「自分はただの警察官だ……。警察官の使命は人々を守る事……だから、ブンブンジャーも俺が守るっ!!」 (バクアゲ5)
概要
新人の制服警察官。階級は巡査。普段は須郷警察署持岐交番に勤務している。
一人称は「自分」、素では「俺」。
職務に忠実でガタイは良いものの、如何せん宇宙から来た侵略者であるハシリヤン相手ではあまりに分が悪く、作中序盤は自転車でパトロールに当たっている途中で彼等と遭遇し、苦魔獣の襲撃に巻き込まれては気絶させられる等々、損な役回りを演じる場面が多かった。
ブンブラックの変身者であると番組開始前より公開されていたものの、物語序盤は前述した事情から大也達ブンブンジャーとは公務中に遭遇するだけの一般人ポジションに留まっていた。しかし遭遇機会が多かった為にI.S.Aの現地協力要員に抜擢され、ブンブンジャー監視兼連絡要員となってから関わりを持つようになる。
そして、バクアゲ5にて「ヒーローに憧れるのではなく、警察官としてブンブンジャーを守る」覚悟と決意を示し、それに大也が惚れ込んで「警察屋」としてブンブンジャーに正式加入を果たし、後にブンブンジャーの本当の結成経緯とブンブンの過去を知って、「人の夢=生きる力をブンブンジャーとして守る」使命を自覚、本当の意味での「仲間」たるブンブンジャーとなった。
現在では警察とブンブンジャーの任務を両立しており、警察としての公務中でもブンブンジャーの任務で出動する事もある。
人物
性格は人当たりが良く、絵に描いたような生真面目かつ使命感に溢れた性格。本音と建前の区別が存在しないレベルで裏表がなく、トイレグルマーの攻撃を受けた影響で嘘を吐けなくなったシャーシロ曰く「世界で一番真っ白なブラック」。
その裏返しで言葉の裏を読むのが下手で、基本的にどんな発言も額面通りに受け取ってしまいがちと、ある意味『人を疑う』 のも仕事である警察官に不向きな人物でもある。
また若輩者である実状に加えて理想主義者な節があり、当初はブンブンジャーにも「悪を薙ぎ倒し、人々を守るヒーロー」とステレオタイプの理想を抱いていた経緯から、そのギャップから当初は大也にも加入を逡巡されたり、結成の詳細を知った時には悩み苦しんだりと壁にぶつかりもする。
草野球や筋トレ等スポーツ全般に加え、玄関や台所の修理を兼ねる日曜大工etc……力仕事の類はなんでも得意のようで放っとけない精神の賜物か、空き時間はその特技を活かし公務抜きでの人助けを重ねており、その成果で管轄内の住民に顔が広く認知され慕われている。
尚、意外にも給金は趣味のトレーニングマシンなどに使ってしまうタイプで、貯金はあまりなく老後に関しては幾分の不安を抱えている模様でバクアゲ40でタイジュウケイグルマーの能力で暴かれた情報によると貯金残高はなんと2024円となんとも洒落にならない金額である。
体躯相応によく食べよく動くタイプであり、バクアゲ9のラストシーンでは周りのわちゃわちゃを他所に黙々とカレーを食べていた。
また中々に食い意地が張っているようで、ブンブンジャー基地で出された煎餅(バクアゲ8)、柏餅(バクアゲ10)をオーバーオールの胸ポケットに何故か真顔でしまっている(演じる齋藤氏の発案らしい)。
また職業柄か、ハシリヤンとの戦闘時にブンブンブースターの拡声器機能で相手を牽制したり彼らの悪行に適用されると思われる犯罪名をつけることがある。
地球外の技術で生まれる苦魔獣に地球の基準を適用できるのかという疑問があるが、どこぞの世界と違い、こちらの世界の警察は基本的に宇宙規模の組織の傘下にあるため、超常犯罪をかましてくる奴らにも対応できる捜査基準が整っている。
そのため、錠もこういう事態の対応を研修時代に学んでいる可能性がある。(初期の慌てぶりは自分に降りかかってくる想定をしてなかったからと深読みもできる)
バクアゲ40では上記の貯金残高以外にも、「テストの最低点が-10点」「社会の窓が開いてた回数が108回」「最後におねしょした年齢が13歳」等々、あらゆる恥ずかしい過去が明かされてしまった。どうしたらテストの点数にマイナスがつくのだろうか…。
容姿
普段は制服を着用しているが、私服はオーバーオールとパーカーを中心とした可愛い系でまとめられている。ちなみにオーバーオール・パーカー共に色や素材、タイプのバリエーションが豊富で近年の男性戦士では珍しいほどにファッションへの意識が高い。
気になった方は見逃し配信サービスや後に発売されるであろうDVD版やBlu-ray版で是非チェックしてみよう。
肉体労働ではタンクトップ姿になったり(バクアゲ10)、改まった場では分かりやすすぎるほどピッタピタな七三分けとタキシード姿も披露した(バクアゲ17)。ただし後者は、演者の斎藤氏がタキシードの衣装合わせをした段階でかっこよくなりすぎてしまったため、あえて七三分けをガチガチに固めることで錠のキャラクターを保つ狙いがあった。
活躍
例によって苦魔獣に立ち向かい散々な目に遭ったエピソードでは、ブンブンジャーについて探っている調査官の細武調と対面を果たした。
序盤、市民を救ったブンピンクを逮捕する役目を担う等、この先ブンブンジャーとも深く関わっていく事態が示唆されている。
本エピソードで、今までは苦魔獣の被害に遭っている真っ最中で見られなかったブンブンジャーの戦いを間近で見て、彼らへの憧れを抱くきっかけになり、監視員兼連絡員としてブンブンジャーの元に配属された。
「昔からヒーローに憧れていた」「カッコいいヒーローとして活躍したい」等を理由でブンブンジャー加入を申し込むが、大也から「君にはまだ無理だ」と断られてしまう。当初は落ち込むも、ダーツグルマーに襲われる市民の「助けて!」の悲鳴を聞き、更に徐々に追い詰められるブンブンジャーを見て警察官としての使命を思い出し「ヒーローに憧れるのではなく警察官としてブンブンジャーを守る」と決意表明。自身もボロボロになりながらもダーツグルマーに立ち向かい、その強い覚悟に惚れた大也により認められ、事前に待機していた玄蕃からブンブンブースターとブンブンチェンジアックスを渡され、ブンブラックに変身。遂にブンブンジャーとしてハシリヤンと戦う戦士となり、大也から『警察屋』の肩書きを貰った。尚、細武は錠がブンブンジャーになるとは思ってもいなかったようで、それを知った際は驚いていた。
休暇を貰いつつも、持ち前の正義感で商店街をパトロール、商店街の人々からも感謝を受けていた。しかし、「何か裏の顔を隠しているのではないか」と疑心暗鬼になっているシャーシロに尾行されているのは知る由もなかった。
そんな時、街にトイレグルマーが襲来。大也に応援を要請するも、大也はマッドレックスの相手で来れなかった為、本音しか口にできなくなった商店街の人々を元に戻すべく、シャーシロと未来と共に変身し3人でトイレグルマーに立ち向かう。
戦闘中、未来を庇い『水洗ジャー』を喰らってしまうも、彼は元々建前と本音が一致している裏表のない人間であり通用しなかった。立て続けにシャーシロも『水洗ジャー』を喰らうも、実は熱血な一面があったシャーシロに謝罪・感激されつつそのままの勢いで3人でトイレグルマーの撃破に成功した。
その後、シャーシロの意外な一面が知れてより溝が埋まり、「シャーシロ」の呼び名を本名だと思い込んで「シロ先輩」と呼んでいたと明かしつつ、ブンブンジャーとしての生活を楽しむのだった。
「大好きなゆるキャラのイベントに行きたい」と望むブンブンの意を汲み、未来と共にブンブンのボディガードを買って出る。
しかし、運悪くそのイベント会場にブロックベイグルマーが現れてそれが中断されてしまうが、錠はすぐさま民間人の避難誘導を行った後、未来共に変身し応戦した……が、足掛けで2人そろってコケてしまい逃げられてしまう。
その後、ブンブンジャー4人でブロックベイグルマーと再戦を挑むが、マッドレックスの参戦で劣勢を強いられてしまうが、ブンブンジャーサイドにブンオレンジが参戦して形勢逆転、ブロックベイグルマー(等身大&巨大化の両形態)の撃破に成功した。
玄蕃を介してブンブンジャーの誕生経緯を知った上で、細武の「ブンブンジャーは範道 大也の個人的な道楽に付き合わされている」 との真っ当な指摘を聞いてしまい、未来と共に愕然としてしまう錠。
その後、マッドレックスの策略に陥り、大也以外の4人(+デコトラーデ&イターシャ)は捕まってしまい、何も出来ず大也とマッドレックスの決闘を観戦するしかなかったが、その最中で敵からの勧誘を受けた大也は挑発込みで「俺に勝てたら俺のハンドルを握らせてやる」と応えた為、上記の大也の真意と知っていた上で裏表のない錠は誰よりも動揺してしまう。
その後、マッドレックスの暴走の巻き添えで解放された4人は、ブンブンジャーロボで応戦するも大也への不信感からメンタルが弱まっていたせいか、敵の猛攻で錠は未来と共にコックピットから弾き跳ばされてしまった。
結果的にマッドレックスが撤退したものの、大也の「『夢』の為に命を賭ける」姿勢と無謀さを見て、遂に不信感を爆発させた未来の糾弾に同意するように、錠は彼女の側に立ち尽くすしかなかった……。
一旦ガレージに戻ったブンブンジャーであったが、前回の不和から重い空気に支配されていた。
その直後、調から「ブンブンジャーの解散」が要請されるや、ブンブンが大也の真意(=ブンブンの経歴と大也との出会い、大也が自身に代わって『ビッグバングランプリ』に出場する)を代弁し、漸く大也への不信感が払拭される錠。
その後、マッドレックスの暴虐を察知して錠は大也を除く全員で先行して応戦、覚醒した大也と合流すると改めて彼と戦う意志を告げた。
その後は雨降って地固まるの通り、全員で死力を尽くした末に、大敵であったマッドレックスとの完全決着も果たすのだった。
I.S.Aから届け屋の依頼を受けた玄蕃、柏餅販売のアルバイトに興じている未来とは別行動で、大也・射士郎と共に児童養護施設と思われる場所を訪問。持ち前(?)の筋肉を活かして猛スピードで清掃作業を行っていた(大也と射士郎はこどもの日のイベントの準備として買い出しをしていた)。
このミッションを完了させたのちに未来・玄蕃と合流。コイノボリグルマーを撃破するのであった。
迷子を預けに来た江角走輔の相手をしていたため、出動が少々遅れてしまった。
警察の仕事として迷子の対応を引き継ごうとしたのだが、走輔が母親を捜しに行くといったうえにコイン占いで行き先を決めるという行動に驚かされっぱなしだった。(しかも走輔は錠が迷子の名前を訊いているうちにマッハ全開で母親を見つけてきた)
ちなみに、走輔はモータースポーツ界で「奇跡の江角」という称号を持つほどのけっこう有名人なはずなのだが、錠は相手が何者かわからなかったようである。
恐竜展が開催される催事場に潜入したサンシーターにより生み出されたカセキグルマーを捜索していたところ、偶然発見するも空腹で動けなくなったところを見て倒すことを躊躇する。共に必死になって逃げた先で事情を知った玄蕃より倉庫の鍵を手に入れ、一日中カセキグルマーと過ごすことを決める。ほどなくして大也たちにも玄蕃から状況が伝えられるも、「カセキグルマーは人を襲わないというのを自分が証明する」と宣言する。
そして一晩明け、危害を加えるどころかすっかり懐いたカセキグルマーと心を通わせる錠。ついには「キー太郎」と名前までつけるまでになったが、身を隠していた倉庫の場所を突き止めたサンシーターにカチk...もとい突撃される。ブンブラックとなって他のメンバーが交戦している間に安全な場所に避難しようと奮闘するも、陰からキャノンボーグが放った謎の光線によってカセキグルマーが凶暴化。さらにギャーソリン大暴走体へと間もなく変化を遂げてしまった。
街で暴れ回るカセキグルマーによって甚大な被害がもたらされ、人々が傷つく光景を目の当たりにして精神が崩壊しかけるも、警察官の使命を思い出し自分の手でケジメをつけることを決意。ブンブンジャーロボモンスターで戦いを挑み、苦悩と葛藤の末にカセキグルマーを撃破するに至った。
元・高校球児の経験を活かし、近所の少年野球チームのコーチとして内野ノックに勤しんでいたところ、グローブグルマーを率いたハシリヤンの襲撃に遭う。大好きな野球をギャーソリン回収のために悪用されたことに激怒し、ハシリヤン側(絶叫ハシリヤンズ)とブンブンジャー側(爆上ブンブンジャーズ)で試合を行って決着をつけることを提案する。
自身はエース兼4番としてブンブンジャーズを引っ張ろうとするも、一回にいきなりグローブグルマーから炎のピッチャー返しを顔面に喰らい、久しぶりの気絶芸を披露してしまう。意識を取り戻した錠は0-118というスコアボードを見て愕然とし、(ハナから正々堂々とした勝負は望めないとはいえ)野球で決着をつけようとしたことを後悔する。しかし調と大也からの激励でやる気を取り戻し、ブンブンチェンジで反撃を期す。
最終的にはハシリヤン側が敷いた「アウトになるまではダイヤモンドを何周してもいい」という身勝手極まりないルールを逆手に取って超高速で逆転。巨大戦もブンブンジャーロボ119で撃破し、再び子供たちと白球を追いかける日常を取り戻した。
余談
- 名前は「アクセル」+「錠前」(もしくは「手錠」)であると見られる。
- 前述の通り、何かと気絶する場面ばかりな錠であるが、演出陣の1人である中澤祥次郎氏も演者の齋藤氏について「あいつは体幹が強い、そして気絶がうまい」と評しており、体幹の強さに関してはバクアゲ2にてソウジキグルマーに吸引されそうになる際の撮影で遺憾なく発揮されている。
- バクアゲ6にて登場した交番に勤務している先輩巡査は、『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』のモブ(?)キャラであった朝田刑輔である。
関連タグ
警察官 私服警官:ブンブンジャーとして活動している際が該当。
石原軍平:警察官で戦隊ブラック。更に後から戦隊に加入した為、初期メンバーとは違う変身ツールを用いる点が共通。ただし軍平は一度警察を辞めている。
遠藤耕一郎:生真面目な性格のブラックで筋トレを物語中に何度か行った。
カグラギ・ディボウスキ←阿久瀬錠