「家族であろうと反逆の罪は重い!!!」
「兄妹ゲンカや反抗期じゃねェんだ シフォン……!!」
「お前は女王を殺そうとした “反逆者”だ!!!」
「妹をこの手にかける事になるとは…」
「みせしめが大事だ、ここは“国”なんだ!!」
概要
四皇シャーロット・リンリン率いるビッグ・マム海賊団幹部で、シャーロット家の四男。
リンリンが治める万国ではヤキガシ島、ふっくらタウンのこんがり大臣を務めている。
左右に穴の開いたおにぎりもしくはスペードマークのような髪型の大男で、上半身裸で上からマントを羽織り、腰元にはベルトを巻いている。
次男カタクリ、三男ダイフクとはあまり似てないが三つ子の兄弟で、よく見ると目元が似ている。
プロフィール
本名 | シャーロット・オーブン |
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年齢 | 48歳 |
身長 | 492cm |
懸賞金 | 3億ベリー |
肩書き | 万国ヤキガシ島ふっくらタウンこんがり大臣 |
所属 | ビッグ・マム海賊団、シャーロット家4男 |
所属船 | クイーン・ママ・シャンテ号 |
悪魔の実 | ネツネツの実 (超人系) |
覇気 | 武装色、見聞色 |
出身地 | 船上 |
誕生日 | 11月25日 (いいおにいさんみつご) |
星座 | いて座 |
血液型 | F型 |
好物 | 焼き菓子 |
初登場 | 単行本86巻 第861話 『演技派』 |
CV | 木村雅史 |
人物
比較的人当たりのよい人物で、万国の国民たちからは街を歩くだけで声援を送られるなどとても慕われている様子。
結婚式場で朗らかな笑顔で客人と話す姿も。
弟妹想いでもあるらしく、役に立たないと知るや否やか弱い妹にも手をあげた兄ダイフクとは異なり、頼まれごとで制止されても「まー妹の頼みなら聞くけどよ…」と受け入れ、提案された事にも「確かにそうだ」と素直に納得し、弟シャーロット・モンドールの指揮にもきちんと従い、島中の鏡を割る指示を出す際も住民達に「割りたくなければ一時的に海に沈めて後で拾えばいい」と柔軟さを見せる等、基本的に身内に甘く優しく度量のある人物。
もちろん敵に対しては容赦がなく、他の兄達同様無慈悲に襲う。
自らを「法に忠実な男」と称し、法(リンリン)に背くような行為を働いた者はたとえ家族であろうとキッチリ手にかけようとする。
作中では反逆した妹(シャーロット・シフォン)を処罰しようとした場面が描かれ、躊躇いはしつつも「兄弟姉妹ケンカや反抗期ならともかく、明確な"反逆者"である以上見せしめとする」と、処刑の意向を変えることはしなかった。
シフォンの場合はリンリンから酷い扱いを受けていたが、ビッグマム暗殺計画≒国家反逆に手を貸した以上無罪放免にはできないのである。
シャーロット・プラリネの裏切りを知った際にも、激情に震える様子を見せていた。
なお義父に対してはリンリン同様赤の他人としか見ていないようで、シフォンの父パウンドを皮肉交じりに「元義父(とう)ちゃん」といいながら平然と不審者呼ばわりした。
それでも一応の情はあるのか、もしくは単に然程脅威になるとは認識していなかったのか、パウンドが騒ぎを起こした際も彼を始末せず、ぶちのめした上で海に捨てこそしたが見逃している。
基本的には弟妹の進言にも従い、冷静な判断も下せる指揮官としての素質も併せ持つが、性格は直情的なところがあり、反逆者カポネ・ベッジらから何度も攻撃を受け続け、作戦上大事なケーキを奪われた上に逃走されてしまった際にはついに怒りを爆発させ、万国(あと特にペロスペロー)の存亡にも関わりかねない行動をとってしまう一面も見せていた。
子供の頃から共に育ちビッグ・マム海賊団を盛り立ててきた三つ子であるカタクリにも情は厚く、彼の『不敗伝説』をモンキー・D・ルフィが打ち破ったと知った際には非常に動揺し、カタクリの雪辱を果たすためにもルフィを討ち取ろうと怒りを見せていた。
戦闘能力
名称 | ネツネツの実 |
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解説 | 体から高熱を発生させ操ることが可能になる |
種類 | 超人(パラミシア)系 |
体から猛烈な熱を発する「高熱人間」。
熱した状態で相手に不用意に触れさせないようにしたり、剣などの武器で攻撃をされても熱を伝導させて武器を持てなくさせるなど、様々な応用が利く。
クザンと同様に手を海につけて能力を使用すれば、高熱を辺り一帯の海に発生させることも可能。
睨んだだけで対象に高熱を与えて発火させることもできる。
アニメオリジナルの初登場シーンでは、ホールケーキアイランド城の門を通過する際にも使用され、閉じていた門を溶かしている。
また、アニメオリジナルシーンでは威力が強化され、自分を拘束しようとした鎖や刺そうとしたナイフを、持てなくするどころか逆に高熱で溶かしている。
余談だがアニメオリジナルエピソードではアツアツの実を食べたドン・アッチーノという能力者が登場、能力も熱を操るという似た能力であった。こちらの能力は、伝熱能力に長けており差別化がなされていると言える。
基礎戦闘力
将星でこそないながらもシャーロット家の中で「化け物」と称される人物の一人で、サンジと互角以上に渡り合える程の技量を持っている。
サンジの圧倒的な速度で不意打ちによる痛烈な首への蹴りや、大砲による砲撃を顔面にモロに食らったり、ファイアタンク海賊団の『ノストラ・カステロ号』に轢かれても大したダメージにならない程化け物じみた頑強な肉体を持つ。ただし超人系なので物理攻撃に対して全くダメージを受けない訳ではない上に、玉手箱の大爆発が不意打ちで起きた事もあって、最大数千m以上の高さはある巨大な山のような建築物(ホールケーキ城)から落下した際は「さすがに死ぬかと...!!」と口にする描写などはある(なお、ホールケーキ城は倒れると都市が容易く潰れる程の大きさを誇る)。
横から殴打された際にすぐに反撃するなど、切り返しも早い。
自身の武器に高熱を付与させることも可能。
総じて、高熱の体そのものを武器とするパワーファイターである。
武器の届かない距離にいる相手に対しても、人質を傷つけることなくひと睨みで武器だけを攻撃するなど、技も多彩。
覇気
武装色と見聞色の覇気を当然ながら修得している。なお、サンジの六式の一つ「剃」のような圧倒的な速度をある程度視認できる程の動体視力を持っているが、その人物がサンジと見切ることはできなかった模様。
技
- 熱海温泉(ねっかいじごく)
両手を海につけ、高熱を海に伝播させる。あたりの海は魚が死に絶え、船も破損しかねないほどの高温になる。
初披露時においては大失態にもなりかねない行動ではあったものの、広い海域一帯を覆い尽くすほどの範囲を短時間で、なおかつ船が破損する程の超高温を発生させた。
次に使用した際は、魚人海賊団達の奇襲で船艇などに穴を空けられたため、緊急策として使用。海中戦では自由に船を沈めたりと無敵かと思えた魚人達を茹でダコにして撃退し、被害拡大を防ぐのに貢献した。
- 熱海万来(ねっかいぎょらい)
熱海温泉(ねっかいじごく)の応用で、海中にいる遠距離の敵用の技。
海に手をつけた状態で、遠距離の敵めがけていくつもの高温の熱湯がホーミングミサイルか蛇のように狙う技。
魚人であっても避けるのは困難。
- 熱風拳(ヒート・デナッシ)
能力によって高熱化した拳で相手を殴打する単体攻撃技。事前に敵対者の武器を封じつつ、そばにいた味方を逃がしたうえで使用しているため、味方を巻き添えにするリスクは殆どナッシ。
由来は恐らく「人でなし」
- 熱燐寸男(ヒートマッチガイ)
『ONE PIECE FILM RED』の入場者特典である40億巻で存在が判明した技。
全身を高熱で包み込むというもので、戦闘の際に常に使用している技だと思われる。
由来は恐らく「人間違い」
- 熱山羊(ヒートゴート)
『FILM RED』で初使用。
全身を高熱化した後、頭から対象に突っ込むシンプルな技。
由来は恐らく「他人事」
活躍
ホールケーキアイランド編
麦わらの一味のサンジとビッグ・マム海賊団船長シャーロット・リンリンの娘プリンの結婚式に出席(アニメでは、ホールケーキ城に到着した時の様子や、式前にビッグ・マムに恨みを持つジグラの仲間達だった「臓器販売暗殺集団」をダイフクと共に撃退する様子が描かれた)。
サンジの暗殺計画が始動すると、援軍として飛び込んできたペドロに攻撃を仕掛け、剣で防がれたもののその能力で剣を高熱にさせ、ペドロも剣を落としてしまうなど苦戦させた。
しかし、その後は乱戦の結果ペドロとの戦いは有耶無耶となり、更にマムの慟哭で身動きが取れなくなる。
兄のカタクリの機転で耳栓をつけて身動きが取れるようになると、退却するルフィ達を追いチョッパーを取り押さえるが、ジェルマ66のニジに妨害され取り逃がしてしまう。
玉手箱によるホールケーキ城崩壊の際は死を覚悟したがシュトロイゼンのおかげで存命。
カタクリと交戦中のルフィ除く麦わらの一味を待ち伏せるために一足先にカカオ島へ到着。ウェディングケーキを作るプリンの様子を見ようとするが制止され、誰も入らないように言われると渋々ながらも従うが、同じく娘のシフォンの様子を見に来た義父パウンドを不審者扱いし、力づくで追い出す為に叩きのめす。
カカオ島でリンリンを暴れさせるのを未然に防ぐ為、船の上でケーキを完成させるというプリンの提案を承諾し、プリンを通すも、協力していたシフォンに対してはビッグ・マム暗殺計画への加担を理由に国民への見せしめにする為に処刑しようと襲い掛かる。
一度サンジに不意打ちで阻まれて取り逃がし、それでも再度捕縛して助けにきたベッジにシフォンを人質として降伏するよう呼びかけるが、ベッジが発射させた砲弾の直撃を顔面に受け、更にはベッジ達の水陸両用戦車兼船『ノストラ・カステロ号』に轢かれてしまう。
大してダメージを食らった様子も見せずにケーキも奪っていったベッジ達に憤怒の形相を向け、まんまと逃走しようとするベッジに対し怒りのままに能力を駆使してケーキにお構いなくベッジを始末しようとするもパウンドの妨害を受けてしまう。
ベッジを逃してしまうが、散々邪魔をしたパウンドに遂に激昂して彼をぶちのめした(しかし上記の理由からか一応殺さずに生かして21番タルト船に乗せて海に捨てて見逃しはした)。
その後は、カカオ島に向かってくる麦わらの一味を始末する為に、スナックや他の弟妹たちをカカオ島に集結させ、自身は島に唯一ある鏡の前でルフィを待ち構えた(他の鏡は予め破壊、もしくは海に捨てるように国民たちに伝達してある)。
鏡の中から出てきたルフィを捕らえようと動き、ブリュレに銃を向けるペコムズを発見するや否や自信の技で攻撃。
ブリュレからカタクリがルフィに敗れた事を知らされると激昂し、カタクリの敵討ちをしようと襲い掛かるが、壊滅報告を受けていたはずのジェルマ66の助太刀によりルフィを取り逃がしてしまった。
合流したシャーロット・スムージーらと共に麦わらの一味を艦隊で追おうとするも、裏切った妹シャーロット・プラリネやその夫アラディンが率いるタイヨウの海賊団らに阻まれる。
自身の能力で魚人達を追いつめるが、ジンベエが殿となったことで海流をも変えてしまう魚人の真価に艦隊は囚われ、麦わらの一味には逃げられてしまった。
扉絵連載「ジェルマ66のあゝ無感情海遊記」
麦わらの一味だけでなく、ジンベエとタイヨウの海賊団やファイアタンク海賊団、ジェルマ66(ジャッジとレイジュとイチジ)には逃げられてしまったが、何とか弟モンドールの能力でニジとヨンジ2人を捕獲した。
その後2人が入った本をブリュレの能力で近道してWCI本島に持っていき、研究室らしき部屋で、弟妹のプリムとカトウとブラウニーとアナナらに捕らえた2人の解剖と研究を任せて後にした。
ところが、2人を救出に再び戻ってきたレイジュとイチジによってニジとヨンジを解放されてしまい、兄のカタクリと共に脱走を図るレイジュ達の前に立ちはだかり、戦闘を開始する。
カタクリと2人で優勢にジェルマを追いつめていたのだが、その戦闘中の最中、万国から逃げ損ねていたシーザーがジェルマに加勢し、幻覚ガス攻撃によりカタクリと同士討ちをしてしまい、その隙に逃げられてしまった。
ONE PIECE FILM RED
何とブリュレ、カタクリと共にメインキャラの1人に昇格。
当初はウタの力を利用すべくブリュレと共に会場を襲撃する計画を企てていたが、自分たちが既にウタの世界に囚われていたことを知り、利害の一致もあって麦わらの一味含むその場の海賊・海軍たちと共闘することになる。
今作の敵との決戦では、ロロノア・ゾロ及びトラファルガー・ローと共に先陣を切り、自身の炎をサンジの悪魔風脚の炎に上乗せして一段階進化させた。
類似能力
アツアツの実
アニメ326〜335話では、ネツネツの実と似た能力であるアツアツの実の能力者である賞金稼ぎ一家頭領ドン・アッチーノが登場している。
こちらは身体から最大10000度の高熱を発する能力で、マグマの海ですら「ぬるま湯」と形容して浮かんでいられるほど。
しかしオーブンのように身体から離れた目標物を発熱させることはできず、純粋に自身を発熱させる。
グツグツの実
劇場版『ONE PIECE FILM GOLD』に関連するアニメのオリジナル回に登場した、ギルド・テゾーロ傘下の海賊ビルが所持していた、同じく「熱」に纏わる能力。
身体が鉄をも溶かす高熱の溶鉱炉となり、体内に金属類を取り込んで加工することも可能。
余談
彼の懸賞金3億ベリーはペコムズの3億3000万ベリーよりも低いが、これは長期間外海に出向かなかったため政府に現在の危険度を認知されなかったからだと思われる。
関連項目
三つ子
シャーロット・カタクリ(三つ子の兄)
シャーロット・ダイフク(三つ子の兄)
作中で関わりあった兄弟姉妹
シャーロット・ブリュレ(八女)
シャーロット・シフォン(二十二女)
シャーロット・プリン(三十五女)