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概要

ファンタシースターシリーズ30周年記念作品として配信されたアプリゲーム。

舞台は異世界「ヴァンドール」。ファンタシースターオンライン2を彷彿させる要素が各所に散りばめられており、ストーリーには絡まないコラボキャラクターとしてクーナジェネが登場している。

ストーリーは王道的で、「かつて世界を滅ぼそうとした災神との戦い」を描いたもの。しかし、種族間や勢力間での激しい対立も比較的リアルに描かれており、シリアスな展開やえぐい表現が用いられることも少なくない。

サブストーリーとして各キャラクター視点で描かれる「列伝」が存在しており、こちらはメインストーリーの裏側を描くパターンもある。

EP2ではプレイヤーの分身と言えるキャラクターがメインキャストとして登場する。

2022年1月12日にサービス終了

システム

本作では「ロウ」と「カオス」という二つの勢力が存在する。

戦闘では「ロウ班」・「カオス班」という2つのパーティを使い分けて戦う。

メンバーの選出は合計8人で、ロウとカオスにそれぞれ4人ずつ割り振ることとなる。ロウならロウ班に、カオスならカオス班にしかパーティに入れられないが、例外として「ニュートラル」という勢力はロウとカオスのどちらでもパーティに組み込める。

また、コミュニケーションをとって「運命分岐」が出来るようになるとロウ・カオスのいずれかに(一部のキャラクターはニュートラルにも)変更する事も可能となっている。

ただし現状初期勢力がニュートラルではないキャラがニュートラルに運命分岐する例は存在しない。

ロウとカオスでは性能のみならず容姿や性格がガラリと変化するようになっている(大体ロウであれば規則正しく、カオスであれば自由奔放に変化。例としてカオスのジャスパーは上半身裸だが、ロウに変化させるとキチッと襟元までボタンを留めて服を着る。基本的にキャラクターの人格までは変わらないが例外もある)。

EP2からは全キャラクターの全分岐にタイプが追加実装され、タイプによる能力傾向で基礎ステータスが大きく変わるようになった。

ちなみにPSO2と連動が可能で、アプリ内での行動で貯めたイドラポイントを使って様々なアイテムをPSO2で入手できる。

ロビーアクションの「ユリィ/ステラ」はどこからどう見ても立て看板。

また、サービス開始1周年を記念して各登場人物の衣装や武器迷彩・ポーズが期間限定ACスクラッチの景品として配信。

  • 人間:元々ヴァンドールに住んでいたという種族。個体数が多くポピュラーな存在。
  • エルフ:長く尖った耳を持った人間に近い容姿の種族。森などで暮らす個体もいる。こちらも個体数が多く、この世界では珍しくない存在である。
  • ライカン:獣の特徴を有する獣人。男性は獣の特徴が強く、逆に女性は人間としての特徴が強く出ている(犬耳など)。この星の外からやって来た存在によって生み出された。
  • ノーム:いわゆるロリ/ショタキャラ。体躯が低いため大人でも幼く見える。祖先は神人の武器から生み出された存在だとされている。
  • デモニック:外見は人に近いが角が生えていたり、オッドアイだったりと珍しい身体的特徴を持つ。それ故に見世物にされてしまうなどの扱いを受けることもあり、人気の少ない辺境域に居住しているものが多い。
  • マキナ:機械の身体を持つ種族。この星の外からやって来たと言われており、非常に珍しい存在。

登場キャラクター

ニュートラル

詳しくは「ニュートラル(イドラ)」を参照の事。

ロウ

詳しくは「ロウ(イドラ)」を参照の事。

カオス

詳しくは「カオス(イドラ)」を参照の事。

マグ

  • パイ
  • ニュウ

過去作との関係

ファンタシースターオンライン2から武器だけではなく、NPCのクーナフラミィが「バード」、ジェネが「ブレイブ」として登場する。

他のコラボキャラは基本的に固有クラスで実装されており、ルーサーが「フォトナー」、マトイが「ガーディアン」、リサ/ハリエットが「レンジャー」、イオが「ブレイバー」として登場している。

エネミーについても「ラッピー」をはじめ本作品限定の「イド・ラッピー」と呼ばれるヴァンドールの世界の魔力を取り込んだとされる亜種も登場し、後期にはプレイアブルキャラクターとして実装された。

余談

公式ホームページのマンガ「サクっとゆるイドラ(著:すか)」ではゲームシステムなどの紹介をしている。

…が、そこ以外の内容はカオス勢よりもカオス。学園ドラマが唐突に始まったり、ステラに貧乳コンプレックス(果てはダークファルス【虚夢】《フラット》になりかける騒動)があったり、ローザリンデが腐女子だったりその父親が聖帝だったり…。やりたい放題のうえぽの!の前例に倣った結果なのだろうか。

後に同作者により「ゆるイドラR」が連載、こちらもネットミームやらどこかで見かけた展開で相変わらずのカオス。

作中には白羊騎士団広報係のポポナと言うキャラが登場、後にゲーム公式VTuberとして公式生やYouTubeで宣伝動画を配信している。また、1周年記念のイベントでPSO2に期間限定で登場。スクラッチでは衣装やボイス(名義はポポナ)も配信。

ファンタシースターオンライン2と同じく、基本プレイ無料ではあるがアイテムは課金制である。

評価

公開前からUIがこのゲームに類似しているとの指摘があったり、携わっている主要スタッフが色々と騒動を起こしていたこともあり、30周年記念作品として先行きが不安視されていた。サービス開始後も強化された新キャラや別の属性を持つキャラを次々と出しては既存キャラを過去のものにしてしまったり、EP2になってからインフレが激しくなったこともあり落伍者が次々と現れ、レビュー評価は軒並み低いものとなっていた。

それでも(途中で運営移管はあったが)活動期間は3年と「1年未満でサービス終了する」ソシャゲが多いなかでは粘ったほうである。これはガチャがわりと当たりが出やすく確定基準も低く設定されているなど工夫されていたり、ストーリーを進めておけばそれなりの報酬が得られるなど、類似作品に比べ緩めだったことが好影響だったこと、また様々なメディア展開をしていたことからそれを目的にプレイしていた者も少なからずおり、特にポポナはサービス終了後もPSO2NGSの公式Vtuberとして残り、現在も活動を続けている。

また、後にサクラ大戦シリーズのソシャゲであるサクラ革命が半年で終了したのを比較して「イドラはまだマシな方だった」と評価する者も多い。サクラ革命は新サクラ大戦とともに「サクラ大戦のファンを完全に見捨てた」と言われるほどの失敗で、SNSやYouTubeでも酷評のオンパレードであったのに対し、イドラもシステム面では酷評を受けがちであったがキャラデザインやストーリーに関しては不可はなく、サービス終了のアナウンスがあった際も惜しむ声が多かった。クソゲーに対して容赦ないあるYouTuberもサクラ革命に関しては共同製作会社社員のリークを織り交ぜて徹底的に叩いていたのに対し、イドラに関しては「終了したのはキャラのインフレ」「惜しいところはあった」と寛大な評価となっている。

ただし、やはり贔屓目に見た上での評価であり、3年続けたのも30周年を記念した作品なので早期サ終と言うケチをつけたくなかった一面もあるのでは、と言う見方もある。

(そもそも評価がドベの作品としか比べられない辺り、全体的な出来はお察しである。)

主に良い面としては、BGMが非常に良質だったことに加え、シナリオはフルボイスであり、当時から見ても古めのスマホでも驚異的な程軽く、サクサク動いた事や快適なオートバトルの実装などである。

また、ロウ↔カオスにチェンジする際に敵全体に攻撃するリバースラッシュの爽快感を評価する声は多かった。

キャラクター等でも所々人気のあるキャラクターは出ていた。

特にBGMは好評で、ゲーム部分は不評でも音楽を聴くためだけにインストールしていた人もいた。

反面、主人公「ユリィ」が典型的なろう系ビジュアルの上(演技指導がそうだったのかもしれないが)やる気のなさげなボイスは不評。またファンタシースターで主人公のビジュアルを選択出来ないのは大きく響いた様で、開始当初から不満は散見された。(EP2からは男女別の主人公が登場したが、その時は既に遅かった。)更にはイドラに変身する際、大半は「カメレオン型」のイドラであり、特殊な形態のイドラは軒並み最高レアリティ限定である事が多かった。

必殺技(エレメンタルブラスト)のビジュアルも評判は良く無く、どこかのゲームで見た事がある様な演出や、こっぱずかしくなる様な必殺技名(キラーストリートやダークアベンジャー)等も不評であった。

ファンタシースターシリーズならではの種族であるキャストのキャラクターがレア種族にされたせいで、初期はガチャから出なかったのも批判された。(後に実装された)

ストーリーは平凡か、低クオリティであり、ほぼ無関係な主人公が、鶴の声でいきなり団長になってしまう展開は無理がある。また設定面などでも疑問点が浮かぶ物が多かった。特に「ロウとカオスは力を相殺するので一緒のパーティーを組めない」と言う説明があったが、ロウのキャラがカオスの敵に近づいたら力が相殺されるのでは?と言う疑問点が浮かんだりする為、練り込まれた設定とは言い難い。

運命分岐を売りにしていた物の、開始初期から実装されていたキャラで最後までクエストが実装されておらず、アップデートを待たないと運命分岐出来なかったり、運命分岐に必要な列伝クエストの難易度がキャラによって差がありすぎる事、キャラ育成のコストが非常に高かった事、更にはチュートリアルが非常に長く、リセマラに20分以上かかる事もやり玉に挙がった。

(リセマラに時間がかかる点は後年SEGAから出されたシン・クロニクルでも行ってしまい、炎上、低評価がつけられた。)

SEGAが何故かこだわる次回予告風の演出は賛否両論。

さむいと言う意見もある一方、楽しみ!と言う意見もあった。

以上様々な点からは、大体平均前後か少し下、と言う評価が多いようだ。

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