『他者の命を遊び道具にして、その将来を土足で踏み躙る……』
「善悪もわからぬガキどもめ……外道に年齢など関係ない。貴様らはこの世界に存在する資格はない」
『他者から嬲られる痛みと恐怖……この伊集院が、骨の髄まで叩き込んでくれる』
渋谷「あと関西弁を馬鹿にしたらしいな? お前らはもう死ぬしかない」
「どこへ行く? 何人たりとも自分の罪からは逃れられん」
「安心するがいい。この伊集院茂夫、外道に対する慈悲など一切持ち合わせていない」
「貴様に安息など与えられると思っているのか?」
「貴様に将来だと? 笑わせるな。害虫に未成年もクソもあるか。流川ぁ」
「背伸びがしたかったんだろ? 望みが叶ったじゃねぇか」
「俺もアイアンが得意なんだ」
「流川見とけ。俺のゴルフスイングはヤバいぞ」
「チャー、シュー……メンッ!」
「お前は被害者の夢を笑ったそうだな? なら貴様の夢は、さぞ素晴らしいのだろう?」
「言ってみろ。私が感動したなら助けてやる」
「嘘つけコラァ。お前みたいな奴が植えたら、木が腐るわ」
「自然環境に心を傷めるような人間が、こんな腐った真似するか。この嘘つき野郎」
「この期に及んで他人を騙す事しか出来ん奴に、生きる価値などない。さあ、たっぷり背伸びをするといい。なるべく死なないでくれよ」
涌井「いやだぁあああ?! だずげでぇぇぇぇぇ!」
標的
お好み焼き屋「風雲」店主の谷中貴教に通り魔殺人を働きその事件を調査していた父親に逆ギレして拉致した、少年法を使った犯罪自慢を生業とする半グレ集団「フィアー」のボス・涌井に執行。
概要
かつて伊集院が行ったエクセター公の娘に焙烙刑の要素を加えてパワーアップさせたもの。罪人を繋いだロープの巻き取りを手動ではなくウィンチに変更して労力を軽減し、罪人が固定されている台を金属製にして電熱で肉が焼けるまで熱する。
これにより罪人は全身の腱や靭帯が伸びて千切れる痛みと、身体を炙られる苦しみの二重奏を味わう事になる。
また、伊集院は罪人が被害者の顔をゴルフクラブのスイングで破壊した意趣返しとして、罪人の口にボールを乗せたティーを差し込み、思い切りゴルフクラブをスイングして罪人の顔を破壊した。
経過
本件の被害者であった谷中貴教氏が店長を務めるお好み焼き屋チェーン「風雲・東京店」は、現在東京侵攻中の天王寺組戸狩派構成員である渋谷大智の行きつけであり、風雲の各店舗は天王寺組にみかじめを払っていた。そういった事情から、顔なじみの貴教氏を失い怒髪衝天の渋谷は、落とし前を付けるべく伊集院に先んじて今回の犯人であるフィアーを襲撃していた(しかもフィアーの連中は貴教氏を「関西人だから」という理由だけで襲った挙句に関西弁を馬鹿にしており、天王寺組……特に渋谷が心底嫌う「大阪などの地方を見下し切った東京者」だった)。
一方で依頼を受けた伊集院は頭目である涌井の捕縛に動くが、ほどなくして依頼人である谷中氏がフィアーに拉致されたという情報が飛び込む。一刻の猶予もないと判断した伊集院達は即刻フィアーのアジトに乗り込んだ。
いざアジトに来てみると、そこには依頼主を守りながら戦っている渋谷がおり、彼は電光石火の速さでフィアーの構成員数名を血祭りにあげていた。これに怖気付いた涌井は手下を見捨てて退こうとするが、あろう事か忍び込んでいた伊集院の方向へと逃げ出してしまう。これ幸いと伊集院は涌井にチョークホールドを決めて締め落とした。
だがここで渋谷が涌井を渡すまいと伊集院に襲い掛かり、二人は交戦。伊集院の圧倒的実力を前に渋谷は持ち前のフィジカルとテクニックでなんとか喰らいつく。しかし渋谷が戦いの最中で、目の前の相手が伊集院だと認識したことで矛を収め、伊集院に涌井の粛清を任せた。
拷問室に連れ込まれて器具に拘束された涌井を流川が顔パンで叩き起こし、伊集院は早速悔恨の念を問うた。しかし涌井は「反省程度なら出来る猿」よりも「低次元なケダモノ」であり、自身が未成年であるのを良いことに「いい大人のくせして子供のヤンチャ如きに目くじら立てるな。それに少年法で未来ある自分は守られている」という今までの拷問対象になったクズガキと同じような妄言を吐き散らかした。涌井を死んで当然の害虫と見做した伊集院と流川は、容赦無く刑を執行。
一流の殺し屋ですら耐えられない地獄の拷問に、やられる側に回ったことなど微塵もないゴミカス野郎でしかない涌井が耐えられる筈が無く、涌井は命乞いをした。そこで伊集院は「被害者の夢を嘲笑ったのだから、お前の夢はさぞ素晴らしいのだろうな? 言ってみろ。私を感動させたのなら助けてやる」と助命の条件を出した。しかし涌井は3歳児が適当に考えたような夢(という名の妄言)を垂れ流すばかり。
とはいえ例の如く伊集院に外道である涌井を助命する気など毛頭なく、「そんな夢持ってる高尚な人間が、あんな腐った真似なぞ出来るか」と断言して拷問を続行。
最終的に涌井は焼けた上に元の身長の3倍の長さになって息絶えるという、他人の夢を嘲笑ったゴロツキに相応しい最期を迎えた。
登場人物
- 涌井
今回の断罪対象。悪い事をかっこいいと嘯き、悪事の限りを尽くしていた腐れ外道。自らの悪事を「子供なら誰でもやるヤンチャ」程度にしか考えておらず、これまでのクズガキ同様、少年法に胡座をかいている生きる価値の無い下衆。伊集院達の手で「背伸びをしたがる子供」になぞらえた刑にかけられ、見るも無残な姿となって息絶えた。
その上に死ぬ間際、誰かに助けを求めるという、みっともない醜態を晒した。
- フィアー
涌井率いる半グレ集団。涌井と同じような考えの救いようがないゴロツキ集団。金目当てでサラリーマン狩りを頻繁に行っており、貴教氏もその被害者となった。今回の件にブチギレた渋谷により、涌井を除いて制裁され、滅亡した。
- 谷中
今回の依頼人。大阪在住のしがない日雇い労働者。決して恵まれた環境ではないにもかかわらず、立派に育ってくれた貴教氏に誇りを持っていた。それだけに息子を身勝手な理由で殺めた涌井達に対する怒りは深かった。伊集院に拷問を依頼した翌日、探りを入れていたことをフィアーに気付かれ拉致されてしまうが、渋谷の介入によって九死に一生を得た。
声を担当しているのは伊集院シリーズでは蟲屋の利平を担当している畑耕平氏(ちなみに畑氏がこのシリーズで依頼人として声をあてるのは初。また渋谷の声も彼である)。
- 谷中貴教
今回の被害者。大阪に拠点を置くお好み焼きチェーン店「風雲」の東京一号店の店長兼お好み焼き職人。東京に大阪発のお好み焼きを広める夢を持っていたが、なんの脈拍もなく絡んできたフィアーによってその夢はその命諸共無惨に破壊されてしまった。
そのお好み焼きを作る腕は相当な大阪グルメである渋谷に「日本中に大阪のお好み焼きを広められる逸材」と太鼓判を押される程で、渋谷は大阪に居た時から彼を贔屓にしていた。
声を担当しているのは京極組の仙石薫を担当している猫絵十兵衛氏(猫絵氏はこのシリーズでは仙谷薫として出演していたが被害者の声として出演したのは初である)。
名実ともにこの回のもう一人の主人公と言っても過言ではない、現在天羽組と羽王戦争を繰り広げている天王寺組戸狩派の副将。今回の被害者である貴教氏とは顔馴染みであった(店が東京へ進出した貴教氏のお好み焼きを食べて「東京に来てくれてよかった」とむせび泣きながら食していたほど彼の作るお好み焼きのファンだった模様)。それだけにフィアーに対する怒りは(フィアーの連中が関西を馬鹿にしたのも相まって)凄まじく、涌井以外の構成員を制裁、敵討ちを果たした。当然というべきか、伊集院と戦闘した際には一発も喰らわせる事が出来なかった(なお、伊集院と相対した際、この男は只者じゃないと看破した)。
黒焉街の道明寺通りにあるゲイバーのママ。裏の事情に通じている情報通でもあり、谷中氏に今回の事件の真相を伝え、伊集院を紹介した。
事件のモデル
被害者が関西人と言う設定と未成年によるリンチによる犯行という共通からおそらく「大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件」と思われる。因みにこの事件の犯人である3人は主犯格と取り巻き含め「未成年だから死刑にはならない、実刑なんて食らうはずがない」と反省せず高を括っていたが、反省が見られない態度から名古屋高裁から「死刑が妥当」と判断され、主犯格3人とも死刑判決になっているという自業自得の結末を迎えている。また共犯である取り巻き達は死刑までには至らなかったものの懲役3年、または不定期刑などの実刑を食らっている(一応フォローすると加害者たちは全員悲惨な幼少期が原因で冷酷つ残虐な人格が形成された為、生育歴に関しては涌井より遥かに同情の余地があり、彼らもまた環境による被害者と言えなくもない)。
また姉妹チャンネルであるバベル裁判所では過去にこの事件を元ネタにした動画が挙げられている。
余談
天王寺組との初遭遇
外道を捕縛する経緯で主人公達と敵対する組織や派閥とも遭遇・対峙する事はあり、ファンの間では『何時か天王寺組とも遭遇するのでは?』と予想されていたが、今回遂に初めて天王寺組と遭遇する事となった。敵対組織の人間は大抵ターゲットとして遭遇する(羅威刃の構成員に至っては二人遭遇しているが、片方は協力者として遭遇している)が、最初から協力者として遭遇したのは今回が初である。
この回の投稿日は城戸丈一郎の誕生日にあたる6月16日である。渋谷が出たのも、それが関係しているのだろう。今回渋谷は伊集院が誰かを知っていたので、天王寺組でも伊集院の勇名は轟いている模様。とはいえ、確実に碌でもない方面でだが……
この回から丁度7日前の動画で、天羽組の若衆二人が「伊集院さんとぶつかって、渋谷死んでくれないかな」などと言っていたが、共通の敵がいたことによる会合でしかなかったのでその望みは外れる事になった……それどころか、今回の動画で天王寺組はカタギを(止む無く)巻き込むことはあっても曲がりなりにも任侠者である事を証明知らしめただけでなく、天羽組は翌日の動画にて、地獄から蘇った悪鬼の自爆によって、武闘派構成員を道連れにされまた一人失うこととなった。
また、後から出たある動画で判明したことだが渋谷が貴教氏を気に入っていた理由は、お好み焼き職人としての腕が良いだけではなく、彼の生い立ち故に貴教氏が身の上で差別せず常連として名前を覚えてくれていたことに起因していると思われる。
尚、伊集院シリーズで関西人が依頼するのは今回が初である。
少年法に『護られる』外道の粛清
- 少年法に関連して外道を粛清するのは、ぺちゃんこ大会以来である。
関連タグ
少年法 少年犯罪 いじめ 悪ガキ マジキチ 中二病 吐き気を催す邪悪
液体窒素の足場→パワーアップ版エクセター公の娘→人間ゼリーの刑
伊集院茂夫による餅つき機:同じく未成年系統の罪人を拷問したエピソード。
伊集院茂夫によるエクセター公の娘:今回の刑の原型。
伊集院茂夫による車輪刑と汚物水責め:罪人の命乞いの内容が酷似。当然所業が極悪非道だったのでそんな取ってつけたようなセリフは無視された。
伊集院茂夫によるマヒャド、伊集院茂夫による地獄の玉入れ、蓮見紀次による二重昆虫拷問:共に主人公の敵対組織・派閥のメンバーと遭遇する回。その内昆虫拷問は協力者として関与する点が共通する。