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ガイバー

がいばー

ガイバーとは、高屋良樹が連載中のヒーローマンガ「強殖装甲ガイバー」のこと。並びに作中で登場するユニット・ガイバーのこと。
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guyver

ガイバー とは

  1. 高屋良樹のヒーローマンガ「強殖装甲ガイバー」。
  2. 同作品に登場するユニット・ガイバー。並びにそれを装着(殖装)した人間の事。
  3. 作中に登場する宇宙人言語規格外品」という意味。

漫画作品の詳細は強殖装甲ガイバーを参照。


ユニット・ガイバー編集

元々は降臨者(こうりんしゃ。太古の地球に降り立った宇宙人)が標準装備として身につけていたもの。

装着した者の生命を維持する宇宙服の様に使われており、本来は武装では無かった

降臨者はこの装備のおかげで何十億年もの期間に亘って地球で生体兵器の開発・研究を続けることが出来たのである。

使用方法編集

初期状態では平たい六角柱のケースの様な状態で保管される。

ケース状態から起動すると外郭が開き、中の強殖生物(きょうしょくせいぶつ。スライムの様に一定の形を持たない生物)と金属製の制御球(コントロールメタルが飛び出して起動した生物の全身を覆う。

そして取り付いた生物の遺伝子能力を分析し、骨格筋肉内臓感覚器官を変化・強化し、体表を生体装甲とも呼べる頑丈な外殻で覆い、背中(脊髄に直結する形で)に呼び出し用の生体組織である「誘殖組織」を植え込む。


いわば生物の肉体を瞬間的に改造するシステムである。

結果、殖装者は身体能力と感覚が向上し、空中飛行や水中・地中等の異環境での

活動も可能になりさらに強殖生物の特徴を活かした非常に高い再生・回復能力を得る。

ただし回復といっても疲労をしない訳ではなく身体欠損等が比較的速やかに元の状態

に再現される(流石に瞬間復元とまではいかない)と言う事である。

これを起動・召喚して身に纏うことを「殖装」(しょくそう)といいその状態の

人間は「殖装体」とも呼ばれる。殖装している間は食事を必要とせず、肉体が老化することもなくなる。


必要が無い時は体から外すことが可能。肉体及び着衣はその際、瞬間的に呼び出し用の誘殖組織のみを残した状態で元の状態に戻される(逆改造とでも言うべきものである)。

原則、疲労に関しては殖装者に害を及ぼさず、活動していた事への違和感を感じさせないレベルでフィードバックされる。

制御球を含んだシステム一式は異次元に移動され、次に呼び出されるときまで待機する。

呼び出されたら前述した瞬間肉体改造を再度行なうわけである。

誘殖組織のみの状態では同じ殖装体同士でのテレパシー的通信のみが可能となる。


ユニットは最初に殖装した個体に合わせたチューニングがされる。そのため他の者が呼び出して使うことは出来ない。

殖装体からユニットを完全に分離・データ消去して元のケース形態に戻す「初期化」には「ユニット・リムーバー」という専用の生体道具が必要となる。


ユニットは基本的にどれも同じ物である。殖装後の姿や能力に差が出るのは、素体となった人間の(精神状態も含めた)違いによる。

ガイバーⅠガイバーⅢガイバーⅡ♀ガイバー。


形成されるパーツ編集


グラビティコントローラー編集

腰部にベルトのバックルの様に設置されたエネルギー供給器官。

ガイバーの活動に必要なエネルギーはここから供給される。

ここと身体各部の瘤状の「パワーアンプ」系器官によって重力制御による筋力増幅・最適化や飛行を可能にする。余談だがこのパワーアンプによる補佐や最適化が常時掛かっている状態のためかガイバーには純粋な「筋力(筋出力)」の設定数値が無い。


センサーメタル編集

側頭部に配置された超感覚センサー器官。重力子センサーや量子磁場センサーなどの複合走査によって建造物等の透視や走査、視覚外の敵を察知するレーダー的な用途に用いられる。動作時は設置されている頭部の溝部分を移動する様な動作を取る事が有る。


バイブレーション・グロウヴ編集

人間で言う所の口の部分に位置する一対二個の金属球。殖装体は上記の通り肉体は改造され戦闘に直接関係無い不要臓器は痕跡レベルに退化する。この為口に対応する部分に金属球二つで構成された発声器官が形成される。声帯の振動ではなく金属球の振動で声を音波として直接発する為僅かに肉声とは異なる独特な癖がある。

なおその両サイドに吸排気口が配置され、体内の余剰代謝熱や老廃物を蒸気レベルで排出する。


武器編集

ガイバーは「異星文明が用いる生体システム」であるためか、必要な武装は全て自分の体に形成されているものである。


高周波ソード編集

肘に有る突起を延伸し刃を形成する武装。刃を高周波振動することで、触れた物質の分子構造を切断することが出来る強力な切断兵器となる。そのため基本的に物質であれば何でも切り刻めるが同種武装の場合は切り結ぶ事になり、逆位相を用いた同じ原理の防御兵装には無効化される。またバリアなど力場の類は流石に切れない。レーザーや粒子ビームなどで撃たれるとあっさり破壊されて無力化される。

使用頻度は高いが一対一の戦闘よりは多数の敵相手に使う場合が多い。

装備位置上どちらかと言えば相手を横合いに斬り抜けて行くのに最も適している武装である。


ヘッド・ビーム編集

額上部、下記の制御球に接している頭角基部辺りに有る「ヘッド・ビーマー」器官から発射される赤外線レーザー。

威力は装備武装内では弱い方だが、一般獣化兵相手には十分な威力を持つ。

OVA3話で制御球の自動防御装置という一端が明かされている。


ソニック・バスター編集

先述の「バイブレーション・グロウヴ」を使用し原子の結合を破壊する共鳴周波数の音波振動を発する事で対象を振動粉砕するのがソニックバスターである。共鳴周波数を設定する「チューニング」に時間を取られ隙が大きいものの効果範囲が広く、マトモに喰らった対象は身体全体が振動しながら動きの全てを止められ原子レベルで分解される為威力は高い。低出力ないしはチューニングが為されていない状態でも敵に対し不快周波数音を発する事で相手を怯ませる事は可能。

高周波ソード同様逆位相防御システムには中和されてしまう。


プレッシャーカノン編集

前述のグラビティコントローラーの力で、

掌にマイクロブラックホールを作りその蒸発圧力を球形状に投射する武装。

基本は両手をかめはめ波の様に両手を前に構えてチャージしながら投射する。

この状態は「グラビティ・ランチャー」という独自呼称がVDFに記されている。

威力は落ちるが片手のみで形成して撃ったり片手投射を両手で行う事で二方向を同時に攻撃したりとそれなりにバリエーションの有る攻撃が出来る。

また応用として「グラビティ・ランチャー」状態で圧力塊を投射せず手の内で形成し続ける事で地中を掘り進む用途に転用したりバンビジュ版OVAではゼクトール・ファイナルの生体レーザーをやり過ごす用途に使用した事も有る。


メガスマッシャー編集

リンク先参照。


バリヤー編集

ガイバーを殖装する際に邪魔な周囲の物体を吹き飛ばす機構。ゾアノイドも至近距離で喰らうと即死する程の衝撃を放つ。これによってガイバーは変身ヒーローの弱点である”変身中の無防備状態”を克服している。ただしこれは殖装の際にしか使えず、通常の戦闘状態では使用できない上に対象を選ばない無差別な物である為無防備な味方の人間を至近距離で離れられない様に繋いだりする事で殖装行為自体を封じられてしまうなどの問題点も有る。


欠点編集

結論から言えば制御球(コントロールメタル)である。

強殖生物は、本来は捕食した生物の遺伝子を分析して自らの能力とする性質を持っている。

制御球はこの性質を文字通り制御して、前述した肉体改造を殖装者に行なう。

殖装者の制御球が破壊されると、強殖生物が制御状態から解放され本来の性質を取り戻し、殖装者を喰い殺してしまう。また作中ではエンザイム(初代)に噛み切られ落とされたガイバーⅠの左前腕から強殖生物が深町晶の肉体のみを再構成(個人としての自我・記憶類は一切無い)し捕食対象を求めて彷徨う事態が発生した。最終的にはガイバーⅠを捕食しようと体細胞を融合させたがそのせいで逆に制御球の管制下に入ってしまった為元の左前腕の状態に戻された(余剰生成された細胞類はエネルギーなどに還元されたと思われる)。


規格外品編集

本来ユニットは前述の通り武装ではなくあくまで降臨者用の宇宙服やハザードスーツの類の代物でしかない。

ある降臨者が人類の祖先の一人にユニットを装着させる実験を行ったが結果は恐るべき物だった。

ユニットは降臨者が使用したときよりも遥かに凄まじい能力を発揮した。これはこの世界の

人類が兵器素体種として開発されている為ユニットの増幅も戦闘を意識した傾向が強かった事が

主因だが。

しかし殖装した人間は降臨者の思念波による命令を受け付けなくなってしまい、多大な被害が出てしまう。

兵器としては優れた性能を持ちながら、自分達でコントロールできないシロモノになってしまったのだ。

ここから降臨者は殖装した人類の事を「規格外品」『ガイバー』と呼んだ。


即ち、ここまで来ておいて何だが段落名「ユニット・ガイバー」は俯瞰的な読者・視聴者目線においては間違った呼称ではある。

「強殖装甲ユニット」は降臨者が規格に基づいて量産した「製品」だが、

それを地球人に適用したら「規格外化した」エラー品になった。それが「ガイバー」である。

より厳密に言うならば「地球人類殖装体=ガイバー」ではある。

ユニット自体は「ガイバー」ではないが他に代替可能な適切呼称が存在しない事もあって劇中や設定解説などでは「ユニット・ガイバー」呼称・表記は使用され続けている。


ギガンティック編集

物語中盤、クロノスの総帥にして最強の獣神将(ゾアロード)アルカンフェルとの戦いに敗れた深町晶が遺跡宇宙船のナビゲーションメタルと呼応して作り上げた対ゾアロード用追加装備である。一口に言えばガイバーの上から着るガイバー(他作品で言う所のゴーディアンバイカンフーが近い)である。普段は形成時に使用した生体格納ポッド「蛹」の中に格納されギガンティック用外装の修復や使用エネルギーのリチャージを行う。「蛹」にはバリア機能とワープ機能が有り、普段は「蛹」からギガンティック部分を展開して装着するが、敢えて「蛹」内部でギガンティックを装着しながら移動したり防御を行って隙を減らすといった事も出来る。外殻は生体宇宙船である遺跡の細胞と強殖細胞の融合組織で形成されており(この為組成自体が変わっているのでエンザイムの分解酵素は効かない)、ゾアロードとも互角以上に戦える程の戦闘力をその身体に宿している。

武装は基本的にガイバーの武装のフォーマットから引き継いだ物がメインだが、それ等も比較にならないほどにパワーアップしている上、独自装備もいくつか追加されている。

全身に配置されたエネルギー増幅装置:エネルギーアンプをフル稼働させることでその身体を正に巨人へと変身させる「ギガンティックエクシード」という形態こそがこの装備の真骨頂である。


余談編集

giganticという英単語が存在する(意味は「巨大な」「巨人のような」。)が、その発音は本来は「ジャイガ↑ンティック(dʒɑɪgˈænṭɪk)」である。

「ギガンティック」はそれを踏まえた上で、高屋良樹が「ギガ(10億、ギガンティックの主砲ギガスマッシャーから)」「ギガンテス(巨人)」という意味を組み込んで生んだ造語(作中設定では哲郎の発案という事になっているのだが彼等と接触してないクロノス側も何故か本呼称を使っている)である。


ギガンティック エクシード




関連タグ編集

強殖装甲ガイバー


アイアンマン・アーマー:特徴が色々と正反対で対照的なパワードスーツ

シンビオートネクロプラズミック・アーマー:同じく一種の生命体であるパワードスーツ。

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