概要
機械系デジモンを悪用する謎多き集団。
その活動目的や所属する人間は不明だが、かかわっているデジモンは発覚している。
『デジタルモンスター 25th Anniversary Book ―Digimon Device & Dot History―』によるとデジモン発見直後の研究黎明期、デジモンへのセキリティ対策が確立されていない時代にデジモンを悪用して世界に名を轟かせたハッカーやクラッカーたち。彼らが悪事を広める際の自称であり、「形無き組織」で一種のパブリックドメインとして使われた。
ゆえに決まったメンバーはいないが共有の思想がもたれ現在もクラックチームの名を騙る者は後を絶たない。
結果的にデジモンの存在の認知、対策や研究が大きく進むきっかけになった。
その名の通りハッキングやクラッキングを行うのはもちろんだが、後述のように使役されるデジモンはほとんどが戦闘用かつ迎撃あるいは勢力拡大といった攻撃的なデジモンが目立ち、やっている事は私設軍隊のような側面が強い(そうでもしないとデジタルワールドでやっていけないとも取れるが)。
もっとも、メガドラモンの設定を始めとしてデジモンの場合はその攻撃や防御性能がそのまま端末やシステムへの攻撃、防御になっている面は見られ、強さはハッキング、クラッキングに直結しているという可能性はある。
また、バッカスモン(プロファイルでは「とあるデジモン」とぼかされている)の精製する毒のデータが研究対象にされ、細菌兵器の作成や偉人暗殺計画の一部に関わったとも噂されているという設定もあり、行動内容は多岐に渡る様子。
総じてデジモンの設定においては珍しく完全な人間の組織かつデジタルワールドと現実世界双方で暗躍する悪の組織と特徴的なのだが、影がかなり薄く、アニメ作品等で使用されないのはまだしも同じ設定内ですらほかの組織やデジモンに意識されている描写がない。
登場作品
DIGIMON SEEKERS
クラックチーム内で最大の武闘派組織〝SoC〟(サンズオブケイオス)が登場。
名前被りではなく『DIGIMON CON2023』によると設定に存在していたクラックチームを意識したもの。古くから設定にいるが初めて描くとも言っているようにクラックチームが作品に登場するのは本作が初となる。
ただし、作中の様子は設定とはやや異なる(作品をまたぐ共通設定を持たないデジモンにおいては設定の組織が独自解釈で使われることは珍しいことではないが)。
所属デジモン
前述の通りクラックチームは人間の反社会的勢力である。そのため、厳密にはデジモンは所属していると言えないためか、デジモンミュージアムの展示(『デジタルモンスター 25th Anniversary Book ―Digimon Device & Dot History―』にも転用されている)では『人間に使役されるデジモンたち』、「デジモンプロファイル」では『「クラックチーム」に関わるデジモンたち』と呼称されている。
クラックチームがデジモンに過度の改造を施している様子はあるが、改造によって生み出されたデジモンでも開発者が不明なことは多々ある。(例えばムゲンドラモンの設定内の「何者か」は設定世界にもいるかわからないが『デジモンワールド』のアナログマンを意識している設定だろう)。クラックチームによる開発が明言されたのはギガシードラモンとメタルティラノモンXのみとなっている。
用途については『デジモンプロファイル』参照。
- カオスドラモン…リーダーがエージェントとして使用。X抗体版については不明
- ムゲンドラモン…戦闘用。ガンドラモンの設定の際にクラックチーム内で同じ戦闘用であることが明かされ間接的に所属が判明した。
- ガンドラモン…戦闘用
- メタルティラノモン…対地迎撃用
- メガドラモン…対空迎撃用
- ギガドラモン…対空迎撃用
- メタルシードラモン…水中迎撃用
- ギガシードラモン…制海用。勢力範囲拡大のためクラックチームにより極秘裏に建造されカオスドラモン等ほかのデジモンも搭載できる。
- イージスドラモン…情報分析・索敵用。分析した情報によって戦況を優位に進めることからクラックチームの頭脳と言われる。
デジモンプロファイルに記載されていないデジモン
- メタルティラノモン(X抗体)…クラックチームによって更なる改造を施されている
- エスピモン…クラッキング技量を測るのに使用されるらしい
- ホバーエスピモン…各地の諜報作戦に使われていると噂される
- インビジモン…クラックチームに改造された
余談
カオスドラモンやギガシードラモンなどが所属する組織(意外にも古参の組織である)。イージスドラモンや2014年に『デジタルモンスターカードゲーム プレミアムセレクトファイルVol.2』に登場したガンドラモンや『【デジプロ知識】「クラックチーム」に関わるデジモンたち』では古参デジモンであるムゲンドラモンやメタルティラノモン、メガドラモン、ギガドラモン、メタルシードラモンも所属している事が判明している。
所属デジモンの多くが被ることやムゲンドラモンやメガドラモンの製造過程から、メタルエンパイアとの関係、さらには四大竜との関連性も窺えるが不明。同じくミリタリーデジモンが揃うD-ブリガードとの関連は現状特にない(前述のシーカーズではこちらは敵対組織の警察「デジ対」が使用している)。