こんな概要ですまない……
『Fate/GrandOrder』でジークフリートに付いたファンからの愛称。
彼はメインシナリオ第1部第一章「邪竜百年戦争オルレアン」にて、はぐれサーヴァントの一騎として登場する。
しかしこの時代の人々を守るべく独り戦い、深手を負って十全に力を発揮できない状態となった。
そんな彼は不覚をとって力を振るえないことを憂い、たびたび「すまない」と謝ってくる。
余りにも謝ってくるので、主人公もちょっとイラっときてツッコミを入れたほどである。
しかし、単にこれだけなら弄られることもなかったのだが……
- 竜種(ワイバーンを含む)大半の雑魚がライダークラスで相性的に噛み合わない。
- ステータスが耐久向きで攻撃力が物足りない。ATKは☆4のサーヴァントの中でも下位クラスで、2018年9月末時点だと全体でワースト7位、セイバー内でもワースト3位に入る程。せめてHP1000ポイント分をATKに割り振れば丁度よくなったかもしれないが…。
- 成長速度が中期加速型で割と伸び悩む。初期はレベル上げも霊基再臨も一苦労だったため、切実な問題であった。
- 初期は有効な竜種属性持ちのサーヴァントと敵対機会が少ない。
- 特攻の倍率も低く、クラス相性で有利を取った方が手っ取り早いためアサシンに竜殺しのお株を奪われる。
- 特に同じ剣士で本来は英霊でさえない伊達男の侍が顕著にそう呼ばれた。
- 挙句にお月見イベントで侍の方が「竜殺し」に抜擢されてしまう(まあ出たら出たでシナリオの展開上団子泥棒扱いという不名誉なネタを更につけられていたかもしれないが…)。
こんな感じでイマイチ活躍できる舞台に恵まれなかったことから、すっかりFGOで「ジークフリート=すまない」の公式が確立されてしまった。更に劇中で零した「敵がやってきたようだ。すまない……空気の読めない男で、本当にすまない……」のセリフがやたら汎用性が高かったために、すっかりネタとして定着してしまう事態に……。
さらにイベントでもすまないさんネタは取り上げられている。
- 『ハロウィン・カムバック!超極☆大かぼちゃ村』:唐突に空中に現れて「すまない」と言いつつ主人公たちをスタート地点へ戻す。
- 『オール・ザ・ステイツメン!〜マンガで分かる合衆国開拓史〜』:主人公のイメージ映像で登場し、当時放送中だったアニメ版『Fate/Apocrypha』の宣伝を行う。
- 『ハロウィン・ストライク!魔のビルドクライマー/姫路城大決戦』:フリークエストで「竜魔戦士SUMANAI」として登場する。
- 『レディ・ライネスの事件簿』:上記の『ハロウィン・カムバック!超極☆大かぼちゃ村』の一部を模した「ベルトチェイテの記憶」内のフリークエスト「記憶再演『旅立ちの墓場』」で「何度もすまない」名義(クラスはライダー)で登場する。余談だが当クエストで同時に登場する敵は「バグズ」や「バイコーン」に、「メイヴ」名義のメイヴである。というか、当クエスト内では本来と異なる名義で登場しているのが彼だけなあたり完全にネタである。
名誉を保ってくれて本当にすまない……
しかしここまで貶されているすまないさんも☆4(SR)の激レアサーヴァントであり、防御面は優秀、かつ概念礼装1つで活躍の幅が変わってくるので決して弱くはない。
非常に高いHPと竜属性相手の特防を活かして大型竜種相手の殿を努めることも可能ではある。ライバルは確率ではあるが攻防両面のバフを付与し、2つの回復スキルと3回ガッツを併せ持って宝具回転率も高い皇帝ネロか。
気休め程度ではあるが「黄金律<C->」もあるのでNP効率は悪くはなく、戦術面での柔軟性にも富む。
当時のこの扱いは第一章でジークフリートの存在が示唆されて以降、シナリオ内で散々ジークフリートの有用性を煽った末に「アサシンで殴った方が強い」という、FGOがシリーズ最大のじゃんけんゲームであったこともあるが…………
最大の要因は当時の環境が高Atkステ環境であったためである。当時、回避や無敵を持っているキャラが希少(剣クラスにいたってはデオンのみだった)であるにもかかわらず敵に宝具を撃たれればワンパンが当たり前で、さらに、味方全体を宝具攻撃から守れるのは最初はジャンヌダルクのみ(少ししてダビデが実装される)。
要はいくらHPが高かろうが回避や無敵を持っていないなら全く意味をなしていない環境で、HPが高いのはマイナスでしかなかった。そんな環境でのすまないさんの性能はというと……
- atkが☆3剣とほぼ変わらない
- 竜特攻以外のバフを持っていない
- 竜特攻しかバフがないのに竜は騎クラスしかいないため殺クラスの方が火力が出る
- 剣クラスなのに対魔力(デバフ耐性)を持ってない
- ☆4のため宝具5にするのが地味に困難で簡単に宝具5に出来る☆3の方が宝具火力がある
- 特攻なしだと宝具レベルが同じという条件であっても☆3のフェルグスに宝具火力で負ける
――と、ほんっっっっっとうにどうしようもない性能であり、当時を知る者からしたら文句なしで☆4最弱であった。聖杯転臨が実装されても、ジークフリートをレベル100にするのは身体を張ったボケとして嗤われるくらいにプレイヤーから散々な扱いを受けている。
しかし、そんな彼にも転機が訪れる。
しばらくして実装された強化クエストにて、スキル「竜殺し」と宝具が強化された事で事情が変わった。
これらの強化により火力が大幅に上昇し、対竜種相手での宝具火力はモードレッドやギルガメッシュ等の☆5の特攻宝具サーヴァントを越えて全サーヴァント1位を叩き出す程になった。
さらに竜種サーヴァントはアルトリアの派生が中心だが少しずつ増加しており、エネミーも第七特異点で「ムシュフシュ」が登場した事で、彼の需要が高まっている。
また、2017年から始まった高難易度クエストでは厄介なデバフを掛けてくる敵が多いため、弱体解除が行える「仕切り直し」の価値も見直された。
そして2022年6月には2部6.5章実装後に強化クエストが実装され、「黄金律(C-)」が「貪欲なる黄金(A)」となりNP最大30%獲得に攻撃力アップ3Tもついてくるという神強化を獲得。
こうした環境の変化により、今や竜種を相手取る際には率先して声が掛かる存在となっており、名実ともに最強のドラゴンスレイヤーになったと言っても過言ではないだろう。
サーヴァントの運用はマスターの腕次第。彼の持ち味を理解して活かすも殺すもマスター次第なのである。
実はマイルームのボイスでも「自分はトナカイではない。どちらかというと爬虫類なんだ、すまない。」というボイスがあったり、他のイベント等の会話シーンでも度々「すまない」と言っている。ネタとしてではなく、自然な流れで口から出てしまっているようで、もしかしたら謙遜しがちな彼の口癖なのかもしれない。
海外でも本当にすまない……
中国のFGOユーザーからの彼のあだ名も「すまないさん」である。わざわざ日本語で。
そして遂には海外の掲示板redditのFGOスレにもsumanai sanとして広まってしまった……
また、これらのネタや呼称を「ジークフリートを馬鹿にしている」として嫌う人も決して少なくないので注意。使いどころには気を付けて頂きたい。
こんな関連タグで……本当にすまない……
Fateシリーズ Fate/GrandOrder ジークフリート(Fate)
ジークフリート(グラブル):似たような台詞のシーンがあり、更にジークフリートの解放武器が何故かアスカロンである為、彼がネタにされることも。
ファフニール(小林さんちのメイドラゴン):Fateシリーズとは別世界だが、とうとうすまないさんの怨敵までネタ化してしまった。人呼んでファフニールドロップアウト
シリウス(ファイアーエムブレム):よく「すまぬ」と謝ることから「すまぬ仮面」という愛称でいじられている。ちなみに彼にはジークという別名がある。
朽木白哉(BLEACH):星十字騎士団のエス・ノトになすすべもなく敗れ、配下の六番隊隊員に多くの犠牲者を出したことを恥じながら「すまぬ」と詫びたため読者に「すまぬさん」と呼ばれるハメに‥
すまない先生:この愛称を元にしたYouTuber。
初代ウルトラマン:ハヤタを轢いた直後に放った謝罪の言葉が「本当にすまない」。本当にすまないことである。