クロカワ
くろかわ
整った顔立ちの美人(ヤマダもそれは認めている)だが、常に不気味な笑みを浮かべ、卑屈・陰気・厄介と三拍子揃った超陰湿ナース。ヒラマツの直属の先輩(プリセプター)にあたる。
強者には委縮して陰で恨みを募らせ、さらには同僚にまで単なるひがみを拗らせて悪質な嫌がらせをするが、「自分が一番の被害者」「相手が先に虐めてくる」というスタンスを貫いている生粋のクズ。
弱者であるヤマダを格好のターゲットとし、陰湿な嫌がらせをして日頃の憂さを晴らすばかりか、度々脅迫しては自身の憂さ晴らしに協力させるなど卑劣極まりない人物。
当然周囲からの評判は悪く、特に同期であるタチバナには一方的な嫉妬心を抱いており、そのタチバナからも露骨に嫌われている。
しかし、本人曰く友達はいない、親からも煙たがられる、付き合った男は皆DV男らしく、昔から中々悲惨な人生を送っていたことが示唆されているため、クズというよりかは不幸体質な人間なのかもしれない。そんな自分を悲観している節があるため、同じ「クズ」と見なしたヤマダに密かに仲間意識を持っている様子で、そのヤマダも完全には見捨てられないのか、渋々とはいえ自発的に協力したりする場面もある(こうした関係からか、一部ではメインヒロインとも称される)。
2話で登場し、数々の陰湿な嫌がらせや自身の憂さ晴らしに付き合わせることでヤマダを苦しめた。その後も度々登場しており、暴走したモチヅキにヤマダを売るなどした一方で、キリタニへ憂さ晴らしを仕掛けて一緒に返り討ちに遭うなどヤマダと苦楽(?)を共にするうちに仲間意識を強めるようになる。
終盤ではヤマダに心中を持ちかけるが、病院の未来を守るために立ち上がったヤマダに対して「一人に... しないで..」という本音を吐露するようになる。
その後は看護師長一派の悪事を暴こうするタチバナらと行動を共にし、陰湿さを活かしてアイザワが警察官であることを突き止め、看護師長たちの逮捕に貢献した。ヤマダが退院する際は他のナースに囲まれるヤマダを見てヤキモチを妬いたほか、泣きながら「嫌だよ.. 行かないで..」とまで言うようになり、彼の退院後も引き続き「クズ友」として交流を続けている。
作者のあとがきによると、当初は4話で登場の予定だったほか、もっと垂れ目+どもりのある喋りかただったらしいが、何故かPCのトラブルでセリフのデータが吹き飛んでしまったとのこと。しかし、冷静になって考えると「キモい」と感じたらしく、現在のキャラクターに落ち着いたとのこと。
なお、当初は性格に不快感を示す読者が多く評価も低かったため、ショックで寝込んだことも語られた(その後はメインヒロイン的なポジションに収まったが)。
全年齢版
ヤンマガwebで連載されている『全年齢版』にも登場する。原作に比べて陰湿さは控えめになっているほか、相性が悪かったタチバナともあまり険悪な様子はない(本格的な登場時はカーディガンに吸殻を突っ込んでいたが)。一方でヤマグチと犬猿の仲である描写が増えており、毎回ヤマグチの癪に触る一言を呟いてはそれに怒った彼女と乱闘になっている。
私服はネグリジェやゴスロリ服のような地雷系のファッションを好む。悪酔いするとメンヘラのような言動が増えることや、喧嘩になったヤマグチから「碌な男が寄ってこない」と指摘されており、本編同様に不幸体質である模様。
後の展開で旧病棟へ異動になってからは、ヒラマツと共にサンゼン率いる救命救急科に配属される羽目に。
救命救急科の看護師達はやたらとモチベーションとドクターであるサンゼンへの忠誠心が高いために、クロカワは「こういう体育会系のノリは大嫌い」と吐き捨てるが、なんだかんだでサンゼンや先輩看護師達には可愛がられており、その後は多少性格が改善していた。本人の好き嫌いと適正は別だったようである。(加えて言うならペシミズム厭世病院の稼ぎ頭である救命救急科に所属したが故に、同期のタチバナやヤマグチへの劣等感が緩和された影響もあると思われる。)
淫獄団地
原作:搾精研究所 作画:丈山雄為のコンビで連載されている変態人妻アクション漫画『淫獄団地』第23話中編で主人公とその父親が入院するペシミズム厭世病院にて、友情出演している。
病院内で主人公の父と交戦を繰り広げていたある人妻ナースの近くで偶然スマホを弄っていたため、彼女によって「レジテンスセイバー」の盾代わりにされてしまい、そのまま悶絶する。また、全年齢版コミックス1巻発売記念コラボ漫画では、ローション好きな変態人妻が持っていたローションを病院食に混ぜようとしたり、特典小説ではヒーロー気取りな変態人妻のママチャリを盗もうとしたこともある。