メイリン・ホーク「キャバリアー、テイクオフ!」
概要
型式番号 | AMGS-X18P |
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ターミナル、およびオーブ国防軍所属の支援メカ。正確な開発元は不明だが後述の経緯的にモルゲンレーテ社と思われる。
複数機生産されており、0からナンバリングされている。その内の0号機(キャバリアーアイフリッド-0)はインフィニットジャスティス弐式の改修完了に合わせて同機を用いてしばらくの間性能評価実験が行われていた。その後、インフィニットジャスティス弐式の実質的専属パイロットであるアスラン・ザラのターミナルへの出向に合わせて同組織にて正規に運用される運びとなり、インフィニットジャスティス弐式共々ターミナルへ提供された。
『FREEDOM』にはターミナルへ提供された0号機とオーブ国防軍所属の2号機が登場した。1号機(キャバリアーアイフリッド-1)の所在は不明だが、予備機として存在している模様。
後述する性能から、機体隠匿、兵員輸送、ハッキング、無線操縦までなんでもござれの本機はまさにモビルスーツ(MS)と直接連携が可能な小型移動指揮所とも言える代物であり、戦略上の強さは最早核動力MSにすら優るほど高い。当然運用も秘密裏に行われているが、ファウンデーション王国との交戦時には表舞台に姿を現し、大活躍してみせた。
構造
単独航行も可能だが、基本的にはMSにドッキングして運用される。ドッキングした機体は、名称の頭に「アメイジング」を付ける。
なお、立位ではモビルアーマー形態のデストロイのように頭部に被さった状態、巡航時はフライトユニットとして背部に接続された状態になる。接続部を覆う装甲はコネクター使用時に展開し、ドッキング中の機体の正面(立位では胸部、巡航時は頭部)を保護する構造になっている。
一方、ドッキング時の際に接続するMSの大型バックパックと干渉するため、ドッキングを行うMSは大型バックパックを装備することができず、大型バックパックを外せない機体はドッキングできない。そのため、背部にMS用のバックパックを接続させることができるマウントが存在し、必要に応じて機能拡張が行えるようになっている。ただし、オオトリを接続できていなかったことからストライカーパックの接続規格ではないらしく、インフィニットジャスティス弐式のフォランテスのように本機を前提とした設計が必要なものと思われる。
また、MSの胴部を容易に覆いつくせるほど大きい上に上部がほぼ平らなため、ジャスティスのファトゥム-00のようにMSを上に乗せることができる。
コクピット内部は広く、パイロットシートは正面と左右に1つづつの計3席。さらに10名超の兵員を収容できるほどの余裕がある。また、ドッキングしたMSの制御を本機側で行うこともできる。
武装
機体両側部に配置されたロングバレルの高エネルギービーム砲2門と6連装ミサイルランチャー2基、機体上部中央に配置された2連装可動式機銃を持つ。その一斉掃射の破壊力は容易に戦艦を沈めるほどに高い。
さらに特殊兵装としてミラージュコロイド・ステルスを持つ。本機だけでなく本機とドッキングした機体やバックパック、さらにはドッキングした機体が抱えた別機体までステルスに巻き込むことができる。
機能
対応環境が幅広く、大気圏内を単独飛行可能なことは勿論、水中を航行することもでき、大気圏突入にまで対応している。その推力もミーティアに追従できるほどに高い。また、機体側部に大量のサブスラスターを内蔵しており小回りも効く。
電子戦用装備も充実しており、オペレーター次第では単騎で宇宙要塞をハッキングしうるほどの性能を持つ。当然多機能なだけあって、使いこなすためにはそれなりの技術を備えたパイロットを必要とするが、複数人に役割を分担することで負担を軽減して操縦することも可能なようである。
この機体の真価は複数のキャバリアー同士によるSPC(共時性パリティ通信)を利用することで、地球から月までに至るタイムラグなしの超長距離通信を実現しているほか、有効範囲内にいるMSの遠隔操作をも可能としていること。リンクを構築しているMSを離れた場所から遠隔操作することが可能で、しかも受け子側はキャバリアーを直接装備している必要はない(何らかの対応措置が必要な可能性はあるが…)ので、遠隔操作していることは読心能力を持つアコードですら見抜けなかった。
ターミナル所属機
正式名称は「キャバリアーアイフリッド-0」。アスラン・ザラとメイリン・ホークが諜報活動のための移動拠点として使用しており、ズゴックの随伴機として世界平和監視機構コンパスを支援している。本機とドッキングしたズゴックは「アメイジングズゴック」と呼ばれる。
オーブ所属機
正式名称は「キャバリアーアイフリッド-2」。ストライクルージュにドッキングした形態で出撃し、ミリアリア・ハウとサイ・アーガイル、ダリダ・ローラハ・チャンドラII世が通信管制を担当した。本機とドッキングしたストライクルージュは「アメイジングストライクルージュ」と呼ばれる。
劇中の活躍
キャバリアーアイフリッド-0
ズゴックと行動を共にし、エルドア地区でファウンデーション王国の罠に嵌った世界平和監視機構コンパスの救助活動を行う。轟沈したアークエンジェルからアーノルド・ノイマンらを救出し、さらにライジングフリーダムから脱出したキラ・ヤマトを乗せると共にズゴックと再ドッキング、オーブ・アカツキ島地下の秘密ドックへと逃げ延びた。
最終決戦ではミレニアムに艦載(衛星からの監視を避けるためズゴック共々ミラージュコロイド展開状態で着艦・収容)と共に宇宙に上がり、ストライクフリーダム弐式を抱えるズゴックにドッキングしてミラージュコロイドを展開しながらアルテミス要塞まで牽引する。アスラン・ザラが代理で乗ったストライクフリーダム弐式を切り離して敵を釣り出す囮にすると、敵が迎撃機出撃のため光波防御帯を解除するタイミングでミラージュコロイド展開状態で突入する。要塞内部を攻撃する背でメイリンが要塞にハッキングをかけ隔壁を閉鎖、生まれた隙でキラやレドニル・キサカらオーブの兵士たちがラクス・クラインを救出した。ラクスを乗せた後は要塞から脱出し、ストライクフリーダム弐式のパイロット交代(アスラン→キラ)とアスランのズゴック搭乗の中継地点として機能する。ミレニアムに張り付こうとする敵MSをビーム砲で撃破しながら着艦してラクスを降ろした後に、キラへプラウドディフェンダーを届けようとするラクスの護衛として再出撃する。ズゴックが戦闘に入る際は分離し、外装が大破して現れたインフィニットジャスティス弐式にフォランテスを射出後は後退して待機、事前の作戦通りに遠隔操作の中継を担当した。インフィニットジャスティス弐式がブラックナイトスコード シヴァを撃破すると再合流、インフィニットジャスティス弐式を乗せてレクイエムへ向かい、ゼウスシルエットでこれを破壊しようとするデスティニーSpecⅡを援護した。
戦闘終了後はインフィニットジャスティス弐式とドッキングした状態で地球のカガリ(ストライクルージュ)と合流・並走した。この時、ストライクルージュも本機の別個体を装備していた(後述)ことからペアルックのようになっていた。
キャバリアーアイフリッド-2
地下格納庫でカガリ・ユラ・アスハが搭乗するストライクルージュにドッキングして出撃、オーブ領海上空を巡航しながら月面にて戦闘中のインフィニットジャスティス弐式を遠隔操作で援護、非常に高い通信性能を見せつけると共にアコードの読心能力にも対応した。
余談
- 元ネタは『機甲戦記ドラグナー』のキャバリアー0と思われる。
- 頭部の形状には同作のドラグナー3型に似ている。
- アルテミス内部での破壊工作中、メイリンはハッキングに集中し、キラ含む他の人員も機体を降りていたことから、既にこのときからカガリによる遠隔操作が行われていた可能性がある。或いはアスランが操縦していたか…(※ジャスティスのリフターのラジコン攻撃は全てアスランが手動で操作していた)
- 後に福田監督がXで「カガリが遠隔操作していた」と明かしている(出典)。
- 同タイミングで登場したズゴックのインパクトから霞みがちだが、実は軍事兵器の観点から見るとこっちの方が数段ヤバい。
- 本機のミラージュコロイドステルスは、とある要因で体積が大きくほぼ覆えていないズゴックすら隠せる。C.E.世界のMSであれば大抵は隠匿して輸送できるだけの出力はあると考えられる。
- また、フェイズシフト装甲を展開したストライクルージュも隠せることもあり、ミラージュコロイドを纏わせると言うよりは、ミラージュコロイドのカーテン(もしくはバリアー)でも展開しているのだろうか?
- かつて月刊「Newtype」2005年4月号で、シン役の鈴村健一が自身がプロデュースしたインパルスガンダムデザイナーズカラー版に名付けようとしていたのがキャバリアガンダムだったりする(由来はこれ)。間違いなくたまたまではあるが、「キャバリア」を名乗ったガンダム用サポートメカがSEED本編にも登場することとなった。
関連タグ
ウィンダム:地球連合のモビルスーツであり、こちらも『機甲戦記ドラグナー』のオマージュと思われる機体。『SEED FREEDOM』劇中では敵性機体な事もあり合体する機会は無いが、キャバリアーの設定上はドッキングが可能(アメイジングウィンダム)。