概要
漫画版「ドラゴンボール超」に登場するキャラクターであり、生残者グラノラ編における最終ボス。
ヒータ軍の一人。ヒータ軍最強の戦士。他のメンバーとは兄弟であり、エレクにはかなりの信頼を寄せている。
比較的小柄な体格だがヒータ兄弟最強というだけあって彼らの中で最も凛々しく戦闘向きな容姿をしている。また、頭に動物の爪か牙で作ったアクセサリーを付けているがこれは制御装置のような物であるらしく、これを外すと潜在能力が解放され容姿もこめかみから下に向けてツノが生え身体も一回り巨大化する等の変化が現れる。大幅にパワーアップする代わりにサイヤ人の大猿のように理性を失って暴走する危険姓がある(後述の宇宙一の戦士になった後は力を制御できていた)。このパワーアップと理性を失う特性はマキの発言によるとヒータ兄弟の種族の特性であるらしい。
グラノラの真似をして、ドラゴンボールの力(神龍の名前はトロンボ)で宇宙一になった。
願いの内容は不明だが、グラノラの願いとは違う願いであることがヒータから明かされている。
敗北する度にパワーアップし宇宙一になるため、実質的に常に宇宙一で居続けられる。
これは、サイヤ人の瀕死パワーアップ、我儘の極意とも似ている(ガスが自分の意志で更新しているのか、勝手に更新されるのかは不明)。
ただし、その代償として宇宙一を更新する度に寿命を削るため、最期はそれが仇となった。
形態
形態名は漫画版超20巻の巻末より。
通常状態
単行本解説「子供のような容姿だが、通常状態でも四兄弟の中では最強。」
最初に登場した姿。
少年のような見た目だが、ヒータで最強の戦士である。
40年前は更に小さい子供の姿をしていたが、この時点でもバーダックと互角に戦える戦闘力を持っていた。
「武器の創生」という、望んだ形の武器を即座に作り出す技を習得している。
ドラゴンボールで強化された状態
単行本解説「最初は子供のような姿をしていたが、シリアル星にあったDBを使って、自分の寿命と引き換えに宇宙一の力を手に入れた。同じく宇宙一の力を手に入れたグラノラと、死闘を繰り広げる。」
シリアル星のドラゴンボールで叶えた願いにより、寿命と引き換えに宇宙一の力を手に入れた状態。通称「宇宙一」。
通常状態から成長した青年の姿になった。
先に宇宙一になっていたグラノラより後に宇宙一になったため、その力はグラノラを超えている。
当初は自分が磨いてきた技である武器の創生で勝利することにこだわっていたが、それだけでは勝てないことを認め、瞬間移動や破壊など、宇宙一になった後に身に着けた技も使いだすようになった。
とはいえ、ガスにとってはそれらは後天的に備わった技である以上その練度は高くなく、咄嗟の応用などは未発達。
本能の解放状態
単行本解説「エレクによって額のサークレットを外され、本能を解放した状態。驚異的なパワーと引き換えに自我を失い、見境のない攻撃をする。」
本能を解放し、凶暴化した状態。元々使えた能力で回想では自力で少しだけ解放しているが、本編ではサークレットを外し解放した。解放すると、頭から牙の形をした角が生える。サイヤ人で言うところの大猿に相当する形態と思われる。
脅威的なパワーを発揮できるようになるが、白目になり、自我のコントロールも困難となり、見境のない攻撃をしてしまう。
本能の解放にも段階があるらしく、少しだけ解放したこともあるが、結局戦闘中に感情が荒ぶり暴走してしまっている(この時は理性までは失ってはいなかった)。
元々から使えた能力で実際に回想で使用しているが、本編では宇宙一になった後に使用。
宇宙一となった後はエレクの手でサークレットを外され再び暴走したが、エレク曰く「自分を制する力も宇宙一」とのことで、やがて理性を取り戻し、後述する覚醒状態へ移行した。
覚醒状態
単行本解説「暴走後に理性を取り戻し、宇宙一の力を使いこなした。」
宇宙一となった後に本能を解放した上で、理性を取り戻した状態。
本能の解放状態のパワーを保ったまま冷静な判断力を持っており、通常の目に戻っている。
サイヤ人で言うところの理性のある大猿に相当する形態と思われる。
身勝手の極意を発動した悟空と我儘の極意を発動したベジータの2人を同時に相手にしてなお有利に戦うほどの戦闘力を発揮する。
得意技である武器の創生も強化されており、相手の周囲に瞬時に大量の武器を作り出したり、空中にレールと列車を作り出したりしている。
宇宙空間から帰還後は、相手を勝手に瞬間移動させて翻弄することもできるようになった。
老化状態
単行本解説「パワーを使い果たし、DBへの願いの代償で、寿命が尽きかけた姿。」
身勝手の極意の孫悟空に敗北したガスがヒータから激励を受けた後に登場した形態。
宇宙一の代償である寿命が尽きかけた状態。
青年の姿だった覚醒状態から一転、老化したようになってしまった。
そのような見た目でありながら、戦闘力は更に増している。
悟空は体とパワーのバランスが合ってないと指摘し、ガスは力が肉体から解放されたと言う。
モロで言うところのセブンスリー・メルスコピー形態に相当すると思われる。
最初はオデコにシワがある程度だった。
グラノラの全身全霊の攻撃を受けて敗北したかと思いきや、またしても復活。
白目は骸骨の眼窩のように黒く、黒目は白い虹彩と瞳孔になり、全身が骨に皮がついたようなシワシワのヨボヨボで、もはや生きているのか死んでいるのかすら曖昧なゾンビのような姿になり、腕が折れても意に介さず戦い続ける。
ベジータは「生きている人間と戦っているとは思えん」「宇宙一の呪いにかかっている」と評した。
後にガス自身も池に映った自分の姿を見て「なんだこの顔は」と動揺している。
最期はブラックフリーザに倒されたことで、最終的に白骨化し死亡した。
遺体の頭部をフリーザに踏まれ、サラサラの砂になるという、あんまりな最期であった。
技
- 武器の創生
元々持っている技。
文字通り、武器を召喚し、それを使って戦う。
恐らく服の創生もこれだと思われる。
ダーブラ、界王神、合体ザマスなどが使用していた技。
覚醒状態になってからは電車など巨大なものも召喚するようになった。
- 瞬間移動
悟空の使うそれと同じ。
宇宙一になったことで会得した。
相手を瞬間移動させることも可能になった(作中では敵であるベジータに対して使用し、いたぶるという漫画版合体ザマスと似たような用途に使用)。
- 破壊
ビルス様(ベジータ、グラノラ)の使うそれと同じ。
宇宙一になったことで会得した。
- スタンド(仮名)
悟空が身勝手の極意を使った際に召喚した巨大身勝手の極意孫悟空の形をしたスタンドのようなものを召喚する。
ガスは腕のみを召喚し、自分の腕に重ねて使用している。
活躍
シリアル人の生き残りグラノラが、OG73-Iことセブンスリーを明け渡す所に在中。
エレクの話したフリーザ復活に動揺するグラノラを鎮圧。高い戦闘能力を見せつける。
エレクの指示でグラノラを話し彼を開放。彼が去ったあと、目障りとなったグラノラをフリーザに抹殺させようと企むエレクの話を聞いていた。
数日後、再びヒータ軍を訪れるグラノラ。宇宙一になったからフリーザの情報を寄越せと言ってくる彼をオイルが追い払おうとするが、簡単に吹き飛ばされ翻弄される。続くマキも圧倒され、手も足も出ない彼女を救出。グラノラと一触即発となるかと思いきや、エレクに止められる。
エレクはグラノラから情報を聞き出し、シリアル星のドラゴンボールと、それを使い寿命を捧げ宇宙一になることを可能にした事を聞く。
グラノラ帰還後、かつてフリーザ軍との共謀で、シリアル星をサイヤ人らが攻め落としたことを話し、セブンスリーのデータにあった孫悟空とベジータ2人のサイヤ人を使い、グラノラたちと相討ちにさせる計画を実行することに。
賢者ズノーのもとへ赴くマキとオイル。そして、基地で待機するエレクに、あのままグラノラと戦わせて欲しかったと言う。エレクはガスの力はもちろん信用しているが、戦うのは今ではないと諭される。
そしてそのときが来る。シリアル星にて勃発するサイヤ人とシリアル人の闘い。その渦中で暗躍したヒータ軍の計画は大詰めをむかえる。
シリアル星のドラゴンボールにより、ガスは宇宙一の戦士となった。
その力で、目の敵にしていたグラノラと、再戦を待ち望んだサイヤ人に戦いを挑み圧倒。様々な武器を造りだし彼らを痛めつける。
しかし、グラノラは仙豆により体力を回復。
それを待ち望んでいたかの様にグラノラと対峙する。
あらゆる武器を精製し、グラノラに挑むが、彼には全てを防がれ劣勢へ。
それもそのはず、ガスは宇宙一となった力をほとんど使用しておらず、自身の能力である武器精製のみでグラノラに勝とうとしていたのである。しかしそれでは敵わず、不本意ながら瞬間移動や破壊等、トロンボから授かった力を使用。グラノラのパワーを上回る力で追いつめるが、グラノラも簡単に勝てるとは思っていないと発言。自身の力を慎重に見極め攻撃してくるグラノラ。先に宇宙一となった彼の力の精度はガスを遥かに上回り、実力差は瞬く間に埋まってしまう。
戦いは続き、ガスは動きに慣れ始める。そしてグラノラの切り札も一蹴。しかし、捨て身のグラノラから大ダメージを受けてしまう。
すると、そこに現れた兄・エレクにより、本能を抑えていたブレスレットを奪われる。彼はそれにより暴走し、驚異的なパワーでグラノラを圧倒。マキ達の声も届かず、標的をベジータに変え暴れ狂う。
しかし、孫悟空からの攻撃により、過去に敗北を喫したある男のことを思い出す。
あの頃とは違う自分を示す為、ガスは自身の本能を制御。真の宇宙一となったのである。
宇宙一となったガスは、グラノラへの興味を失っていた。
エレクを狙うグラノラの両腕両目を攻撃、死に体のグラノラのトドメはエレクに譲る。
改めて宇宙一への願いに感謝するガスに、ベジータからの気を受け取った孫悟空と戦闘へ。
しかし孫悟空はこの場は引き下がって欲しいと要求。
あのサイヤ人とは異なり、闘いへの覚悟が感じられない孫悟空に負けるつもりはなく、強力な武器や建物の残骸、果ては電車まで持ち上げ投げつける。
その最中、瀕死のグラノラを回復するモナイトを目撃。孫悟空達の復活の謎が解けたガスは、モナイトを殺すべく襲いかかる。
しかし、孫悟空の瞬間移動で他の星へ飛ばされる。
困惑している自分に対し、未熟なお前では来られない場所だと煽られる。
因縁のサイヤ人との死闘が始まる。
様々な星を経由しながら孫悟空を攻める。エレクとの兄弟中を煽られ、さらに激しく攻撃を仕掛ける。
受け身も限界の孫悟空を追い詰めていくが、ウイスのもとへ連れてこられた次の瞬間、孫悟空は瞬間移動でシリアル星へ。
瞬間移動を使い慣れないガスは、自身の瞬間移動では戻ってこられない所まで連れてこられたのであった。
まんまと罠に嵌まった彼は、ウイスにシリアル星の場所を教えられ、生身で宇宙を飛びシリアル星を目指す。
そして孫悟空達の気を感知し瞬間移動で再びシリアル星へ。
先程とは面持ちの異なる孫悟空とベジータとの戦いが勃発。
身勝手の極意に我儘の極意、勝利への為の2人による猛攻にも優位を崩さないガスであったが、勝利を渇望するベジータの勢いは宇宙一の力に迫りつつあった。
だが、ガスの宇宙一の力はグラノラとは異なる様で……?
孫悟空を差し置いて喰らいついてくるベジータに瞬間移動をかけ、翻弄しながら一方的に攻撃を与え続ける。
しかし立ち上がる事ができなくなっても敵意をベジータに怯むがトドメを刺そうとする。そこへ孫悟空の助力が入り、答えを得た孫悟空と激突。その面影にかつてのサイヤ人を重ね狼狽えながらも孫悟空と激闘を繰り広げる。
孫悟空に劣勢の状況に逆上するが、エレクからの叱咤で全ての力を解放。
凄まじいエネルギーを漲らせるガスであったが、その姿はまるで老人の様で………。
細胞を燃やし力に変える事で肉体すら逸脱したパワーを発揮するガス。
進化した孫悟空を圧倒するが、そこへベジータが介入。共闘する彼らを相手に立ち向かうが、ベジータや孫悟空によりガスの攻撃を許してしまい、彼らに敗北してしまった。
しかし命を奪われることはなく、二度とグラノラ達の前に現れない様に警告される。
だが、ガスは再び立ち上がり、孫悟空達を完全回復させたモナイトを攻撃。
その姿はゾンビの様になっており、孫悟空とベジータ2人を圧倒する戦闘力を発揮するだけでなく、自身へのダメージも考えなくなっており、絶大な力とは裏腹にみるみる肉体が崩れていく。
どうやら彼はエレクの願いにより常に寿命を消費し強さを増していたらしく、その事を知らされていなかった。
水面に写る変わり果てた自分の姿に驚愕し、さらには崇拝していたエレクが自分を無能呼ばわりされ、ただ呆然としていた。するとそこへ、エレクの呼び出したある人物が襲来する。
「お久しぶりですね ガスさん」
シリアル星に降り立ったのはなんとフリーザであった。
エレクはフリーザを呼びつけ、宇宙一の戦士となったガスに殺させる算段だったらしく、もう後がないと思ったのか、無能呼ばわりしたエレクの為にフルパワーでフリーザを殺しにかかる。
しかし突如として新たな変身形態のブラックフリーザに変身するとそのまま体を一突きで貫かれて殺されてしまった(一見ノーマルフリーザに見えるが、よく見るとブラックフリーザである)。
実はドラゴンボールで願いを叶えていた時、フリーザは精神と時の部屋の様に外界と隔絶された異世界空間に居た為、この願いには該当されておらず、結果フリーザを度外視した願いであった為、グラノラやガスはその程度のパワーアップしか果たせていなかったのである。
ドラゴンボールで寿命を減らし、全てを捧げてまで手に入れた力も、独自で修行を続けていたフリーザには足元にも及ばず、信じていた兄からも道具としか見られていなかった彼は死後、遺骨すら残さずこの世から消えた。
過去
当時兄弟の中では一番弱く、ザガンボ盗賊団にも怯えていたが、長男であるエレクにより鍛え上げられ現在の様にヒータ軍最強の戦士となった。それによりエレクの事を崇拝している。
何故彼がグラノラとサイヤ人に執着するのかと言うと、彼はかつて、フリーザ軍と共謀しシリアル星をサイヤ人に襲わせた際に、まだ幼いグラノラとそれを助けたとあるサイヤ人を発見。
彼らを始末すべく戦いを挑み本能を解放してまで終始圧倒するものの、戦い・そして勝利への覚悟を糧に止めどなくその強さを増していくサイヤ人の本能を前に敗北。
サイヤ人の闘争本能をその身で味わう事となる。
そして時は経ち、シリアル人の生き残りを知ったエレクと共にシリアル星を訪れる。
そこには既に賞金稼ぎとして名を馳せていたグラノラがいた。エレクはグラノラの力に目をつけ、過去を知らない彼を勧誘。しかし、ガスはそれを良しと思っていなかった。ヒータの戦略は自分1人で足りると考えており、その頃からグラノラを良く思っていなかった。
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ドラゴンボール超章ごとのボス