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しあわせウサギのオズワルド

おずわるどざらっきーらびっと

しあわせウサギのオズワルドとは、ディズニーキャラクターのひとり。「世界一有名なネズミ」ミッキーマウスよりも前にデビューしたディズニーキャラクターであり、かつ数多のディズニーキャラクターの中でもっとも数奇な運命を辿ったキャラクター。 きっとラッキー、ずっとハッピー。
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概要編集

「しあわせウサギのオズワルド」とは、ウォルト・ディズニーが自身のスタジオで1920年代に製作した短編アニメーション作品シリーズであり、その主役キャラクターである。


ウォルト・ディスニーが生み出した作品のキャラクターとしてはかなりの古株で最初にスターとなったキャラクター。

が、登場作品にまつわる諸事情によってディズニーキャラクターでありながら、20世紀の大半を「ユニバーサルのキャラクター」として過ごした(そのため、一時期USJにこっそり姿を出していた時期もある)。


ミッキーマウスのパチモンだと思われがちだが、上記のようにオズワルドがミッキーのパチモンなのではなく、ミッキーがオズワルドの代替品なのである。


キャラクター概要編集

性格編集

イタズラと楽しいことが好きで、少し短気。そしてプレイボーイなヤツである。


外見編集

オズ誕

黒い体色と黒く長い耳、青いパンツが特徴。


元々衣装は一定しておらず、1920年代の印刷物などでは赤いオーバーオールを着用している姿が見られるが、ディズニー復帰後はミッキーマウスとの差別化を意識してもっぱら青いパンツを着用している。


特技編集

特技(?)として身体のパーツを自由に取り外したり伸ばしたりする耳を回して空を飛ぶ等がある。


周辺キャラクター編集

ガールフレンド的な位置付けにあるキャラクターとして猫に似た容姿のキャラクター、オルテンシアがいる。また、別のガールフレンドとしてウサギの女性キャラクターが存在している。


声優編集

白黒時代はディズニー/ウィンクラー時代は無声。ユニバーサル時代から声が付くが、情報が少ないため不明(「それぞれの時代の詳細については後述。オズワルドの辿った数奇な経歴と関わりがある)。

ゲーム「エピックミッキー」においてはまさかの大御所フランク・ウェルカーが担当。


日本版では中尾隆聖が担当しているのでは、という俗説が流れているが、残念ながら中尾はクレジットから見てもエピックミッキー2には出演していないため、これは誤りである

また、ミッキー役の青柳隆志の下にクレジットされている青山穣ではないかという説もある。

しかしこれは声優を単にアルファベット順に並べただけのクレジットであり、これも参考にはならない。

声優が明確にクレジットされる作品にオズワルドが出演した経験がないため、現在は担当者不明。


「悲劇のディズニーキャラクター」オズワルド編集

オズワルドはその経歴から、「悲劇のディズニーキャラクター」として紹介される事が多い。

事実オズワルドが辿った運命は、あまりに過酷かつ数奇なのである。


1927 【誕生】編集

時は1927年米国。

ウォルト・ディズニーのアニメーションスタジオのオリジナル作品として、オズワルドと彼の出演作品は産声をあげた。

第1作「かわいそうなパパ」(※劇場未上映)、第2作「トロリー・トラブルス」を皮切りに、全26作品がウォルトのスタジオで製作、ユニバーサル・ピクチャーズ供給で公開。

これらの作品は好評を博し、オズワルドは瞬く間にスターとなった。


しかし・、この事がオズワルドの悲劇と数奇な運命の始まりとなる。


ちなみに、この「オズワルド」作品より前、ウォルト率いるアニメーションスタジオは実写とアニメを組み合わせた短編映画「アリス・コメディー」シリーズを制作していたが、一連の作品に(今も10円ガムでおなじみの)「フィリックス」に類似したキャラクターを出してしまい、フィリックスの版権元から抗議を受けている。当然「アリス・コメディー」シリーズの製作は打ち切られた。

この件がオズワルド誕生のきっかけのひとつとなるのだが……ウォルトさん何やってんすか。

(著作権に対する意識が現代よりも色々な意味でずっと緩かったということか)


1928 【別離】編集

オズワルドがスターへの階段を着実に昇っていた1928年。その事件は起きた。

それまでディズニーとユニバーサルの間を取り持っていたチャールズ・ミンツが、製作費の値上げを求めるウォルトに対してユニバーサルへの法外な配給手数料支払を要求。

ウォルトがこれを拒否するや否や今度はスタジオからのスタッフ引き抜き工作を仕掛けたのである。

そして、不幸なことにスタッフの大半はこの工作に乗ってしまった。


更にウォルトにとってもオズワルドにとっても不幸だったのは「オズワルドの権利がディズニー側ではなく、ミンツとユニバーサル側に存在した」事であった。

ウォルトはこの時、自身の会社のスタッフと作品、キャラクターを失い、オズワルドは産みの親であるウォルトとディズニーの元から引き離されたのである。


この事件はディズニーにもオズワルドにも強い影響を与えることになった(ディズニー側に与えた影響は『ミッキーマウス』や『ディズニー』の項目に詳しい。

簡潔に述べるとこのオズワルドにまつわる事件はミッキーマウスという大スターの誕生と、時に過剰とさえ言われる程のディズニー社の厳格な権利意識をもたらすきっかけとなった)。


1928~43 【ウィンクラー/ユニバーサル時代】編集

チャールズ・ミンツとユニバーサルは、ウォルトとディズニーからオズワルドの入手に成功、人気キャラクターと実力のあるスタッフを手に入れ、万事上手くいくと思われた。

……が、しかし、事はそう上手くは運ばなかったのである。


権利を手に入れた当座の間、チャールズ・ミンツの下、元ディズニーのスタッフがオズワルド作品を製作していたが、残念ながらディズニー時代ほどの人気は得られず、加えてミンツの製作体制に不満を持ったユニバーサル側が今度はミンツからオズワルドの版権を取り上げ、直接オズワルド作品の製作と供給に乗り出すことになったのである。

この後、ユニバーサルが直接製作・供給するようになったオズワルド作品であるが、トーキー映画化、更にキャラクターデザインの大幅な変更までなされたものの人気の回復には至らず、むしろ人気の低迷に拍車をかける結果となった。


結局、ユニバーサル製作のオズワルドのアニメーション作品は人気の低迷に加え、最終的に「ウッディー・ウッドペッカー」という自社スターが登場したことによって1943年を最後に製作が途絶。オズワルドは長きに渡って人々の前から姿を消す事になる。

(ちなみに現在はウッディー・ウッドペッカーもミニオンらによってUSJ等で主役の座を奪われたようであり、世界各国で彼の人気が落ちてきているようだ。まさかかつてオズワルドが歩んだ道を今度は自分自身が歩むことになるとは何とも皮肉なことである。)


2006 【帰還】編集

1940年代に新作の製作が途絶え、次第に姿を見せる機会が無くなっていったオズワルド。

だが、彼は全く忘れられてしまった訳ではなかった。


時は流れて21世紀、2006年のこと。

ディズニー傘下の放送局にとある人気スポーツアナウンサーがいたのだが、諸事情あってそのアナウンサーがユニバーサル側の放送局に移籍することになった。

しかしこのアナウンサーは人気者の上、ディズニー傘下の放送局に根を張った人物であり、簡単に鞍替えとはいかなかった。

そこでユニバーサル側は一計を案じ、ディズニーに対してこの人気スポーツアナウンサー移籍の交換条件として、オズワルドの版権……キャラクターとウォルトが製作した作品の権利を返還。

こうしてオズワルドは78年の時を経て、ディズニーへ帰還したのである(なお、この件にはアメリカンフットボールが深く関係している)。


ぼくたちのお父さん!

1928年にウォルトとディズニー社から引き離されて約80年、加えてウォルトの没後から数えて40年という、長い時を経ての『帰宅』であった。


ディズニー復帰後のオズワルド編集

2006年にディズニーの下に戻ってきたオズワルド。

納まるべきところに納まったといえる彼は、少しずつその活動範囲を広げている。


ゲーム「エピックミッキー」シリーズ編集

米国では2010年、我が国では2011年に発売されたWii用ゲーム「エピックミッキー」に登場。

「人々に忘れられたキャラクター」「ミッキーマウスに対して鬱屈とした感情を抱いている」という数奇な運命を基にした設定になっている。

みんないつでもきみのことばかり!おのれミッキー!

だが、ストーリーが進むにつれ……


続編「エピックミッキー2」ではプレイヤーキャラクターとして操作可能である。


アニメーション編集

2013年に「ディズニーからのクリスマス・グリーティングカード」として30秒ほどの短いアニメーション作品が製作された。

こう書いてしまうと「大したことないじゃん」と思ってしまうかもしれないが、この「グリーティングカード」は作品として見るならばオズワルド主演作品としては1943年に製作が途絶して以来の作品である。

更に『ディズニー製作のオズワルド作品』としては1928年以来のもの、つまりディズニー製作のオズワルド主演作品としては実に85年ぶり、単純にオズワルド主演作品として考えても70年ぶりに作られた新作ということになる。


また、米国では2013年11月、我が国では2014年3月に公開された長編映画「アナと雪の女王」の前座として上映された短編作品「ミッキーのミニー救出大作戦」にもごく短い時間ながらオズワルドが登場している。


パーク編集

パークには2010年頃から顔を出すことが多くなったオズワルド。

東京ディズニーランドのイースターイベント「イースターワンダーランド」のパレードのフロートへの抜擢、

カリフォルニアのパーク「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー」でのオズワルド専門ショップ開店など、徐々に浸透。

そして2014年4月、東京ディズニーシー(TDS)でついにパークデビューを果たす。

まさかの全世界初が日本であった。


東京ディズニーシーでのパークデビュー後は米国へ「帰還」。

一時期は日米のパークで触れ合うことができたが、現在は「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー」で会うことができる。


そして突如の新作公開……出演舞台の復活へ編集

2006年にディズニーに権利が戻って以来、活躍の場を広げるようになったオズワルド。

ベイマックス」や「ズートピア」にてステッカーや落書きとしてカメオ出演を果たし、「ミッキーマウス!」でもカメオ出演を果たすなど着実に地位を築いていたが、2022年12月、オズワルド生誕95周年、そしてウォルト・ディズニー・スタジオ創業100周年を記念し、

ついにオズワルド自身の新作ショートムービーがYouTubeにて公開された。


本作はディズニーから引き離されてから94年ぶりの新作であり、ユニバーサル時代の作品を含めても79年ぶりの新作でもある。


また、本作は翌年に『ディズニープラス』でも配信された。





……ちなみに余談だが、このショートアニメの公開から少し前に遡ると、実はオズワルド自身の新作アニメを制作するプロジェクト自体は前から存在していたようだ。

ご覧の通り絵コンテも存在している。


しかしそれも空しく、プロジェクトは2021年に制作中止となってしまったようだ。


本作はそんな制作中止から1年越しを得て制作、公開された記念すべき作品なのだ。

これからもオズワルドを愛するスタッフによって、本作に続く新作がいつかまた制作されることであろう。


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