概要
講談社の月刊漫画雑誌「なかよし」に1998年2月号~2002年3月号まで連載され、アニメ化もされた。単行本全9巻。
ストーリー
光月未夢は中学2年生の女の子。
両親が仕事でアメリカのNASAに行くことになり、母親の知り合いである平尾町の西遠寺家に一人預けられることに。
西遠寺家に着いた未夢はそこが西遠寺というお寺だと知るが、住職である西遠寺宝晶が未夢が着いたその日にインドに修行に行ってしまい、宝晶の息子で未夢と同い年の男の子・西遠寺彷徨と2人きりで暮らすことになってしまった。
そこに地球から120億光年離れた「オット星」から、時空のひずみに吸い込まれ、超能力を持った赤ちゃん・ルゥと、ベビーシッター兼ペットのワンニャーが小型UFOに乗って現れる。
未夢と彷徨はUFOが壊れオット星に帰ることのできないルゥとワンニャーを西遠寺で匿うことになり、こうして3人+1匹の生活が始まったのだった。
友達のななみ・綾・三太や、漫画家のみかん達に、ルゥが宇宙人であることやワンニャーの存在を知られないようにするために四苦八苦したり、彷徨のことが好きなクリスに2人の仲を嫉妬され大騒ぎになったりと気苦労は絶えないが、未夢は持ち前の明るさと彷徨の優しさで、健気に楽しく過ごしていく。
アニメ
2000年3月から2002年2月まで2年2期に渡って全78話がNHK衛星第2テレビにて放送された。
同番組火曜日前半枠で1994年の『超くせになりそう』から続いた「なかよし」系作品の最終作となった。前番組が当時絶大な人気を誇った『カードキャプターさくら』で、オタクサイドからは雰囲気や絵柄の落差に落胆の声もあったが、明るくユーモラスな作風で、最終的には幅広い人気を獲得するに至ったようである。
本作放映時は放送やアニメ制作環境がデジタル化する過渡期にあり、2期(2年目の40話~)からは試験的にデジタル放送を行っている。このため1期と2期で映像の質感が全く異なっており、当時は違和感を覚える声もあったようだが、現在の目からすると最初期のデジタル放送の作画が味わえる貴重な作品…かも知れない。
また、原作漫画との違いがそこそこあり、全体的に桜井弘明監督節とも言えるコメディテイストに仕上がっているほか、花小町クリスティーヌがルゥの超能力のことを知らないなど、設定面にも差異が及んでいる。オリジナルエピソードも多く、導入部と幕引き、エピローグなど重要な部分でもストーリーが異なる。
ピキピキエンジェルは無口なキャラではあるが、最終回だけ作者が一言声をあてた。
主題歌
オープニングテーマ
「ハートのつばさ」(第1期)
作詞 - まつざきゆうこ / 作曲・編曲 - 増田俊郎 / 歌 - 中島礼香
「HAPPY FLOWER」(第2期)
作詞 - まつざきゆうこ / 作曲・編曲 - 増田俊郎 / 歌 - 奈良沙緒理
エンディングテーマ
「BOY MEETS GIRL DA!DA!DA! Remix」(第1期)
作詞・作曲 - 小室哲哉 / 編曲 - M.I.D. / 歌 - TRF
「ゆっくり」(第2期)
作詞・歌 - 三重野瞳 / 作曲・編曲 - 増田俊郎
登場キャラクター
- 学校関係・知人
- 原作のみに登場するキャラクター
- アニメのみに登場する主なキャラクター
- ゲストキャラクター
- 喜上アキラ(CV:三石琴乃)
- ルゥの父(CV:三瓶由布子)
- ルゥの母(CV:名塚佳織)
- 岡田愛(CV:沢城みゆき)
- クシャーナ(CV:岡村明美)
- ジャマク村の青年(CV:渡洋史)
- そうじくん(CV:野上ゆかな)
- 豆腐人間
- ジュエル星人(CV:西村ちなみ)
- 一発当(CV:西村朋紘)
- 鯉のぼり星人の父(CV:田中完)
- 鯉のぼり星人の子(CV:日高のり子)
- グルメ星人(CV:平野俊隆)
- 畑山先生(CV:花形恵子)
- ユズヒコ(CV:山寺宏一)
- ビンセント博士(CV:滝口順平)
- ジュディー(CV:川村美香)
- 駒田あゆみ(CV:渡辺菜生子)
- カボ吉(CV:中村大樹)
- 勉強宇宙人(CV:陶山章央)
- 白井茜(CV:中山理奈)
- 夢小路小梅(CV:白鳥由里)
- フクちゃん(CV:八木光生)
- ベンちゃん(CV:麻生かほ里)
- エビちゃん(CV:鈴木琢磨)
- ダイちゃん(CV:永野広一)
- ホテちゃん(CV:田中完)
- ビシャちゃん(CV:志村知幸)
- ジュちゃん(CV:平野俊隆)
- 化学の先生(CV:柏倉つとむ)
- 配達員(CV:田中完)
- いつもの販売員(CV:鈴木琢磨)
- 三太のおじ
- キョウコ
余談
- 未夢役の名塚佳織と彷徨役の三瓶由布子は放送開始時点で役柄とほぼ同世代の中学3年生であり、名塚は初主演、三瓶はデビュー作だった。
- アニメが放送されていた『衛星アニメ劇場』で名塚と三瓶はゲスト出演した際に制服姿で登場した。ちなみに、三瓶は彷徨のような男物のカッターシャツを着用。
- 名塚と三瓶の二人はのちの『交響詩篇エウレカセブン』にて、エウレカ役とレントン役で再び共演している。
- BGMがTVのバラエティ番組などで頻用されており、サウンドトラックを聴くと知っている音楽ばかりという人も居るかも知れない。名塚佳織の歌う「ハートのつばさ」も聴きどころ。