ドルフィン初号機「こ、こいつは……!!
目には見えるのに、センサーには
まったく反応がありません!?」
分類
通称 | アメボウズ |
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和名 | ヤマトアメビト |
学名 | Amphibio sapiens |
科目 | ?科 |
背丈 | 112mm |
概要
『ピクミン2』および『ピクミン4』に登場する原生生物らしき何か。
数少ない目撃例は、暗く狭い地下洞窟で少数の人物が遭遇したという程度であり、捕獲例もないため生態も不明。
分かっているのは、半透明な飴状の粘体でできたヒトのような姿をしている事と、2つの円筒形の岩をローラーのように使い、目撃者を執拗に潰そうと襲ってくるという事のみ。
何より最大の奇異は、肉眼やカメラでは見えるのにあらゆる生体反応が計測できず、いかなる攻撃手段を用いても傷一つ付かないという点にあり、観測者の見解ではこの3次元に存在が固定されていないのではという説が有力。
遭遇したオリマーも「何とも不思議な現象」とした上、「今でもあれが現実だったのか白昼夢だったのか自信がない」とまで語り、ルーイメモでも「未だに料理されたという話を聞いたことがない。本当に実在するのか?」と言及しているのみである。
しかし、作中ではローラーが現実に存在し、ピクミンや他の原生生物が下敷きにされるのは事実であり、ローラー自体はニッケルやコバルトなどのレアメタルがわずかに含まれた玄武岩質という解析結果が判明している。
また、探険キットになるお宝を所持していたのも明らかであり、オリマーも「それだけは確かだ」と確信している。
こうした途方もない異質な不気味さや脅威性から、長い任天堂の歴史の中でもみんなのトラウマとして有名なキャラクターである。
ピクミン2
「水中の城」のボスとして登場する他、最下層(5階)以外の1~4階であっても一定時間フロアに留まるとオリマーの近くにいきなり降ってくる。
元々、水中の城自体が不気味なBGMが流れる薄暗い洞窟であるのだが、1つのフロアに5分ほど留まると突如BGMが止まり、その直後、落下音と共に岩のローラーと飴のような謎の生物「アメボウズ」が現れる。
降ってくる場所はオリマーの近くと言ったものの、運が悪い時は隊列のすぐそばや真ん中に容赦なく落ちてくる。初回の時に至ってはムービーが入るので隊列を操作することができず、ムービー終了後にピクミンが轢き潰されて全滅したというプレイヤーも存在する。
アメボウズには一切の攻撃が通用せず、石のローラーでピクミンや他の原生生物を一方的に蹂躙する。
ドルフィン初号機の忠告を無視して、ピクミンを投げつけても弾かれ、ゲキニガスプレーを掛けて石化しても一切のダメージを通さない。
故に、現れたらひたすら逃げ回るしかない。
中級者以上であれば、ピクミンをある程度の数に分けて行動させる場合も多く、時間経過で現れると思っていないであろうプレイヤーが待機させておいたピクミンが瞬く間に轢き潰されていく姿もプレイヤーにとってのトラウマの一つ。
そもそも水中の城自体が難易度の高い洞窟の一つである。
上述の通り連れてこれるピクミンが青だけなのに対して、電極や間欠炎、ガス管といった青以外では破壊の難しい属性ギミック(有効打自体はしっかり用意されている)やヤキチャッピー(炎を纏っているうえ1階ではコッパチャッピーに会えない)、マロガエル、ショイグモ系、サクレウラメなど強敵や対処の難しい敵、それらに加えて落下してくる爆弾岩やゲート等プレイヤー単独による事前偵察が推奨される仕掛けもあり、時間を浪費させてくるような仕組みになっている。
まだフロア自体も無駄に広くて複雑な構造になっており、お宝運搬に時間がかかる。しかし、複雑な地形故にアメボウズから逃げやすくなっているため一長一短というべきか。
また、3階のシロポンガシグサは絶対に使ってはいけない。何故なら水場の多いこの洞窟では白ピクミンのために水場を迂回したり、うっかり運搬部隊に混ざって遠回りをするなど運搬効率がさらに悪くなってしまうからである。
このように任天堂の悪意が垣間見え、非常に意地の悪い仕掛けや原生生物が多数存在する洞窟である。
このため1フロア5分以内というのが難しく、初見はもとより周回プレイでもアメボウズに遭遇せず進めるのは困難である。
しかも、お宝の数が計13とやけに多く、各フロア3つ配置されており、そのうち1つは原生生物が隠し持っているのが何ともいやらしい。
アメボウズの攻撃は他の原生生物にも有効であり、強敵であるヤキチャッピーをアメボウズのローラーで倒してもらうケースは決して珍しくなく、アメボウズに厄介な原生生物を倒してもらい、隙を突いてお宝を運搬する例も散見される。
このようにアメボウズを上手く利用しながら攻略するのもアリだが、アメボウズのローラーは隅には届かない。そのためプレイヤーとピクミンを隅や穴の中に寄せておくとやり過ごすことができる。
先述の通り、ダメージこそは与えられないがゲキニガスプレーで止める事ができ、危なくなったらアメボウズを石化させて逃げるのも手段の一つ。
しかし、基本的にアメボウズが登場したそのフロアを探索するのは非常に困難であるため、残されたお宝はやむなく放置して先に進まざるを得ないことも多い。また、アメボウズに隊列を壊滅させられることで物理的に運搬不可能になったり、一時撤退を余儀なくされたりすることもある。
そのため、プレイヤーはこの恐ろしい洞窟を何度もプレイさせられる羽目になることが多い。
倒し方
アメボウズを命からがらやり過ごし最深部となる5階に到着すると、そこにはムラサキポンガシグサが2輪咲いており、手持ちの青ピクミンやコッパチャッピーを紫ピクミンに変える事が出来る。
ちなみにここでも時間経過でアメボウズが降ってくる。興味がある方はお試しあれ。
この紫ピクミンをアメボウズに投げると、のしかかり攻撃の衝撃波で固まり、紫ピクミン以外でも攻撃をすることが可能になる。
この時現す実体は紫ピクミンと同じ濃い紫色をしており、体系も相まってナスに手足が生えたようにも見える。
ただし一定時間でまた半透明の無敵状態に戻るため、その都度紫ピクミンをぶつけて実体化させる必要がある。しかし対抗策さえ得てしまえば、対処法を誤らない限りそれまでの強敵さは一気に消失する。そしてローラーを破壊してしまえばコミカルに逃げ回る事しか出来なくなる。
ただし、ピクミンを振り払う際に花が散ってしまうのでその点ではそこそこ厄介な存在ではある。
倒すとあちこちが弾けた後力尽きて倒れ、全身が弾け飛んで消滅する。
当然ながら死骸を回収する事は出来ない。
なおチャレンジモードでは「どっすん迷路」にて登場するが、こちらではなんと2体同時で登場してくる。紫しか連れていないステージのため初めから反撃することが可能だが、片方の存在に気付いていなかったり、片方ばかりに気を取られていると挟み撃ちにされて全滅してしまう。
ただし、ステージ名が「迷路」のごとく地形は複雑であり、アメボウズ自体は巻きやすいので落ち着いて対処したい所。
余談だが、こちらで先にアメボウズの存在を知ってしまったプレイヤーはアメボウズ=普通に倒せる生物と認識してしまい、完全初見なプレイヤーよりも惨状を引き起こしかねない。
ピクミン4
本作の発売と同日に『PIKMIN GARDEN』の原生生物図鑑にて掲載され、「深海の城」のボスとして復活。
洞窟の名前からわかるように青ピクミンしか連れ込むことができない、ヤキチャッピーやマロガエルなど水中の城でおなじみだった敵の登場、2階でのハチャッピーとコッパチャッピーを再現したチャッピー(夜仕様により初めから目を覚まして徘徊している)とコチャッピーモドキの親子に土管の上にいる個体と落下個体に分かれたベニショイグモの配置、バクダン岩を背負うミドリショイグモ(擬似サクレショイグモ)といった水中の城の作りもほぼそのまま継承しているという徹底ぶり、そのうえヤマシンジュやおったまダケといった倒すのに苦労する難敵も新たに追加されている。
また、よりによって洞窟を発見した際に明らかに見覚えのあるローラーの写真と身に覚えのある記述の探検記が表示されるため、眠っていたトラウマを揺り起こされるプレイヤーが続出した。
洞窟のBGMは最初こそ不気味なものではないが、時間が経つと徐々に水中の城のBGMが混ざり始め、さらに時間が経つと聞き覚えのあるSEと共にアメボウズが登場する。
(ちなみにボス戦を含んだすべてのエリアでの登場時にムービーが挿入されており、初登場がボス戦時だとコリーのセリフが若干変化する。)
今作ではうめき声のような声に加え、ローラーを引きずり込む音が加わり、より恐怖心が掻き立てられる。
最終洞窟である「王の穴」16階でも登場する。
こちらは「どっすん迷路」の時のように2体登場しそのうちの片方がお宝を持っている。
他にも、葉っぱ仙人の挑戦状でも終ダンにて登場。ついに登場した因縁深い紫ピクミンを増やせる紫オニヨンを得るための最後の試練としてプレイヤーの前に立ちふさがる。
もっとも、後者2か所については初めから紫ピクミンが使える上、本作では実体化していれば氷ピクミンに凍結させられるので対処自体はしやすくなっているが。葉っぱ仙人の方は制限時間があるためアメボウズを先に無力化するか、効率を優先して放置するかの選択を迫られる。
深海の城ではオッチンの存在によりプレイヤー側の機動力が向上し、ピクミンの移動管理のしやすさに至ってはオッチンに乗れば2とは雲泥の差である。オッチンを適切に育成していれば、ヤキチャッピーやマロガエルも大して恐ろしい敵ではなくなる。
更にコッパチャッピーがいない代わりに同等の耐性に加えてフリーになったら隊列に戻ってくれるヒカリピクミンを、しかも好きな数だけ連れ込めるので彼らに頼れば道中の難易度は低下する。
そのため手練れのプレイヤーは2ほどの脅威を感じず、やや拍子抜けだったとの声も聞かれる。
もっとも、2との相違点として運搬など仕事中のピクミンを呼び戻そうとした場合一度動きを止めてから隊列に戻る仕様になっているため、ギリギリで退避させようとして停止している間にあえなく引き潰されるといった事故も見られるが。
またゲキニガスプレーが存在しないため、アメボウズや擬似サクレショイグモの動きを止める手段が無い(しびれサンダーやアイスバクダンはアメボウズにはほぼ効かず、バクダン岩爆発までの時間は止められない)。2の頃以上に周囲の安全には気を配る必要がある。
余談
- 生物図鑑では、降下中にゲキニガスプレーを使用するとローラーのみが石化してしまい、身動きが取れず腕立て伏せのような動作を行う。この状態で再度ゲキニガスプレーを使用すると今度はアメボウズ本体が石化(ローラーに石化の延長効果はつかない)してしまうので、うまくタイミングを合わせ続ければローラーとアメボウズを交互に石化して、アメボウズの腕立て伏せを眺め続けることができる。
- ステージ内においても一種のバグでアメボウズを閉じ込める事が可能。
場所は4Fの細い通路で妨害機が密集しているアーチ付きの曲がり角。ここにアメボウズを上手くおびき寄せると、何とそこに詰まってしまう。出ようにも妨害機でローラーが乗り上げられて
本体がアーチに引っかかり、曲がろうにも道幅が狭すぎて曲がれないため、永久に身動きが取れなくなる。これで実質無制限で探索可能だが、場所によっては運搬ルートを塞ぐ事もある。
- 『2』の続編であるピクミン3では登場しないものの、近縁種と思われる生物離れした未知の存在が登場した。
- ピクミンが時々鼻歌を歌うことは周知の事実であるが、4ではいくつか鼻歌のレパートリーがある中に何故かアメボウズ接近中のBGMを再現したものがある。
- 『4』にてアメボウズが紫ピクミンの振動によって怯む原理が紫ピクミンの振動は次元を歪ませる威力があるからと判明。
- ローラーはイモガエル等の行う押し潰し攻撃の判定なので岩ピクミンであれば無傷で耐える事が出来る。
- アメボウズに対してアイスバクダンやしびれサンダーを使うとラッセルが「なぜ、凍らない?!」「バカな、しびれサンダーが効かぬだと?!」と効果が無いことに困惑する台詞が出てくる。
- 4では洞窟調査率が100%になると原生生物が復活するのだが、深海の城のアメボウズは一度倒すと二度と登場しない。そのため、先にアメボウズを倒して後からじっくり探索するのも一手。ただし、アメボウズを避けつつ攻略するのが本来の楽しみ方。
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