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アンノウン・ソルジャー_英雄なき戦場

あんのうんそるじゃーえいゆうなきせんじょう

2017年にフィンランドで公開された映画である。戦争小説をもとに作られており、本作が3度目の映画化となる。日本では2019年に限定上映された。正式名は『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』だが、記事名の制約上の理由でスペース記号を代替表記している。
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作品内容編集

戦争小説「無名兵士(Tuntematon sotilas)」(ヴァイノ・リンナ著)をもとに作られた映画としては3度目である。小説は著者ヴァイノ・リンナ氏自身の継続戦争での体験談をもとにしており、登場人物などは架空であるが、モデルとなったフィンランド軍部隊と兵士は存在する。

1955年と1985年にも映画化されているが、新しく映画化することが決定された。監督はアク・ロウヒミエス。制作費用の700万ユーロはフィンランドの映画としては史上最大のものとなった。また、1テイクとして使用した火薬量はギネス世界記録として認定されている。3000人のエキストラとフィンランド国防軍の支援を受けて、80日間の撮影が行われた。フィンランドは今も徴兵制を敷いているので、キャストの多くが従軍経験者である。

フィンランド共和国独立100周年の2017年に映画として公開されたが、本国フィンランドでは100万人の動員を記録した。また、いくつかのエピソードに分かれたTV版も制作された。日本では2019年6月に限定公開されたが、いくつかのシーンがカットされた短縮版の上映であった。


あらすじ編集

冬戦争でソ連を辛くも退けたフィンランドであったが、カレリア地峡とヴィープリをはじめとする国土の十分の一が失われた。国土回復を望むフィンランドはソ連を共通の敵としてナチスドイツと手を組み、「継続戦争」へと突き進む。フィンランド軍機関銃中隊の兵士たちはそれぞれの思いを胸に秘め、過酷な戦場で3年2ヶ月を生き抜いていくことになる。




登場人物編集

アンテロ・ロッカ(伍長)

Antero Rokka(モデル:Viljam Pylkäs)

演:Eero Aho

冬戦争経験のベテラン兵士でカレリアの出身。ソ連に奪われた農場を取り戻すことに闘志を燃やす。休暇をもらう度に妻リューティと子供たちが待つ農場へと戻っては前線へと向かった。kp-31短機関銃をこよなく愛する優秀な兵士だが規律に対しては不服従であり、中隊長のランミオと衝突することが多かった。


ヨルマ・カリルオト(少尉→中尉→大尉)

Jorma Kariluoto

演:Johannes Holopainen

コスケラの同僚で、小隊を率いる若い士官。首都ヘルシンキに恋人を残している。1944年夏のソ連軍の攻勢を前にして結婚するも再び最前線に戻ると決意した。


ヴィルホ・ヨハンネス・コスケラ(少尉→中尉)

Vilho Johannes Koskela

演:Jussi Vatanen

ロッカ達が所属する歩兵小隊の隊長。戦闘では先鋒に立つことが多く、兵士たちからの信頼が厚い。弟ら家族の2人がすでに戦死している。部下たちと共に庶民の酒(キルユ)で酔った挙げ句、士官たちが集る小屋で乱闘騒ぎを起こした。


ウルホ・ヒエタネン(伍長)

Urho Hietanen

演:Aku Hirviniemi

コスケラ小隊の一員で、ロッカ達の戦友。生真面目で勇敢な兵士であり、仲間のために危険を冒すことを厭わない。ペトロザヴォーツク進駐時に小学校先生のベラに好意を抱く。彼女から貰ったソ連共産党員バッジを大事に持ち歩いている。


ヴァンハラ

Vanhala

演:Hannes Suominen

コスケラの小隊の一員で、ロッカとヒエタネンらの戦友。笑顔を忘れることが少なく、小隊のムードメーカー。


ランミオ(中尉→大尉)

Lammio

演:Samuli Vauramo

ロッカ、カリルオト達が属する機関銃中隊の隊長。上下関係に厳しい人物であり、軍規に不服なロッカとたびたび衝突した。


サラスティー(少佐)

Sarastie

演:Matti Ristinen

ランミオの機関銃中隊が属する大隊の隊長。ランミオの説得に関わらず反抗的な態度をとり続けるロッカに対して厳しい口調で諫めていたが、休暇の申請を快く承認した一面も持つ。 なお、サラスティーの行方は日本公開版ではカットされている。


スシ

Susi

演:Arttu Kapulainen

ロッカとは同郷であり、冬戦争で共に戦った戦友である。補充兵としてロッカと共にランミオ中隊へ赴いた。


ラーティネン

Lahtinen

演:Joonas Saartamo

コスケラ小隊の一員で、フィンランド内戦で敗れた赤衛軍の末裔である。ロッカほどではないが「お偉方」を快く思っていない。なお、ラーティネンの行方は日本公開版ではカットされている。


ライヒカイネン

Rahikainen

演:Andrei Alen

機関銃中隊の一員。ソ連兵の遺体からモノを漁っていたが、カリルオトに制止された。後にロッカがハウヒアに便所の説明をする場面でも登場し、ソ連のビラをトイレットペーパーとして用いている。


マータ

Määttä

演:Max Ovaska

機関銃中隊の一員。


シボネン

Sihvonen

演:Kimi Vilkkula

コスケラ小隊の一員。臆病で落ち着きがなかったが、ロッカと共にソ連軍部隊を退けた。それを機に小隊での生活に馴染んでいった。


アールネ・ホンカヨキ

Aarne Honkajoki

演:Juho Milonoff

コスケラ小隊の補充兵。松ぼっくりの収集をやっていたという。自前の弓矢を持ち歩いており、永久機関の製造を夢見ている。 塹壕での生活に祈りをささげた。


ハウヒア

Hauhia

演:Robin Packalen

コスケラ小隊の補充兵。19歳。ロッカに塹壕での生活を教えられる。


ビリラ

Viirilä

演:Jarkko Lahti

機関銃中隊の一員。1944年夏の退却時ではロッカと共に敵機関銃を制圧した。戦闘配置につかない者は撃つと叫ぶカルユラの警告をものともせず立ち去ろうとするも…


ウッコラ

Ukkola

演:Elias Gould

カリルオト小隊の一員。


アスマニエミ

Asumaniemi

演:Eemeli Louhimies

1944年夏の退却時に到着した生意気な補充兵。19歳。その勇敢な戦いぶりはヴァンハラにたたえられた。


カルユラ(中佐)

Karjula

演:Janne Virtanen

退却する兵士を無理やり戦闘配置につかせようとしたが、浸透してきた敵戦車に対してなす術がなかった。


バラーノフ(大尉)

Baranov

演:Roman Maksimuk

ロッカ達がいる塹壕に潜り込んだソ連兵。



登場兵器編集

KP/-31

myweapon325


モシン・ナガン

ルガーP08

カサパノス:フィンランド軍で使用された集束爆薬

マキシム重機関銃:フィンランド版が登場する

ラフティ対戦車ライフル

サロランタ軽機関銃

シモノフM1936半自動小銃

PPSh-41

DP28

T-34

T-26

Il-2


関連イラスト編集

無名戦士の物語:とびら其の二


関連タグ編集

継続戦争 フィンランド軍 第二次世界大戦 フィンランド ソ連


外部リンク編集

日本公開版公式サイト

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