概要
かつては黄色人種(モンゴロイド)や黒人(ニグロイド)に含まれた人々だったが、見た目がそれらとは明らかに異なるため、別の人種であるとされた。
主にオーストラリア・ニューギニア・南インドに分布し、オーストラリアの原住民はアボリジニと呼ばれる。またかつては東南アジア・インド亜大陸にも広く分布したが、東南アジアや北インドでは氷河期以降に南下してきたモンゴロイドやコーカソイドに追いやられ、一部の地域に先住民族として残るのみとなっている。オーストラロイド系のインド人(ドラヴィダ人)のうち、南インドに住むタミル人は今でもタミル・ナードゥ州の多数派である。また、インド東部のベンガル人はコーカソイドと混血しているものの、オーストラロイドの血も引いている。
多くが褐色肌で、黒肌の者もいる。ウェーブのかかった黒髪や金髪の特徴を持つ。
アフリカ大陸を出た人類集団のうち、ユーラシア大陸を海岸沿いに南東に進み、南アジアや東南アジア、そこに近いオーストラリアにまで至った集団の子孫といえる。彼等が進出した時代は氷河期であり、現在より海面が低く、海岸沿いの陸地は現在より遥かに広大であり、オーストラロイドの拡散に繋がったが(東南アジアに広がっていたスンダランド、オセアニアに広がっていたサフルと呼称される陸地が特に広大で有名)、その後の氷河期の終結による温暖化で氷河が溶けて海水準があがったため、現在は浅い海底になってしまっている。