である。

映画はあくまでパラレルワールドの位置付けであるが、ウタは原作世界にも存在すると言える。作者の発言により、映画の登場人物は映画の時空とは違った人生を送っていることが判明しているため、ウタは映画とは違う人生を送っている筈である。また、週刊少年ジャンプの作者コメントに「youtubeに上がっているアニメワンピース1029話及び1030話を是非見て下さい。ルフィの考え方がわかります。」
とあるので、現在のルフィの考え方にウタを含めた赤髪海賊団が影響しているのは確定であり、人格形成には出来事が必要であるため、ウタが原作軸にも存在しているのは確定であると言える。

その後、ルフィが仲間以外で誰に自身の夢の果てについて話したかを思い出す際に

「シャンクスと… エースとサボだけだったか」

と、シャンクスの名を挙げた後に一度間を開けている。
この場面に対して、本作の影響から「ウタには話したかどうかを思い出している」という意見が出ていたが、後に「ルフィはウタと別れてから"夢の果て"を決めた」と公式から発表されたため、否定されることになった。

年明けには
公式スピンオフの学パロ漫画『ONE PIECE学園』に、ルフィたちのクラスの転校生として登場。
最初の挨拶で「ルフィの幼馴染」と名乗ったことでルフィに恋をしているハンコックからライバル認定されるという、まさに公式が最大手の展開が描かれた。

そしてお茶の間へ

2022年末の有名な音楽番組にも出演が決まっており、公式も「UTA TV LIVE TOUR」と銘打って、それぞれの衣装が新規含めて用意されたり、「ウタ日記」がアフタートークとして配信されている。

詳しくは⇒こちら

このラストを飾るのが大晦日のNHK紅白歌合戦
もちろん初出場で、しかも歌唱担当のAdoとしてではなく、ウタとしてである。

アニメキャラが紅白に登場するのはピカチュウアラシニャン大泉洋に無茶振りをした葛城ミサト、2年連続で遺影が映った煉獄杏寿郎など様々な形で前例はあるが、正式な歌手として出場するのは史上初となった
またおまけ漫画によると、ウタも大泉洋にドッキリを仕掛けるらしく実行された

この点でも彼女は新時代を切り開いた存在と言えよう

なお「架空の人物」としては、1997年に連続テレビ小説で演じたのがきっかけで実際にCDも発売した歌手「オーロラ輝子」名義の河合美智子、その翌年にはコント番組から生まれた、大半が本名や元の芸名のもじりながらキャラ名と設定付きの「ポケットビスケッツ・ブラックビスケッツ」、2005年の同じくコント番組出身の「ゴリエ」がいる。

考察

本編後の消息

ウタの歌声が現世にしっかり残り、世界中に広まったということはエンドロールで明らかになっているが、ウタ本人がその後どうなったのかは、本編でははっきりと描かれてはいない。そのため、ウタの生死については意見が分かれている。

亡くなってしまった説の根拠としては、

  • ルフィとの最後の会話を交わした時の彼の表情
  • エレジアから去る赤髪海賊団が棺のようなものを囲んでいた
  • 映画本編の締めくくりに流れた「風のゆくえ」に「私が消え去っても歌は響き続ける」という歌詞がある
  • エンドロールの挿絵で登場したウタのアルバムのタイトルが「FIRST&LASTアルバム」
    • 亡くなってしまったが故にこのタイトルになったという解釈
  • 入場者特典の四十億巻に原作者直筆で「死にゆくウタ」という記述がある
  • 小説版でも「柩で眠るウタ」などのウタの死を示唆する表現がある
などが挙げられる。

一方、ウタは生存している説の根拠としては、
  • エンドロールの挿絵にてペローナが手に持つ新聞に"Princess survived"「姫は生き残った / 生還した」と書かれていた
  • エンドロールの挿絵で登場したウタのアルバムのタイトルが「FIRST&LASTアルバム」
    • 世界の歌姫としては最初で最後であるためという解釈
  • その他の挿絵でもウタのファンを含めキャラクターほぼ全員が歌を笑顔で聞いており、悲しんでいるキャラクターが居なかったこと
  • ウタが瀕死の際歌った「風のゆくえ」はトーンダイヤルで広まったそれと声の覇気など明確に違っていること
このように双方共に根拠があり、ウタの生死を断定することは難しい。ただ、これらの根拠を否定しようとすると、生存をほのめかす要素はあるが、公式の隠喩を覆すほどの根拠が揃っていないことから死亡したとするのが優勢であり、原作者本人もそれを追認している。

そして、新しい情報として10月1日(ウタの誕生日)から配布された、映画特典第5弾のメモリアルカードでは、実際に映画内で使用されたエンドロールのノンクレジットバージョンが閲覧可能となっている。この中には確かにペローナが新聞を持っている描写が確認されているが、読める範囲で新聞内に書かれている文章は、
PRINCES OF MUSIC, FOREVER「歌姫よ、永遠に」
NEVER ENDING MUSIC OF ELEGIA「エレジアの音楽は不滅である」
WE NEVER FORGET HER MUSIC!「私たちは彼女の音楽を決して忘れない」
この3つである。つまり"PRINCESS SURVIVED"という文章は確認ができなかった。

他にもウタが薬を拒否した理由は死んで楽になりたいではなく夢の世界に逃げて楽になりたいである為、歌うことで1人でウタワールドに行ったという考察もある。

そして、10月1日に公開された脚本家の黒岩勉氏のインタビューで、ウタが亡くなったことが明らかになった。(直接的な表現はされておらず、ケジメをつけてもらったとあるので、その後は不明)
黒岩氏曰く、自分なりに物事を収める自立した強さがないと、話として深みがなくなってしまうとのこと。
なお、映画の物語はパラレルワールドの話でないと成り立たない。原作との関わりの部分ので述べられているように、ウタは原作にシルエットのみであるが登場しているため、原作の世界線に存在することは確定している。そのため、原作世界線では生きている可能性が非常に高い。

なお、11月5日から始まった副音声上映では尾田栄一郎氏本人が生死不明と語った。

ただし分岐点としての可能性が非常に高いのが2年前にベガパンク特製電伝虫を拾うか拾わないかのところであり、それはつまり(彼女の心にとって、のちの劇薬になってしまったとはいえ)「民衆の声援」という当時のどん詰まりの彼女の心を支えたものが得られなくなってしまうことになる。
尾田先生がエース生存IF特別編のあとがきでも述べていた通り、物語の背景・経緯が根本的に変わってしまうということは世界の崩壊を意味する。ゆえに映画のどうにもならない現実にもがき苦しみ喘ぎながら死んでいったウタと、原作の世界にもまだ存在・生存しているかもしれないウタはもはや人格的に別人とさえ言えるのだ。
そして原作において、現在エレジアで過ごす彼女が本当にいるとすれば、映画と異なりこの2年間何ら救いを見いだせず、相変わらず光の失せた死んだ目で毎日を過ごし、よりふさぎ込んでいるか、或いは人生を儚んだ結果、映画でもその一線を越えなかった最悪の過ちに手を染めてしまい、既にこの世からどころかウタワールドにすらいなくなってしまっている危険性さえある。更には第二の電伝虫(エレジア事件の真相の記録)という危険な不発弾もそのまま原作世界に存在する可能性だってある。

他、シャンクスの緑牛への発言と怒りの表情を根拠として、原作のウタも映画ウタもほぼ同じ境遇を辿っており、ワノ国編と並行して本編からルフィやコビーたちをオミットしたようなよく似た事件が発生、ビッグマム海賊団とバルトロメオの手を借りてシャンクスたち赤髪海賊団が何とか収拾させ死にゆくウタを看取ったとする説、逆にウタが何らかの要因や気まぐれで、単にまだ事件を計画しつつも実行に移っていないとする説も。まだまだ挙げればきりがないが、12年前に歌の魔王の引き起こした破壊に巻き込まれてウタが死んだかどうかを分岐点とする袋小路のやるせない話なんかもある。
いずれにせよ彼女については原作世界でも未だ予断は許されない状況だ。

余談

  • 読者(視聴者)からの評価

“世界の歌姫”という肩書きを持ち、シャンクスの娘でありルフィの幼なじみという重要なキャラであるにもかかわらず、原作でその存在自体が全く描写されることなく映画のために制作されたキャラクターであるウタは、映画公開までの間に配信された「新時代」を筆頭とした歌やウタ日記などを通してその人物像を明らかにしていった効果もあって、少しずつその人気を高めていった。

  • 劇場版の敵として
ウタは映画シリーズ初であり且つ原作を見ても殆ど例が無い、仲間も部下も持たずに単身で麦わらの一味全員と渡り合った者である。ウタウタの能力で眠りに落ちた者達を操る・ウタワールド内であれば兵隊等の戦力を出現させられるといった特性があるとはいえ、組織と呼べるものに身を置くことなく個人の力、敢えていうならトットムジカの存在のみで最後まで戦い抜いたという点で、他の相対した者達と比べても異色なキャラといえるだろう。また、ルフィと敵対しながらも、ルフィが最後まで手を出すことのできなかった点でも異色であると言える。

他にも単身で多くの強豪らと渡り合った劇場版ボスとして前作のダグラス・バレットがいるが、彼の場合は目的のためにブエナ・フェスタと一時的に組んでおり、その興行力を利用していたという点での差はある。なお、その目的も同じ新時代を目指していたが、彼は「奪い合い血を流す」という全くの逆。

大海賊時代とともに無理心中を決めようとしたという意味では、3作前のゼファーという前例がないわけではないが、あちらはあくまで凶悪な海賊が特に多い"偉大なる航路"後半の海である新世界のみを狙い、主敵は海賊であり民間人の犠牲は巻き添えであるという認識はあった点が異なる。

また2作前のギルド・テゾーロもウタと同じくエンターテイナーとして名を馳せていた他、お互いに大切な人を形は違えど失った経験を持っている。ただ性格に関しては全くの真反対であり、金のない人間を人間とも思わず傍若無人に振る舞うテゾーロはウタと全くもって相容れない存在と言えよう。

ちなみに本作の最初の情報解禁の際に、尾田先生は「映画で伝説のジジイ描くのもう疲れたんだよ!笑」とコメントしており、彼女の異例さは意図的な、言わばマンネリからの脱却を狙ったものであることが窺える。

  • 血筋
本編にてウタを革命の芽と判断した五老星の1人が、あの娘がフィガーランド家の血筋でもか?と発言しウタを抹殺することに少し躊躇いが生じたものの、トットムジカの存在があったことにより結局ウタ抹殺の方向で話は進むこととなった。
本編ではそれ以降フィガーランド家の名前が出ることはなかったが、この発言には考察の余地がある。
まるでフィガーランド家が世界にとって重大な存在と読み取れるこの発言はウタがシャンクスの実の娘であると仮定したうえでの発言であるが、実際ウタは赤髪海賊団に拾われたことでシャンクスの義理の娘となった。
つまり、ウタとフィガーランド家に血の繋がりはなく、作中でこの血筋に該当するのは…

  • 過去出演との関連性
ボイスキャストを務める名塚女史は、テレビシリーズのオリジナルストーリーに2回ほど出演経験がある。
このうちソランという少女はバーソロミュー・くまに飛ばされたニコ・ロビンテキーラウルフにて出会うのだが、彼女が描いた絵の中に本作の舞台となる島「エレジア」を彷彿とさせるものがある(参照ツイート)。

  • ダブルキャスト制
ボイスキャストと歌唱キャストが異なるアニメは、同じく歌をテーマにした『マクロス』シリーズや『アイカツスターズ!』までの『アイカツ』シリーズ、週刊少年ジャンプでは『SKET DANCE』と『Dr.STONE』でも例がある。
ちなみに『FILM GOLD』では、カリーナ役の満島ひかりは元歌手のためかダブルキャストとはならず、劇中のステージ歌唱も担当していた。

ルフィの幼馴染の女の子、歌姫、主要人物の親族という設定はワンピースに限らず夢小説では多く用いられる設定であるが、今回それを公式がやったことにより阿鼻叫喚の声を上げる夢作者が大量発生した。
参照リンク

  • PEACH JOHNコラボ
何をトチ狂ったのか、ウタをイメージしたブラセットやランジェリーが販売されることとなった。
厳密には本人が身に着けているものという設定がされている訳でもないのだが、全世界に堂々と下着を披露される歌姫と言うのはなかなかに気恥ずかしい話である。
ちなみにラインナップは彼女のほかにナミ、ロビン、そしてパジャマのシャンクス

  • ルフィとウタの関係
ウタがよく言う「負け惜しみぃ」だが、本当は「ルフィは海賊として大きな事を成し遂げると感じていたが故に、負けを認めている自分に対して言っている」と明かされた。
また、ルフィにとってウタは「殴れる相手ではないので殴らなかった」とも明かされた。ちなみにこちらは尾田先生が発案し最後までこだわった事である。

関連イラスト

幼少期

🎤
ウタ


好き勝負
ウタちゃん



本編

UTA
ウタ


ウタちゃん
ウタ🎶



関連タグ

ONEPIECE 劇場版ONEPIECE FILM RED
淡い記憶ルフィと赤髪の娘ウタ
新時代の誓い!ルフィとウタ ウタTVライブツアー

ウタウタの実  ウタの歌  ウタ日記

海賊やめなよちゃん / やめなよちゃん
名前がまだ発表されていなかった際に、ネットミームにもなったポスターのセリフ「海賊やめなよ」からファンの間で付けられた通称。

負け惜しみポーズ 負け惜しみ〜 でた、負け惜しみィ

幼馴染 歌姫 ダークヒロイン 悲劇のヒロイン
ホビウタ ヤンデレウタ 闇ウタ(ONEPIECE) ルウタ

衣装タグ

スタジャンウタ ジャケットウタ カーディガンウタ
ハロウィンウタ FNSウタ ジャンフェスウタ
ウタサンタ 振袖ウタ

人物・要素

ゴードン エレジア

シャンクス 赤髪海賊団

モンキー・D・ルフィ 新時代のマーク

トットムジカ ネズキノコ

新時代 私は最強 世界のつづき 風のゆくえ

歌姫アン…歌姫&映画登場キャラ繋がり

ワンピース映画ヴィラン

ダグラス・バレットウタ

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