「さ~あ、次はアナタの番ですよ? さあ、美しくレッツダーツ♪」
「ああ…、美しきかなブンブンジャー。 アナタ方もご一緒に、ダーツを楽しみましょう…♪」
登場話数:バクアゲ5「警察屋はくじけない」
データ
全高/195cm(ギャーソリン大暴走体/46.2m)
重量/259kg(ギャーソリン大暴走体/614.3t)
エンジン/お洒落なダーツ盤
スピード/判定最速
カスタム/ダーツハット、ダーツボンバー、無限ダーツ
ナンバー/1440
ファーストラウンド(コース/工場地帯)
セカンドラウンド(コース/ハイウェイ空間)
ファイナルラウンド(コース/夜のビル街)
概要
ハシリヤンが、お洒落なダーツ盤(正確には電子ダーツボード)に込められた燃えるブルズアイ魂をイグニッションし、地球に納車された苦魔獣。
肩掛けにアレンジされたダーツ矢と真ん中で折られたダーツ盤が目立つ黒コートを着込み、ダーツ矢入れを模した左肩と左腕には小さめのダーツ的が据えられ、右腕や胴へ交差状に掛かって垂れるベルトには弾帯の様に大量のダーツ矢を挿している。
また頭部には、ダーツ矢の刺さった的を羽飾り付きのソンブレロ風に再構成した『ダーツハット』を被り、色グラスを着けた風にも見える双眸が目立つコミカルに見えてどこか相手を嘲る様な笑い方をした顔も持つ。
全体的には、黒をメインカラーにしつつも派手さとお洒落さを両立させた、メキシカンスタイルのガンマンを思わせるセンスの良い外見に仕上がっている。
ベルトの交差部に付いたバックルのナンバープレートのナンバーは「1440」。
「レッツダーツ!」を合言葉にアシスタントのネジレッタ達を引き連れ、適当に捕まえた人間へ自分の左肩の的をターゲットとしたダーツ勝負を無理矢理に強要し、緊張が走る一投を失敗した者にピコピコハンマーでの永久袋叩きや激痛足裏マットを歩かせる等のバラエティ番組めいた理不尽な罰ゲームを敢行、苦痛と混乱を与えてギャーソリンを発生させる。
罰ゲームの内容は、絶えず連続で落ちてくる金ダライに、何発も飛んでくる上当たれば爆発するパイ投げ等と、延々と苦しませる仕様に改悪されており、おまけにダーツの成功の判定はダーツグルマーの判断一つで決まり、的の外側に刺さったりダーツ矢以外で的を撃ったり等を失敗にするのはもちろん、たとえ的の正中(ブルズアイ)に矢が刺さっても景品と称して拘束しての高圧ビリビリ椅子を仕掛けるという、凶悪過ぎる理不尽仕様。
要するに端からダーツ勝負に巻き込んだ相手を無事に解放する気は毛頭無く、成功しても結果を捻じ曲げ罰ゲームと言う名目のデスゲームをふっ掛け、命尽きるまでギャーソリンを搾り取るのがダーツグルマーの魂胆である。
戦闘では爆発するダーツ矢を放つ他、全身のダーツ矢からエネルギーを集め多少の溜め時間を経て発射するダーツミサイル型光弾『ダーツボンバー』、無尽蔵に爆発ダーツ矢を作り出しての連続投擲によるファンネルの如し弾幕『無限ダーツ』と言ったダーツ由来の豊富な攻撃手段を用いての遠・中距離戦が得意。
反面近距離戦は苦手だが、「ダーツッ!」と言う掛け声から繰り出す格闘術やネジレッタの武器である『マフランボー』を装備して応戦する面も見せた。
「美しく」が口癖で、対峙した者へは上品そうな丁寧口調で話し、ゲームの実況司会者気取りの物腰で接するも、本性は他者を苦しめて悲鳴を上げるのを嘲笑って見物する冷酷下劣なサディスト。また話術で場のペースを握った上で、罰ゲームの罠に嵌める知略も迷わず使う狡猾さも持つ。
格下と判断した者への侮蔑も露骨で、何度組み付かれても振り払っては適当に詰り痛め付けるのを繰り返す、過剰な加虐行為も目立つ。
本編での動向
前回引き起こした争乱に乗じて大々的に名乗ったサンシーターだが、新聞等世間はブンブンジャーの話題で持ちきりのままで、自分達は歯牙にも掛からない現実へ不満気味。
立ち寄っていたダーツバーで駄弁っている内に、ダーツが上手く出来ないのへ気分を損ねたイターシャが電子ダーツボードにハシリヤンイグニッションキーを装填し、「ダァァ~~~~ツッ♪」と奇声を上げながら誕生。納車されてすぐにイターシャの命令を酌み、行動を開始する。
ネジレッタ達を引き連れて適当に捕まえた人間へダーツ勝負を強要、素人はほぼ成功しないのを見越して勝負失敗のペナルティーとばかりに罰ゲームを敢行、延々と苦しめさせる状況に追いやって着実にギャーソリンを発生・回収していき、「美しき悲鳴、素晴らしいですよ~」と自画自賛と陶酔に浸る。
するとその光景を目撃した錠が現れ、捕まえた人の代わりに自分が勝負を受けると言い出したので「構いませんとも。 飛び入りプレイヤーは大歓迎ですよ」と承諾するも、自分が的になっているのを逆手に取られ眼にダーツ矢を投げ付けられる不意打ち攻撃を貰ってしまう。
「ア〜イタタタタタ!? アイツ……目を、目を狙いやがった!! 全く美しくありませんっ! おっ、お前たちも大袈裟なんだ!」
不意打ちに痛がり、心配するネジレッタ達にもみくちゃにされている隙に捕らえていた人達を逃がされてしまい、これに怒って錠を追い掛け、その先の工場地帯で錠を先回りしてパンチを喰らわし、適当に叩きのめしてダーツでトドメを刺そうとした所に、連絡を聞きつけたブンブンジャー3人が出現。
「まずは、ブンピンクから。 レッツ、ダーツ!」
ピンク「バカ言わないでよっ! なんでダーツなんか…」
「ほぉ~っ? ブンブンジャーともあろう者が、的に当てる自信がないと? これは情けない~!オ~ホホホ!!」
ピンク「……う~っ、なめるな~っ!! そんなの簡単、おりゃ~っ!」(※的の外側にヒット)
「ブンピンク、アウト~!! 罰ゲーム、“金ダライ”!」
これへ対しては挑発でブンピンクを乗せるのを皮切りにダーツ勝負へ引き込み、案の定失敗したピンクには金ダライの雨を浴びせ、遠慮無しにブンブンハンドルガンモードで撃って来たブンブルーは「おやつタイム」と称して爆発するパイの嵐で足止め。残るブンレッドは成功させたら罰ゲームを止めるとの嘘で煽り、見事ブルズアイを決めたのを景品と称してビリビリ椅子に座らせ、電撃を浴びせてダメージを与えた。
こうして3人を嵌め、悪びれもせず「私の作戦勝ちです、戦いでは頭を使わなくては! 更に、プレゼントですっ!ダーツッ!!」と爆発ダーツを投擲し、身動き出来ないブンブンジャーに直撃させダウンを奪い、「オ〜ホッホッホ!ブンブンジャー、カッコ悪いですねぇ♪」と勝ち誇り、優位を取った所へ止めのダーツボンバーを叩き込もうとする。
だがここで、地面に転がっていた錠が警察官としての使命と根性で立ち上がって組み付いて来たので、「人間如きがっ! 身の程を、知りなさいっ!」と侮蔑と苛立ちの声を上げながら再び嬲るも、さっさと仕留めなかったのが裏目に出て錠がヒーローとしての自分なりの信念と覚悟を叫ぶ猶予を与えてしまう。
そしてそれを待っていたレッドの号令で、密かに待機していた玄蕃がブンブンブースターとブンブンチェンジアックスを錠に投げ渡した結果、錠がブンブラックにブンブンチェンジするのを許してしまった。
この事態に「こうなれば、4人纏めて木っ端微塵にしてさしあげましょう!」とダーツボンバーを放つも、ブンブンチェンジアックス(アックスモード)を構えたブラックに打ち返され、その爆風で屋外に放り出される。
程無く復帰するも、その隙で高台に移動したブンブンジャー4人には「カ~ッコつけちゃっても~っ! ネジレッタの皆さん、出番です!」との号令でネジレッタに隊列を組ませての狙撃で迎え撃ち、ブンブンジャーがネジレッタを抑え込んでいる隙に、レッドをダーツで闇討ちしようとするもブラックに阻止され一騎打ちに突入。得意ではない接近戦でもマフランボーを手に抵抗し、距離を取ってのダーツボンバーで反撃を試みたが、真正面から向かって来る相手のパワーに負けダーツボンバーも真っ二つにされて打ち落とされてしまう。
そしてその勢いから、ダーツの弾幕をブンブンチェンジアックス(ロッドモード)で迎撃して受け止めたブラックより顔に投げ返された上、続けて『ブンブンロッドドライブ』が直撃し「ブルズア〜~イ!!」と叫んで、敗北。
その後、ヤルカーを介してギャーソリン大暴走体となり、「今度は負けませんよ~!」とやる気満々で夜のビル街に巨大化・復活。
初出撃となったブンブンジャーロボポリスへ「何で来ようと無駄です!」と息巻き無限ダーツを浴びせるも、相手もバクアゲマグナムの連射で迎撃。不用意に接近するもバクアゲスパイクを用いたヘッドバットで反撃されたので、「やりますね、ではこの美しき大技を喰らいなさい!」と再び弾幕の応酬に突入するが、ダーツ矢は全て撃ち落とされ爆風が街を彩る花火になった。
ブラック「ダーツグルマー! 人々の安心と安全を脅かした行為は、許せない!! “永遠に、ダーツ禁止”だっ!!」
この花火に「ああ~っ、美しい…!」と見惚れ、投擲が止まった隙に『バクアゲマグナム・ブンブンクラッシュ』をまともに浴び、「(討伐による)ダーツの永久禁止」と言う名目で人々を苦しめた罪に対する処罰をブラックに言い渡される。その証として、左肩のダーツ的が『ダーツ禁止』の看板に変わった事実を突き付けられて「逮捕どころじゃな~い!!!」と言う絶望の断末魔の叫びを上げて崩れ落ち爆散。自身のアイデンティティが永久に失われてフィニッシュした。
余談
- プレートナンバーは、ダーツのカウントアップにおける理論上の最高得点に由来していると思われる(20点のトリプル×3投×8ラウンド=1440点) 。
- 更に「ワンショット」の語呂合わせ(1=ワン、4=シ、4=ョッ、0=ト)も掛けていると考えられる。
- ダーツがモチーフの戦隊怪人といえば『電子戦隊デンジマン』に登場するダートラーから実に44年ぶりである。
- 演じる山口氏は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となる。