概要
古代ブリテンの伝承に登場する巨人で、ブリテン島がまだ「アルビオン」と呼ばれていた時代に群れを成して生息していたという。「仇なす者」を意味する名前通り、非常に縄張り意識が強く、上陸しようとしてきたトロイア王族の末裔ブルータス達一行の船を沈没させようと自慢の怪力を振るうが、彼らに退治されてしまうのだった。ブルータスが上陸したアルビオン島は彼の名前にちなんで「ブリタニア」と名付けられたという。
アーサー王伝説にもギリシャの英雄ヘラクレスの存在が語られているが、ゴグマゴグもまた、ブリテンとギリシャ神話を繋げる要素の一つなのである。
ちなみに旧約聖書に登場する「ゴグとマゴグ」という名詞とは全くの別物だが、「神への敵対者」という似た意味を持っている。
その他巨人伝説
同じくイギリス伝承に語られる巨人として「コーモラン」という巨人がアーサー王伝説に登場する。
このコーモランという巨人は現在のコーンウォール州にある島「セント・マイケルズ・マウント」に住んでいて島民を苦しめるのでジャックという青年が落とし穴を掘って退治したという。
水木しげるの妖怪画では複数の巨人が家畜らしき物を貪り、騎士が立ち向かう姿が描かれている。(出典:「水木しげる世界の妖怪大百科」小学館刊)
創作作品では
真・女神転生シリーズにて種族「地霊」の悪魔として登場。
デザインは巨人というより、ゼリーで作った無機質な像または体が透けた精霊といった印象を受ける。いずれにせよ、伝承のようなごつい巨人のイメージはほとんど皆無である。
なお金子一馬氏によると、宇宙人説があるアルジェリアの「タッシリ・ナジェール」の壁画と、北海道で発掘された遺物を元にデザインしたものであるという。
Ⅲなどシリアスな口調で話す作品もあればD×2のように子供っぽい口調で話す作品もある為、作品によってそのデザインが与える印象も全く異なる。
ゴーレムポケモンゴルーグの元ネタの一つではないかと言われる。
デジモンペンデュラムZにて追加された「ゴグマモン」の元ネタではないかと思われる。
集会所のラスボスであるゴグマジオスの元ネタではないかと思われる。
敵組織のヴァグラスの女幹部であるエスケイプが所持している二丁拳銃の名前が元ネタではないかと思われる。