概要
女神ロキが運営する探索系ファミリア。エンブレムは道化師(トリックスター)。拠点名は『黄昏の館』。
現オラリオ最強ファミリアの一角を占め、到達階層は59階層と現オラリオの探索系ファミリアの中では最高記録を誇る。等級はS。
本編にも主要の立ち位置に登場するが主な活躍外伝『ソード・オラトリア』。
組織構成は創設メンバーである『三首領』のフィン、リヴェリア、ガレスを中心とした7人の第一級冒険者と、Lv.4以下の第二軍メンバーで構成されている。美女・美少女好きのロキの方針でファミリア内は女性冒険者の割合が多い。
本編の28年前に、辺境の村『プレプリカ』で主神のロキと団長のフィンが出会った事がきっかけでファミリアは結成された。
ファミリアとしての特徴
ファミリアの団結力が非常に強く、どちらかと言えば「個」よりも「組織」としての力に秀でている。その為、迷宮探索は勿論だが、『戦争遊戯(ウォーゲーム)』といった数が物を言う戦いにおいても圧倒的有利に物事を進める事が可能。反面、アイズやフィンを始めとする幹部陣とその他メンバー大多数との実力には大きな開きがあると言う、集団にありがちな弱点も抱えている。また、メンバーは基本的に善人揃いだが「極端な考え方をする」「嫉妬心を抱きやすい」「人の好き嫌いが激しい」「崇拝した相手に依存や盲従する」といった、危なっかしい一面を持つ者が多かれ少なかれ見受けられる。
一応、主神であるロキがファミリアの活動の最終決定を下す立場にあるが、団長であるフィンへの個人な思い入れもあってか、基本的にファミリアの活動方針に口を挟まず、フィン達に任せている。
首脳陣のフィン、リヴェリア、ガレスの3人はオラリオでも屈指の実力者で、『狂乱の戦譚(オルギアス・サガ)』後にLv.7に昇格するという快挙を遂げている。特に団長のフィンは統率力、人望、指揮能力と全てに秀でており、団員たちからの信頼は厚い。戦力を分散させざるを得ない二面作戦などでも、フィンによる優れた指揮能力と洞察力によって無駄の無い連携を取り、更には冒険者として規格外の実力者である上位メンバーが前線の指揮を執る事で余裕に戦況を有利に進める事が出来る。もっともフィンの決断でファミリア全体の方針が決まるので、フィンが選択を間違えた場合、ファミリア全体が間違えるという危うさもある。
また、指揮官であるフィンが異常事態に陥ったり、戦力が分散されてしまうと、上述の通りメンバーの実力差が激しい事もあって、レベルの高い幹部陣はともかく、レベルの低いメンバーは冷静な対処をしきれず生存率が極端なまでに低下する傾向にある。
実際人造迷宮クノッソスを舞台とした闇派閥との戦いで、怪人レヴィスによってフィンが重傷を負い、更には迷宮に仕掛けられた罠によって戦力を少数ごとに分散させられてしまった際にこの弱点を露呈。団員の中から複数の犠牲者が出てしまう事態となっている。
幹部陣のアイズ、ティオナ、ティオネ、ベートの4人は、若く才能に溢れており、優れた先達がいたとは言え単純なランクアップの速度ならフィン達より速い。
もっとも若さゆえの精神的未熟さや、4人とも壮絶な過去を持っている事もあって、暴走しやすい一面がある。実際4人とも作中で、仲間達と協力しようとせず単独で抱えている問題を解決しようとした事もある。
第二軍メンバーは、良くも悪くも普通の人間が多く、才能や素質に恵まれた者はほとんどいない。また、第一級冒険者達の桁違いの実力を近くで目の当たりにしてきた故なのか、第二軍メンバーの多くは自信を失い、己自身を高めようとする「向上心」を半ば放棄してしまっている節がある(例外はレフィーヤぐらい)。この点に関しては、誰もが最強を目指し、己自身を高めようとする【フレイヤ・ファミリア】とは対照的と言える。もっとも団結力の高さと首脳陣の優秀さもあって、上級冒険者の数は多いが。
また、上述の団結力の高さは、仲間に対して必要以上に甘くなりすぎてしまう傾向と団員達の偏った考えや価値観に捉われてしまう危険性も孕んでいる事を意味している。その上メンバーの大多数は、個人差はあれど崇拝するフィンやリヴェリアの言葉を盲従し、思考停止に陥ってしまう傾向がある。作中では、次期団長候補とされるラウルはフィンに変身したリリの指示に対し疑問を抱かず鵜呑みにしてしまっている(この事についてアキからは「ラウルは団長(フィン)を裏切れない」と評されている)。エルフの団員達は、ハイエルフという崇拝の対象であるリヴェリアの決定に盲従している者が多く、彼女の発現させたレアスキルの存在もあって、皮肉にもそれらが『妖精部隊(フェアリー・フォース)』の結成に繋がっている。
下位団員の中には都市最大派閥の一角という名に調子に乗っているメンバーも少なくはないようで、オラリオに来たばかりのベルがまともな面接もしてもらえずに入団出来なかったのは、門番の団員達が上層部の報告もせず勝手に門前払いしてしまったのが原因とされている。
作中では異端児を巡る事件の際に、「団長のフィンは異端児が人と変わらぬ心を持っている事に感づいておりながらも、自分の野望の邪魔になるという理由から切り捨てようとする」「異端児と遭遇した『妖精部隊(フェアリー・フォース)』は、異端児が殺意も敵意もないにも関わらずリヴェリアの言葉に従い問答無用で攻撃をしかける」など、上述の「フィンの決断でファミリア全体の方針が決まる」「自分の崇拝した相手に意志を委ねる者が多い」といったファミリアの特徴が浮き彫りになっている。もっとも異端児は、オラリオ崩壊を目論むエニュオを止める為には必須戦力だったので、もしこの時異端児を滅ぼしていたらオラリオは間違いなく滅んでいた。
異端児編で団長のフィンが、周囲から罵られようと蔑まれようと自分の信念を貫くベルの姿に感銘を受け、フィンもまた殻を破り、彼のような『本物の英雄』になる事を決意する。それに伴いファミリアの方針も変わっていき、作中では異端児と結託するなど少しづつではあるが変化が見られるようになっていく。
メンバー
ファミリアの主神。
エセ関西弁で話し、貧乳がコンプレックス。
Lv.5→Lv.6
ファミリアの中核メンバーの少女剣士。
外伝作品『ソード・オラトリア』主人公。
二つ名は【剣姫】。
Lv.6→Lv.7
ファミリアの団長でオラリオの女性冒険者からの人気ナンバー1。
二つ名は【勇者(ブレイバー)】。
少年の様に見えるが、実はアラフォー。
Lv.6→Lv.7
ファミリアの副団長。エルフの王族出身。
二つ名は【九魔姫(ナイン・ヘル)】。
ファミリアでは母親的な存在。
Lv.6→Lv.7
ファミリアの最古参のドワーフ。
二つ名は【重傑(エルガルム)】。
オラリオで一二を争う怪力と耐久の持ち主。
Lv.5→Lv.6
双子のアマゾネス姉。
二つ名は【怒蛇(ヨルムガンド)】。
フィンにゾッコン。元【カーリー・ファミリア】団員。
Lv.5→Lv.6
双子のアマゾネス妹。
二つ名は【大切断(アマゾン)】。
ロキ同様、貧乳に悩んでいる。元【カーリー・ファミリア】団員。
Lv.5→Lv.6
アイズに好意を抱く口が悪い狼人族。
二つ名は【凶狼(ヴァナルガンド)】。
実力主義者だが、根はそれほど悪くない。元【ヴィーザル・ファミリア】団長。
Lv.3→Lv.4
アイズを慕うエルフの少女。ドジっ子。
二つ名は【千の妖精(サウザンド・エルフ)】。
レベルは主力と比べれば低めだが、潜在能力は高い。ベル・クラネルを一方的にライバル視している。
Lv.4
第一軍を支える第二軍の中核メンバーのヒューマン。
二つ名は【超凡夫(ハイ・ノービス)】。
サポーターとして冒険者たちをサポートする。フィンからの信頼も厚い。次期団長候補。過去に魔石の換金をちょろまかしたことがある。
Lv.4→Lv.5
第一軍を支える第二軍の中核メンバーの猫人。
二つ名は【貴猫(アルシャー)】。
ラウルとは同期。
Lv.4
第二軍の中核メンバーのエルフ。
二つ名は【純潔の園(エルリーフ)】。
ファミリア年長者でみんなの姉的存在。
Lv.3
レフィーヤのルームメイトで同じ魔導士の少女。自称「誰とでも仲良くなれるエルフィちゃん」。
二つ名は【道化の魔書(ロモワール)】。
Lv.2
ベートに好意を寄せている治療師の少女。
二つ名は【道化の侍者(ロコライト)】。
闇派閥のヴァレッタの手にかかり死亡する※。
※『ダンメモ』では、生存する。
- ナルヴィ・ロール
Lv.4
第二軍の中核メンバーのヒューマン。59階層へのアタックにも参加している。
- クルス・バッセル(CV:鈴木崚汰)
Lv.4
第二軍の中核メンバーの犬人。59階層のアタックにも参加している
- ラクタ
Lv.2→Lv.3
最近ランクアップしたばかりの兎人。地図作成者(マッパー)としての素質がある。
- スターク
Lv.3。
槍を得物にする男性冒険者。ウェーブがかかった髪型が特徴。コミカライズではベル・クラネルの異常なまでの成長速度に嫉妬していた冒険者の一人。
- シャロン
Lv.3→Lv.4
拳闘士の少女団員。コミカライズで自分と同じLv.3の団員がベル・クラネルに嫉妬するのに共感はしているものの都市最大派閥である【ロキ・ファミリア】の団員として誇りと自信を持てと叱責している。しかしその後のクノッソス戦で彼等の幾人かと死別する羽目になった。
- オルバ
Lv.3→Lv.4
恐らく獣人の男性団員。作中の評価からして主にサポーターの役割を担っているようだ。ライオンの用な髪型が特徴でクノッソスの最初の侵攻作戦では【噴化招乱(バーサーク)】によって激怒したティオネにクルスと共にビビり散らしていた。
- アークス
Lv.3→Lv.4
大柄な体格の男性冒険者。頭部の額当てが特徴で大剣と盾を用いて戦う。クノッソスの最初の侵攻作戦でティオネと共にガレス班から外れ毒妖蛆(ポイズン・ウェルミス)の毒を受けてしまう。ステイタスなどの詳細は不明。
- ロイド、クレア、アンジュ、リザ、カロス、レミリア
Lv.3
クノッソス戦にて闇派閥との戦闘で死亡。
- ケビン
アイズの少女時代、酔ったアイズに斬られた団員。ステイタスの詳細、現状は不明。
Lv.4
改宗によって【ロキ・ファミリア】団員となった冒険者。
冒険者としてはフィンたちよりも先輩にあたる、老齢の団員。
【暗黒期】の『大抗争』最終日に闇派閥との戦いで決死の特攻を行い、三人とも死亡。「アストレア・レコード」にて、その顛末が描かれている。
正確には眷族でないが記載する。リヴェリアの従者にて親友であるエルフ。
故郷であるアルヴの王森を飛び出したリヴェリアに同行し結成間もない【ロキ・ファミリア】に眷族ではないがリヴェリアの従者として行動を共にしていた。のち人間(ヒューマン)の男性と結婚し二児を産む。
他派閥との関係
同じ探索系ファミリアの【ヘスティア・ファミリア】とは主神同士の仲は悪いが、幹部陣は団長のベルの事を高く評価(ベートは表にこそ出していないが)し、アイズやティオナはベルと個人的な交友を続けている。フィンに至っては親子ほど年の離れたリリルカ・アーデに求婚したこともあるなど、少なくとも幹部陣はベルや【ヘスティア・ファミリア】の事を好意的に思っている様子。
都市内で勢力を二分する【フレイヤ・ファミリア】とは抜き差しならない関係で共闘することもあれば抗争することもある。主神同士が同郷のため裏を読み合いながらの会話もしばしば。『ギルド』(というかロイマン)としては二大派閥には手を組んでダンジョンを攻略して欲しいため、二大派閥のこの関係は悩みの種である。作中で【フレイヤ・ファミリア】が【ヘスティア・ファミリア】率いる派閥連合との『派閥大戦』で敗れて解体されたので、現在は【ロキ・ファミリア】の一強状態となっている。(もっとも【フレイヤ・ファミリア】の団員は全員オラリオに残っているので対抗意識はある模様)
【ヘファイストス・ファミリア】からはドロップアイテム確保の協力を条件に不壊属性(デュランダル)の高級武装を容易に調達し、【ディアンケヒト・ファミリア】からも、薬剤を買い占めるだけでなく団長でありオラリオ最高峰の治癒師であるアミッド・テアサナーレを即座に派遣させられる影響力を持っている。
『闇派閥(イヴィルス)』との戦いにおいても、最大の要として『ギルド』から大きな信頼を得ており、『人造迷宮クノッソス』を舞台とした一大決戦でも、【ヘルメス・ファミリア】、【ガネーシャ・ファミリア】、【カーリー・ファミリア】等を従える形で活躍している(協力する形で参戦している【異端児】はあくまで外部戦力として独自に行動し、【フレイヤ・ファミリア】は元より従う意思など皆無で、それぞれ勝手に行動する形で戦闘している)。