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なりそこない

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なりそこない

アニメ『美少女戦士セーラームーンS』第35話「迫り来る闇の恐怖! 苦戦の8戦士」に登場したダイモーンたちの総称。

曖昧さ回避

  1. 高橋留美子の連作漫画作品『人魚の森人魚シリーズ)』に登場する半魚の怪物。作内において人魚の肉を喰らい辛うじて命を長らえるも、完全な不老不死になりきれず知性・理性を失うとともに凶暴性を発現させられ怪物化してしまった生き物たちの総称。ちなみに不老不死になりきれなかったとはいえ人魚の肉の効果は強いため簡単には傷つけられぬ非常に頑丈な肉体を持っている。
  2. アニメ版『美少女戦士セーラームーンS』に登場するダイモーンたち。本項目で解説。
  3. ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』及びその続編『暁の女神』に登場するラグズの変異種。イズカが開発した特殊な薬を飲まされたことで常時化身状態になる代わりに副作用で自我を完全に失いただ戦うだけの獣と化してしまったラグズの総称。

概要

アニメ『美少女戦士セーラームーンS』第35話(アニメ通算124話)「迫り来る闇の恐怖! 苦戦の8戦士」に登場。

ミストレス9が完全に覚醒するまでの時間稼ぎ及び無限学園防衛の為に土萌教授が量産し作り置きしていたダイモーンの卵より大量に誕生したダイモーン。本来ダイモーンは器物との融合により身体と個性を得るが、彼女たちはミストレス9により無理矢理卵から孵されたため、全員が同じデザインかつ不安定な身体となっている。

見た目的には目印であるデス・バスターズのシンボルマークである黒い星のマークが無い不定形の赤いスライム状の女性の怪物で、前作に登場したドロイド・ジャーマネンにそっくりな外見をしている。

個々の知能・戦闘能力・体力は低く、その不定形のプリンのような体の特性を生かして相手に巻き付いて絞め上げ、暗黒エナジーを放電したり噛みつく程度の攻撃しか出来ず、不安定な身体は内部戦士の必殺技が掠った程度で消滅する。しかし圧倒的な物量を誇り、自身が破壊されることも厭わない群体じみた人海戦術によりセーラー戦士たちを窮地に追い込んだ。

作中での活躍

ミストレス9の覚醒エネルギーにより半壊し、廃墟となった無限学園校舎。自らの本拠地であるその防衛のため、ミストレス9は強固な暗黒エナジーによるバリアを張る。強力な暗黒エナジーに満たされたその内ではダイモーンの製造途中であった卵がひとりでに完成し、かつ空きロッカーや通気口、自販機の奥など至るところに詰めこまれていた大量の卵が飛び出し、それら全てが器物との融合のないままに孵りはじめる。

数百~数千と思われるその軍勢は、どろどろとした半液状の身体のまま校舎外に溢れ出し、ゾンビのような不安定な自我をもって、目の前の敵であるセーラー戦士たちに一斉に襲いかかった。

前述の通り個々の戦闘能力はたいしたことがなく、内部セーラー戦士たちの必殺技1発で5〜10体は倒せる(すなわち1世代前の敵キャラであるドロイドよりも弱い)レベルであったが、自身が破壊されることも構わず無数に襲いかかる彼女たちにセーラー戦士は戦闘以外のことが出来ず、そのスキをついたミストレス9自らがセーラームーンだけを結界内に連れこんだ。

この目的を達成したことにより、彼女たちはセーラー戦士への攻撃を止め一斉に引きあげ、先に張られていたバリアを隙間なく包みこむことで、攻撃能力を持つ「生きたバリア」として完成した。ミストレス9は、この生体バリアに包まれ、強固な暗黒エナジーに満たされた内部のことを「何人たりとも侵すことの出来ない聖域、ωゾーン」と呼んでいる。

その後、外部3戦士がヘリを用いて空からの侵入を試みるも、それを察知した彼女たちは赤い身体を伸ばして攻撃を試みる。回転するプロペラにより何体か破壊されるも、まるで構わずにヘリに巻きつき、暗黒エナジーを流すことでヘリを破壊した。(しかしセーラープルートの能力により、ウラヌスとネプチューンは侵入に成功している)

この後、力の源であるファラオ90が地球に近付くにつれ、ωゾーンとともに生体バリアが広がりはじめたため、内部への侵入手段を失ったセーラー戦士たちは結界を張りそれを抑えることにする。しかし完全に抑えることは出来ず、徐々に広がり続ける生体バリアはやがて結界を張る戦士に衝突する。生体バリアを構成するダイモーンたちは結界の維持のため動けない戦士に対し容赦なく噛み付き、一方的に蹂躙した。

しかし最終的にはファラオ90の敗北と同時にωゾーンは崩壊したため、共に消滅したと思われる。ただ跡地には孵化しそこねた“ダイモーンの卵”が誰にも気付かれないままわずかに残されており、そこに偶然落ちた雷によって最後のダイモーン・レンジーが誕生する事となる。

補足事項

デザインについて

シナリオ段階では「ゴーストダイモーン」との呼称になっており、物量で圧倒するのは同じだが、実際に映像化された液状のイメージはまったく無く、その名の通り実体を持たない幽霊のようなイメージとなっている。

絵コンテの段階で放送版の液状のイメージは完成されている。なおこの回の絵コンテは佐藤順一氏。演出はジャーマネン回と同じ五十嵐卓哉氏。

名称について

劇中では「なりそこない」とは呼称されておらず、スタッフロールでも「ダイモーン」とのみ紹介されており、なかよしメディアブックス「美少女戦士セーラームーンS Ⅱ」で初めてこの名称が発覚した。blu-rayに付属の冊子によると、キャラ表でも「なりそこない」と書かれているとのこと。

なおダイモーンは全員が同じ素体から産まれたゆえに体型は同様となる、という隠し設定が一部スタッフに共有されており(この設定が顕著に出ているのがう・トモダチ)、彼女たちを器物との融合が満たされなかったという意味の「なりそこない」というよりは、より純粋な「ダイモーン素体」というべきなのではないか、という主張も存在する。

類似事項

セーラームーン旧作アニメ版において、こうした個々の能力ではなく大量の同型キャラで物量で圧倒するタイプの敵キャラとしては、R映画版の花妖魔ダリアン、S映画版のスノーダンサー、スターズ序盤のミラーパレドリイが存在する。

特にミラーパレドリイについては、物語の最終局面において登場するという点や全裸と変わりないシンプルなデザインである点など共通項が多く、さらに中途半端に倒すと破片から増殖するという点で強化されており、なりそこないのさらなる進化形といえる。

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